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こちらのブログ記事にあるような集会案内を受け取りました。
以下は、その「集会案内」発信者宛ての返信として書いたものです。

平和ドームと鳩 
「護憲結集」実現の願いをこめて

ご紹介の「シンポジウム『どう動かす?これからの政治』」を見てみました。
 
タイトルは「どう動かす?これからの政治! ーMoving Japanー」。サブタイトルとして「Moving Japanとは、党派を超えて新しい政治の流れをつくろうとする学生や市民、自治体議員を中心としたグループです」とありますが、「新しい政治の流れ」というだけでは抽象的にすぎてどういう政治の方向を目指しているのか皆目わかりません。
 
ただ本文に「安倍首相は原発再稼働に留まらず原発新規建設にも言及。さらには憲法改正も明言し、 アメリカの下請けとして戦争に参加することを狙っています。こうした暴走を阻止するため」云々とありますから「護憲」の方向性を志向しているのだと思われますが、そうだとすれば、下記の政党のうち「護憲」の立場を明確にしているのは社民党と緑の党しかありません。
 
*社民党が「護憲」政党であることは説明の要はないと思いますが、緑の党の「2013参院選公約・第一次案『いのちをつむぐ緑のプロジェクト』 ―2013年4月6日発表―」の⑤の1番目の項目には「憲法9条堅持の立場を明確にし、その理念を実現するために平和・外交政策を展開する」とありますから「護憲」政党を志向しているとみなすことができます
 
対して生活の党ほかの政党は「護憲」政党とみなすことはできません。
 
第1。生活の党について。小沢氏が代表を務めていた生活の党の前身の「国民の生活が第一」が2012年9月に発表した「基本政策 検討案」の「外交安全保障に係わる政策」のⅥの3「自衛権の行使に係る原理原則の制定」には次にように記されています。
 
「我が国の平和と安全を直接的に脅かす急迫不正の侵害を受けた場合には、憲法9条に則り武力を行使する。国連憲章上の自然権とされ我が国が国際法上も保有している集団的自衛権については、国民の意思に基づき立法府においてその行使の是非に係る原理原則を広く議論し制定する。原理原則の制定なくして、その行使はしない。原理原則は安全保障基本法に定める。」
 
上記は、安全保障基本法で原理原則を決めれば、集団的自衛権の行使を容認していいという立場の表明です。生活の党も国民の生活が第一の政策を引き継いでいるとみなせますので、集団的自衛権の行使を容認する同党を「護憲」政党とみなすことはできません。

さらに生活の党の代表の小沢氏は2009年の衆院選前に行われた毎日新聞の「えらぼーと」に対する回答でも「集団的自衛権の行使を禁じた政府の憲法解釈を見直すべきだと考えますか。」という問いに対して「見直すべきだ」と回答しています。生活の党の代表の小沢氏も「集団的自衛権行使」肯定論者であることはここでも明らかです。
 
*上記の毎日新聞の「えらぼーと」の回答はリンク切れになっていいますので、「きまぐれな日々」のこちらの記事から小沢氏の回答を示しておきます。下記記事は小沢一郎の回答を菅直人と対比させて掲載しているものですが、もちろん、小沢氏の「えらぼーと」の回答をそのまま掲載しています。

上記から生活の党を「護憲」政党とみなすことはできません。

第2。みどりの風について。少し前の記事になりますが、「みんなの党とみどりの風が参院選協力へ=近く政策協定」という報道がありました(時事通信 2013年3月6日)。

そして、みんなの党は「先の衆院選公約で96条改正を打ち出して」(読売新聞 2013年2月15日)いたわけですから明らかに「改憲」志向政党というべきであり、間違っても「護憲」政党とみなすことはできません。

そのみんなの党とみどりの風は近く参院選協力のための「政策協定」を結ぼうとしているのですから、みどりの風も「護憲」に関して疑いのある政党とみなす必要があります。

また、みどりの風代表代行の行田邦子参院議員が「みんなの党で出馬検討」というニュースも流れています。

みどりの行田参院議員、みんなの党で出馬検討(産経新聞 2013.2.15)
参院選:みんなの党 みどりの風・行田氏に立候補求める(毎日新聞 2013年02月15日)

上記に見た「改憲」政党であるみんなの党の立候補要請にやすやすと乗るような議員を代表代行に担いでいるみどりの風という政党を「護憲」政党とみなすことはやはりできません。

*行田邦子参院議員はすでに緑の風を離党し、みんなの党に移籍しています。

第3。未来の党について。未来の党が結成された端緒はご存じのとおり国民の生活が第一との合併でした。その国民の生活が第一は上記に見たとおり集団的自衛権の行使を容認する政党ですから、その政党と合併してできあがった未来の党もその党の「護憲」志向について疑いをもってしかるべき政党というべきです。未来の党も「護憲」政党とみなすには不十分な政党です。

第4。社民党について。社民党の又市征治幹事長(当時、副党首)は昨年の11月の記者会見で「生活や減税日本などとは政策がおおむね一致してきているので、選挙で一定の協力が行われるのは当然だ」(読売新聞 2012年11月23日)などと述べていました。

ここでは減税日本の政策については措いておくことにして、国民の生活が第一は当時においても上記に見るとおり明らかな「改憲」政党でした。社民党自体の政策は「護憲」ですが、同党は上記の報道に見るとおり国政レベルの選挙において(つまり、国の安全保障政策に対する政党の態度が問題となるべき選挙で)「改憲」「護憲」の政策の違いを問題とせずに「選挙で一定の協力が行われるのは当然だ」と言ってのけるのです。社民党の「護憲」政策も実のところあやふやなものだといわなければならないのです。社民党は共産党などの「護憲」政党と共闘する場合にこそ社民党らしさが出てくるというべきであって、その他の政党との共闘の場合は同党の本来の主張である「護憲」も危うくならざるをえないのです。

以上見てきたように「党派を超えて新しい政治の流れをつくろう」というお題目だけでは「護憲」は実現しがたいのです。もっと端的に言えば、共産党をはじめから除外した「党派を超えた集まり」は実際は「党派を超えた集まり」ということはできず、かつ「護憲」も絵に描いた餅以上のものではありえないのです。

ご紹介の政党群の集まりは、真の「護憲」を実現しえるものとはいえず、また、これまでの誤った「民主党政治」を真に総括するものともいえず、「政治革新」の方向性を誤らせる作用しか持たないものと私として評価せざるをえません。集会のナビゲーターが津田大介氏という新進気鋭のジャーナリストだとしてもです。

私たちはこの3年半で民主党政治の過ちをいやというほど思い知らされたはずです。その過ちはたとえば「護憲」という革新にとっての一丁目一番地ともいうべき政策を「政権交代」という考えてみれば中身のないお題目を唱えることを第一にしてないがしろにしたところから生じたものです。同じ二の舞を演じるようなことがあってはならないと私は切に思います。

付記(4月26日)

生活の党、みどりの風、未来の党、さらに民主党の「脱原発」政策についてもひとことずつ触れておきます。
 
第1。生活の党の脱原発政策について。生活の党の代表の小沢一郎氏は2006年に民主党代表に就任した後、原子力発電を「過渡的エネルギー」と結党以来から位置づけていた同党のエネルギー政策を転換し、恒久的エネルギーとして原発を積極的に推進するという見解に修正しています(wikipedia『小沢一郎』「原発・エネルギー政策」)。
 
また、1991年の青森県知事選で核燃サイクル推進派の現職知事を当選させるために剛腕を発揮したり、東電原発事故後も民主党代表選で海江田万里を推薦したりしながらいまだにその非を認めようとしてもいません(kojitakenの日記『小沢一郎や橋下徹は「脱原発」の足手まといだ』 2012-11-21)。
 
さらに小沢氏が民主党在任時、当時の小沢派の議員が電力総連(東京電力労組)から多額の政治献金を受けている事実が判明しても(「AERA」 2011年4月25日号)同小沢派議員に対して派内からの除名はおろか、なんらの注意処分もしていません(弊ブログ『小沢氏の民主党離党にあたって~「小沢は脱原発派」という虚構を創ってまで小沢氏をあくまでも支持しようとする脱原発派の人たちに謂う』  2012.07.02)。その小沢氏を代表に掲げる生活の党を正真正銘の脱原発政党とみなすことはできません。
 
たしかに生活の党は前身の国民の生活が第一を結党する際にこれまでの原発推進政策を転換して10年後をめどに原発の全廃を目指すとした脱原発政策を同党の政策の柱として掲げましたが、上記の事実は、同党の脱原発政策は単に人気取りのための政策にすぎないことを間接的に証明しているように思います。
 
第2。みどりの風の脱原発政策について。みどりの風は同党の環境政策において「原発ゼロ社会の実現」(wikipedia『みどりの風』)を掲げていますが、上記で「みんなの党とみどりの風が参院選協力へ=近く政策協定」(時事通信 2013年3月6日)という報道を紹介しましたが、そのみどりの風の連携相手のみんなの党はこれもその政策において「2020年代に原発ゼロ。新規の原発設置を禁止」という公約を掲げていますが、原発の再稼働を認めるかどうかの同党の方針については「原子力規制委員会が定める世界標準の新基準に適合しない限り原発の再稼働を認めない」(『2012 アジェンダ』19頁)という立場をとっています。これは「原子力規制委員会が定める世界標準の新基準に適合」するならば「原発の再稼働を認める」という同党の立ち位置の表明であり、同政策を「真の脱原発」政策とみなすことはできません。

みどりの風はその「真の脱原発」政党とはみなし難いみんなの党と「近く政策協定」を結んで参院選協力のための連携を図るということですから、みどりの風の「原発ゼロ社会の実現」という政策も疑いをもって聞く必要があるように思います。みどりの風も「真の脱原発」政党とはみなし難いように思います。
 
第3。未来の党の脱原発政策について。同党前代表の「滋賀県の嘉田由紀子知事は2012年10月16日の定例記者会見で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機の稼働について『現状では認めるしかない』と述べ、従来の慎重姿勢を大きく軌道修正した」(読売新聞 2012年10月16日)という報道がかつてありました。嘉田未来の党前代表はその後の会見でも同様のことを繰り返し述べています。そして、その嘉田未来の党前代表の姿勢はいまも変わりません。さらにその嘉田未来の党前代表の姿勢は同党現代表の阿部知子氏(衆院議員)にも継承されているとみなせます。
 
未来の党が上記第1で見た「真の脱原発」政党とはみなし難い生活の党の前身の国民の生活が第一との合併によって結党されたという事情とも合わせて考えると同党も「真の脱原発」政党とはみなすことはできないように思います。
 
第4。民主党の「脱原発」政策について。民主党もやはり原発推進政党でしかないことは、民主党・菅内閣が2010年6月18日に閣議決定した「エネルギー基本計画」に「原子力発電を積極的に推進する」「核燃料サイクルは、(略)確固たる国家戦略として、引き続き、着実に推進する」と明確に記されていること(この閣議決定は民主党・菅内閣の公式見解としていまも生き続けているのに対し、菅首相の「脱原発宣言」は同首相個人の「私の考え」にすぎません)。

また、2010年参議院選挙時の民主党のマニフェスト・政策集においても「政府のリーダーシップの下で官民一体となって、高速鉄道、原発、上下水道の敷設・運営・海水淡水化などの水インフラシステムを国際的に展開」すると記されていること。

さらに少なくとも6人の議員が東京電力の原発推進を図る労働組合である電力総連から合計8740万円もの献金を受けているという事実があること(AERA 2011年4月25日号)。さらにまたその電力総連は2人の労組出身者(小林正夫、藤原正司)を参議院に送り込み、2010年の参院選では蓮舫(現内閣府行政刷新担当大臣)、北澤俊美(現防衛大臣)、江田五月(現法務大臣)、輿石東(現民主党参議院議員会長)をはじめとする48人の民主党議員に推薦を出している(女性セブン 2011年4月28日号)という事実があることなどなどからも議論の余地のないところといわなければならないように思います。

資料:集会案内

2013/04/22 シンポジウム「どう動かす?これからの政治」(東京・池袋)

シンポジウム「どう動かす?これからの政治」
http://blog.moving-japan.net/

昨年の衆議院選挙では、「リベラル」議員が大敗し、自公政権が復活をしました。

安倍首相は原発再稼働に留まらず原発新規建設にも言及。さらには憲法改正も明言し、 アメリカの下請けとして戦争に参加することを狙っています。

こうした暴走を阻止するため、今夏の参議院選挙では、脱原発・反TPP・格差是正・平和をめざす勢力がまとまり、立ち向かわなければなりません。

そのためにはどうしたらいいのか、党派を超えて集まり、一緒に考えてみませんか?

脱原発とよりよい社会を求めるあなたの、ご参加をお待ちしています!

「どう動かす?これからの政治」
http://blog.moving-japan.net/

日 時 : 4月22日(月) 19:00から(18:30開場)
会 場 : 豊島区民センター 6階文化ホール
http://www.toshima-mirai.jp/center/a_kumin/
参加費 : 500円

ナビゲーター: 津田大介(ジャーナリスト)

出演者:
はたともこ(生活の党)
吉田ただとも(社民党)
谷岡 郁子(みどりの風)
阿部 知子(未来の党)
保坂 展人(世田谷区長)
宇都宮けんじ(前日弁連会長)
山本 太郎(今はひとり)
すぐろ奈緒(緑の党)
※その他現在要請中。議会日程などの都合により出演者は当日変更になる場合があります。

○集会参加について○
当日参加O.K.ですが、事前にチケットを配布しております。
チケットを確保したい方は、メールにてご連絡ください。

連絡先はこちら
moving-japan@mail.goo.ne.jp
http://blog.moving-japan.net/

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