本ブログの「今日の言葉」の2014年7月13日から同年7月28日にかけての記録です。

アフリカの朝、または夜、または昼


・イスラエルのガザ空爆つづく。(略)カネッティ「時間のある正確な一点から先、歴史は現実であることをやめてしまった、という痛ましい思いがよぎる。あるいは人間的ジャンルの総体が突如として現実と決別したとでもいうべきか」。まず、子どもに無理やりガソリンを飲ませ、しかるのちに、着火し、焼き殺した、という。ガザ空爆つづく。時間のある正確な一点から先、歴史は現実であることをやめてしまった。歴史が現実であることをやめたのは、かなり以前のことだろう。それから、かれこれ1世紀は閲しているのではないか。(2014/07/12)ガザ空爆つづく。(略)ガザ北部ベイトラヒヤで、重度身体障害者の養護施設を、イスラエル軍のF16戦闘機が爆撃し、女性の障害者2人が死亡、5人が重傷 を負った。わたしたちが戦争と大量虐殺でまなんだ唯一のこと――それは、人間は戦争と大量虐殺によっても、なにひとつとして体得しない、ということ。否。(略)わたしたちは存在するかぎり、「くりかえさない」ことができない、ということをとことん知らされる。そして、わたしたちは新奇で奇抜な虐殺方法を次から次へとおもいつく。第3次世界大戦がおきている。いまはまだおきてはいないという者たちも、とうぜんおこりえないとは、だれひとりとして胸をはって断言できない。起点をどこにするかだけなのだ。起点とは、修辞と感性の問題でもある。カネッティ「いまやわれわれに課された責務とは、この一点を見いだすことであり、それを捉えることができない以上、われわれは現在進行中の破滅のうちに踏みとどまらねばならない」。この一点とは、歴史が現実であることをやめてしまった、そのときのことである。(辺見庸「日録25」2014/07/13

・「今から思えば、『静かにやろう』と麻生(太郎)氏が言ったのは閣議決定のことだったのでしょう。憲法改正はあきらめたが、実質は同じ。結局、狙い通りになっている」。開口一番、三島さんは麻生財務相のナチス発言に切り込んだ。(略)「憲法の空文化という点ではナチスの手口と同じです。あからさまな暴力を使わないところは違いますが。ただ、国民操縦の手段はもっと巧みになっています 」。厳しい口調でそう言い切った。(略)「閣議決定という手続きで解釈改憲に踏み切った政権側だけでなく、護憲派にも責任があると私は考えています。9条を守ろうとするあまり自衛隊の議論を後回しにし、結果的に、空文化を招いた一面もある。憲法を自衛隊に合うように改正させたら、その先なにをやられるかわからないという恐怖は私も共有していましたが、改正させてそこで『戦争をしない国家』という歯止めを作るという手段もあったかもしれません」三島さんは今年4月、学者らでつくる市民団体「立憲デモクラシーの会」の呼びかけ人になった。「憲法の理念である国民主権とは、公論を通じて実現します。声を上げ、日常生活で憲法を生かし、憲法に内実を与え続けることでしか空文化は防げない。空文化を謀る勢力に論争を挑んで憲法を国民の手に取り戻さないといけません」黙っていたら憲法の空文化に手を貸すことになる。それがワイマール憲法の教訓だ。(毎日新聞「三島憲一・大阪大名誉教授に聞く」 2014年07月14日

・沖縄返還の際の日米間の密約文書の開示を国に求めた情報公開訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷は7月14日、上告を棄却し、密約文書を不開示とした政府の決定を妥当だとする判断を下した。判決で最高裁は密約文書の存在そのものは認めたが、文書は「秘密裏に廃棄された可能性がある」として現在は存在しないとする行政側の主張を認定。存在しないものは開示できないとの理由から、不開示は妥当と判断した。沖縄密約をすっぱ抜いた元毎日新聞記者の
西山太吉氏は判決後の記者会見で「これでは都合の悪い情報は廃棄してしまえば公開しなくてもいいということになる。ひどい判決だ」と語り、同判決を批判した。(ビデオニュース・ドットコム 2014年07月14日

・『
審判』の末尾はこうだった(略)――「『まるで犬だ!』と、彼は言ったが、恥辱が生きのこっていくように思われた」……。1972年の沖縄返還をめぐる日米間の密約文書の開示を元毎日新聞記者・西山太吉さんたちがもとめた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷が、1審の開示命令をとり消した2審東京高裁判決を支持し、原告側の上告を棄却。西山さんたちの敗訴が確定した。(略)この司法判断には国家の悪しき母型がある。西山さんは日米密約の存在を暴いた。だが、沖縄返還がせまった72年、密約を示す機密電文を西山さんにわたした外務省女性事務官とともに国家公務員法違反容疑で逮捕される。メディアと世間は密約の重大な中身ではなく、西山氏と事務官の関係に目をうばわれ、またそうなるべくメディアと社会を「なにか」がたくみにマニピュレートして、ひとのなすべきまっとうな行為を「恥辱」へと変えていった。そうさせた絶大な力。事実の在・非在の判断権さえうばわれたなら、ひとではなく、まるで犬だ 。司法は腐敗している。国家は腐爛している。恥辱だけが〈民主主義〉の顔をして生きのこっている。(略)「なにか」の息の根をとめなければならない。( 辺見庸「日録25」2014/07/15

ジョルジョ・アガンベンによると、狂宴(サバト)のさなかにサタンの肛門に接吻をしたと審問官に訴えられた魔女たちは、「そこにも顔があるから」と応えたのだという。魔女のたわごととはいえ、これは傾聴すべきかんがえではなかろうか。そこにも顔があるから。うん、おもしろい。「顔」とは、人間がとりかえしのつかないしかたで露出しているということだ、とアガンベンはいう。集団的自衛権の行使をみとめた閣議決定をめぐる閉会中審査をテレビで見たときに、「そこにも顔があるから」をおもったのだ。(略)首相と呼ばれている貧相な男の口は、フジツボの形をしていて、なにかわたしには理解しがたい言葉のようなことを早口で話すとき、あれは舌なのであろうか、直腸の下端の粘膜に似た肉色ものが、まさに脱肛した肛門のように不気味にうごくのだった。面妖で貧寒とした光景であった。(略)あれは国会というより、ウンベルト・エーコの『醜の歴史』の図録にでてくるような、悪魔崇拝の集会か魔宴なのではなかろうか。とすれば、肛門をさして「そこにも顔があるから」といった魔女らのいいぶんにもなにがしかの道理がある。あんなものを国会などと呼ぶべきではない。(2014/07/16)米国の国務長官だとかいう、顔が臀部のようにおおきな男が、イスラエル軍のガザ爆撃はイスラエルの「自衛」のためだと恥ずかしげもなく支持表明している。組織的計画的なパレスチナ市民虐殺行為を「自衛」のためだというのである。この者たちは身体各部と論理のあるべき位置がひっくりかえってしまっている。顛倒。この男の脳は臀部にあり、顔であるべき場所に臀部がのっかっている。英語らしいものをしゃべるあの横柄な穴は、口ではなく肛門なのである。かんちがいしてはならない。(辺見庸「日録26」2014/07/17

17日夜、イスラエル軍がガザ地区への地上侵攻を開始した。イスラエルの高圧的な姿勢を背後で支えているのは、米国の巨大な軍事力である。沖縄は米軍の戦略拠点の一翼を担わされ、住民は米軍基地と隣り合わせの生活を強いられている。目の前で実戦的な訓練が行われているこの地に住む者として、中東で起こっている戦禍は他人事ではすまされない。イスラエル軍のガザ地区への地上侵攻に反対する。(目取真俊「海鳴りの島から」2014-07-18

原子力規制委員会は、審査を進めてきた九州電力川内原子力発電所1・2号炉について「新規制基準を満たしている」とする審査書案を7月16日に了承し、(略)政府と九州電力は、これを受けて速やかに再稼働させるとしている。しかし原子力規制委員会の審査は、過酷事故の防止と発生した場合の拡大を防止する技術的方策について、東電福島第一原発の事故の実態が不明のまま1年前に決めた新規制基準への適合性を調べただけのものである。安全対策設備の中には、審査の終盤に新たに設置がきまったものもあり、(略)事故時の対策の拠点となる「オフサイトセンター」の改修完了は2015年3月と言われている。これが事実なら、工事完成の確認をしないまま審査終了の結論をだした原子力規制委員会は、責任を持って審査をしなければならない権限を放棄していることになる。さらに、これらの基準を満たしたからといって、原発再稼働にともなって必要になるその他の事項① 事故が発生した場合に、影響が及ぶことが予想される範囲の住民の安全な避難計画、② 発生する放射性廃棄物、特に高濃度廃棄物の処理方法、③ 使用済核燃料の処理と管理、④ 廃炉後の解体処理、特に過酷事故を起こした原子炉の処理などは、原子力規制委員会の権限外として何らの検討も行われていないことを指摘したい。これら未解決の課題は、1950年代に日本の原発計画が開始され1960年代に運転が始まった時に問題にされたにもかかわらず、事故は起こらないと根拠なく主張して、技術発展を期待して先送りにされてきたものであり、責任の所在をあいまいにしたまま、これ以上積み残しにして先に進むことは許されない。(「原発再稼働の条件は整っていない」世界平和アピール七人委員会2014年7月18日

・選挙のたびに問題になるのが
争点隠しです。(略)自民党は今後は争点隠しに躍起になるでしょう。特に沖縄県知事選挙(11月) では、普天間移設問題も絡みます。仲井真氏は公約をあっさりと破り、普天間移設を「承認」しました。仲井真氏はほんとうは「容認派」なのに、口先だけ「反対」を言うことによって、マスコミは『争点はなくなった」という言い方で争点隠しをするのです。その仲井真氏がまた次回も立候補するそうです。争点隠しに一番、加担するのがマスコミです。集団的自衛権の行使の是非など、沖縄県知事選挙では争点そのものです。沖縄県は最前線基地に位置づけられるのですから、その影響は大きく、投票先を決める上では極めて重要なことです。しかし、マスコミのお得意の報道は「自民党県連は、集団的自衛権の行使容認については中央のことであり争点としない考え」という趣旨のことを垂れ流しのままに報道し、そして、「争点化を避ける」と結び、さも争点ではないかのように報じる手法です。普天間移設問題も同様。「自民党県連は、辺野古への移設是非については、承認は既に済んだこととして争点としない考え」とした上で、集団的自衛権の行使と同様の手法で争点隠しをすることになります。仲井真氏が嘘つき時代であれば、マスコミは、仲井真氏が頃合いを見計らって「容認」に態度を変えるのを認識しているのですから、当然に争点はあるわけです。しかし、マスコミはこの争点そらしに加担するのです。政権側の情報操作とそれに加担するマスコミの争点隠しに騙されてはいけません。(略)自公政権の軍事大国化路線にノーを突きつける意思を示すことこそ重要です。(弁護士 猪野 亨のブログ 2014/07/19

・今日(7月17日)公共放送のナショナル・パブリック・ラジオで、マレーシア航空機がウクライナで撃墜されたことに関する
BBCニュース報道を聞いた。報道は率直なものだったかも知れないが、ロシアと、ウクライナ“分離主義者”に濡れ衣を着せているように聞こえた。BBCは、より偏った意見を売り込み、番組は、分離主義者が、ロシアの兵器で旅客機を撃墜したという、ソーシャル・メディアの報道で終わった。番組出演者の誰一人として、旅客機を撃墜して、分離主義者が一体何を得るのか疑念を持ったものはいなかった。そうではなく、ロシアの責任がはっきりした場合、アメリカのより強硬な対ロシア経済制裁を、EUが支持するように強いるだろうかという議論だった。BBCは、アメリカ政府の筋書きと、アメリカ政府が望んでいる見出し記事をなぞっている。アメリカ政府工作の様相が見て取れる。あらゆる戦争屋がタイミングを見計らったかのように乗り出した。アメリカのジョー・バイデン副大統領は、旅客機は“撃墜された”と宣言した。“事故ではなかった”。特に何らかの魂胆がない人物が、いかなる情報も得る前に、一体なぜそこまで断言できるのだろう 明らかに、バイデンには、旅客機を撃墜したのはキエフだという含意はなかった。バイデンは、ロシアを非難する証拠の強化に精を出している。実際、アメリカ政府のやり口は、証拠が不要なまでに、非難を積み上げるというものだ。ジョン・マケイン上院議員は、乗客リストと、旅客機の墜落原因が判明する前に、アメリカ国民の乗客がいた推測に飛びついて、対ロシア懲罰措置を呼びかけている。“捜査”は、アメリカ政府傀儡のキエフ政権によって行われている。既に結論がどういうものかわかろうというものだ。(マスコミに載らない海外記事 Paul Craig Roberts 2014年7月20日

・親愛なる友人諸君、昨夜は凄まじかった。
ガザに対する「地上侵攻」がもたらしたのは、貨車何十両分もの、変形し、ばらばらになり、血を流し、震え、死にかけた――ありとあらゆる種類の怪我を負ったパレスチナ人たち、あらゆる年齢の、あらゆる市民、あらゆる無辜の人々。救急車の、そしてガザの病院すべての英雄たちは、12時間から24時間勤務で働いている。疲労と非人間的な仕事量に蒼ざめながら、彼らは治療し、負傷者を分け、さまざまな肉体の把握不能な混沌をなんとか理解しようとする、体格、四肢、歩ける者も歩けない者も、呼吸している者もしていない者も、出血している者もしていない者も、人間たちを!今、「世界でもっとも道徳的な軍隊」(ママ!)によってまたも獣のように扱われて。負傷者に対する私の尊敬の念に終わりはない。痛みと苦しみと衝撃の只中にありながら、感情を抑えた彼らの決意。[病院の]スタッフやボランティアに対する私の称賛の念に終わりはない。パレスチナ人の「ソムード」(不屈の意思)に身近に接していることが私に力を与えてくれる。(略)オバマよ、あなたに人間の心はあるのか?あなたを招待しよう。私たちとともにシファー病院で一晩――たったの一晩でいい――過ごしてほしい。清掃係のふりでもして。私は確信している、100%、そうすれば歴史が変わると。誰であろうと人間の心と、そして、権力のある者は、シファー病院で一晩を過ごしたなら、パレスチナ人の殺戮に終止符を打つという決意なくして、ここを立ち去ることなどできないはずだ。(略)どうか。あなたにできることをしてほしい。こんなことは、こんなことは、続いてはいけない。(マッヅ・ギルベルト(ノルウェーの医師)、岡真理訳「ガザからの手紙」2014年7月21日

・「僕には自由がない。学校にも行けないし、遊ぶこともできない。奴隷のように働くだけなんだ」中米カリブ海に浮かぶ西半球最貧国ハイチ。首都ポルトープランスにあるスラムで、ラルフ・ジャン・バプティスト君(13)が、部屋の窓から外を眺めながらつぶやいた。ラルフ君は叔母の家で暮らす「レスタベック」だ。植民地支配、クーデター、大地震−−。太陽と青い海がきらめくこの国で、過酷な運命にさらされ、外の世界への扉を閉ざされた子どもたちがいる。レスタベックの語源はフランス語の「一緒にいる」だが、貧しさなどから他人に預けられた子どもたちを指すようになった。「子ども奴隷」「奉公奴隷」などと訳される。多くのレスタベックは学校に通わせてもらえず、食事も満足に与えられずに、家事や労働を強制される。暴行や性的虐待を受けるケースも多い。米国務省によると、ハイチ全土で50万人に上るとも言われており、社会問題化している。(「ハイチ:子ども奴隷の闇」毎日新聞 2014年07月22日

・〈パレスチナ自治区ガザへのイスラエル軍の攻撃で、
死者は500人を超えた 。片や、イスラム過激派のハマスは徹底抗戦で構える。「世界の良心」のはずの国連は、例によって音無しだ。炎と煙の中で民衆の悲嘆がわき上がる〉。今の話ではない。5年前の1月の当欄の一節である。手抜きだとお叱りを受けそうだが、言葉を変えずに使い回しができる。昨日の国際面に「死者500人超に」の見出しがあった。なぜ、こうも流血が繰り返されるのか。国連児童基金(ユニセフ)によれば、この2週間で少なくとも子ども121人が死亡している。口をあけた泥沼は呑(の)み込む者を選ばない。力の差が歴然とした イスラエルの過剰さに、国際社会の非難は強まるばかりだ。「みんな殺された。ユダヤ人に死を」「イスラエル人が殺されたら、お祝いだ」。ガザでわき上がる怒声本紙記者は伝える。殺し合いが次の殺し合いに理由を与え、憎しみの火薬は湿ることを知らない。問題の根は深いが、1948年、パレスチナの地にイスラエルが建国されたことで衝突が始まる。一方は独立と歓喜し、片や「ナクバ(大破局)」と悲嘆した。このときだけで70万人が難民になった。〈天蓋花この世をおほふ愛足りずガザ地区にまた少年が死ぬ〉米川千嘉子。過去をひもとけば、おそらくは愛よりも憎悪が人間の歴史の「主役」だった。血の物語が何ページも綴られてきた。一刻も早い停戦、そして双方が新たな犠牲を出さぬ知恵を絞れないか。(「天声人語」2014年7月23日

・7月2日の読売新聞「
編集手帳」がべンヤミンの言葉を集団的自衛権擁護のために引用したという(俺は読売新聞など購読していない、ネットで知った)もはや死んでいる人の言葉を、本人の思想に反して使用するのは、死者へのはなはだしい冒涜であると考える。俺は、ベンヤミンにかわって抗議する(笑)その“言葉”は、第一次大戦のさなか、まだ20歳代のベンヤミンが、ある友人への手紙に記したものだ;《夜のなかを歩みとおすときに助けになるものは、橋でも翼でもなくて、友の足音だ》(野村修ベンヤミンの生涯』平凡社ライブラリー1993)(Don't Let Me Down「友の足音」2014-07-22

・元
日本赤軍最高幹部の重信房子受刑者(68)とパレスチナ人活動家の間に生まれた。子どものころは暗殺を恐れ、偽名で無国籍のままレバノンなど各地を転々とした。母が2000年に大阪で逮捕された後、初めて本名を明かし、01年に日本国籍を取り帰国した。テルアビブ空港襲撃事件などの事件を起こした日本赤軍は、パレスチナでは英雄だった。帰国後、母が「テロリスト」「人殺し」と呼ばれることに強い衝撃を受けた。母は公判で「未熟さの中で、当事者でない人々を戦闘に巻き込み、苦痛を与えた」と謝罪。娘は「母たちの活動の背景には当時の時代状況があったが、今は過ちにしか見えないかもしれない。違う解決の方法を探したい」と語る。日本赤軍とドイツ赤軍の女性幹部の娘を追った記録映画「革命の子どもたち」に出演したのは「獄中の母の代わりに自分の知っている母の姿を伝えたい」と考えたからだ。自分が育ったベイルートの難民キャンプや母が軍事訓練を受けたキャンプをたどり、母の思い出を語った。同じ映画で、ドイツ赤軍女性リーダーの娘が突き放すように母を語る姿とは対照的だ。レバノンを拠点にジャーナリストとして活動。パレスチナ情勢への関心がなぜ日本で広がらないのかと感じる。ときどき日本に帰るが、母とは医療刑務所で、10分ほどしか面会できない。(朝日新聞「(ひと)重信メイさん」2014年7月23日

またぞろアジア女性基金方式の蒸し返し従軍慰安婦問題:河村氏が「謝罪の手紙と基金」で解決提案|引用者注1:同紙抜粋【ワシントン西田進一郎】日韓議員連盟の河村建夫幹事長(自民党選対委員長)は23日、米首都ワシントンで講演し、従軍慰安婦問題について「(韓国で生存する54人に)これまでのやり方を踏襲できるのではないか」と述べ、首相による謝罪の手紙と「償い金」を柱としたアジア女性基金(2007年解散)と同様の方法による解決を提案した。同議連が韓日議員連盟と10月にソウルで開く合同総会で取り上げ、韓国側の反応を探る考えだ。注2:前田氏には以前にも次のような発言がありました。|被害者や被害者支援団体の反対にもかかわらず強引に発足し、金さえ渡せばいいだろうといわんばかりの姿勢で、「慰安婦」問題に混乱を持ち込み、被害女性を侮辱し、傷つけてきたアジア女性基金。その中心人物たちでさえも、基金の失敗を認めざるを得なかったアジア女性基金。その名がふたたび出て来るとは(前田朗 2014年3月28日)。注3:次の私の発言もご参照ください。「再び『アジア女性基金』とは何であったか」(前田朗 2014年7月24日

ケリー 国務長官がエジプト入りし、エジプトが提案した停戦案(封鎖緩和については停戦後に協議)を受け入れるよう、ハマースに迫っています。日本の主流メディアの報道ぶり を見ていると、ハマースが停戦を受け入れないことが、パレスチナ人・イスラエル人双方の死者の拡大を招いており、700人を超えるパレスチナ人が犠牲になっているのはハマースの責任であるかのような印象を抱いてしまいます。問題の根源には、ガザの封鎖と占領という問題があるわけですが、日本の主流メディアは、ガザ47年にわたり国際法上違法な占領にあり、また8年にわたり国際法上違法な封鎖にあり、占領と封鎖により住民がその基本的人権をことごとく否定されているという事実をほとんどまったく報道していません。そのため、ハマースが封鎖の解除を停戦の絶対的な条件として掲げ、これが受け入れられない限り、停戦を受託しないという姿勢を、ハマースが身勝手な要求を掲げて妥協しないために、パレスチナ人市民が犠牲になっているかのような誤った印象を広めることに貢献しています。しかし、ハマースは先のエジプトによる停戦案を拒否した直後、10年間の休戦協定をイスラエルに提案しています。以下の10の条件をイスラエルが受け入れるならば、10年間の休戦協定を結ぶと提案しているのです。10年間の休戦協定のための10の条件(略)しかし、この停戦案をイスラエルが受け入れることは政治的敗北です。地上戦にまで踏み込み、イスラエル兵側にも大きな犠牲を出した挙句、封鎖解除という政治的勝利まで勝ち取られたとあっては、ネタニヤフ首相の大失策になります。そのため力でますますねじ伏せようとして、攻撃が激化するのではないかと心配です。イスラエルに対し、「一刻も早く攻撃をやめろ」だけではなく、封鎖の解除、そして、ハマース提案の休戦協定案を受け入れろ、ということを、国際社会が――私たちのことです――声を大にして訴え、もし、イスラエルがガザの違法な封鎖の継続を望み、ガザの人々を「生きながらの死」「緩慢な死」の状態にとどめおくことを臨んで、この休戦案を蹴るならば、そのようなイスラエルこそを弾劾し、制裁する必要があるのだと思います。(岡真理 2014/07/25

・2008年以来6年ぶりに日本の人権状況を審査した
国連自由権規約委員会は「最終見解」で、従来よりも厳しい調子で改善を迫った。国際社会が日本の人権状況に危機感を抱いている表れといえそうだ。(略)最終見解では、「遺憾(リグレット)」という深刻な言葉が、複数の項目で書き込まれた。(略)死刑や代用監獄など刑事司法の問題点については、(略)委員会のナイジェル・ロドリー議長(英国)は「日本政府は明らかに国際社会に抵抗しているようにみえる」と苦言を呈した。さらに注目を集めたのが慰安婦問題だった。(略)最終見解も「矛盾した(日本政府の)立場に懸念を表明する」と批判したうえで、「日本軍が犯した性奴隷、あるいはその他の人権侵害に対するすべての訴えは、効果的かつ独立、公正に捜査され、加害者は訴追され、有罪判決が下れば、処罰すること」「被害者を侮辱、あるいは事件を否定するすべての 試みへの非難」などの措置を日本が取るよう勧告した。ヘイトスピーチについては、日本政府の名誉毀損や脅迫などに当たるケース以外は取り締まれないという説明に「 差別や敵意、暴力の扇動となる人種的優越あるいは憎悪を唱える宣伝のすべてを禁止し、そのような宣伝を広めるデモを禁止すべきだ」と、新たな規制を求める勧告をした。特定秘密保護法についても「ジャーナリストや人権擁護者の活動に深刻な影響を及ぼしうる」との懸念が示され、適用対象を狭く定義するよう勧告した。 (東京新聞「ニュースの追跡」田原牧 2014年7月27日)

日本の人権が危うい!
国連自由権規約委員会は、20以上に及ぶ懸案について、最終見解を発表した。世界の 先進国から見れば異例な内容だ。1年以内に改善を求める課題として、まず従軍慰安婦問題を挙げる。元慰安婦への人権侵害は続いており、「国家責任を公式に認め て謝罪し、行為者は処罰されること」を求めた。さらに死刑確定後に再審が認められ釈放された、袴田巌さんのケースを踏まえ、代用監獄や死刑制度の廃止を検討するよう勧告。次回の審査までの課題としては、特定秘密保護法を挙げ、「秘密の範囲があいまい」との懸念を表明し、厳格な運用を求めた。ヘイトスピーチについては、人種や国籍差別を助長する街宣活動を禁じ、犯罪者を処罰するよう勧告した。政府は「法的拘束力はない」ととぼけるのでな く、直ちに改善に向け手を打つべきだ。それにしても安倍首相は「地球儀を俯瞰する外交」を謳い、就任以来1年7か月で23回の外遊を繰り返し、集団的自衛権の行使容認へのアピールや原発の売り込みに躍起。国内の人権など眼中になし。これでは世界から見放される。 (Daily JCJ 2014/7/27

・テレビで国会中継を見ることが少なくなった。リアルタイムでじっくりみる価値のある質疑が格段に減ったということも大きい。かつては野党各党に論客がいて、丁々発止の質疑に手に汗握ったこともあった。いまはどうだろう。特に第二次安倍内閣になってから、首相の態度がよろしくない。まず議員の質問への答弁は、「すなわち国民に話しているのだ」という自覚がまったくない。非常に不遜で無礼な態度である。また、答弁者の野次に対しては、「いいですか!私があなたの質問に対して真面目に答えているんですから聞きなさい!」と、首相にしては高圧的かつやや病的なほど怒る。それでいて自らは首相席から質問者に野次を飛ばす。まともに答弁しない。同じフレーズの繰り返し、言いっぱなし、すり替え、居直り…。そもそも質疑として成立していないことが多い。なぜか。安倍晋三 という人は、自分と異なる意見に耳を傾けることができない、政治家としては致命的弱点をもっている、としばしば指摘されている。私もそう思う。経験と知識、知性と理性の問題というよりも、人間としてのキャパシティが圧倒的に小さいことが主たる理由だろう。(略)この質疑を通じて浮き彫りになったことは、安倍首相とその周辺が「他者」を意識的に排除して、権力の自己抑制を喪失していることである。それは立憲主義の深刻な危機でもある。日銀総裁や法制局長官、NHK会長などをすべて自分と同意見の人にすげかえ、自分と異なる意見の人を決して加えない諮問機関を憲法解釈変更の根拠に使うという異様な政治手法の数々は、ここで指摘するまでもないだろう。(水島朝穂「今週の『直言』」2014年7月28日
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