本日付け(2012年3月8日)のダイヤモンド・オンラインに福島県双葉郡8町村の住民に同県・双葉郡への「帰還の意思」について質問したアンケート結果が掲載されています。コミュニティ崩壊を食い止める工夫が必要 前向きにふるさとを離れる制度の整備が急務 ――山川充夫・福島大学うつくしまふくしま未来支援センター長インタビュー」という記事中にあるアンケート結果です。

同アンケートが掲載されているグラフの見出しには、

①住民の51%が帰還に消極的
②年齢が若い人ほど「戻る気はない」
③国への信頼は薄い
④(故郷を捨てるまで)待てる時間は2年が半数

などとあります。

が、このグラフの見出しは見方によっては①住民の67%に帰還の意志、②年齢が若い人でも半数近く(41.7%)が帰還の意思などと言い換えることもできます。複層的な要素のあるものを単純に解釈することの危険性を感じます。福島大学うつくしまふくしま未来支援センター及び同センター長、山川充夫氏の「双葉郡8町村の住民アンケート結果(注)の読み方にはやや単純化の弊があるように思えます。

先のエントリで猪飼周平さん(一橋大学・社会学教員)の渡利小学校父母と教師の会によるアンケート調査や飯舘村住民が計画避難に対して最後まで抵抗した事実、南相馬市では約6万人の避難者の内現在では5万人程度が同市に帰還しているという事実、昨年11月20日にあった大熊町長選では帰還を訴えた現職が再選されたという事実、などを解析して「積極的にせよ消極的にせよ(福島県内の)多くの人びとは土地に留まることを選択している」というアンケートなどの解読結果をご紹介しましたが、こうした要素も含めて「双葉郡8町村の住民アンケート」結果は複層的、複合的に解読される必要があるように思います。

注:アンケートは、福島大学災害復興研究所実施「双葉地方の住民を対象にした災害復興実態調査」。対象は双葉8町村(浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町、葛尾村、川内村)に居住していた現被災避難者。調査方法は郵送で、全発送数28184。有効回答数世帯票13576、若者票5049。世帯票全体回収率48.2%。調査時期2011年9月から10月。
関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://mizukith.blog91.fc2.com/tb.php/405-a39f2cbc