キョウ ぶんげいしゅんじゅう

Blog「みずき」:「今日の言葉」はメディアの天皇の生前退位報道に関する私の時事的感想です。

【リベラルのイリュージョンとしての「明仁天皇=平和主義者」論】
インターネットブログ誌の「
リベラル21」の常連執筆者の半澤健市さんの一昨日づけの記事(2016.09.26)で知ったことですが、今年の6月14日に明仁、美智子天皇夫妻がジャーナリストの半藤一利さんと保阪正康さんを皇居に招き、私的に懇談を持つことがあったといいます。そのときの天皇夫妻と半藤、保阪両氏の会話の内容が『文藝春秋』誌(2016年9月号)に両氏の対談という形で掲載されています。また、『サンデー毎日』誌(2016年10月2日号)にも、保阪氏がそのときの天皇夫妻との会話の様子を詳細に執筆しているということです。

一方で昨日の25日、
時事通信に「官邸、宮内庁にてこ入れ=お気持ち表明で不満」という宮内庁の人事異動に関する記事も掲載されました。いわく、「宮内庁長官の風岡典之氏が26日付で退任し、山本信一郎次長が長官に昇格、後任の次長には西村泰彦内閣危機管理監が就任する。天皇陛下のお気持ち表明に至る過程で、宮内庁の対応に不満を持った首相官邸が、人事でてこ入れを図ったようだ。(略)宮内庁次長には、事務次官経験者が各省の顧問などを経て就任する例が多く、西村氏の「官邸直送」は異例。警察出身者の起用は22年ぶりで、同じく警察出身の杉田氏(和博官房副長官)の意向が反映されたとの見方がもっぱらだ」。

これらの情報を総合すると、いま、官邸と皇居の周辺で天皇の生前退位の問題に関してなにやら慌ただしい動き(あるいは綱引きといってよいかもしれません)があることは確かなようです。しかし、その慌ただしさはどういうものか。その慌ただしさにもしかしたらリベラル・サイドも無意識裡に巻き込まれていないか。私の関心と懸念はそこにあります。

無意識裡に巻き込まれるとはどういうことか。上記に挙げた半藤、保阪両氏はいまいわゆるリベラル・左派陣営にその発言のリベラルに響く部分のみをとりあげられて、したがって表層的な評価というほかないのですが、ともあれ「リベラルの人」「平和主義の人」などと持ち上げられて、目下売り出し中の人たちです。その「リベラルの人」が天皇と懇談するとなると、明仁天皇も平和主義者に違いないというイリュージョンとしての「明仁天皇=平和主義者」論がますます拡がっていく状況がつくられていくでしょう。また、それとともにリベラル・左派の側が象徴天皇制を持ち上げる風潮もつくられていくでしょう。こうして戦前の大政翼賛会的状況に似た状況がいままたつくり出されようとしているのではないか。私の懸念はそういうものです。(
東本高志 2016/09/26

【山中人間話目次】
・イリュージョンとしての「明仁天皇=平和主義者」論
・第2の「パナマ文書」(バハマ文書)の公開
・英国労働党の党首選ではコービンが確固たる勝利を得た
・岸信介はこうして「極刑」を免れた~明かされるGHQ尋問の真相(魚住 昭) 現代ビジネス 2016年9月25日
・根腐れしていくメディアが日常的に「非日常」(ポイント・オブ・ノーリターン)を生産していく現実
・金光翔さんの浅野健一さんの最近の動向の紹介と同氏の内藤正典さん評価に対する私の違和
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