キョウ ふらんすだいとうりょうせん2

Blog「みずき」(1):昨年末、『排除と抵抗の郊外 フランス〈移民〉集住地域の形成と変容』(東京大学出版会)という著作で第16回大佛次郎論壇賞を受賞した森千香子さん(一橋大学准教授、社会学)の重要な視点と問題提起。「史上最年少大統領の選出で幕を閉じた仏大統領選は、自国第一主義を掲げるマリーヌ・ルペン氏が勝利するかに関心が集中したが、もう一つ話題となったのが棄権者の存在だった。仏大統領選は通常、予選より決選の投票率が高いが、今回は決選で下がり、1969年以来最低の決選投票率(74・56%)だった。棄権者数は1210万でルペン投票者数(1060万)を上回る。白票・無効票を投じた人(407万)も加えると有権者の34%、つまり3分の1以上がどちらの候補も選ばなかったのである。」(「「沈黙の声」から見える仏大統領選」朝日新聞 2017年5月10日)

(2)浅井基文さん(元外交官、政治学者)の「文在寅経歴(韓国紙報道)」を紹介する記事の中で私が気になったのは、ハンギョレ紙の「『文在寅統一外交政策』南北関係修復、米中と北朝鮮核・THAAD調整を最優先」という5月10日付記事の次の一節です。

「早期配備強行で物議を醸したTHAAD(高高度防衛ミサイル)問題は、国会批准同意を推進すると述べた。文当選人は、THAAD配備問題の公論化と外交カードとしての活用のため、(国会の批准同意が)必要だという立場を再三示してきた。すでに慶尚北道星州(ソンジュ)に一部配備されたTHAADの撤収を念頭に置いた公約とは言い難い。2015年12月に日韓が電撃的に締結した12・28慰安婦合意については、再交渉を約束した。弾劾局面が高潮していた昨年11月に強行締結された韓日軍事秘密情報保護協定(GSOMIA)は、効用性の検討後、有効期間(1年)を延長するかどうかを決めると明らかにした。」

ハンギョレ紙も指摘しているようにこの文在寅新大統領のTHAAD問題に関する公約は、「すでに慶尚北道星州(ソンジュ)に一部配備されたTHAADの撤収を念頭に置いた公約とは言い難い」ものがあります。これをどのように評価するか。浅井さんは上記の論に見るとおり「内政外交ともに四面楚歌の韓国政治にとって一縷の希望の光」として文在寅政権の政治を総体として評価する立場のようですが、ここでは文政権を評価しない立場のお二方の見方をご紹介しておきます。ちなみに私の文在寅評価は、彼の公約から見ても「南北関係の修復」が試みられることは確かなことのように思われますので、朴前政権に比してその点一点だけでも「一歩前進」と評価するべきだと思っています。


【山中人間話目次】
・フランス大統領選は郊外などの貧しい地区に住む移民出自の有権者は4割も棄権したという森千香子さん(一橋大学准教授、社会学)の重要な指摘
・「フランスの時期大統領はオランドの後継者で巨大資本の奉仕者であるマクロン」という櫻井ジャーナルの言われてみるとあまりにも当然な指摘
・文在寅新大統領のTHAAD問題に関する公約は「すでに配備されたTHAADの撤収を念頭に置いた公約とは言い難い」ものがある――浅井基文さんの「文在寅経歴(韓国紙報道)」紹介記事から
・翁長知事の承認撤回を決断することのない再訪米計画に対する沖縄県民の怒りの声
・翁長知事訪米無意味論(1)――翁長知事の前回のアメリカ訪問時の平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の翁長知事訪米無意味論
・翁長知事訪米無意味論(2)――翁長知事の前回のアメリカ訪問時の乗松聡子さん(ジャパンフォーカス紙エディター)の翁長知事訪米無意味論
・「ドイツと日本の「過去の克服」を目指す態度は決定的に違う」という大弦小弦(沖縄タイムス)のぴりりと辛い小粒の論評
・地中海のリビア沖で移民らを乗せたボート2隻が沈没し、11人が死亡、200人近くが行方不明――私はグローバリズムという先進国中心の価値観を忌む

【山中人間話】









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