キョウ へりぱっど

Blog「みずき」:「問題は、安倍政権に取って代わる政権構想がいっこうにはっきりしないことだ」という広原盛明さん(京都府立大学名誉教授。元京都市長選候補者)の忸怩たる思いは、私は、広原さんの言明を超えて、いまオール沖縄が抱えている問題とも深くつながっていく問題というべきではないか、と思っています。昨日の28日、翁長知事は報道各社の合同インタビューで高江ヘリパッドを容認する発言をしました。ここに翁長知事の本音が見えます。「オール沖縄」という聞こえのいい謳い文句だけが上滑りにひとり歩きして、今後の沖縄の道標となるべき課題を政策的に共有することを怠ってきた。その結果が翁長知事の今回の高江ヘリパッド容認という事態なのです。「野党共闘」という謳い文句だけに浮かれて、当事者たち(主に共産党)はそれと気づかないまま「あいまいな野党共闘」の坂を転がり落ちている本土の「革新」勢力と相似の図といえないか。「あいまいな野党共闘」のゆき着く先は見えているのです。問題点を明らかにするとはそういうことも明らかにするということでしょう。

【「安倍政権漂流」と「野党共闘漂流」の同時進行という悲喜劇】
各紙の見出しにはいま盛んに「TPP漂流」との活字が躍っているが、私は近く「安倍政権漂流」の見出しがそろそろ出始める頃だと考えている。なぜなら先に挙げたTPP、北方領土交渉、自衛隊南スーダン駆けつけ警護のどれ一つをとってみても、安倍政権がこの難題・難局を乗り切るカードを持っているとは到底思えないからだ。ならば、内政上の課題でこれを埋め合わせるだけのヒット政策があるかと言えば、「1億総活躍社会」も「地方創生」ももうとっくの昔にお蔵入りしている。代わって打ち出した「働き方改革」も、電通女性社員の過労自殺で一挙に吹っ飛んでしまった。加えて「年金カット法案」がまたもや衆院委員会で強行採決されるのだから、これでは幾ら辛抱強い国民といえども安倍政権の先行きに期待が持てるはずがない。おそらく次回の世論調査が安倍内閣支持率の転換点になるだろう。アメリカ大統領選直後の読売・産経調査では、「トランプショック」もあって一時的に内閣支持率がアップしたが、いつまでも「オオカミ少年」の脅かしが利くはずがない。日が経つにつれて国民は周辺を冷静に見渡すようになり、「安倍政権って何をしたの?」「何をしてくれたの?」と気づくようになる。安倍政権の「終わりの始まり」が漸く現実のものになるときがやって来たのである。

問題は、安倍政権に取って代わる政権構想がいっこうにはっきりしないことだ。共産党は11月16日に採択した大会決議案のなかで「野党連合政権」の基本路線として、(1)共通公約、(2)相互推薦・支援、(3)政権問題での前向きの合意を盛り込み、「本気の共闘」を目指すというが、肝心の民進党の態度がいっこうに煮え切らない。というよりは、野田幹事長の11月21日の記者会見にもあるように、「基本的な政策が一致しない、理念が違う政党と政権をともにすることはできない。何度も言ってきている」と明言し、蓮舫代表も共産党の野党による連立政権構想について「共産党の片思いの話」と語り、応じない考えをはっきり示している(毎日新聞11月22日)。このままでは「安倍政権漂流」と「野党共闘漂流」が同時進行することになり、国民の政治不信と混迷感だけが深刻化することにもなりかねない。どこかでこのような「あいまいな流れ」を断ち切り、すっきりとした野党政権構想を示すべき時に来ているのではないか。そのためにはいつまでも蓮舫代表や野田幹事長に望みをかけるようなことは止めて、この際「民進党抜き」の共同路線を市民側から提起してはどうだろうか。こうすることによって野党共闘の問題点が国民の前に明らかになり、「本気の野党共闘」と「あいまいな野党共闘」との違いが鮮明になるのではないか。「実務者協議」などと称して野党間の密室協議をだらだらと続けることは、「本気の野党共闘」に期待する国民に失望を与える。問題点を明らかにして事態を打開することが求められているのである。安倍政権の「票流」をいつまでも放置しないためにも。(
広原盛明のつれづれ日記 2016-11-27

【山中人間話目次】
・ニッポンで「リベラル」、あるいは「識者」と称される者のインチキ性(欺罔と欺瞞)について(1)――寺島実郎(評論家)の場合
・ニッポンで「リベラル」、あるいは「識者」と称される者のインチキ性(欺罔と欺瞞)について(2)――天木直人(評論家)の場合
・フィデル・カストロのこれまでの業績を振り返るデモクラシーナウ!の映像――オバマ、マンデラ、キッシンジャーとカストロ
・カストロ追悼余話(1)――ニッポンの市民は英雄譚をすぐにつくりたがる
・カストロ追悼余話(2)――右翼的な目と右翼的な発想しか持たないトランプのカストロ評価
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