私は先に「4.14神戸公開討論集会 ~広原盛明氏の講演レジュメといくつかの論攷資料のご紹介」という記事を書き、その中で広原さんが「リベラル21」にあらたに「護憲勢力は如何にして結集するか」という問題提起の連載を始められたことをご紹介しておきましたが、その広原さんが同連載の2回目に「81歳の実行委員会代表が奮闘し、74歳の研究者が話題提供する護憲討論集会が神戸で開催された、護憲勢力は如何にして結集するか」(リベラル21 2013.04.19)という記事を書かれています。

この集会の模様について、講師としての広原さんの眼から見た別の角度からの同集会報告となっており、当日の同集会の意義と有意性を改めて再確認することができる記事となっています。その意味で同集会の新しいプレゼンテーションとなっていますので、改めてご紹介させていただきたいと思いますが、その前に、広原さんの同記事によれば、同集会・実行委員会代表の佐藤三郎さんはいま81歳になられるとのこと。一層、敬意と尊敬の念を深くせざるをえないということを申し添えさせていただきたいと思います。


 
平和ドームと鳩
「護憲結集」実現の願いをこめて

81歳の実行委員会代表が奮闘し、74歳の研究者が
話題提供する護憲討論集会が神戸で開催された、
護憲勢力は如何にして結集するか(その2)

(リベラル21 広原盛明 2013.04.19)

 2013年4月14日、神戸で「とめよう壊憲!護憲結集!討論集会」が開催された。ブログのタイトルにも書いたように、この集会のために獅子奮迅の働きをされた佐藤三郎氏(憲法の改悪に反対する元教職員ひょうごネット共同代表)は何と81歳、そして話題提供をしたかくいう私は74歳という前代未聞の“超高齢者集団”による護憲討論集会である。おそらく数ある護憲集会のなかでも、これほどの高齢者グループが中心になった討論集会はかってなかったのではないか。

 そう言えば、「リベラル21」同人の平均年齢も70歳を超えるとか、高齢者だからという理由で黙っている時代ではなくなったのかもしれない。だが私のブログに対しては、「院生」と称する若手コメント氏から“老害”との忌憚のない批判が寄せられているようなので、いまさらのごとく「恐縮しきり」と言った心境にはかわりない。でも縁側で日向ぼっこばかりしていられない昨今の情勢からすれば、ときには人前に出しゃばることも許してほしい。勿論、若手メンバーが前面で活躍してくれるようになれば、即刻引退することを約束してのことである。

 冗談はこれぐらいにして本題に入るが、当日の集会は大盛況だった。会場になった神戸市勤労会館大会議室の定員は120名、そこへ8府県から(長野や千葉からも)140人を超える方々が参加されたので会場は立錐の余地もない。神戸新聞の取材もあり、記事にもなった。そしてここでも高齢者の姿が目立った。でも消防法の規定で120席を超える椅子は用意できないとかで、会場には立ったままの方も多かった。申し訳ないことだ。

 私の話題提供は予定されていた60分を大幅に縮めて、できるだけ政党代表やフロアーの方々の発言時間を確保するようにした。話の内容は、今年夏の参院選で改憲勢力が2/3以上の議席を占めることが確実視されるので、次の参院選までの2013年から2016年までの3年間は、衆参両院で改憲勢力が2/3以上を占める反動国会状況が出現すること。この3年間は憲法改悪が強行されるかもしれない“戦後最悪の歴史的反動期”だと言えること。改憲阻止のためには国民投票に勝利する体制をつくらねばならず、「護憲円卓会議」(仮称)といった護憲勢力の国民的結集体が必要であること、などである。

 参加された政党代表(社民党、新社会党、緑の党)の方々や会場からの発言は、当面する政治情勢や護憲勢力結集の必要性などについて概ね賛同の声が多かった。しかし問題は具体的な行動のあり方だ。何しろ神戸では初めての討論集会なので、主催者は会場からアンケートを募り、それらの意見も参考にしながら今後検討したいと集約された。

 後日、実行委員会から届いた報告によると、アンケート(38人)の内容は取り組みの継続を望む声が圧倒的だったとのことで、実行委員会は解散せずに今後の活動方針を討議したと書かれている。また討論集会の内容は、ビデオ録画とセットで報告資料集をつくる方針だという。高齢者グループだけでできるのかどうかが心配だが、きっと有意の若手メンバーが仕事を手伝ってくれるものと期待している。

 ところで、当日の政党参加者のことについても若干触れておきたい。もともとこの討論集会は、佐藤三郎氏が私のブログを読まれたことを切っ掛けにして発案されたと聞いている。そのため私のブログが集会の基調になったとの印象を拭いきれず、そこから誤解が生じて共産党は参加されなかったようだとも伺っている。でも実行委員会の話によれば、実行委員会のなかにもいろんな意見があり、決して私のブログが討論集会の前提になっているわけではないと、再度共産党に対して参加要請をされたらしい。結果は残念ながら不参加に終ったが、いずれの日かこの誤解は必ず解けるものと信じている。

 理由は明白明快だ。護憲勢力が結集しなければ改憲を阻止することができず、護憲勢力の有力な一員である共産党が参加しないことなど考えられもしないからだ。討論集会の主旨は「思想信条、組織団体を超えて護憲共闘を追求する」としている共産党の方針にも合致しており、本来なら革新政党の側から呼びかけてもおかしくないぐらいの取り組みなのである。実行委員会でも今回の討論集会の報告は共産党に届けることになっており、また今後の活動方針についても継続的に情報提供することを確認されている。実行委員会は、いわば「席を空けて待っている」との“大人の態度“で接しているのであり、護憲共闘の精神を踏まえたきわめて民主的かつ成熟した活動方針だといえる。

 このような民主的な市民活動との共闘のなかでこそ革新政党は鍛えられるし、成長もできる。逆に言えば、孤立すればするほど成長は遅れるし、革新政党としての存在意義も薄れていくだろう。戦後最悪の歴史的反動期を目前にして、国民的護憲結集のために革新政党の果たすべき役割は大きい。いつか開かれるであろう次の討論集会には、全ての護憲政党が参加することを強く期待したい。

追記:明日20日には既報のとおり京都市で「革新は生き残れるか――新しい変革の主体を考える」と題されたシンポジウムが開催されます。このシンポジウムにも期待したいと思います。

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●パネリスト
広原盛明(元京都府立大学学長)
藤永のぶよ(おおかさ市民ネットワーク代表)
大西 広(慶応義塾大学教授)
※フロアーからの発言歓迎

●コーディネーター
碓井敏正(京都橘大学名誉教授)

●参加費 無料(カンパ歓迎)

●呼びかけ
  シンポジウム「革新は生き残れるか――新しい変革主体を考える」
  実行委員会

●連絡先 碓井敏正(usui592szk@gmail.com)

日時=4月20日㊏ 午後1時30分~4時30分

会場=京都アスニー第2研修室(京都市生涯学習センター3階)
京都市中京区丸太町通七本松西入ル(電話 075-812-7222)

呼びかけ文

昨年12月の総選挙では、少なくない国民が原発問題や震災復興に関心を向け、憲法改悪への危機感を持っていたにもかかわらず、共産党、社民党などの革新政党が敗北するという結果となりました。さらに今夏の参議院選挙では、改憲が現実味を帯びて争点となることが予想されます。選挙の結果しだいでは、戦後日本の平和主義や基本的人権が危険にさらされることが憂慮されます。

私たちは、今こそ革新勢力が敗北した原因を正確に分析し、これまでの運動のあり方を見直すことが必要だと考えています。そのためにも国民の期待に応える新しい政策、組織運営、協力関係をつくりだすことが必要です。

今回のシンポジウムは、このような問題意識を共有するパネリストのお話を聞き、参加者のみなさんと一緒に今後の新しい運動のあり方や幅広い人たちとの共同について、立場にとらわれず自由に意見交換する場です。そこで民主的な組織のあり方や新しい運動をつくりだすきっかけを見つけ出すことができればと考えています。平和な日本を願う、多くのみなさんのご参加をお願いします。

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