今日は総選挙と東京都知事選の投票と同時に最高裁判所裁判官(10人)の国民審査も行われます。

国民審査の対象最高裁判所裁判官は以下の10人

〈1〉山浦善樹(やまうらよしき)      (66) 弁護士出身 一橋大学法学部卒
〈2〉岡部喜代子(おかべきよこ)    (63) 学者出身   慶応大学大学院
〈3〉須藤正彦(すどうまさひこ)      (69) 弁護士出身  中央大学法学部卒
〈4〉横田尤孝(よこたともゆき)   (68) 検察官出身 中央大学法学部卒
〈5〉大橋正春(おおはしまさはる) (65) 弁護士出身 東京大学法学部卒
〈6〉千葉勝美(ちばかつみ)          (66) 裁判官出身 東京大学法学部卒
〈7〉寺田逸郎(てらだいつろう)      (64) 同        東京大学法学部卒
〈8〉白木勇(しらきゆう)               (67) 同       東京大学法学部卒
〈9〉大谷剛彦(おおたにたけひこ)  (65) 同        東京大学法学部卒
〈10〉小貫芳信(おぬきよしのぶ)   (64)  検察官出身  中央大学大学院

この最高裁判所裁判官国民審査で審査される対象裁判官の適格性を判断するひとつの資料としてビデオニュース・ドットコム(神保哲生代表)がこの3年ほどの間の最高裁の判決から10個の判決をピックアップして、その判決について批評しています。閲覧は無料です。ご参照ください。

なお、ピックアップされた10個の判決と対象裁判官の評決は以下のとおり。

1)原発(志賀原発2号機運転差止訴訟)
*第一審は認容判決(井戸謙一裁判長)。多数意見は第一審棄却判決。

白木(多数意見)  横田(多数意見)

2)沖縄集団自決
*多数意見は大江健三郎氏の著書『沖縄ノート』によって名誉毀損されたという原告の訴えを棄却。

白木(多数意見)  横田(多数意見)

3)君が代訴訟
*多数意見は校長の卒業式での君が代斉唱時及び国旗に向かっての起立命令は思想・良心の自由をただちに拘束するものではなく、合憲という判断。

白木(多数意見)  千葉(多数意見)  横田(多数意見)  須藤(多数意見)

4)北九州監禁殺人
*多数意見は主犯の松永被告と共謀があったとして起訴された緒方純子被告の「無期懲役」刑は妥当とするもの。少数意見は「死刑」罪が妥当とするもの。

白木(多数意見)  横田(少数意見)

5)Winny事件
*多数意見は「無罪」判決。少数意見は「幇助」罪は成立するというもの。

大谷(少数意見)  寺田(多数意見   岡部(多数意見)

6)精神鑑定漏洩
*多数意見は精神鑑定の漏洩は「秘密漏洩」罪に当たるというもの。

千葉(多数意見)  須藤(多数意見)

7)光市母子殺害
*多数意見は「死刑」罪を妥当とするもの。

白木(多数意見)

8)児童ポルノリンク
*多数意見はリンクを貼る行為もリンクのサイトの主宰者と同様の罪を構成するというもの。少数意見はリンクを貼るという行為をポルノ写真そのもを貼る行為の正犯と見ることはできないというもの。

大谷(多数意見) 寺田(少数意見) 大橋(少数意見) 岡部(多数意見)

9)前福島知事汚職
*多数意見は前福島知事の汚職を認定するもの。

白木(多数意見)  山浦(多数意見)

10)一票の格差
*多数意見は現在の格差の状況は「違憲状態」、すなわち「合憲」というもの。少数意見は「違憲」とするもの。

小貫(多数意見・違憲状態(合憲)) 大谷(多数意見・違憲状態(合憲)) 白木(多数意見・違憲状態(合憲)) 寺田(多数意見・違憲状態(合憲)) 千葉(多数意見・違憲状態
(合憲)) 横田(多数意見・違憲状態(合憲)) 岡部(多数意見・違憲状態(合憲)) 山浦(多数意見・違憲状態(合憲))

大橋(少数意見・違憲) 須藤(少数意見・違憲)

追記:
私は上記の最高裁判決のうち特に「君が代訴訟」判決を重視したいと思います。この判決に関わった対象裁判官は全員「校長の卒業式での君が代斉唱時及び国旗に向かっての起立命令は思想・良心の自由をただちに拘束するものではなく、合憲」という判断を示しています。私にはこの判断は容認できません。したがって、全員×と記入するつもりです。

なお、×印をつけずに白紙のまま投函してしまうと対象裁判官を信任したものとみなされます。くれぐれもご注意ください。

追記2:
「さらに白木・横田は、上関原発反対で座り込みをした祝島島民の非暴力活動に対して「妨害予備罪」なるものを下した第一小法廷のメンバーです」という情報も寄せられています。

追記3:
さらに「10人の最高裁判事のうち、須藤正彦氏および千葉勝美氏は、昨年7月に出された、千葉市で起きた強かん事件について、逆転無罪判決を出した第二小法廷の裁判官です」という情報も寄せられています。同情報は次のように続いています。

「千葉氏がその際の裁判長で、須藤氏を含む三人が逆転判決に賛同し(一人は外交官出身で今回は審査の対象になっていません)、すでに退官した一人がそれに反対意見を述べました。 特に千葉・須藤両氏は、被害女性が逃げなかった事実その他を、「経験則」からおかしいと見なして、被害者の供述は信用できないと結論づけましたが、自らの非常に狭い経験を「経験(法)則」という言葉によって完全に合理化しています。特に須藤氏は、補足意見でこの「経験則」を頻繁に使っています。両者の言い分は完全に不合理ですが、これが最高裁の判断としてその後の性犯罪事犯に大きな影響を持っていると思うと、暗澹たる思いです。特に性犯罪に関する最高裁での逆転無罪判決は、これが2度目であるため、今後の影響が本当に心配されます。」
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