私は前エントリで「宇都宮健児君、立候補はおやめなさい」という澤藤統一郎弁護士の渾身の記事をご紹介させていただきましたが、その続きとして今回は同弁護士の「宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその5」の記事をご紹介させていただこうと思います。

宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその5
(澤藤統一郎の憲法日記 2013年12月25日)

美濃部東京都政2 
昭和42年4月16日 初の革新都政 美濃部知事誕生

 
全文は上記を熟読していただきたいと思いますが、少し長いので、以下、私がここは特に大切だろうと思った点について抜粋してみることにします。
 
「前回の革新(統一)候補者であった宇都宮健児君に気兼ねし、あるいはその擁立の可能性にこだわって、統一候補選任の進展を遅らせるようなことがあってはならない。彼は、前回選挙の惨敗で到底勝てない泡沫(引用者注:「泡沫」とまで言うのは言い過ぎのように思いますが「到底勝てない」候補者であるという認識では一致します)候補であることを実証済みではないか。」
 
「前回選挙を経験した多くの人が、宇都宮君の候補者としての適格性に疑問をもっていることは明々白々と言ってよい。しかし、その多くの人が、善意から『では誰が候補者として出馬してくれるのだろうか』『急なことで、結局は宇都宮さん以外に候補者がないのが現実ではないか』『候補者として清新さも魅力もなく、勝てそうにもないけれど、宇都宮さんでしょうがないじゃないの』『不戦敗よりは、宇都宮選挙の方がましではないか』『現実的な候補者案を出さずに宇都宮さんを批判するのは無責任』などとお考えではなかろうか。私は、このような考えを払拭しなければならないと思う。こんな考えが頭の隅にでも残っているから、ずるずると時を過ごして、候補者選びが遅滞しているのではないだろうか。まず、『宇都宮君は候補者として不適格。別の共闘候補者を本気になって選任する』というスタンスに立つべきである。」(引用者注:この点は特に重要な指摘だと思います。)
 
「誤解されては不本意なので、ハッキリさせておきたい。私は、革新統一選挙の実現を強く願う立ち場にある。統一のための政策協定が締結されて、選挙民に訴える力のある、魅力的な候補者の選任が一刻も早く実現することを希望している。宇都宮君はそのような候補者としての資格はない。」
 
「申し上げておきたい。宇都宮君を候補者として推薦することは無責任だということを。前回選挙における問題行為を指弾されるおそれが濃厚であることを。敢えて言う。仮に候補者が見つからなければ、不戦敗の方が「まだマシ」なのだ。宇都宮君の再びの惨敗は、「革新の惨敗」と記憶される。それは望ましいことではない。そして、それ以上に宇都宮君の擁立は危険なのだ。」

「12月21日付の当ブログで、上原公子さんが「労務者」として金銭を受領していることについて、次のように書いた。(略)『選対本部長も、出納責任者も、「労務者」として届け出て、「労務者報酬」を受領したのです。明白な脱法行為です。もし、「労務者」として届けられた人が、単純労務の範囲を超えて、少しの時間でも人に働きかける実質的な選挙運動に携わっていれば、運動買収(日当買収ともいう)罪が成立して、日当を渡した選挙運動の総括主宰者も、日当をもらった選挙運動員も、ともに刑事罰の対象となります。総括主催者が有罪となれば、場合によっては、連座制の適用もあるのです。』(略)ところが、「道義的に問題だとは思いますが、上原さんの行為が本当に犯罪になるのですか」という率直な声にもぶつかった。言外に、「法は厳しすぎるのではないか」というニュアンスが感じられる。そこで、もう一度、この点に触れなければならない。」
 
「しかし、人に働きかける選挙運動としての実質を持つ行為を行った者は、労務者としての届出があろうとなかろうと、金をもらってはならない。これに金銭の授受があれば支払った側も、支払いを受けた側も犯罪になるのだ。面倒だが、適用条文を引用する。(略)必要な箇所だけを書き抜けば次のとおりとなる。『当選を得しめる目的をもつて選挙運動者に対し金銭の供与をしたとき』(法221条1項1号)、または『第1号の供与を受けたとき』には、金を払った側は、買収罪(1号)、金をもらった方は被買収罪(4号)として、最高刑が懲役3年の犯罪になる。」
 
そもそも選挙運動は金をもらってやるものではない。金を渡して選挙運動をさせても、選挙運動員に報酬を渡しても犯罪なのだ。金を払った方も、受けとった方も処罰される。このことがよく分かっていない人が多いように思える。漫然と、『選挙事務所に詰めて働くのだから、報酬をもらって当然』という感覚があるとすれば、一掃してもらわねばならない。これは弾圧立法ではない。民主主義社会の常識が法の条文に結実したものと考えなければならない。徳洲会や石原宏高や、猪瀬事案を批判しながら、宇都宮選対の違法に目をつぶってはならない。」
 
「なお、市民選対の本部長や、出納責任者には、高い道義性や献身性が求められる。運動の中心にあって、多くの人にカンパや労力の提供を呼び掛ける地位にある人は、自分がその金をもらってはならない。これは市民常識であり、市民運動に携わる者の健全な道義感覚である。しかし、それはあくまで道義的責任であって、『私の道義感覚や基準は違う』『このくらいの金額、金をもらってどこが悪い』『長時間詰めているのだからこのくらいもらわなくちゃ』と開き直られれば、批判はそれぞれの市民が自分の判断でするしかないことになる。『ご苦労様なのだから、金をもらったくらいでは、私は責めない』という人もいておかしくはない。しかし、それは道義的責任のレベルの問題でのこと。法律解釈においては、そのようないい加減は許されず、本人の主観的見解を問題とすることなく犯罪が成立する。」  
 
続いて「東京都知事選、宇都宮健児氏は支持できない」というきまぐれな日々ブログの古寺多見氏の記事(抜粋)もご紹介させていただこうと思います。この記事も抜粋です。
 
東京都知事選、宇都宮健児氏は支持できない
(きまぐれな日々 2013.12.24)(抜粋)
 
今年最後の記事である。(略)
 
今回は、来年1月告示、2月投開票が予想されている東京都知事選について書く。
 
さる19日の都知事・猪瀬直樹の辞意表明により、都知事選の実施が決定した。臨時都議会での申し出翌日から50日以内に知事選を行わなければならないとする規定及び都知事選が日曜日に行われてきた慣例から、都知事選の投開票日は遅くとも2月9日には行われる。1月26日や2月2日も候補に挙げられている。
 
現在、マスコミでは自公側の候補者が誰になるかでかまびすしいが、これに独自候補擁立を模索する党執行部と自公との相乗りをしたい右派が駆け引きをする民主党、自公の「補完勢力」ではないかと言われる日本維新の会、みんなの党、結いの党の保守系野党、それに昨年の都知事選で29年ぶりの「革新統一候補」宇都宮健児を擁立しながら猪瀬直樹の4.48分の1しか得票できなかった共産、社民両党、さらには泡沫政党である生活の党などの動向もからんで大いに注目されている。
 
しかし、正直言ってこれほど気勢の上がらない選挙はない。
 
東京と大阪の地方選は、それでなくても「リベラル・左派」にとっての「躓きの石」である。第1次安倍内閣時代の2007年、東京都知事選を前にして都知事の石原慎太郎に対する批判が強まっていた。『週刊ポスト』、『週刊現代』、『サンデー毎日』などの週刊誌も一斉に石原慎太郎批判の大キャンペーンを張り、石原の苦戦も予想されたが、蓋を開けてみれば石原の圧勝だった。東京の石原慎太郎は、大阪の橋下徹ともども、選挙には無類の強さを見せる。東京都民も、1975年の都知事選では石原を落として美濃部亮吉を当選させたこともあるが、当時と今では都民のものの考え方が全く変わってしまったのだろう。東京と同じく1979年まで黒田了一の革新府政を選んできた大阪府民も、東京都民以上に激しく右傾化しているようであるが。
 
ところで前回(2012年)の都知事選で、私は宇都宮健児氏を支持すると表明し、宇都宮氏を応援する記事を書いていたが、今回は全く気乗りがしない。それは、昨年宇都宮氏が上原公子氏らとともに「緑茶会」を立ち上げたことに端を発する
 
アメリカの「ティーパーティー」をもじったかのようなネーミングの「緑茶会」は、「脱原発を求める市民グループ」なのだそうだが、なぜアメリカの過激な経済右派である「ティーパーティー(茶会)」をもじるという最悪のネーミングをしたのか、このことにまず不信感を持った。さらに、「緑茶会」の発起人の一人に、ユダヤ陰謀論者として悪名高い安部芳裕なる人間がいることも指摘されて知り、不信感を強めた。当時(昨年4月)に『kojitakenの日記』に書いた2件の記事を、下記にリンクしておく。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130425/1366900958
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130426/1366908087
 
一昨年の都知事選で宇都宮氏を支持した弁護士の澤藤統一郎氏が、選挙後の総括として書いた文章が宇都宮氏陣営の不興を買ったらしく、宇都宮氏陣営から締め出しを食うという事件が起きていた。その澤藤氏が「宇都宮健児君、立候補をお辞めなさい」と題したブログ記事を書いている。下記にURLを示すが、リンクした記事のあとにも続編が書かれている。
http://article9.jp/wordpress/?p=1742
 
私はこれを読んで、来年の都知事選で宇都宮健児氏を支持する気を完全に失った。
 
もめごとの詳細は澤藤氏のブログをご参照いただきたいが、何よりも私がうんざりしたのは、宇都宮陣営の「村八分」式のやり方だった。(以下、省略)

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