キョウ おきなわ10

Blog「みずき」:辺野古・違法確認訴訟に関して、先日の仲宗根勇さん(元裁判官、沖縄在住)に続いて澤藤統一郎弁護士(東京在住)も多見谷寿郎裁判長の訴訟指揮に深甚な疑義を提起しています。翁長知事と沖縄県弁護団はこのおふたりの革新的法曹のベテランの問題提起をどう受けとめるか? あるいは受けとめうるか? その誠実な対応が問われています。

【極めて問題の大きな訴訟指揮が行われている】
国が沖縄県を訴えた「辺野古・違法確認訴訟」が昨日(8月19日)第2回口頭弁論で
結審した。7月22日提訴で8月5日に第1回口頭弁論。この日、判決までの日程が決まった。そして、決まった日程のとおりわずか2回の期日での結審。9月16日には判決言い渡しとなる。異例の早期結審・早期判決というだけではない。極めて問題の大きな訴訟指揮が行われている。果たして公正な裁判が行われているのだろうか。納得しうる判決が期待できるのだろうか。(略)この間における国の協議拒否の姿勢の頑なさは尋常ではない。代執行訴訟の和解は今年の3月4日金曜日だった。誰もが、これから県と国との協議が始まる、と考えた。ところが、土・日をはさんで7日月曜日には、国は協議の申し入れではなく、県に対して「承認取消を取り消す」よう是正の指示を出している。国は、飽くまで辺野古新基地建設強行の姿勢を変えない。「代執行訴訟における和解も、係争委員会の決定も、国と県との両者に真摯な協議による自主解決が望ましいとしているではないか。県は一貫して国との間に真摯な協議の継続を求めており、不作為の違法と評される謂われはない」とするのが県の立場。衆目の一致するところ、先行した代執行訴訟での原告国の勝ち目は極めて薄かった。

この訴訟での国の敗訴で国が辺野古新基地建設を終局的に断念せざるをえなくなるわけではないが、国にとっては大きな痛手になることは避けられない。裁判所(福岡高裁那覇支部・多見谷寿郎裁判長)は、強引に両当事者に和解案を呑ませて、国を窮地から救ったのではないのだろうか。国は敗訴を免れたが、埋立工事の停止という代償を払わざるをえなかった。以来、工事は止まったままだ。国は新たな訴訟での勝訴確定を急がねばならない立場に追い込まれている。裁判所の審理促進は、このような国の立場を慮り、気脈を通じているのではないかと思わせる。裁判所が異様な審理のあり方を見せたのは、まずは被告となった県側が答弁書を提出する前に争点整理案を提示したことである。裁判の大原則は当事者主義である。裁判所は両当事者の主張の範囲を逸脱した判決は書けない。だからまずは両者の言い分によく耳を傾けてからでなくては争点の整理はできない。答弁書提出前の争点整理など非常識で聞いたことがない。これではまるで昔のお白州並みだ。原告の審理促進の要望に肩入れしていると見られて当然なのだ。(
澤藤統一郎の憲法日記 2016年8月20日

【山中人間話目次】
・澤藤統一郎さんの「『辺野古・違法確認訴訟』ーはたして公正な裁判が行われているのか」全文
・伊勢﨑賢治よ。なにを言ってやがる
・太田昌国さんの「深沢七郎よ、ふたたび・女性天皇論の台頭を前に」
・平安名純代さんの沖縄の「草の根の闘い 米で共感」(沖縄タイムス8月21日付)の記事
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