滋賀のKさんから下記のコメントとともに「『脱原発』方針に盛り込まず 連合福島が定期大会」という福島民報の記事の転送をいただきました。

Kさんのコメントは以下のようなものでした。

 命よりも電力、闘いよりも組織保持のほうが大切なようだ。今も収束しない原発事故、未曾有の放射能放出事故を前にしても、再び、フクシマを繰り返したいのか、といわざるをえない。労働貴族たちよ、大組織だからこそ、その責任が問われるぞ。

そして、福島民報記事は以下のとおり。

「脱原発」方針に盛り込まず 連合福島が定期大会(福島民報 2011/10/22)

 連合福島の第23回定期大会は21日、福島市で開かれた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の対応など災害対策を決めたが、脱原発や廃炉といった今後の原発の在り方については踏み込まなかった。

 影山道幸会長はあいさつで「脱原発、原発推進という対立する議論をすべきではない。安心・安全、電力の安定供給、環境、経済性などの視点から中長期的に議論すべき」と理由を説明。「(原発の在り方に関する)議論を中心に据えれば組織の分裂につながりかねない」として理解を求めた。

 連合本部は東電福島第一原発事故を受けてこれまでの原発の新・増設推進の方針を転換し、脱原発を掲げている。連合福島も定期大会で脱原発を掲げることを視野に検討を進めてきたが、組織の分裂のほか、雇用の場の確保や電力を消費する企業活動などにも考慮して運動方針に盛り込むことを見送った。

 運動方針には組織強化や非正規労働者を含めた労働者の賃金底上げなどを盛り込んだ。
【写真】運動方針などを決めた連合福島の定期大会

また、同定期大会の模様を伝える朝日新聞(福島版 2011年10月22日)の記事によれば、連合福島は同定期大会の運動方針に「脱原発」方針を盛り込まなかったばかりか、同連合福島の会長の影山道幸氏は朝日新聞の取材に応じて次のようにも発言しています。

県議会が原発の廃炉を求めた請願を採択したことを
「拙速で容認できない」
と批判した。

まさに「労働貴族たちよ、命よりも電力、闘いよりも組織保持のほうが大切なのか!」、と怒髪天を衝く怒りに駆られる発言といわなければならないでしょう。

連合地方組織の定期大会は福島県のほかにも22日には玄海原発の再稼動が大問題になっている原発立地県の佐賀県で、また24日には敦賀原発と美浜原発、それについ昨日、大飯原発の再稼動を容認する町長声明(注1)が明らかになったばかりの同原発のある原発銀座と称される同じく原発立地県の福井県でも立て続けに開かれ、それぞれ12~13年度の運動方針案を採択していますが、「労働条件の底上げや震災復興への全力傾注を目標」(連合佐賀)にすることや「今後のエネルギーのあり方を検討するか、状況によってはエネルギー政策の委員会を設置する考えを示した」(連合福井)だけで、やはり「脱原発」方針は一切盛り込まれていません注2、注3)。

このような連合(地方組織)の姿勢だからこそ、福井県大飯町長の「大飯原発再稼動」容認声明がいとも簡単に発せられることにもなり、また、佐賀県知事がいつまでも「九電やらせメール問題」での責任をとろうともしないということにもなる、といわなければならないでしょう。

先の4日にあった連合の第12回定期大会での古賀伸明連合会長の「『原発依存低減』への方針転換」の表明(注4)はいったい何だったのか? 労働組合としてのレーゾン・デートル(存立根拠)に関わる「労働貴族たちよ、大組織だからこそ、その責任が問われる」重大局面にいままさに連合は直面している。連合の「労働貴族」を含む彼ら、彼女たちにはそのことに自覚的であってほしい(期待よりも絶望の度合いの方がきわめて大きいのですが)、というのが私の願いです。

注1:「大飯原発、再稼働容認へ 3、4号機で町長表明」(産経新聞 2011年10月25日)
注2:「連合佐賀:エネルギー政策、労組も議論を--定期大会 /佐賀」(毎日新聞(佐賀版) 2011年10月23日)
注3:「会長に山岸氏 連合福井」(産経新聞(中部版) 2011年10月25日)
注4:「連合会長「原発依存低減」への方針転換を表明」(読売新聞 2011年10月4日)
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