今日(11月13日)の「写真で見る・知る沖縄」ブログは下記の7本の琉球新報と沖縄タイムスの本日付記事を転載しています。

■《沖縄県知事選 政策対決》? 【基地問題】
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_5cdc.html
■《沖縄県知事選》 知事経験者の見方 大田昌秀氏と稲嶺恵一氏 
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_d2a2.html
■《沖縄県知事選》 【政府の視線】 現職へ”戦略なき期待感”
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_13e9.html
■《沖縄県知事選 中央政党に聞く》 その他の4政党
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_93c2.html
■《沖縄県知事選》 下地氏、伊波候補支持へ。
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_4920.html
■《普天間》 オスプレイ配備、知らぬ存ぜぬは止めよ
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_2003.html
■《佐藤優》 尖閣問題での『義挙』の容認は危険。
http://gajuma.blogzine.jp/okinawa/2010/11/post_decd.html

そのご努力は多としたいのですが、上記のアップ記事のうち佐藤優のウチナー評論「『義挙』の容認は危険」という琉球新報記事(2010年11月13日付)を無批判にアップしている点には少し以上の疑問を感じます。

佐藤優は上記の「評論」の中で次のように述べています。

11月28日の沖縄県知事選挙は、事実上、仲井真弘多氏と伊波洋一氏の一騎打ちとなる。いずれの候補が当選しても、外務官僚、防衛官僚が望む米海兵隊普天間飛行場の県内移設を認めることにはならない。(略)そのために、仲井真候補も伊波候補も、選挙で当然生じる感情的しこりが、官僚に付け込むすきを与えないように『戦後処理』を考えながら選挙戦を展開してほしい。

佐藤は仲井真氏と伊波氏を同列に並べて「いずれの候補が当選しても、県内移設を認めることにはならない」と述べていますが、この論じ方に私は彼の意図的なトリックを感じます。佐藤は「県外移設」という言葉こそ最近口にしだしたものの「県内移設反対」とは絶対に言わない仲井真氏を当選させたいと本音のところでは思っているのです。しかし、普天間基地の県外移設を強く求める沖縄県民の「民意」の前ではそのことをあからさまにすることはできない。そこで「いずれの候補が当選しても、県内移設を認めることにはならない」などと間接的に仲井真氏をバックアップする論陣を張ろうとしているのです。私たちはこの佐藤のトリックにだまされてはならないでしょう。

この点について、沖縄在住の作家の目取真俊さんは次のように指摘していました。

「佐藤優のウチナー評論」を読む 1(海鳴りの島から 2010年6月27日)
「佐藤優のウチナー評論」を読む 2(海鳴りの島から 2010年6月27日)

琉球新報で毎週土曜日に連載されている〈佐藤優のウチナー評論〉で、佐藤氏が〈平成の琉球処分その4〉(2009年6月19日付)、〈平成の琉球処分その5〉(同6月26日付)と題して、沖縄の〈革新〉と〈保守〉への提言を行っている。一見、双方を対等に扱い中立の立場から提言しているかのように見せかけているが、内容はといえば〈革新〉を批判する一方で〈保守〉を礼賛し、〈目に見えない沖縄党を強化しよう〉という美名の下に、沖縄の総保守化を促しているにすぎない。

佐藤氏が提起しているのが、〈保守〉陣営を厳しく批判するなということであり、具体的には仲井真知事への〈評価〉を厳しくせず、〈非難〉をするなと主張している。佐藤氏はこう書いている。/〈まず、革新陣営に苦言を呈する。あなたたちは、頭がいい。しかし、過剰な美学がある。小さなプライドが強すぎる。他者に対して厳しすぎる。『正しいことをやっているからわれわれについて来るのが当たり前だ』というおごりがある。/(略)〈あなたたちは、頭がいい〉といったん持ち上げたうえで〈革新陣営〉をこき下ろすその内容の浅はかさ、傲慢さには辟易させられる。

佐藤氏は〈沖縄人としての本物の矜持を持とうではないか〉だの、〈保守陣営も革新陣営も、もっと深く沖縄を愛そうではないか〉などと書いているが、よくもこういう言葉を、沖縄で生まれ育ち、何十年も沖縄で生きてきた琉球新報の大多数の読者に向かって書けるものだ。沖縄人としての矜持の持ち方や沖縄の愛し方は、人それぞれ多様であっていい。佐藤氏が偉そうに沖縄に住む沖縄人に教えさとす類の問題ではない。夜郎自大も大概にしてもらいたいものだ。

目取真俊さんは昨日の記事でも佐藤優が「いずれの候補が当選しても、県内移設を認めることにはならない」と言う一方の候補者の仲井真氏の「県外移設」の正味の中身について次のような指摘をしています。

「県外移設」と辺野古微修正(海鳴りの島から 2010年11月13日)

昨日11日に沖縄県知事選挙が告示された。再選を目ざして立候補した仲井真氏は、選挙前になって普天間基地の「県外移設」を唱えだした。一方で、「県内移設」反対を明言することはせず、名護市長選挙・市議会議員選挙の結果や県民世論の変化など外部環境の変化を理由に挙げて、「県内移設」は不可能、という状況認識を示すにとどめる手法を貫いている。「県内移設」反対を曖昧にすることによって、「県外移設」を唱えつつ、「県内移設」で政府と議論する余地も残そうとしている。

それを見透かしているからこそ、普天間基地の「県内移設」(辺野古新基地建設)を是が非でも進めようとしている民主・国民新政権や自民党本部、名護市の移設「容認」派議員たちは隠然、公然と仲井真氏を応援している。仲井真氏の「県外移設」が本物なら、彼らも応援しようがないだろう。「県内移設」を進めようとしている者たちが応援していること自体が、仲井真氏の唱える「県外移設」の内実を明らかにしているのである。

選挙に当選したら公約をひっくり返す政治家の醜態を、沖縄県民はこの1年余でさんざん見せられてきた。110メートル以内の沖合移動という「微修正」で政府と「決着」する寸前までいっていた仲井真氏が、選挙前になって唱えだした「県外移設」。外部環境=吹く風しだいでひっくり返る軽い公約はもういい。いま沖縄に必要なのは、沖縄に新たな基地は決して造らせない!「県内移設」反対!を明確に打ち出し、それを貫くことだ。

もう一度繰り返します。私たちは佐藤優のトリックにだまされてはならないでしょう。佐藤の繰り出すレトリックは仲井真氏を当選させたいがためのレトリックにすぎないのです。

今日の「写真で見る・知る沖縄」ブログより



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