文字どおり「今日の言葉」として。辺見庸の言葉から。
 
下記に辺見のいう「『加害』と『被害』の関係」を文字どおりの「加害」と「被害」の二分法でしか捉えることのできない「右や左のアホども」のひとつの例はたとえば下記の論のようなものでしょう。
 
性差別野次を擁護した酷使様、そして駄目リベラルな天木直人
(vanacoralの日記 2014-06-23)
 
一般的には私も天木直人に対しては批判的ではあるのですが、上記に例としてあげる天木直人の論を「二次被害をもたらす言説」と批判するのは当たらない批判だと思います。筆者には失礼ですが、ある事象を「『加害』と『被害』の二分法でしか捉えることのできない」「左のアホ」の論の典型といってよいものだと私は思います。ただし、いまの段階では詳説は避けます。
 
以下、共鳴した辺見庸の「今日の言葉」です。やや難解と思われる箇所、誤解を招くかもしれないと思われる箇所には私注を入れました。
 
・雷光に、一刹那、照らされる顔が、おもわず悲鳴をあげたくなるほど狂気じみて見えることがある。メルヴィルの「避雷針売り」のように。ほんとうのことを言えば、これは「狂気じみて」いるのでなく、狂気そのものだ。狂気をみとめなければならない。吐き気とともに、狂気の蔓延(引用者注:『嘔吐』)を肯定しなければならない。そもそもヤジの性質そのものの日常的蛮性、話しにもならぬ土賊的性格、天皇制のなかの根生いの女性差別、性にかわかわる禁中の秘密・病性・オカルティズム、ニッポンの政(まつりごと)と祭りがともにもちつづける歪んだ女性観と「性的無礼講」(引用者注:辺見庸2013年8月31日講演後篇)、ヤジの音声分析だか声紋鑑定だかをやる白衣の男たちのテクノロジカルでイカレた顔つき、それを得々として報じる、じつは社内外セクハラだらけのキチガ×・メディア、従軍慰安婦の歴史的事実を受けいれない政治権力の底にある、もっとも本質的な女性蔑視、居座りNHK会長(下品きわまりないこの男ひとり引きずり下ろせずに、改憲反対も女性差別反対もありゃしない)の蛮人発言、ヤジられた女性議員が所属するファシスト会派の本来的性格、アベ政権の騙る「女性尊重」のとんでもないまやかし……を、まったく不問にふしておいて、「美しい国ニッポン」があたかも「加害」と「被害」の関係が成立する正気のクニとおもいこんでいる、右や左のアホどもよ。マロニエの根方をまえにして、ロカンタンは吐き気をおぼえた(引用者注:サルトル『嘔吐』)。その無意味さに、ただたんに在ることの猥雑さに。ニッポンとは、かく無意味で、けちくさく、チンケで、無自覚的に猥雑で、なぜかあとかたづけの大好きな、存在そのものを自己嫌悪するよう余儀なくされている、あらかじめファッショ的な、醜(しこ)の小国にすぎない。(辺見庸「日録22」2014/06/26
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