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きょう ふづき234

Blog「みずき」:熊沢誠さん(元甲南大学教員、労働運動史家)の「7月の憂鬱」

『この7月、なんともおもしろくない事が重なって、憂鬱な日々が続いている。順不同で列挙すれば、①日に11万人もなったコロナ感染の再拡大。どこへいっても黙り込んだマスクとスマホの人びとばかりだ。②参院選での支持できるいくつかの政党のしたたかな敗北。③その欺瞞と「反非戦」の悪政を徹底的に追及されるべきだった安倍晋三を、不慮の暗殺を奇貨として、その追及をご破算にするかのように「国葬」にしようとする政権。③「ウクライナのロシア化」を暴力的に承認させようと、ますます非道の殺戮を拡大するプーチンのロシア。④例外的にまともな労働運動を営む建設運輸連帯労働組合・関西生コン支部への未曾有の刑事弾圧に対する裁判闘争の思わしくない過程。それをもたらしているのは、関生支部を孤立せせて恥じない「民主勢力」の産業民主主議の不可欠さに対する盲目であろう。

 こう考えてみると、私の憂鬱の根因は結局、平和と人権を危機に追い込む強権に対するいっさいの批判精神というものを忘却して、当面エコノミックアニマルに徹する、現時点の日本国民への暗い不信ということができる。その不信は、私の加齢による体力や耐久力や感性の衰えも手伝って、いっそう最近の孤立感を強めている。

 それでも私は、やはりいささか元気を失いつつある同年齢の妻とともにする、3~4日に一度ほどの行楽・散策、映画観賞、ささやかなグルメ、この8日に京都で恵まれた旧友との映画を語る歓談などに癒やされながら、パート研究者として、最後のまとまった叙述の準備を始めている。それはイギリス1984-85年の炭鉱大ストライキの軌跡を辿る物語。これはサッチャーの新自由主義に対決する、強靱な連帯の絆に支えられたイギリス労働組合運動の最後の光芒であり、この敗者の眼を掬うことは、とりわけ日本で際立っている80年代以来の産業民主主議の衰退にある示唆を与えるかもしれない。この叙述はもう誰にも関心をもたれないかもしれないけれど、それは私なりに、上に記した憂鬱に立ち向かう「我が田の耕し」なのである。できないかもしれないことをあえて記すことも、希望を見いだせない私には、ある励みになるかもしれない。』(熊沢誠FB 2022年7月19日)


【山中人閒話目次】
https://www.facebook.com/takashi.higashimoto.1
・平和と人権を危機に追い込む強権に対するいっさいの批判精神というものを忘却する「国民の精神」への暗い不信ーー熊沢誠さんの「7月の憂鬱」
・再び澤藤統一郎さんの「国葬は民主主義に反する制度である。やっぱりごめんだ、安倍晋三の国葬。」
・高世仁さんの「韓国=アダムに貢がされる「エバ国家」日本」
・木村剛久さんの「仲正昌樹『統一教会と私』を読む(2)」
・安倍元首相銃殺事件で注目される自民党と旧統一協会の関係ーー有田芳生さんに聞く ポリタスTV
・NHKの世論調査によると、国葬を評価するが49%、評価しないが38%。意外と拮抗している
・恐るべし、統一教会(現世界平和統一家庭連合)ーー佐喜眞淳沖縄県知事候補・前宜野湾市長と統一教会の密接な関係 水野浩重FB
・英議会民主主義の長い歴史の中で、自分の身を守るために国家の統治を犠牲にして平気な首相は、他にいなかったーーアンドリュー・ニールのジョンソン批判
・いま、ドイツ、西欧、世界の民主主義国家はさらに腹をくくってウクライナに連帯すべきだろうーープーチンに「ドイツが屈する」…追い詰められた「ゼレンスキーの焦り」と、欧州で広がる「ウクライナ離れ」の深層! 現代ビジネス
・日本の技能実習で「強制労働」 米報告書、政府対応を批判 共同通信
・安倍元首相の「国葬」なし崩しに進めようとしているねーーで、子供たちに何て説明するのかな?えらいヒトだったって真顔で説明できるかな 石田英敬Twitter
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