キョウ きたちょうせん5

Blog「みずき」:居酒屋に客は私ひとり。焼酎を一合注文した(氷で割って飲む)。カウンター越しのテレビから漫才の突っ込みの口調で朝鮮(北朝鮮)の核実験とミサイル発射をしきりに非難している30代と思しき若い男の声が聞こえる。番組の司会者らしい。横の女子アナもこちらは東京弁らしい言葉で盛んに相槌を打っている。品性の度合いは30代の男に相応している。これがいまのテレビ業界の現状というものか、と画面に映し出された若い男と女の顔を観ながらつい口吻が零れる。今朝の毎日と朝日の社説も不愉快きわまるものだったが(毎日は「残念だ」と書いていた。なにが残念なのかと思って読み進めると、プーチンが安倍・プーチン会談で「圧力よりも『関係者すべてが対話に参加することが大切だ』と改めて訴えた」ことが残念ということらしい。トランプと安倍と一緒になってもっと「制裁」を強めろ、と言っているのだ)、とますます酒が不味くなって店を出た。

【山中人間話目次】(必ずしも日付順ではありません)
・カウンター越しのテレビから漫才の突っ込みの口調で朝鮮(北朝鮮)の核実験とミサイル発射をしきりに非難している30代と思しき若い男の声が聞こえる
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主宰者)の「北朝鮮の核実験」批判が欠落させている3つの問題
・元外交官で政治学者の浅井基文さんが朝鮮(北朝鮮)の核問題に関して朝鮮外務省のスポークスマンが朝鮮中央通信社の記者の質問に答えたという発言について現在の国際政治の混迷の打開に関わる重要な見方を示しています
・来月18日の5年に1度の中国共産党大会前の中印戦争の可能性と緊迫性を論じた阿部治平さん(青海省青海師範大学講師など歴任)経由の第1級の情報
・フリージャーナリスト杉本祐一さんと担当弁護士が旅券返納命令二審判決を強く批判し最高裁に上告の方針
キョウ ながつき3

Blog「みずき」:今日から中国南部の福建省アモイで中国やロシア、インドなど新興5か国でつくるBRICSの首脳会議が開かれる。会議では中国の習近平とロシアのプーチンの個別会談も開かれる予定で北朝鮮問題について協議する。中国では来月18日に指導部メンバーの大幅な交代を伴う5年に1度の共産党大会が開かれるが、習近平としては今回の会議で成果を挙げ、人事をめぐる党内の駆け引きを有利に進めたい思惑があると見られるという。

それにつけても、一昨々日には米国と日本の2大ファナティスト(クレージーともいう)の大統領と首相が2日連続で電話協議をしてなにやらを謀議した。ファナティストはトランプやアベだけではない。プーチンも習近平もその姑息さで詭略を調して権力を必守している点ではトランプやアベに劣らない。いや、知略という点では優に勝るだろう。世界を見渡してもかつてのマルキスト、リベラリストの多くはポピュリストに変質した。いま、世界は、ファナティストとポピュリストによって調略されている。むろん、それを許しているの...は大衆なる市民だ。一方で、ひそかに、かつ、つつましやかに生きようとすることすらかなわない少衆なる大衆がいる。少衆の絶望の底からの吐息が聴こえる。私は戦後のデカダンスの風景を想起する。そこには安吾がいた。石川淳もいた。安部公房がいた。太宰も井伏鱒二もいた。みんな必死で戦後という時代の暗中を手探りしていた。それがあの時代の文学のデカダンスの正味の正体であった。「堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない」(「堕落論」)と安吾は言っていた。


【山中人間話目次】
・世界を見渡してもかつてのマルキスト、リベラリストの多くはポピュリストに変質した。「堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない」(「堕落論」)と安吾は言っていた。
・関東大震災当時の文学者たちほどに私たちの中に批判精神はあるのか。甚だ疑問だ――芥川龍之介ら文豪たちが記録した関東大震災朝鮮人虐殺
・加藤哲郎さん(元一橋大学教授)の2017年9月1日付ネチズン・カレッジ。「ヒトラー容認の国と見られる日本の軍事化・ファシズム化の現在!」
・国民」はいつも政府(権力)の恣意によって翻弄される――政府統計から消される「自主」避難者 醍醐聰のブログ 2017年8月30日
キョウ みんしんとう2

Blog「みずき」:こういう政党になお期待を寄せる「野党共闘」とはなにか。私の根本的な疑念はそういうものです。ゆきつく先は戦前の社会大衆党の末路ではないか。

『戦前の無産政党は長く離合集散を繰り返していたが、1931年7月に労農党・全国大衆党・社会民衆党合同賛成派が合同し、全国労農大衆党が結成された。これがきっかけとなり、さらに1932年7月24日に全国労農大衆党と社会民衆党が合同して、社会大衆党が結成された(安部磯雄委員長・麻生久書記長)。こうして、無産政党の統一が実現した。事実上の二大政党制を担ってきた民政党と政友会に対する、いわゆる日本憲政史上初の“第3極”である。

しかし、社会大衆党は陸軍統制派・革新官僚に迎合・接近していく。親軍路線を主導したのは、麻生久を中心とする旧日本労農党系のグループであった。麻生は1934年「戦いは文化の母である」と主張する「陸軍パンフレット」を「広義国防論」(戦争協力とひきかえに国民の社会権の保障を求める主張)の観点から支持。1937年に行われた総選挙で第3党に躍進する倍増の38名当選の成果を得たが、同年の日中戦争勃発を受けて、「国体の本義」を支持する新綱領を制定。その後も軍部との関係を強化し、1940年3月には、斎藤隆夫の反軍演説による懲罰動議に対して反対の姿勢を示し欠席・棄権した党首の安部磯雄、西尾末広、片山哲、水谷長三郎、鈴木文治ら8名に対し、麻生主導で除名処分にするなど、より親軍部の立場を鮮明にした。同7月に二大政党よりも早く、先頭切って自発的解散の形をとって消滅、大政翼賛会に合流した。』(ウィキペディア『社会大衆党』)


【山中人間話目次】
・こういう政党になお期待を寄せる「野党共闘」とはなにか。私の根本的な疑念はそういうものです。ゆきつく先は戦前の社会大衆党の末路ではないか
・朝鮮(北朝鮮)の「ミサイル発射」問題に関する辺見の問いは重層的だ
・デモクラシー・ナウ!は8月29日付けで安倍政権のJアラートによる緊急避難指示について「国民が避難に駆り立てられた」という見出しを立てて暗に同政権の拙速を批判する記事を書いています
・トランプ政権の末期的症状を示すニュースです――トランプ政権:「ポジティブニュース収集担当」が辞任 - 毎日新聞
・12年前の8月9日、以下の番組が放送されました。文字どおり谷口稜曄さんの「赤い背中」は原爆を背負い続けた60年でした
キョウ うすいよしみ2

Blog「みずき」:これもいまの社会の絶望的状況のひとつの様相である。誰がこうした絶望的状況をつくったか。臼井吉見(文芸評論家)は1964年に次のように書いている。

『十九年かかって、モトノモクアミに仕立ててしまったということ、これをすべて反動勢力のしわざにしてしまうわけにはいくまい。その勢力がものを言ったことを疑うものではないが、責任はむしろ革新勢力にあるのではないかと思われてならない。浮き足だって突っ走り、自分の金切り声に自分で酔い、口を開けば、ソレ戦争にナル、ヤレ戦争につながるの一点ばり、そのすべてが逆用されたといえば、言い過ぎであろうか。』(臼井吉見「戦没者追悼式の表情」)

臼井の1964年の観察はいま、2017年の観察のようである。

というよりも、1964年よりもさらにさらに悪化している。


【山中人間話目次】
・これもいまの社会の絶望的状況のひとつの様相である。誰がこうした絶望的状況をつくったか ――内閣支持率46%、4ポイント上昇
・戦後民主運動の貴重な記録 京都で大量に見つかる 
・民進党代表選。民進党になんら期待するところはない、と私は先に述べましたが、「法人増税を」という枝野氏の主張は肯定できます
・絶望の中で生きている人に私は共感する ――永遠の不服従のために
キョウ しんきゅうじょう2
左から 伊勢崎、 井上達夫(東大教授、法哲学)、 長谷川三千子(日本会議
代表委員、元NHK経営委員)、楊井人文(弁護士、日本報道検証機構代表)

Blog「みずき」:この田中宏和さん(「世に倦む日日」ブログ主宰者)の伊勢崎賢治論は私のFBでもすでに紹介している同氏の2017年8月24日付のツイートをまとめたものですが、いわゆる昨今の「リベラル・左派」(ここで「左派」というのは端的に言って共産党のことを指しています)評価に関して重要な指摘を含んでいます。田中宏和さんの思想については私はさまざまな点で違和を持っていますが(とりわけ天皇主義者としての側面)、この指摘は現在政治の重要な要点について的を射ていると思います。最初の2段にその要点は示されています。すなわち、伊勢崎賢治の論は、民進党を離党しておそらく小池百合子の「国民ファ(シスト)」に合流することになるあの細野豪志の主張と瓜二つであること、「伊勢崎賢治は、大学教授という立場で外務省と防衛省のタカ派官僚の代弁をして、世論の洗脳工作を行っている」こと、その伊勢崎が「左翼から熱烈に支持され」ていることなどの指摘です。

【山中人間話目次】
・この「世に倦む日日」ブログ主宰者の伊勢崎賢治論はいわゆる昨今の「リベラル・左派」(主として共産党)評価に関して重要な指摘を含んでいます
・自衛隊を活かす新9条論者は、来るな!! ――こうしたプロパガンダがもう何年も前から日常的なレベルで行われています。共産党(系)の政治的反動(右傾化)の罪は万死に値すると言っていいでしょう
・いままた民進党に期待をかけようとしている「リベラル市民」を見るにつけ私の谷底の底の絶望はさらに深まるばかりです
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(18)(小景編)――天皇を「日本最大の平和主義者」と礼賛する金子兜太という俳人の似非平和主義は以下のごとし
・魑魅魍魎と逆説――プーチンのおかげで高まるスターリン人気
・だとしたら、死刑とはなんなのでしょうか、と辺見は問う。死刑は究極的な国家暴力というほかない。しかし、人は、無関心然としてなにも言わない。そうして日々は過ぎてゆく
キョウ きょうさんとう26

Blog「みずき」:「野党共闘」という1点に限っていえばたしかに五十嵐仁さん(元法大教授)も指摘するようにともに民進党代表選に立候補している前原誠司元外相と枝野幸男前幹事長とには前者は野党共闘に消極的ないしは反対、後者はやや積極的ないしは否定しないという違いがあります。しかし、憲法問題に関しては枝野は「改憲を否定しない」と言い、前原は「9条3項などの形で自衛隊の明記を」と言い、どちらも改憲派という点では変わりはありません。

ところが五十嵐さんは「両者ともに安倍さんの目指す改憲スケジュールには与しない姿勢を示しているという・・・点では、共産党など他の野党とも共通して」いると見ます。そして、そのことは「今後の改憲阻止の運動にとって極めて重要」なことだと言います。すなわち、五十嵐さんは、改憲論者であっても「安倍さんの目指す改憲スケジュールには与しない」限り、その改憲論は認めると言っていることになります。

五十嵐さんと共産党とはもちろん違う存在ですから両者を同一視することはできませんが、五十嵐さんは共産党の実質的な下部組織の東京革新懇の代表世話人ですから、五十嵐さんの政局の...見方と共産党のそれとはほぼ同じものと見てよいでしょう。だとすれば、共産党はこれまでの改憲反対政党から改憲を認める政党に変質したものとみなされます。同党の「野党共闘」第一路線はとうとう自らのこれまで掲げてきた「護憲」の理念を捨てさるところまできてしまったのです。これは仮に安倍改憲に反対する「野党共闘」が実現したとしても「護憲」は実現しない、実現する気はないということです。

そういう政党、「野党共闘」に私たちの日本の未来を託せるでしょうか。私は託せないし、託するべきではないと考えるものです。このままでは共産党が日米安保条約廃棄の理念も捨て去る日もそう遠い日のことではないといわなければならないでしょう。「これで闘えると思っているのが末期的。 “共産党との共闘打ち切り要請、前原氏「同じ思いだ」 TBS NEWS”」(渡辺輝人(弁護士)Twitter 2017-08-24 )などと前原を批判しているような状況、次元の問題ではないのです。


【山中人間話目次】
・東京革新懇代表の五十嵐仁さん(元法大教授)の論を論のままに追ってみれば共産党はこれまでの改憲反対政党から改憲を認める政党に変質した、と見るほかありません。
・関東大震災の朝鮮人虐殺に関して小池都知事が追悼文を断ったことが批判されているが、」小池百合子ブームを煽ってきたのはメディアと「革新」政党ではなかったか。そのことの反省のない小池批判に説得力はない
・東大や早稲田の非常勤講師の「雇い止め」問題は東大と早稲田だけの問題ではありません。全国の大学の非常勤講師、非正規労働者の問題でもあります
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(17)(小景編)――田中宏和さん(「世に倦む日日」ブログ主宰者)の伊勢崎賢治、しばき隊、佐藤圭、鈴木耕、大月書店評
・太田昌国さんの「レーバーネット」ウェブ連載コラム「サザンクロス」の第3回目。「21世紀初頭の9月に起こったふたつの出来事」
キョウ まえはら2

Blog「みずき」:民進党代表選:「小池新党」対応に差 前原、枝野両氏( 毎日新聞 2017年8月21日)――というタイトルの記事に目がとまった。「小池新党」に対して前原と枝野にどう対応の差があるのか。記事には「次期衆院選へ向け小池百合子東京都知事に近い議員が年内にも結成するとされる新党との連携に前原氏が含みを残す一方、枝野氏は否定的な見解を示した」とあるだけで、特段の新情報はない。そういうことよりも、前原と枝野は国会議員初当選の同期で、枝野は弁護士から国会議員になったことは知っていたが、前原は京都大学、松下政経塾という経路をたどった後国会議員になるまでなにをしていたのだろうという疑問がふと湧いた。調べてみると国会議員になるまでは松下政経塾を卒塾後、被選挙権を得た最初の京都府議会議員選挙に立候補し、当選していたようだ。政治家志望という点では一貫している。

が、Wikipediaには、「高坂正堯の下で国際政治学を学ぶ。卒業にあたり、外交官の道に進むか大学に残るか、あとは漠然と政治家にと考え高坂に相談したところ、『学者は天才でなければならない、外交官は東大が羽振...りを利かせているし、おまえはおやじがいないからどうか。山田宏を紹介してやるから』との助言を得て松下政経塾への入塾を決断した」という逸話が紹介されている。高坂というつまらない男に師事し、助言を承けて、それを実行したところから前原の政治家ではない、まっとうな人間としての失敗は始まったのだ、と思った。

昔から、貧しさを肥やしにする者もいれば、自らもその中で育った貧しさを逆敵視し、「見返してやる」などというくだらない野心をもって富者になろうとする者もいる。前原は後者の立場を選んでしまった。私はそこに真の貧困のむごたらしさを感じる。


【山中人間話目次】
・雑感――前原誠司民進党代表選候補者のの政治的野望と貧困の哲学
・とどろとどろと鳴神も、ここは桑原よも落ちじ落ちじ――雷と神と「祭り」の起源
キョウ あさひそしょう2

Blog「みずき」:朝日訴訟以来、憲法学者や弁護士の間でも生存権を大上段に構えたこういう切り込み方はめっきり減ってしまった。そうした思潮が労働組合運動やかつての国鉄、全日自労運動の停滞や実質的消滅にも大きな負の影響を与えてきたのではないか。木村草太さん(首都大学東京教授)は先日の「生活扶助基準」引き下げ違憲東京訴訟にも傍聴に来ていたといいます。こうした地道な取り組みを大きなものにしていく必要があると思います。

【山中人間話目次】
・朝日訴訟以来、憲法学者や弁護士の間でも生存権を大上段に構えたこういう切り込み方はめっきり減ってしまった。そうした思潮が日本の労働組合運動に大きな負の影響を与えてきたのではないか
・哲学者たちはただ世界をさまざまに解釈してきたにすぎない。肝腎なのは、世界を変革することである(マルクス「フォイエルバッハに関するテーゼ―11」)
・辺見はこの日経の記事にいう「『暴力』はミスリードではありません」と言います。では、国家暴力に対抗するわれわれの側の「暴力」とはなにか?
・昭和天皇が占領期にカトリックに接近していたということを事実は日本の「象徴天皇制」論を根底から揺るがす一大要因といえるのではないか
・中島京子さん(作家)の朝日新聞に掲載された朝日新聞批判。これを朝日新聞編集部の度量と見るべきか。度量がほんものならば中島さんの指摘に対するコメントの1本や2本はあってもしかるべきではないか
・人はなぜ安易にデマを流すのか。現在の日本のポピュリズム社会のひとつの断面としてのテレビ 文化を私は忌避する
キョウ へんみよう24

Blog「みずき」:辺見庸は言います。「日本共産党は天皇制を徹底的に厭う『生理と論理』をついにかくりつも伝播もできなかった」、と。この辺見の言葉は重い。日本共産党という政党のアイデンティティーの根底に関わる問題だからです。日本共産党はこの辺見の問いに答えなければならない。しかし、いまの共産党にはそれはできないでしょう。その問いが重い問いであるということすらわからない共産党員によっていまの共産党は構成されていると思われるからです。同党をここまでにした同党執行部の責任はきわめて重い。いずれミネルバの梟によって裁かれるでしょう。しかし、そのときまで、おそらく私は生きてはいない。ミネルバの梟は黄昏に飛び立つからです。

【山中人間話目次】
・辺見庸曰く。「日本共産党は天皇制を徹底的に厭う『生理と論理』をついにかくりつも伝播もできなかった」、と
・辺見庸の「戦後日本」批判――8.15の大ウソ――反復と麻痺
・阿部治平さん(青海省青海師範大学講師など歴任)の中共中央、習近平批判(続)
・内海信彦さん(画家、早大「ドロップアウト塾」主宰)の北村西望(長崎市平和公園の「平和祈念像」制作者)、丹下健三(広島平和記念公園設計者)批判
・「慰安婦募集は誘拐事件」強制性立証、日本の警察文書あった Joongang Ilbo 中央日報
・白人至上主義者をあんな行動に駆り立てた反差別の連中も責任があるとでも言いたいんだ。この大統領は

Blog「みずき」:8月15日。敗戦の日。

再録:「時間の芯の腐蝕」「ひどい夏(抜粋)」

時間の芯の腐蝕
『この夏、かつての夏もそうだったのですが、メディア最大の企画は「かれはなぜ裁かれなかったのか」であるべきでした。あるいは「父祖たちはなぜかれを裁かなかったのか」であるべきでした。東京裁判の核心的問題は、裁いたことではなく、かれを裁かなかったことにあります。

70年以上すぎても、時間の芯がくさっているのは、そのせいです。石牟礼さんはそのことをよくご存知だったはずです。ミッチーがどれほどりっぱなひとかをかたることより、戦争、原爆、水俣、原発をつうじ、くさった時間のながれがいまも滔々とながれている、そのことを、かつてのようにおっしゃるべきでした。

時間の芯の腐蝕と天皇家賛美には、なんらかのかんけいがあるとおもいます。満州事変から敗戦の詔勅まで、すべてにかかわった人物とその一族、万歳をさけびつづけた民衆にかんし、新しい物語をつくるうごきに加担してはならないとおもいます。』(辺見庸「日録」2017年08月10日)

ひどい夏
『げんざいの天皇夫妻をしきりに賛美する記事と番組はこの夏も、いくらでもあるそうです。いまやかれは、じじつじょうの「現人神」であり、かのじょはニッポンの「聖母」になってしまいました。石牟礼さんまであのひとを公然と敬うようになったといいます。理由は自明ではありません。大きな「変化」が生じています。なにが起きているのでしょうか。

原爆は、大元帥陛下の在所であったあそこに、なぜ投下されなかったのでしょうか。これも、答えはまったく自明ではありません。原爆はなぜ皇居に投下されなかったのかーーという企画はなぜ提案されないのでしょうか。その答えも自明ではありません。ひどい夏ですね。』(辺見庸「日録」2017年08月09日) 

【山中人間話目次】
・8月15日。敗戦の日。
・いまある日本の「リベラル・左派」という存在はかつての自民党ハト派の河野洋平さんの認識にも届いていない。新9条論者(共産党員、支持者に多い)はその端的な例といえるでしょう。
・私はこれまで前文科省事務次官の前川喜平氏を英雄のように持ち上げる「リベラル」が多すぎることに辟易してきました。この特定の人物の「英雄化」はこれまでもそうだったように必ず民主主義運動の前線に負の影響をもたらす
・今日も沖縄の地元紙には翁長知事礼賛の文字列が並ぶ。「翁長知事の覚悟に喝采 辺野古新基地反対県民大会」 (沖縄タイムス 2017年8月14日)。しかし、私は、翁長知事に「覚悟」など見ない。*
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(15・続)(小景編)――渡辺輝人という弁護士(日本労働弁護団常任幹事、京都弁護士会)の性暴力事件の民事裁判で女性への不法行為を認定され賠償命令を受けたばかりの菅野完擁護のセンスを疑う。
キョウ はんざわけんいち

Blog「みずき」:「私は2009年に起こった民主党の政権奪取は、結局は二大保守独裁体制の開始だと考えてきた。」

「我々が自覚も乏しく信じてきた「二大政党」の実態は、日本においては「一党独裁プラス優しげな補完勢力」部隊であった。」「我々も馴らされているメディアのいう「受け皿」とは、自民党別働隊の謂いである。」

「戦後72年の今になってそんな迷いごとをいうのか。そうである。仕方がないのだ。我々は課題への対決を延ばしに延ばしてきたのだから。」

半澤健市さんの問題意識は私の問題意識と重なります。

いま、共産党が盛んにイニシアティブを握ろうとしている「野党共闘路線」なるものは、「二大保守独裁体制の開始」への加担にすぎないというのが私の認識です。こうした「二大保守独裁体制の開始」への加担にすぎない「野党共闘」で日本の政治は変わりはしない。だから、私は、いまの「野党共闘路線」に断固として反対する。そういうことです。


【山中人間話目次】
・いま、共産党が盛んにイニシアティブを握ろうとしている「野党共闘路線」なるものは、「二大保守独裁体制の開始」への加担にすぎないというのが私の認識です
・菅野完事件に関して、原告(被害者)及び原告側弁護士の靑瀧美和子さんからの声明が出ました
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(15)(小景編)――渡辺輝人弁護士の菅野完擁護のセンスを疑う
・沖縄の地で「翁長知事を支え、辺野古に新基地を造らせない」云々という堕ちきっていない人たちのたわけた集会がきょう開かれるという
・トランプ米大統領が朝鮮(北朝鮮)に「誰も見たことないこと起きる」 と北朝鮮本土への核攻撃を強く示唆する警告を発したという
キョウ いしむれみちこ

Blog「みずき」:辺見庸の石牟礼批判は続く。石牟礼さん、あなたは、「そのことを、かつてのようにおっしゃるべきでした」。「時間の芯の腐蝕」は石牟礼にもあった。 辺見はそう言っている。おそらく石牟礼の晩年は彼女を「先生」と呼ぶ人たちに囲まれていた。そして、晩年の石牟礼は、そのことを嫌悪する精神に欠けていた、というのは私の見方だ。

【山中人間話目次】
・辺見庸の石牟礼批判は続く
・「沖縄県民大会で「埋立承認撤回」の決議を」――この声をもっともっと大きなものにしていきたい
・太田昌国さん(評論家、編集者)が先月から始めた「レイバーネット」ウェブ上の連載コラム「サザン・クロス」の2回目――「反日的な」歴史教科書への攻撃
キョウ とよしま

Blog「みずき」:豊島耕一さん(久留米市在住、元佐賀大学理工学部教授)の「国家主義的なファナティシズムに取り込まれる恐れ」ありとする共産党批判。「党派性」という制約と垣根を超えた平和主義者・豊島耕一さんの面目躍如の論攷ということができるでしょう。ただし、豊島さんとは違って「共産党はすでに国家主義的なファナティシズムに取り込まれている」というのが私の認識です。しかし、共産党員を含めさらに多くの人に読まれてほしい論攷です。共産党の右傾化からの脱皮の可能性はこのあたりにあるというのが私の見方でもあります(ただし、さらに注を入れておきますと、失礼ながら豊島さんはほかの分野では十分右傾化の影響を受けているというのがさらなる私の見方でもあります)。

【山中人間話目次】
・豊島耕一さん(久留米市在住、元佐賀大学理工学部教授)の「国家主義的なファナティシズムに取り込まれる恐れ」ありとする共産党批判
・辺見庸の「ひどい夏」の風景
・神津里季生連合会長の「残業代ゼロ『容認とは思わず』」という発言を私は詭弁だと思う
・平和祈念式典後に長崎市内で安倍晋三と面談した被爆者代表は安倍を「(あなたは)どこの国の総理ですか」と厳しく批判した
キョウ しばきたい4

Blog「みずき」:この菅野完事件(強姦未遂民事裁判事件)の本質は、菅野完が暴力・暴言集団のしばき隊の元幹部構成員であり、そして、そのしばき隊はこれまで共産党の実質的な下部組織、または下部の実働部隊として行動し、その行動を共産党も容認してきたというところにあります。すなわち、「革新」を名乗る集団の構成員の性犯罪というのが事件の本質ということができます。いまの「革新」の低次元きわまる生態を示してあまりある事件ということができるでしょう。

著述家の菅野完氏に賠償命令 女性をベッドに押し倒す - 共同通信 2017年8月8日...
東京地裁:菅野完氏に賠償命令 女性をベッドに押し倒す - 毎日新聞 2017年8月8日
作家の菅野完氏に賠償命じる判決 女性への不法行為認定:朝日新聞 2017年8月8日

山崎舞野さんの「『日本会議の研究』著者の性暴力事件裁判、いよいよ判決。この事件から見えてくること、考えるべきこととは」という裁判傍聴記の冒頭部分を引用しておきます。この事件の破廉恥さとそれゆえの重大性がよく理解できます。(略)


【山中人間話目次】
・しばき隊元幹部構成員の菅野完の強姦未遂事件の民事裁判の判決の意味
・長崎原爆忌。石牟礼道子の「一番最後まで残った朝鮮人たちの死骸のあたまの目ン玉ばカラスがきて食うとよ」という文章
・長崎の原爆投下の日にトランプ・アメリカ大統領が北朝鮮に核戦争の可能性を仄めかして脅す
・市民に不忠、政権に忠実な者が出世する社会でよいのか――もちろん、 森友問題答弁の佐川・国税庁長官のことである
・浅井基文さん(元外交官、政治学者)の「ロシアにおけるスターリン再評価の動き(中国側見方)」という見方への少なくない疑問
キョウ まえはら

Blog「みずき」:時事通信の報じるところによれば、「民進党の前原誠司元外相(55)は7日午後、衆院議員会館で記者会見し、蓮舫氏の後任を決める代表選(21日告示、9月1日投開票)への立候補を正式に表明し」ました。その上でさらに「共産党との連携に関しては『政策、理念が一致しない政党と協力したり、連立を組んだりすることは野合でしかない』と述べ、慎重な姿勢を改めて示した」(2017年8月7日)といいます。

共産党はこのところ前原誠司をなんとかとりこもうとして盛んに彼に秋波を送っていましたが、この場合、前原の主張の方が筋が通っていると私は思います。たしかに共産党と民進党(前身の民主党を含む)とではこれまでは「政策、理念」が180度異なっていました。私は今年の5月4日付けの記事に次のように書いておきました。

「昨日の憲法記念日に安倍晋三(首相)は憲法9条を改悪(自衛隊の明文化)して2020年施行を目指す意向を表明した。安倍の驕り高ぶりの果ての狂気のたくらみを許してはならない。そのためには私たちの「国」における「健全な左翼」の再構築がもっとも急がれる課題である。」(東本高志FB... 2017年5月4日)「昨日の憲法記念日に東京であった憲法学者らでつくる「全国憲法研究会」の講演会で共産党シンパとして著名な上智大教授の中野晃一(政治学)は「9条に自衛隊を明文で書き込む」ことを宣言した安倍晋三のメッセージを取り上げ、「正面突破で来るかもしれないが、民進党が最大野党で踏みとどまり、大きな力を作れるか。一人ひとりの気概が問われている」と語った、と言います(朝日新聞、2017年5月4日)。しかし、安倍晋三とほぼ同様の憲法観(自衛隊合憲論)を持つ民進党にすり寄り、「民進党が最大野党で踏みとどま」ることに期待するような「野党共闘」路線に立つ政党、その政党を支持するシンパサイザーを「健全な左翼」とは言いません。私がひとつ前の記事で「健全な左翼の再構築」と言っているのは、こうした中野晃一的な右傾化も甚だしい「野党共闘」観、「左翼」観はただちに一掃されなければならない、ということを言っているのでもあります。」(同上)

ただし、共産党が「改憲」肯定政党に変節したというのであれば話は別です。共産党はどこまでも前原に擦り寄っていけばいいでしょう。実際、最近の同党の言動を見ると「改憲」政党に変節したとしか思えない節が節々にうかがえます。共産党はすでに左翼ではなくなっているのです。すでに左翼ではなくなっているものをいまだに左翼とみなすのは幻想でしかありません。そして、幻想を捨てるところからしか自民党政治に代わる新しい政治も生まれません。とは、私の思うところです。


【山中人間話目次】
・前原誠司をなんとかとりこもうとして盛んに彼に秋波を送る共産党の変節と「野党共闘路線」とはなにか
・信州沖縄塾塾長の伊波敏男さんの「拝啓 沖縄県知事 翁長雄志殿」――翁長知事とオール沖縄への疑問と問題提起
・辺見庸 共同体の見えない異界ーー相模原事件1年後の視座――山梨日々新聞掲載記事(共同通信配信)
・宮城康博さん(脚本家)の地方政治の現場にはびこる慣習政治の無気力のさまを問う問題提起――沖縄県南城市の場合
・フランス大統領のマクロン評価に関する岩月浩二さん(弁護士)の適確な指摘――いったん手に入れた緊急事態はなかなか手放せない
・加藤周一の「憶良は、同時代の他の歌人が詠わなかった題材――それはまた19世紀末までその後の歌人もほとんど詠わなかった題材でもある――を詠った」という指摘
 
キョウ ぶんだいとうりょう

Blog「みずき」:ZEDさん(「Super Games Work Shop Entertainment」ブログ主宰者)の「文政権の『脱原発』は実に虚構と欺瞞に満ちた怪しげなもの」という指摘と「今韓国の慰安婦支援者達が陥っている状況というのは翁長雄志(元々自民党で保守派、日米安保支持)を知事に推す「オール沖縄」の陥っている状況と非常に似ている」という指摘はきわめて重要な指摘だと私は思います。いわゆる「リベラル・左派」がまやかしを見抜けなくなって久しい。いや、自らがまやかしを作り出している。私たちにいま最も必要なものごとの深層と真相を見抜く眼だ。少なくとも私はそう思います。

『文政権の「脱原発」など実に虚構と欺瞞に満ちた怪しげなものだ。確かに大統領は古里5・6号機建設も中断するとした。だがそれだけで今後韓国が原発を完全になくすと考えるのは早計に過ぎよう。以下のような恐ろしい話がある。
脱原発後押ししながら…「産業資源部長官、原発輸出に最善を約束」(中央日報 2017年07月27日)上記は(略)中央日報の記事だが、結果は歴然としていよう。一応国内では「脱原発」する(らしい)が、原発輸出はこれからもバンバン行うと。これのどこらへんが「脱原発」なんだ? 国内では原発みたいなヤバいモンは一応やめる事にするが、そんな危険物をこれからは外国へ売って金儲けとか、単なる公害産業輸出や経済侵略以外の何者でもないではないか。本当に原発をやめるというなら、当然その輸出もやめねばならない。ところが文在寅政権はそうせず、原発輸出に「最善を約束」「海外進出積極的に支援」だというのだ。こんな欺瞞と偽善がどこにあるというのか。前任の朴槿恵や李明博も原発輸出に異常なほど熱心な「原発族政治家」だったが、文在寅も本質的には何も違わない。韓国では原発利権が朴槿恵&旧セヌリ党から文在寅&民主党に移っただけ、すなわち韓国で先日起こったのは「政権交代」ではなく「利権交代」に過ぎなかったのである。結果論ではあるが、キャンドルデモに参加した善意の人々はそんな下らない利権争いの片方に奉仕してやっただけだったのだ。いや、利用されたと言うべきか。そこに韓国の民衆運動が抱える泣き所がある。遺憾な事に、これは4.19の頃から変わっていない。』
 
『今韓国の慰安婦支援者達が陥っている状況というのは沖縄と非常に似ているのではないか。つまり沖縄の民衆勢力や諸政党が一致して翁長雄志(元々自民党で保守派、日米安保支持)を知事に推す「オール沖縄」/韓国の正義記憶財団や当の慰安婦被害者達が一致して康京和(元々親米派で反北派、韓米同盟絶対的支持)を外相に推す「オール慰安婦支援者」。この間の推移を見ていると、翁長雄志を推す「オール沖縄」勢力と康京和を推す「オール慰安婦支援者」勢力があまりに似た様相を示しているのが非常に恐ろしい。辺野古の基地建設を止めるにはまず知事が埋立承認撤回をするのが第一である。同様に日韓慰安婦合意についても、それを韓国政府が破棄して10億円詰めたトランクを安倍晋三(菅義偉か岸田文雄でも可)のツラに叩きつけてやるのが第一歩であるのは明らかだ。ところが現実に起こっているのは何か。「オール沖縄」に擁立された翁長知事はいつまで経っても承認撤回をせず、「オール慰安婦支援者」に後押しされた康長官はいつまで経っても「再交渉」の一つ覚え。やる気があるのかこいつらは、という話であろう。こうした翁長の「ヘマ」や「サボタージュ」に対して「オール沖縄」が何も言えなくなって久しい。慰安婦合意に関して康京和や文在寅が今後どれだけ「ヘマ」や「サボタージュ」をしても、韓国の「オール慰安婦支援者」もまたそれに文句一つ言えなくなるのではないか。』

【山中人間話目次】
・ZEDさんの「文政権の『脱原発』は実に虚構と欺瞞に満ちた怪しげなもの」という指摘と「今韓国の慰安婦支援者達が陥っている状況というのは翁長雄志を知事に推す「オール沖縄」の陥っている状況と非常に似ている」という指摘
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主宰者)の「『安倍内閣改造』報道に狂奔するメディアの劣化」という論
・kojitakenさん(「kojitakenの日記」ブログ主宰者)の第3次安倍再改造内閣の性格の分析と田中宏和さん(「世に倦む日日」ブログ主宰者)の民進党批判
・辺見庸の「やまゆり園」訪問記
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の「ホワイトハウスの力学 人事停滞で国務省が弱体化、政権と軍の一体化加速」という観察
・柳田邦男さんの「安倍政権の傲慢さ、噴出」という論と福田元首相の「国家の破滅近づく」という安倍政権批判
 キョウ ぶんがくほうこくかい

Blog「みずき」:昨日のNHKニュースに「北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返す中、アメリカ国防総省は最新の迎撃ミサイルシステム、THAADの迎撃実験を実施し、迎撃に成功したと発表しました」というものがあった。米国のTHAADの迎撃実験の成功を祝福するかのような報道である。その伝で言うならば、「米韓が北朝鮮を標的にした合同軍事演習を繰り返す中、北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験を実施し、発射に成功したと発表しました」とも報道すべきではないのか。日本のメディアのゆえのない北朝鮮バッシングがかえって朝鮮半島の緊張と脅威をつくりだしている。

かつて辺見庸は次のように言った。「状況の危機は、言語の堕落からはじまるのです。丸山真男は『知識人の転向は、新聞記者、ジャーナリストの転向からはじまる』と書き、歴史が岐路にさしかかったとき、ジャーナリズムの言説がまずはじめにおかしくなると警告しました。この言葉は一九五六年のものですが、言語の堕落、言説の劣化、ジャーナリズムの変節は、いまのほうがよほどひどいし...、それらが全体として状況の危機を導いている」( 『単独発言―私はブッシュの敵である』 2001年)。メディアが率先して戦前化しているのだ。

そのニュースの中には次のようなさわりもあった。「アメリカ国防総省は、韓国に配備したTHAADを早期に本格運用することを目指していて、これまで慎重な姿勢だった韓国のムン政権も一転して本格運用を急ぐ姿勢を示しています」、と。文在寅をいたずらに評価することも危険だ。


【山中人間話目次】
・「状況の危機は、言語の堕落から始まる」ということについて
・阿部治平さん(青海省青海師範大学講師など歴任)の「中国世論は北朝鮮をどうみているか、それは中共中央とどう違うか」という論を私は信頼する
・都労委はなぜ「新聞紙2ページの大きさの白紙」に「楷書で明瞭に墨書」と細かくフォーマットを指定してまで謝罪文を「会社内の従業員の見やすい場所に、10日間提示しなければならない」と凸版印刷側に命じたのか? 
・アメリカ連邦議会の上院は28日未明、オバマケアの骨格を残したままその一部を限定的に廃止する法案を51対49の僅差で否決したという。トランプが重要政策に掲げてきたオバマケアの廃止は絶望的になった
・安倍政権が何事かで窮地に立つと、隣国から核実験やミサイル発射のニュースが届き「自衛・安全・安心」を求める「世論」が安倍を盛り立てる、と解釈したくなるような構造がある
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(9)(小景編)――「世に倦む日日」氏の共産党批判
キョウ それんほうかい

夏バテその他のためブログを更新するまでの体力の余力がありませんでした。この10日間ほどの「今日の言葉」をテーマ別に7回に整理、分載して記録として載せておきます。

Blog「みずき」:「1991年暮、「擬制」社会主義=ソ連体制は崩壊した。それ以降から現在に至る4半世紀の間、革命の理想主義や夢が潰え、今ある現実の上に居直る態度が社会に目立つようになった。」(太田昌国FB 2017年7月28日)

まさにいま私たちは「今ある現実の上に居直る態度が目立つ」「理想主義が無残な敗北を喫した現在の思想的な瘦せ地の上で」生きている。私は大道寺将司の死は「理想主義の無残な敗北」の象徴だと思っている。私はむろん「今ある現実の上に居直る態度」(日本共産党よ。お前にも言っているのだぞ)に与みはしない。いや、軽蔑する。軽蔑して生きる。それが私の闘い方だ。

『1917年ロシア社会主義革命の勝利以降「ソ連幻想」「共産党幻想」が長いこと、けっこう広範な人びとの心を呪縛してきた。その「幻想」は、1950年代後半以降、「粛清」「強制収容所」「統制」「査問」などの現実を通して、次第に崩れ始めた。代わって...、それらの現実をもたらした「スターリン主義」の克服を目指す新左翼が、日本でも、世界の他の地域でも、人びとの心を捉え始めた。だが、日本における「暗転」は、新左翼の登場から早くも15年足らずでやってきた。1970年以降の、凄惨な内ゲバ、連合赤軍の同志殺し、大道寺も担った三菱重工ビル爆破に伴う多数の死者と重軽傷者の発生――新左翼運動に対する共感は、一気に潮を引き始めた。「革命」とは常に「不条理な死」を、それも指導部とは対極の場にいる者の「死」をもたらすものなのか、という絶望感が多くの人びとの心に沁み込んだ。大道寺は、その事態を招く一端を担ったことへの悔恨と共に、74年8月30日の三菱爆破以降の日々を生きた。それは、43年間に及んだ。』

『社会的な正義を希求する行動が、なぜその理念を裏切る「背理」を生み出すのか。それでもなお希望はどこにあるのか――私たちが引き継がなければならない巨きな課題を遺して、大道寺将司は逝った。』


【山中人間話目次】
・1991年暮、「擬制」社会主義=ソ連体制は崩壊した。それ以降から現在に至る4半世紀の間、革命の理想主義や夢が潰え、今ある現実の上に居直る態度が社会に目立つようになった
・醍醐聰さん(東大名誉教授)らNHK「クローズアップ現代」(『6月19日放送)視聴者有志のNHK政治部・原聖樹記者宛て質問書
・ドナルド・トランプが25日のツイッターでジェフ・セッションズ司法長官を「とても弱腰」と改めて批判しているという
・辺見庸が久しぶりにブログを再開しました。これも私にとっては朗報です
・内野光子さん(歌人、短歌評論家)の「アンジェイ・ワイダの遺作『残像』を見て~ワイダと画家からのメッセージ」という秀逸な映画『残像』の紹介と批評
・昨年、熊本大地震に見舞われた阿蘇神社(熊本県阿蘇市一の宮)で古式ゆかしい五穀豊穣を祈る「おんだ祭り」があったという
キョウ きょうさんとう23
「小池与党」を標榜する共産党東京都議団
徳留道信都議(元衆院選東京11区共産党公認候補)

Blog「みずき」:岩月浩二さん(弁護士)の小池百合子批判はまっとうです。岩月さんがシェアしているこの「赤旗」の記事もまっとうというべきですが、共産党は今年の年頭時点では「小池与党」宣言をしていました。同党は自らの年頭の「小池与党」宣言の誤りを認めなければ(それこそ「撤回」しなければ)その論に説得力はありません。

『ユリコの目的は最初から外資にTokyoを売り払うこと。利権に巣食う旧勢力を追い落とすための策略に豊洲問題を使った。
中卸業者の莫大な損害をどう償うのか。』(岩月浩二FB 2017年7月22日)


【山中人間話目次】
・岩月浩二さん(弁護士)の小池百合子批判はまっとうです。「赤旗」の小池批判もまっとうというべきですが、年頭の「小池与党」宣言の誤りを認めなければその論に説得力はありません
・稲田朋美の日報隠蔽を「トカゲの尻尾切り」に終わらせてはならない。私たちがいま喫緊の課題とするべきは「稲田降ろし」「安倍降ろし」以外のなにものでもないでしょう
・寸鉄人を刺す。『そしてだれもいなくなった』(内藤正典Twitter 2017年7月27日)―― 民進 蓮舫代表 記者会見で辞任を表明
・蓮舫と稲田朋美がダブル辞任したというのだが、どうでもよいことだ。見えるのは利害と打算と保身と駄弁。もちろん、そこに「恥」の観念があるわけでもない。打つのであればそこを打て
・防衛省幹部は稲田大臣を完全に突き放している。「稲田大臣了承」の報道について「陸自がリークした」(時事通信 2017年7月20日)という見方があるが、あり得る話である。
・一方は議事録を残しているのに、一方は破棄していて、しかも破棄した方が相手の議事録を不正確だという。こんなふざけた話あるか?
・毎日新聞が22、23両日に実施した全国世論調査で安倍内閣支持率は6月の前回調査から10ポイント減の26%、不支持率は同12ポイント増の56%

キョウ ちょうせんがっこう 

夏バテその他のためブログを更新するまでの体力の余力がありませんでした。この10日間ほどの「今日の言葉」をテーマ別に7回に整理、分載して記録として載せておきます。

Blog「みずき」:澤藤統一郎さん(弁護士)の昨日付けの「大阪地裁、朝鮮学校への差別行政を糺す!」という論には基本的に同意するものですが、同論中の澤藤さんの以下の認識には賛成できません。澤藤さんは次のように書いています。

「高校の授業料の無償化(就学支援金支給)制度は2010年、民主党政権時代に導入された。この制度から、朝鮮学校だけを対象から外したのが、第2次安倍政権。ブラジル学校、中華学校、韓国学校、インターナショナルスクールなど、39校の外国人学校が文部科学大臣の指定を受けているが、朝鮮学校10校だけが除外されているという。「拉致問題の進展がない」「朝鮮総連との密接な関係から国民の理解を得られない」ことを理由とするもの。高校生に何の責任もないこと。この制度で、外国人学校が無償化(就学支援金支給)の対象となるには文部科学大臣の指定を受ける必要があり、すべての朝鮮学校がその申請をしたが、2013年2月に申請拒否の処分となった。」

たしかに2013年2月20日に直接に朝鮮学校を「高校無償化」の対象から除外する省令を公布・施行したのはときの自民党・安倍政権の下村博文文科.相ですが、ときの民主党政権の菅首相がそれ以前の2010年の段階ですでに朝鮮学校への高校無償化適用手続きの停止の指示を出していました。したがって、正確に言うのであれば、2010年に高校授業料の無償化制度を導入したのは民主党政権であるが、同時にこの制度から朝鮮学校だけを対象から外そうとしたのも民主党政権であると言うべきでしょう。

朝鮮学校への高校無償化適用手続き停止、菅首相「私から指示した」 ₋ Blog「みずき」 2010.11.25
続・朝鮮学校への高校無償化適用手続き停止、菅首相「私から指示した」 ₋ Blog「みずき」 2010.11.26

澤藤統一郎さんの論にはこの点がすっぽりと抜け落ちているのです。澤藤さんの論は当時の民主党政権の取り返しのつかない許されざる失政を免罪し、同政党とそれに連なる現政党の民進党を擁護する論となるほかありません。それもこれも澤藤さんが政権奪取第一主義で、理念などあってもない、すなわち、お飾りの理念の持ち合わせしかない「野党共闘路線」にいまだにとらわれているところからくる理念上、認識上の根底的な誤りとみなされるべきものです。

私は上記の25日付の記事に以下のように記しておきました。

「怒り心頭に達する。

私は、民主党・菅内閣は菅氏が「辺野古回帰」の日米合意を踏襲する考えを民主党代表選の前日に早々と表明したときからまったく期待していませんが、それにしても朝鮮学校への高校無償化適用手続きの停止を菅首相自らが「指示した」とは驚き呆れて言葉も出ません。もはや彼を市民運動出身のリベラリストと評価することは金輪際できません。菅という男は思想のない、理念のない、単に世俗的な出世欲が強いだけのきわめて低俗な男でありました。そのことがはっきりしました。

今回の北朝鮮の韓国への砲撃事件と朝鮮学校への高校無償化適用の問題はまったく次元の異なる問題です。比較しようもない人間の尊厳、人間固有としての教育を受ける権利の問題と唯物的、没人間的な政治情勢、国家統治の問題とをリンクさせるという甚だしき非理性。理念の不在。思想の貧困。もはや彼、及び菅内閣に何を期待することもできないでしょう。菅内閣、民主党の終焉はすぐそこにあります。」

そして、事態はそのとおりになりました。


【山中人間話目次】
・澤藤統一郎さん(弁護士)の「大阪地裁、朝鮮学校への差別行政を糺す!」という論には認識の誤りがある。その点について私は反対する
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主宰者)の朝鮮学校元教員の北朝鮮のミサイル発射のニュースに関する「また学校が批判される。もう撃たないでほしい」という悲痛な声への反論
・私たちは浅井基文さん(元外交官)の「核兵器禁止条約ー核デタランスの「虚」と「実」」という論に学ぶべきではないか
・差別助長する「朝鮮学校無償化除外」の不当判決 - 鬼原悟「アリの一言」 2017年07月20日
・朝鮮学校の高校無償化除外は「適法」 広島地裁 初の判決 2017年7月19日
・裁判勝訴後の裁判所玄関前のビデオを見ました。この歓声には私も泣けました。「行政の差別を司法が糾す!」という旗(のぼり)の言葉も眩しい
・朝鮮学校への適用命じる=高校無償化除外は「違法」-大阪地裁。朗報よ続け