キョウ きょうさんとう2

Blog「みずき」:「今日の言葉」は、2004年の『さざ波通信』(日本共産党と現代日本政治を考えるサイト)停止時に発表された「共産党の改良主義的変質と今後の展望」と題された論攷からの抜粋引用です。2004年の時点でさざ波通信の筆者たちは日本共産党の改良主義政党としての変質とスターリニスト(民主集中制)政党としての特質を見事に言い当てていました。私は同党の天皇臨席下の国会開会式出席という公然化した事実を契機にして10年遅れて彼らの認識に近づいたということになります。40年以上も党を離れていましたので同党の右傾化の内情に気づくのが遅れたということが最大の原因としてあげられるでしょう。それにしてもいまの共産党のさまは呆れるばかりです。もはやいまの改良主義政党化した共産党に「民主主義革命」も「社会主義革命」(もちろん、平和的な意味での「革命」です)も期待できません。しかし、私たちは、人の差別と搾取、さらに戦争への道を本質とする資本主義という制度をそのままにしておくことはできません。そのことだけは確かなことです。

【かつてのドイツ社会民主党よりも数十倍右の共産党の党内布陣】
まず非常に原理的な議論を行なうことをご容赦ください。すでにご存知のように、日本共産党は先の党大会で
綱領を全面改訂し、名実ともにレーニン主義の進歩的側面(略)と完全に手を切り、ベルンシュタインカウツキー主義的路線に転換しました(略)。しかも、かつてのドイツ社会民主党にあっては、ベルンシュタインは党内では右翼少数派であり、カウツキーは多数派の中央派でしたが、この両者の左には、ローザ・ルクセンブルククララ・ツェトキンカール・リープクネヒトフランツ・メーリングなどの革命的左派がきわめて有力な潮流として存在していました。しかし、日本共産党においてはこのような左派は存在せず、しかも多数派の中央派はベルンシュタイン派です。つまり、いまの日本共産党の党内布陣は、第1次世界大戦において自国帝国主義を支持したドイツ社会民主党よりも数十倍、右なのです。もしこのような改良主義政党の革命的再生が可能であるとするならば、かつてのドイツ社会民主党はその数十倍、可能であったことになります。(略)しかしながら、歴史においてはきわめて例外的な政治的条件のもとで改良主義政党が革命的再生を遂げることも、絶対にありえないことではありません。しかし、共産党の場合は、単なる改良主義政党なのではなく、同時にスターリニズムに骨の髄まで犯された政党であるというもう一つの特殊性を持っています。(略)

党内規律が緩やかで、政治的複数性が制度的にも心理的にも許容されているような改良主義政党にあっては、党内で左派が長期潜伏し、全般的な革命的高揚の中で党内の
ヘゲモニーを握る、という事態もありえないことではありません。しかしながら、いかなる分派も認めず、党内で異論を広く流布させることも制度的に禁止しているスターリニスト政党にあっては、そのような合法的な「党内政権交代」の可能性はほぼ完全に閉じられています。(略)もし党内左派勢力が情勢の転換の中でもう少し勢力拡大し、分派的性格を強め、党内の力関係に何らかの影響を及ぼすようになれば、たちまち弾圧されて放逐されることでしょう。党官僚が、党内左派が影響力を強めても手をこまねいて何もしないだろうと仮定することは、共産党がスターリニスト政党であるという前提と深く矛盾します。もちろん、単なるスターリニスト政党であるというだけなら、中央に忠実な振りをしている党上層内部の左派的部分が、情勢の転換の中で党内ヘゲモニーを握るということもありえないことではありません。世界のスターリニスト政党においては、そのような事態は歴史上何度か見られたことです。しかしながら、それが同時に改良主義政党に変質しているということは、そうした可能性をも閉じるものなのです。(さざ波通信 2004/3/21

【山中人間話目次】
・金光翔さんの佐藤優(評論家)、西原理恵子(漫画家)批判
・小倉利丸さん(富山大学名誉教授)の「FBIはハッキング捜査の時代に——拡大する監視警察国家」 という論
・沖縄県が上告 不当判決に対する最高裁の姿勢が問われる- 弁護士 猪野 亨のブログ
・夏目漱石「私の個人主義」――私の好きな言葉でいえば「無頼」ということになるか
Secret

TrackBackURL
→http://mizukith.blog91.fc2.com/tb.php/2062-df378d7d