キョウ いわたあきこ

Blog「みずき」:ここで水島朝穂さん(早大教授。憲法学)のいう「NHK政治部(政権部?)のあの記者」とはむろん岩田明子記者のことです。私もこのニュースをビデオで見ましたが、岩田記者の顔の変貌に驚きました。若いときはもっと清楚な顔立ちをしていたと思うのですが、いまは夜叉面のよう。権力におもねり、もみ手すり手ですり寄ろうとする者の相はかくもあらんか。私は深い嫌悪感と悲しさのようなものを感じました。人を評するにそれ以上のことは私は言えません。

【NHKの「迎合と忖度」の姿勢はさらに進化(深化)】
NHKニュース7には驚いた。5月に広島で「信頼関係」を語り合ったオバマ大統領や、選挙中に握手したヒラリー・クリントン大統領候補を差し置いて、世界のどの首脳よりも早く、最速でトランプ次期大統領のもとに「駆け付けた」安倍晋三首相。そのはしゃぎぶりもさることながら、首相の「思い」を代弁するかのように詳しくかつ丁寧に解説したのは、
NHK政治部(政権部?)のあの記者だった。今回はスタジオのテンションも妙に高く、「安倍・トランプ会談」への期待感を盛り上げていた。「語り口は、内閣官房の内閣広報室職員のそれよりも安倍首相寄りである。国家公務員なら、首相の心のうちまで読み解くことはしないから」(直言「メディア腐食の構造――首相と飯食う人々」)とかつて書いたが、政権とのこの近距離感は、一体これがジャーナリズムなのかという思いを強くする。NHKの「迎合と忖度」の姿勢はさらに進化(深化)したようで、安倍・トランプ会談への「期待」を演出する官邸広報(宣伝)のようだった。
 
「会談」は17日夕(日本時間18日朝)、ニューヨークの「トランプタワー」58階のトランプ宅で行われた。ともにゴルフ好きということで、安倍首相は
54万円(税込み)のドライバー(TBS「サンデーモーニング」11月20日より)を手土産にしたようだ。ポケットマネーか、官房機密費=税金か。非公式「会談」のため内容は公表されなかった。記者とのやりとりでは、「じっくり胸襟を開いて率直な話し合いができた」「トランプ次期大統領は信頼関係ができると確信した」と述べたが、初対面で90分程度話しただけでここまで言えるのか。それでも、世界有数の大国、日本の首相から、「トランプ氏は信頼することのできる、信頼できる指導者であると確信した」と、「信頼」という言葉を二度まで使った、明確かつ断定的な承認の言質をとっただけで、トランプにとっては大成果だったのではないか。「イスラム教徒は入国させない」「不法移民は追い出す」「メキシコ国境に壁を築く」「地球温暖化のパリ協定から脱退する」等々、世界は「超危険な大統領」の誕生に警戒と反発を強めている最中に、また、オレゴン州をはじめ、米国各地で「私たちの大統領ではない」(Not My President)というデモが起きて、大統領としての正当性に疑義も存在するなか、安倍首相は、そうした国内外の非難と批判と懸念の嵐からトランプを「警護」する役回りを演ずることになったわけで、これこそ、安倍首相による「駆け込み警護」とは言えまいか。

トランプ政権をどう診るかについてさまざまな論評が出ている。安倍政権に批判的な人々の間にも、「災い転じて福」的な、屈折した「トランプ歓迎」論が見られるのが気になる。これについては、人事が固まり、政権の方向と内容が明確になった段階でしっかり議論する必要があるだろう。安易な楽観論や期待は禁物である。なぜなら、この政権が、世界の権威主義的政権とのゆるやかな「ネットワーク」を形成していく可能性があるからである。とりわけロシアのプーチン政権との親密度が深まり、「奇妙な同盟」に発展する可能性もある。北朝鮮や中国も、フィリピンのドゥテルテ政権も、オバマ政権とは違った対応をとり始めている。トルコのエルドアン政権、そしてヨーロッパ各国の右翼ポピュリズムの政権との連携も危惧される。(
水島朝穂「今週の直言」2016年11月21日

【山中人間話目次】
・トランプの排外主義を打倒するために(7)――内藤正典さん(同志社大学教授・中東政治)のトランプ次期政権の「陰謀論」批判
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