本ブログの「今日の言葉」(右欄)の2014年3月2日から同年3月11日にかけての記録です。
 
カタロニア 

・それがごく穏やかなものにせよ、苛烈にせよ、目にはよく視えないにせよ(おおかたは視えないものだ)、こう言ってよければ、わたしの戦線はすでにある。だれしも各個の戦線がある。じぶんの戦線は、まるでカナヘビの細い影のように、極小である。でも、それをじっと見つめることだ。そこから逃げないことだ。 できれば、それをあからさまにすることだ。 この3年、 いったいなにが起きて、なにが起きなかったのか。鬱々とかんがえていたときに、
堀内良彦がひとりで逝ったのだった。 この3年、いったいなにが起きて、いま、なぜこんなひどいことになっているのか…ずっと昏睡しつづけていたように、しょうじき、 わからないでいる。ただ、かれのあの激怒と共感と絶望が、ほんとうにたぐいまれな、 立派な能力であったことだけは、いくら迂闊なわたしにだって、わかる。 強者への激怒と弱者への共感とじぶんへの絶望…。(辺見庸「日録8」2014/03/02

・中国の民主人権派は、たそがれの中で呻吟している。1月26日、北京市第一中級人民法院は「新公民運動」の中核ともいうべき許志永に懲役4年 の判決 を言い渡した。 許氏は、2012年から13年にかけて、中国教育部(日本の文部科学省)の前で、「教育の機会均等を」求める農村出身の子どもをもつ両親ら数百人と一緒に数回集会を持った。彼はまた政府高官の資産公開を求める(汚職追放に連なる)運動の中心でもあった。(略)ここで判決が正当か否かを議論しても仕方がない。(略)むしろこの先が心配だ 。(略)許志永が有罪とされた今日、
楊継縄の著作『墓碑』も激しい批判にさらされている。(略)彼がジャーナリズム魂を捨てて自己批判でもしない限り、やがて「炎黄春秋」の廃刊と、 楊継縄の身柄拘束の日が 来るかもしれない。私はそれを恐れる。それは中国の良心が権力によって抹消されることを意味するから。(「次はだれか――中国民主人権派の消滅」阿部治平 2014.03.03

・【ワシントン及川正也、モスクワ田中洋之】オバマ米政権は2日、ロシア軍がウクライナ南部クリミア半島をすでに掌握し、事実上の占領下に置く準備を進めていると明らかにした。反発を強めるオバマ政権は国連や英仏独などと連携し、ロシア軍の撤退を求める動きを強める。主要8カ国(G8)首脳会議参加国のうちロシア を除く 日米など7カ国は 同日、共同声明で「6月にロシア・ソチで予定されるG8サミットの 準備活動への参加を凍結する」と表明し、軍事行動を非難した。(
毎日新聞 2014年03月03日

軍事介入
ハンガリー動乱 では世界の“進歩的知識人”が鼻白み、プラハの春ではすっかり悪役になり、アフガン侵攻では自国の民心も離れた。かくて旧「ソ連」に幕が下りたのではなかったか。自国系住民の保護や権益。それに名を借り、他国に武威を示して踏み込み、大きくつまずいた例も世界史上に数々あり。何を学んだか。(毎日新聞「近事片々」2014年03月03日

・【ブリュッセル斎藤義彦、シンフェロポリ(ウクライナ南部)真野森作】ロシア軍が事実上掌握したウクライナ南部クリミア半島のロシア黒海艦隊は3日、半島内のウクライナ軍に4日午前5時(日本時間同日正午)までに降伏しなければ攻撃するとの最後通告を出した。(略)一方、欧州連合(EU)は3日、首脳会議を6日に招集し、それまでにロシアが軍事行動の意図を明確にせず国際的な仲介にも応じない場合、制裁を科す方針を固めた。(略)「欧州における21世紀最大の危機」(略)は一層深刻化している。(
毎日新聞 2014年03月04日

・【ワシントン白戸圭一、ブリュッセル斎藤義彦、シンフェロポリ(ウクライナ南部)真野森作】緊迫するウクライナ情勢を受けて、)「オバマ米大統領は3日、ロシアが南部クリミア半島で軍事活動を停止しない場合、「ロシアを孤立させ、経済に打撃を与えるあらゆる経済的、外交的措置を検討する」と明言した。米政府はロシアとの交流プログラムの凍結に踏み切り、欧州連合(EU)などと連携した対露包囲網の構築を急いでいる。(毎日新聞 2014年03月04日 夕刊

防衛省は琉球新報の記事について事実と異なるとして2月24日、琉球新報社と日本新聞協会に文書で抗議した。これは防衛省と安倍政権による報道への弾圧であるとともに、新聞業界を政府の管理下に置こうとする意図が明らかな行為である。極めて不当であり許しがたい。(略)政府が昨年、南西諸島の防衛体制強化として警備部隊新設の方針を明らかにして以来、配備先として石垣や宮古、奄美が有力視されている。(略)部隊がどこに配備されるのか、政府は明らかにしないままだが各地元では切実な関心事になっている。こうした中、琉球新報は独自の取材で現状を報じたのであり、それが「事実と異なる」ならば政府として配備計画の現状や詳細を明らかにすればいいだけだ。(安倍政権と防衛省は報道に対する弾圧行為を撤回し謝罪せよ
新聞労連 2014年03月04日
 
・「21世紀の欧州で起きた最大の危機である」。混迷を深めるウクライナの首都を訪れた 英国外相はそう語った。ウクライナ南部のクリミア半島での ロシアの軍事行動が、 情勢を一層緊迫させている。 黒海艦隊の部隊は半島をほぼ制圧した。ウクライナ東部へも軍事展開しかねず、国際社会は「信じられない侵略行為」(米政府) と非難している。 ロシアは、このまま強硬策を続け、 世界から孤立する道へ突き進むつもりなのか。プーチン大統領は一刻も早く、軍を撤収させる決断をすべきである。 (略) 安倍首相は就任以来、 プーチン 氏 と5回も 会談し、「個人的信頼関係を深めた」 と強調してきたはずだ。ならばこの危機にこそ、積極的な平和外交の役割を探るべきではないか(引用者注:しかし、それができない安倍内閣)。(
朝日新聞社説 2014年03月05日

・東京電力福島第一原発から20キロ圏内の旧警戒区域の一部が今春、避難指示を解除される。復興庁は先月、帰還を考える住民たちの不安を軽くする「
放射線リスクコミュニケーション(リスコミ)に関する施策パッケージ」を発表した。11省庁、委員会の合作だが、内容は安全神話ならぬ「安心神話」。リスコミというより、スリコミではないのか。(略)こうした施策は「リスコミのあるべき姿」からかけ離れていると、島薗教授は指摘する。リスクコミュニケーションとは、生活を脅かす状況について、住民ら当事者たちがさまざまな視点から意見を交わす中で、その深刻さなどを正確に捉え、適切な対処法などを導き出すことを意味する。(略)しかし、政府は一方的に「健康影響はない」と結論付けている (略)「スリコミで健康影響への不満を封じ込め、(略)事故の影響を小さく見せれば、初動対応が遅れた責任をごまかし、他の原発の再稼動も進めやすくなる。こんな計略を許してはいけない」(東京新聞「こちら特報部」2014年03月06日

・<内閣法制局長官>「安倍政権の番犬」批判に抗議(
毎日新聞)/小松一郎は憲法解釈を変更するために安倍晋三から特別抜擢された人間。「安倍政権の番犬」たることを期待されて送り込まれたのだ。人間は本当のことを言われると腹が立つのだ。/日本軍がアジアで婦女子を無理矢理性奴隷にしたことの歴史的証拠は山ほどあるのにバカウヨ政府はそれには一切触れない。そういう証拠には反論できないからだ。彼らは「証言」の重箱隅つつきに終始する。しかしそんなもので証拠は揺らぎはしない/安倍晋三の本音は当初言っていたように「河野談話も村山談話も見直す」ということ。しかし、こと歴史認識に関しては中韓のみならず、米国も一致している。 アメポチの安倍晋三としては嫌々「河野談話見直しではない」と強弁しているだけ。(秋原葉月 2014年03月06日

・アメリカ国務省は3月5日、ロシアのプーチン大統領が「ロシア系住民の保護」を掲げてウクライナへの軍事介入を正当化していることを受けて「
プーチン大統領のウソ 事実と異なる10個の主張」と題する異例の反論を公式サイトに掲載した。国務省は、「ロシアは、ウクライナでの違法行為を正当化するために偽りの物語を紡ぎ出した。このような驚くべき小説がロシアから生まれたのは、ドストエフスキー以来だ。『2+2=5』 という公式 は、 魅力的だが実在しない」と皮肉たっぷりに書いた上で、以下の10個のプーチン大統領の主張を(略)羅列した。(The Huffington Post 2014年03月06日

・昨年11月の中国共産党中央委員会総会の「若干の重大問題を深化改革することについての決定」については、中国の近未来を決める決議だから多くの中国専門家が発言した。『決定』を中共反主流の民主人権派はどう受け止めたか。代表的と思われる呉思の論文を見た。(略)呉思は1957年北京生まれの文化大革命世代である。(略)現在、雑誌「炎黄春秋」編集長。(略)呉思は、改革を進めるにあたっては、民側が行政の各方面と対立抗争しないように、温和に、妥協的にことを運び、官側と協調できるところから改善していこうというのである。(略)。 だが、官の権力 しか存在しない現状で、どうやって 妥協するのか。中国の民主人権派は、これまで政府文書を精一杯、人権擁護・民主政治の観点で解釈してきた。今回、 呉思の大論文 が示したのは、従来とは異なる、権力への融合傾向である。(「中国民主人権派は妥協する道を選んだのか?」
阿部治平 2014.03.07

・「2.26事件からはものすごく早かった」(略)音楽評論家の湯川れい子さん(2.26事件の起こった1936年生まれ)と話していて印象に残った言葉である。(略)一見無目的な、そして偶発的とも見える困窮層の起こす事件が、ひとつのイデオロギーの外套をまといはじめた事件として(ヒトラー礼賛とも受け取れる)アンネ事件は注視しておかなくてはならない(略) 連行の最中 「ヤフーチャット万歳!(ネットアンダーグラウンド礼賛とも受け取れる)」「ジョアク(除悪)連合万歳!」と叫んだ竹井聖寿容疑者が「大日本帝国万歳!」と叫びつつ、イデオロギーという鎧を纏いはじめてもおかしくないということである。(略)その意味においてそのような時代傾向が“組織化”された数量となった田母神信仰“事件”は不気味である。そして公共放送に籾井というゲッペルス宣伝相を送り込んだ阿倍独裁政権は今日、憲法解釈を強引に自からのものとして引き込み、集団的自衛権成立にさらに拍車をかける勢いだ(略)。そういった“頂上”の独走と時代の底辺の負のエネルギーが呼応しはじめたとき、この国にいったい何が起こるのか。その速度があの時のように「ものすごく早い」ものでないことを祈りながら、用心深く注視する必要があるだろう(
「組織化されない“ばらけた”小さな2.26事件について」藤原新也 2014年03月08日
 
・最近の日本のメディアの論調を見ていると、事実関係を正確に踏まえず、一方的にロシアの行動を非難し、難詰するものが目立つのが非常に心配になってきました。(略)日本のメディアの報道に共通することですが、ウクライナ問題とクリミア問題とが明確に区別して認識されていないことに大きな混乱の原因があると思います。確かにプーチン大統領がウクライナに対する出兵に関する発言を行った(3月4日)ことには問題があります(略)しかし、プーチンの趣旨はあくまでもクリミアに住むロシア系住民の保護に重点があり、ウクライナに対して「軍事介入」(志位委員長) する ということでは ありません。(「クリミア問題とロシア」
浅井基文 2014.03.09

・米国がロシアの覇権拡大を阻止するために引き起こした今回の政権転覆は、ウクライナを国家分裂の危機に陥れた。親米の新政権は、極右ネオナチが治安維持や軍事を握っており、彼らはロシア系国民を排除してウクライナ人だけの国にする民族浄化を目標に、政権樹立直後にロシア語を公用語から外した。ロシア系住民が、極右の政権奪取を見て、ロシアに助けを求めたのは当然だった。(田中宇の国際ニュース解説 2014年03月05日


・私は老人のひとり暮らしである。3年前に右肺に腫瘍のカゲがあることを指摘され、以来経過を追っていたが、(略)結局、別の病院へ行くことになった。「おばちゃん、ほんとにそこでいいの?」姪に言われてはっとしたからである。どこへ行っても同じだなんて、 やっぱりヤケになっていた。最後まで 真っ当に生きなくてはいけないんだと心を入れかえ、情報通の知人に相談した。(略)退院に際し、(略)帰りはひとりで電車でと思ったが、「今は街じゅう、インフルエンザ菌だらけだよ!」と強く言う姪に付き添われて、タクシーでK市の冬住まいへと戻った。(略)姪があまりにウルサイので、 ここは 「老いては メイに従え」かな、 と思ったのである。(略)こうしてこの度の一件は、これ以上望めない幸運のうちに幕を閉じた。次の一件がいつどんな顔をしてやってくるかはわからない。しかしどうあろうと、構えずにそれを受けとめていこう。そう思えるようになったのが、このたびの闘病?の最大の収穫であった。 (
「おひとりさま入院記」 鎌倉矩子 (元大学教員)2014.03.09
 
・原発事故が そうそう簡単に収束するはずがないことなどわかり切った話だった(略)ただ、「脱原発運動」の劣化も(略) 現実のものになってしまった。(略)
大江健三郎澤地久枝といった人たちまでもがその悪影響を受けるとまでは想像もつかなかった。(略)小熊英二編著の『原発を止める人々―3・11から官邸前まで』(略)には「それぞれの証言」として、 反原発・脱原発の運動家50人 の寄稿を紹介しているが、 そのうちの1人である「おしどりマコ」は「自由報道協会」 の「理事」 を務めていた芸能人だが、この人が「週刊文春取材班」との連名で出した『週刊文春』のトンデモ記事を、 私は『kojitakenの日記』で批判したことがある。このトンデモ記事 にはあの政治ゴロ・上杉隆 が関与していた。 「おしどりマコ」や上杉隆のような 人士を厳しく批判せずして「脱原発」運動の未来はないというのが私の立場である。(「きまぐれな日々」2014.03.10

・3年前には(略)安全神話をまとっていた原発が事故を起こした。(略)敷地内を取材した。 膨大な数のタンク群が林立する。2月にも高濃度の汚染水 が 約100トン 漏れる 騒ぎがあったばかりだ。地下水を原子炉に近づけないための 大がかりな工事が予定 されている。 とても 「
コントロールされている」状況ではない。事故の後、ある電力会社の幹部が「国策ですから……」とつぶやくのを聞いた。国がやれというから原発事業をやっているが、本当は民間の手にはあまる、と聞こえた。それが本音だとすれば、安全神話の内実はずいぶんもろいと感じた。政権はいま再稼働に向けて動く。 壊れた神話を また作り直すのか。 核と人間はともに生きられない。福島第一を取りまく無人の土地が、そのことをはっきり示しているのだが。(朝日新聞「天声人語」 2014年03月11日

・放送中に辞職を発表した
リズ・ワールという女性、祖父母、 ハンガリー動乱を避けて、アメリカに移住したという。そういう背景を持ちながら、ロシア国営放送 で働こうと思ったこと自体、不思議におもう。(略)当時のナジ・イムレ首相、秘密裁判で処刑されたが、ハンガリーでは名誉回復している。田中正造直訴の書状を書いた幸徳秋水、 政府の デッチあげ大逆事件で死刑になった。犯罪的な冤罪で 死刑にされた方々今も有罪のまま。国家による名誉回復はされていない。戦争をしない国、労働者の幸せをめざした人々、犯罪人でなく偉人だろう。異常な国では、そういう行為は犯罪。今後、新たな幸徳秋水や小林多喜二が作られるのだろうか?『ウクライナ人とロシア人の間の曖昧な境界』で、ウクライナ語とロシア語の近さを説明する部分のみご紹介した記事『モスクワへの道はキエフ経由: ロシアを脅かすクーデター』(英語原文)の中で、Mahdi Darius Nazemroayaは、憲法と現状のラダ(議会)議員構成から、ウクライナ政府の正当性への疑念も論じている。新政権の正当性論議、大本営広報部 は意図的に 無視しても、街の弁護士日記は無視しておられない。(略) 「この、むき出しの暴力の本質は、軍事に本質があるのではなく、EUへ併合しようという市場とマネーの思惑だ。」(マスコミに載らない海外記事(「アビー・マーティン、リズ・ウォールと、マスコミ戦争について」後記) 2014年03月11日
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