キョウ だいどうじしょうじ

Blog「みずき」(1):死刑囚の大道寺将司が死んだという。私に言葉を発する資格はない。辺見庸(作家)の慟哭の声と宇多喜代子(俳人)の大道寺将司著『残(のこん)の月』書評のみをただ記す。

『◎大道寺将司死す畏友、大道寺将司が本日午前11時39分、東京拘置所にて、多臓器不全で逝去した。哭するのみ。』(辺見庸ブログ 2017年05月24日)

『1970年代に企業爆破事件を起こし、逮捕された大道寺将司は当時26歳。死刑判決を受けてからは、外部の人と会うことも折々の風光や草木に触れることもない極限の日々を過ごしている。そんな日々の深い思念を語る自己または他者として選んだのが俳句であった。しおりを執筆した福島泰樹は「峻厳な『生き様』の詩型として俳句を選んだのである」と記している。

本書は2012年以来の490句を所収。乱れのない有季定型である。ときに句座をともにしているかのような錯覚を抱かせるが、著者は野の夕焼けも川瀬の音も、26歳までに得た記憶の景を言葉で再生しつつ一句一句を紡いでいるのである。季語は折々の心象を具現する言葉として機能し、言えぬ多くを季語に語らせているのだ。<大寒の空のはたての蒼(あお)さかな><秋雨の濡れし山河をひた濡らす>など定型本態の格を持ち、<寒風に歪む骨身を押しゆけり><身にしむや辻に惑ひしふくらはぎ>などは、肉体の得た感覚を季語の中に投じている。

26歳より前の記憶の景は年々の景として季節ごとによみがえる。<水澄みて刹那の記憶新たにす>。古い記憶に新たな記憶が重なる。通読後の印象をひと言でいうなら、著者の後書きの「死刑囚である私が作句を喚起されるものと言えば加害の記憶と悔悟であり、震災、原発、そして、きな臭い状況などについて、ということになるでしょうか」、そのままであるといえよう。

かつて身を賭けて一事のために行動した作者の意志はその後も不断に保持されており、<被曝せる獣らの眼に寒昴><セシウムの記憶薄れし神無月><薄氷(うすらい)の割れて開戦前夜かな>など、社会問題に敏感に反応する。<鬼門超す骸(むくろ)を花の見送れり><ひそやかに骨の泣く音や春の霜>などは集中の佳句。作者は現在がんを病み病舎に暮らす。身の苦痛軽からんことを祈るばかりである。(宇多喜代子「『残(のこん)の月』書評」(共同通信配信) 2016年1月23日)』

(2)元共同通信記者の魚住昭著『渡邉恒雄・メディアと権力』(講談社、2000年)に以下のような記述があります。「社会部の(安倍総理の、暴力団とのかかわりのスキャンダル)記事の握りつぶしは (中略)(安倍内閣の)官邸から嫌がらせをされることを恐れた共同の上層部が自主規制した結果でしょう。記事を差し止めたのは 編集局長の後藤(謙次)さんの判断だったと聞いています。社会部長の牧野も編集局長の指示には従わざるを得なかったということです」(p.29)

共同通信編集局長時代には安倍晋三と暴力団とのかかわりを暴いたスキャンダル記事を握りつぶして政権に媚を売り役得を得て生きてきた自称ジャーナリスト、テレビメディア(NEWS23、報道ステーション)でも 明らかに自民党寄りのコメントをしてきた体制側言論人、安倍晋三の「寿司友」の後藤謙次を清水潔(フリージャーナリスト)は自身のツイッターで「後藤謙次氏ズバッとなで斬り音が聞こえそうな切っ先鋭いコメントだ。『憲法改正は特定の政治家の業績や手柄のためにやることではない』」などと礼賛するツイートを発信し、それをリベラル・左派(共産党シンパサイザー)の中野晃一(上智大教授)がリツイートして得々としています。(
清水潔Twitter 2017年5月22日‏

私は天皇主義者のこの人を評価しませんが、以下のツイートの方がよほどまっとうです。「後藤謙次、若い視聴者をミスリードする「解説」はやめろよ。1971年はオイルショックの2年前で、高度成長の末期だ。高度成長の開始から15年、所得倍増計画から10年経っている。GNP世界第3位になって3年後。『高度成長に向かう途中』とか『みんな貧しかった』って何言ってるんだ。」(
世に倦む日日Twitter 2017年5月23日

ひとつ前の記事で批判した「左派・リベラルなるもの、とりわけ共産党及び傘下勢力の見る目のなさと理論的、思想的崩壊のさまの惨状」はその「左派・リベラルなるもの」の日常の所為としてこうしたところにも現われています。彼らは日々、私たちの社会の民主主義を破壊、堕落させています。私が彼らの行為を「犯罪的」と弾劾するのはそういうことなのです。


【山中人間話目次】
・死刑囚の大道寺将司が死んだという。私に言葉を発する資格はない。辺見庸(作家)の慟哭の声と宇多喜代子(俳人)の大道寺将司著『残(のこん)の月』書評のみをただ記す
・たしかにあの時代はそういう時代でもあった。私の友人も学生時代にあの時代の暴力で片目を喪失した。私自身もまた後遺症こそ残らなかったもののあの時代に命からがらの体験をした
・あるときは政権に媚を売り役得を得て生きてきた自称ジャーナリスト、テレビメディアでも 明らかに自民党寄りのコメントをしてきた体制側言論人の後藤謙次をリベラル・左派が持ち上げている
・籠池町浪(森友学園新理事長)の「転向声明」の偽善を見破れず、彼を民主主義者のように持て囃してきたリベラル・左派の責任は重い
・こういう人(中沢けい)がこの国のリベラル・左派の論客のひとりとして持ち上げられている。この国のリベラル・左派のあまりの低次元と「貧困の思想」に私は言うべき言葉を持たない
・これもこの国のリベラル弁護士と言われている人の水準。「恥ずかしい」のは伊藤和子さん、あなたではなく、私の方です
・衆院、「共謀罪」法案可決。地方自治体の反乱
・ある共謀罪法案強行採決批判――その国では、人々は朝、目覚めたら夢を役所に届けることになっているらしい
・目下、米政権を揺るがしている「ロシアゲート」疑惑。そのロシアはいま、着々とサイバーウォーを仕掛けつつあります


【山中人間話】










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