キョウ こうちょうかい
安保法時の横浜公聴会

Blog「みずき」:
醍醐聰さんの問題提起に関連して豊島耕一さんは国会でのTPP採決の前提となる公聴会の問題性を以下のように喝破しています。「公聴会、その場で批判して問題点を明らかにする、という効果より、採決のお膳立ての意味が決定的に大きい。つまり野党は参加すべきではなかったし、市民は阻止する権利があると思う。大臣自身の口から出たように、強行採決が暗黙の前提となっているからだ。野党はそれを知りながら「気付かないふり」をするのは許されない。安保法の時の横浜公聴会は終わった後の道路占拠だったが、事前でないと阻止できない」、と。しかり。

【政党への忠誠はあっても、国民への忠誠というものは消えてしまう】
私はこれからの大事なキーワードは「地方」であり、地方が主体だと思いますが、
TPP協定による農業への打撃は地方を衰退させると思っています。農業はもちろん食料の供給源であり、TPPによって食料自給率がさらに低下し危機的になる恐れがありますが、農業が衰退するということは地方の人口減、農業関連産業も含めた産業の衰退による就業機会の減少などでさらに人口減に拍車をかけることも心配されます。それは地域の医療機関を成り立たなくさせて医療機関の統合などとなれば住民の医療機関へのアクセスが悪くなる。それがまた人口減につながり学校も廃れていってしまう。TPP協定では公共事業調達で地元調達をしようとすると内外無差別の原則に反するということですから、学校給食での地産地消も、韓米FTAの例を見ても明らかなように脅威にさらされてしまう懸念があります。医療や薬価の問題では、ガン治療薬のオプジーポなど良く効くけれども、非常に高額で患者負担も大変です。これをかりに高額療養費制度で負担を抑えたとしても、それは結局、保険財政に回っていくことになります。無くては困りますが、年間1人3000万円もかかってしまう。抜本的に薬価の決め方を変える必要がある状況に至っています。しかし、こうした医薬品は米国企業やその子会社のものです。これから外資が入ってくるというのではなく、すでに外資が上位を占めている。TPP交渉と並行して行われた日米並行協議では、外資が薬価決定にわれわれも参画させろといっている。薬価を引き下げるような決定をしようとすればISDS条項などを使って脅しがかけられる懸念もあります。日本の保険財政の立て直しに対して横やりが入ってくる可能性があるのです。

こうしたことについて何の議論もせず、
国民皆保険制度は交渉のテーブルに乗っていないから心配ありません、という言い方で批准しようとしている。国会審議を見ていると結局、政治の質が問われていると思います。これまで国会決議には与党も賛成してきました。もちろん選挙のときの公約もありました。それにも関わらず、ここに及んで与党のなかから何ら異論がまったくない。本当に一色に染まっている。これを見ていると、日本では自分が属している集団や組織への忠誠は強いが、自分たちの集団外や組織外、とくに今回の場合は国民への忠誠ということですが、それはまったくどこかに行ってしまうということが、今回如実に表れているのではないか。自分が属している政党への忠誠はあっても、国民への忠誠というものは消えてしまう。TPPに限らずいろいろな問題でこうした体質が表れてしまうと日本の民主主義というのが完全にマヒしてしまい、政治とはただ数による意思決定の場でしかなくなってしまう。審議など非常に無意味なものになっているのではないか、それを露骨に現しているのではないか。単なる多数決主義に民主主義が堕落してしまった姿を痛感します。非常に重大な問題です。(醍醐聰「農業協同組合新聞」2016.10.29

【山中人間話目次】
・アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(略称wam)に「朝日赤報隊」を名乗る者から爆破予告
・TPP問題のエキスパート岩月浩二さん(弁護士)31日午前9時から衆院TPP特別委員会で参考人として意見陳述検事、
・検察、FBIが動くとき。その社会変動は所詮警察国家の変動でしかない
・琉球新報安富歩(東大教授。『東大話法』の著者)発言への目取真俊さん、宮城康博さんらの違和感
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