革新政党(ここでは兵庫選挙区の事例として共産党、社民党、新社会党、緑の党の4政党を一応革新政党としておきます)同士及び市民運動側との「護憲結集」の問題に関して関西地区に基盤を置くあるメーリングリストで主に共産党と市民運動との「護憲結集」のあり方、または可能性の問題について侃侃諤諤ともいってもよい議論がありました。議論は現在も進行中です。そして、その議論には私も少しばかり関わりました。以下は、その私の意見の一端です。
 
Aさんのご指摘にはわれわれとしてもう少し掘り下げて考えておくべき摘芽のようなものが含まれているように思います。そのことについて若干のことを述べさせていただこうと思います。
 
なぜ「護憲グループと選挙で連携するのは困難」かということについて、Aさんの分析されているご指摘(省略)は私にも相応に理解できないわけではありません。たしかにそういうこともあるでしょう。しかし、いまBさんなどからこの件に関して提起されている問題(注1)のポイント(核心)は、Aさんもおっしゃっておられる「むろん、共産党のかたくなさ、官僚主義のせいで、広がる可能性をつぶしてしまったこともあるでしょう」というところにあるように思います。それを「私も護憲運動が大きく統一され、選挙に勝てるぐらいになることを願っていますが、どうすればそのようなことができるのか、分からないでいます」と言うだけでは、ここで提起されている問題の解決の「先延ばし」(結果として「無責任」な議論)ということにしかならないのではないでしょうか。
 
注1:Bさんの問題提起的「独り言」
自分も独り言ですが、ハナから選挙共闘の可能性はないと、その護憲共闘を願う人たちが主催したその 「可能性を話し合おう」という場ですらも「建設的な議論にはなり得ない」とレッテル貼って攻撃するような政党が、他党に脱原発や護憲の票を喰われて競り負けても自業自得だよなぁ。
 
Bさんが提起されている問題は、Aさんが「共産党のかたくなさ、官僚主義のせいで、広がる可能性をつぶしてしまったこともあるでしょう」というような時期不詳の抽象的な問題ではなく、ごく最近あったばかりの具体的な問題です。
 
それは、こちらの拙記事でも書いているこの4月14日に市民主催で神戸市で開催された「~総選挙敗北を見すえ 立ち直りの途を探る~ とめよう壊憲 ! 護憲結集! 討論集会」への集会参加の呼びかけを日本共産党、社会民主党、新社会党、緑の党グリーンズジャパンにしたところ共産党だけから「不参加」の回答があったという問題です。こうした具体的な問題での共産党の市民運動に対する向かい方のありようの考察を抜きにしてこの問題を抽象的に語ってもその問題の所在の本質は決して見えてはこないでしょう。
 
私はこの問題について同記事で次のように書きました。
 
「共産党は上記の「『4・14神戸討論集会』 建設的な意見交換とは無縁 共産党 実行委に不参加の回答」で『政党が正規の機関で決定した総括や方針を、公開討論で変えさせようなどというのは、政党の自主的活動への不当な介入、干渉に他なりません』とその『不参加』の理由を述べていますが、公開討論はいうまでもなく公開の場で自由に議論を戦わせる場でしかなく、それ以上でも以下でもありません。たとえ仮にその場でなんらかの合意なり、結論なりが出たとしても、その合意なり結論なりを『決定』するのはその公開討論の場に参加したそれぞれの各団体、各機関の専決事項であり、公開討論の場での合意なり結論なりに各団体、各機関の『総括』や『方針』を『変えさせ』るなんらの強制力もないことは説明の必要もないほど自明なことでしょう。その公開討論の場でしかありえないものに対して共産党は『政党が正規の機関で決定した総括や方針を、公開討論で変えさせようなどというのは、政党の自主的活動への不当な介入、干渉に他なりません』などと曲解以外のなにものでもない非難の矢を向けています。しかし当然、その『非難の矢』は当たるはずもありません。」
 
これがAさんの指摘される「共産党のかたくなさ、官僚主義」の私から見た最近の事例、具体例です。こうした共産党の市民運動に対する対応は正しいものなのかどうなのかが市民レベル、政党レベルでそれぞれ具体的に論議、検証されてこそ問題の所在の本質は見えてくるものでしょう。この点についての「共産党支持者」としてのAさんの見解をお聞きしたいものです。
 
しかし、「護憲共同」問題については、Cさんも指摘されている市民の側の「反共主義」「反共偏見」の問題についても考慮しておかなければならない問題があります。
 
下記は上述の「4・14神戸討論集会」においての「緑の党・元兵庫代表」の発言です。次のようなものでした。
 
「緑の党の兵庫元代表でございますが、私は先ほど広原(盛明)さんや佐藤(三郎)さんから話がありましたけれど・・・今日は実はだいたいおわかりになったと思いますが、緑の党は全国比例区で、東京がひとり選挙区で、あと比例区で戦おうとしていたんです。しかし、このように佐藤さんをはじめ選挙区で護憲勢力をどうまとめるかという話が出てきたんで、私は、今度の参院選挙の(兵庫県)選挙区を考えますと自民、民主、共産、幸福実現党、維新ですね。これでは私は選挙で行きようがないんですね。そんなことで私どもはなんとしてでもですねこういった勢力というものを守っていかなければならない。さらに拡大していかなければならない。そういうことで兵庫選挙区で候補者を立てるという決心をしたわけでございます。これはまさに佐藤さんをはじめみなさんの責任でもございますので。今日お配りしましたように緑がなにを考えているかということについてひとつ勉強していただきたいと思います。そして選挙にはご存じのように金が要る、そして、組織のないところの最大の難点はポスター貼りなんですね。ポスターを公示の日に全県貼らなければいけない。・・・みなさま方にご協力をいただけるということをお願いして、しかも少しでも票を増やすためには緑の党とみなさん支持者を増やしていかなければならないという面がございますので、私は兵庫の代表者でもないんですけれども最後にお願いしておきます。よろしくお願いします。失礼しました私、恩田と申します。」(「4/14 護憲結集 討論集会 in 神戸 (2)」 1:21:45頃~)


「護憲結集の問題を考える」というテーマの討論集会で自身の支持する政党の宣伝のみをして同集会に有意義に参加したつもりでいるらしいこの「緑の党・元兵庫代表」の発言の破廉恥ぶりにも驚きますが、革新政党(具体的には共産党、社民党、新社会党、緑の党)の「護憲結集を実現しよう」というテーマの集会で「今度の参院選挙の(兵庫県)選挙区を考えますと自民、民主、共産、幸福実現党、維新ですね。これでは私は選挙で行きようがないんですね」と「護憲結集」を図るべき革新政党の一角としての共産党を「共同」埒外政党と論断して憚らないこの人の発言にはさらに驚かされます。この種のような発言と政治思想を「反共主義」あるいは「反共偏見」と呼ぶのだと思いますが、同集会ビデオを観た限り「護憲結集」集会でのこうした「反共偏見」の発言について誰からも批判があったようには見えないのはきわめて残念なことだといわなければなりません。
 
具体例として上述した「共産党のかたくなさ、官僚主義」については同党と同党関係者に強く反省を求めたいものの、市民運動側の上記のような「反共主義」「反共偏見」の思想のあり方、また、それを許容する市民運動側の思想のあり方にも深く反省を求めたいものです。
 
これではいくら口先で「護憲結集」と力説したところでその「護憲結集」は実現するはずもありません。市民運動の側は自らがその実現を阻む大きな要因にもなっていることを深く自覚する必要があるでしょう。 

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