Blog「みずき」:8月15日。敗戦の日。

再録:「時間の芯の腐蝕」「ひどい夏(抜粋)」

時間の芯の腐蝕
『この夏、かつての夏もそうだったのですが、メディア最大の企画は「かれはなぜ裁かれなかったのか」であるべきでした。あるいは「父祖たちはなぜかれを裁かなかったのか」であるべきでした。東京裁判の核心的問題は、裁いたことではなく、かれを裁かなかったことにあります。

70年以上すぎても、時間の芯がくさっているのは、そのせいです。石牟礼さんはそのことをよくご存知だったはずです。ミッチーがどれほどりっぱなひとかをかたることより、戦争、原爆、水俣、原発をつうじ、くさった時間のながれがいまも滔々とながれている、そのことを、かつてのようにおっしゃるべきでした。

時間の芯の腐蝕と天皇家賛美には、なんらかのかんけいがあるとおもいます。満州事変から敗戦の詔勅まで、すべてにかかわった人物とその一族、万歳をさけびつづけた民衆にかんし、新しい物語をつくるうごきに加担してはならないとおもいます。』(辺見庸「日録」2017年08月10日)

ひどい夏
『げんざいの天皇夫妻をしきりに賛美する記事と番組はこの夏も、いくらでもあるそうです。いまやかれは、じじつじょうの「現人神」であり、かのじょはニッポンの「聖母」になってしまいました。石牟礼さんまであのひとを公然と敬うようになったといいます。理由は自明ではありません。大きな「変化」が生じています。なにが起きているのでしょうか。

原爆は、大元帥陛下の在所であったあそこに、なぜ投下されなかったのでしょうか。これも、答えはまったく自明ではありません。原爆はなぜ皇居に投下されなかったのかーーという企画はなぜ提案されないのでしょうか。その答えも自明ではありません。ひどい夏ですね。』(辺見庸「日録」2017年08月09日) 

【山中人間話目次】
・8月15日。敗戦の日。
・いまある日本の「リベラル・左派」という存在はかつての自民党ハト派の河野洋平さんの認識にも届いていない。新9条論者(共産党員、支持者に多い)はその端的な例といえるでしょう。
・私はこれまで前文科省事務次官の前川喜平氏を英雄のように持ち上げる「リベラル」が多すぎることに辟易してきました。この特定の人物の「英雄化」はこれまでもそうだったように必ず民主主義運動の前線に負の影響をもたらす
・今日も沖縄の地元紙には翁長知事礼賛の文字列が並ぶ。「翁長知事の覚悟に喝采 辺野古新基地反対県民大会」 (沖縄タイムス 2017年8月14日)。しかし、私は、翁長知事に「覚悟」など見ない。*
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(15・続)(小景編)――渡辺輝人という弁護士(日本労働弁護団常任幹事、京都弁護士会)の性暴力事件の民事裁判で女性への不法行為を認定され賠償命令を受けたばかりの菅野完擁護のセンスを疑う。
Secret

TrackBackURL
→http://mizukith.blog91.fc2.com/tb.php/2341-002f80fc