キョウ ぶんがくほうこくかい

Blog「みずき」:昨日のNHKニュースに「北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返す中、アメリカ国防総省は最新の迎撃ミサイルシステム、THAADの迎撃実験を実施し、迎撃に成功したと発表しました」というものがあった。米国のTHAADの迎撃実験の成功を祝福するかのような報道である。その伝で言うならば、「米韓が北朝鮮を標的にした合同軍事演習を繰り返す中、北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験を実施し、発射に成功したと発表しました」とも報道すべきではないのか。日本のメディアのゆえのない北朝鮮バッシングがかえって朝鮮半島の緊張と脅威をつくりだしている。

かつて辺見庸は次のように言った。「状況の危機は、言語の堕落からはじまるのです。丸山真男は『知識人の転向は、新聞記者、ジャーナリストの転向からはじまる』と書き、歴史が岐路にさしかかったとき、ジャーナリズムの言説がまずはじめにおかしくなると警告しました。この言葉は一九五六年のものですが、言語の堕落、言説の劣化、ジャーナリズムの変節は、いまのほうがよほどひどいし...、それらが全体として状況の危機を導いている」( 『単独発言―私はブッシュの敵である』 2001年)。メディアが率先して戦前化しているのだ。

そのニュースの中には次のようなさわりもあった。「アメリカ国防総省は、韓国に配備したTHAADを早期に本格運用することを目指していて、これまで慎重な姿勢だった韓国のムン政権も一転して本格運用を急ぐ姿勢を示しています」、と。文在寅をいたずらに評価することも危険だ。


【山中人間話目次】
・「状況の危機は、言語の堕落から始まる」ということについて
・阿部治平さん(青海省青海師範大学講師など歴任)の「中国世論は北朝鮮をどうみているか、それは中共中央とどう違うか」という論を私は信頼する
・都労委はなぜ「新聞紙2ページの大きさの白紙」に「楷書で明瞭に墨書」と細かくフォーマットを指定してまで謝罪文を「会社内の従業員の見やすい場所に、10日間提示しなければならない」と凸版印刷側に命じたのか? 
・アメリカ連邦議会の上院は28日未明、オバマケアの骨格を残したままその一部を限定的に廃止する法案を51対49の僅差で否決したという。トランプが重要政策に掲げてきたオバマケアの廃止は絶望的になった
・安倍政権が何事かで窮地に立つと、隣国から核実験やミサイル発射のニュースが届き「自衛・安全・安心」を求める「世論」が安倍を盛り立てる、と解釈したくなるような構造がある
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(9)(小景編)――「世に倦む日日」氏の共産党批判
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