キョウ とちじせん12

Blog「みずき」:政治学者の浅井基文さんは野党共闘のあり方を「戦術的共闘」と「戦略的共闘」という2つの次元に区別し、その上で「今回の東京都知事選挙における統一候補擁立は、参議院選挙における野党共闘をさらに進めるという野党4党の基本認識の一致だけが先行し、その上で4党が一致できる「勝てそうな」候補者を探すという、ドタバタの戦術的共闘」でしかなく、「戦術的共闘と戦略的共闘という二つの次元を明確に意識し、整理した上で「共闘」を組み立て」えなかったことが今回の鳥越陣営の都知事選惨敗の原因であった、と分析しています。ここで浅井さんのいう「戦略的共闘」とは、「21世紀の日本が取るべき進路・目標」のことで、「その進路・目標に関する各野党内部、野党間及び「市民勢力」の立場・考え・政策を付き合わせ、徹底して議論を闘わせ、その上で一致できる最大公約数に基づいて、主権者・国民に訴えていく共闘を組み立てるということです」。先日の「今日の言葉」での森川文人さん(弁護士)の問題提起と共通するところが多い問題提起です。革新者の問題提起は似通うというのが私の所感です。同じ方向をめざそうとしているわけですから当然といえば当然ということでしょう。

【日本政治を根本から主権者・国民の手に取り戻す道筋】
今回の東京都知事選挙における統一候補擁立は、参議院選挙における野党共闘をさらに進めるという野党4党の基本認識の一致だけが先行し、その上で4党が一致できる「勝てそうな」候補者を探すという、ドタバタの戦術的共闘でした。(略)各党の内部矛盾を無視してしゃにむに突っ走ったのですから、惨敗に終わったのはある意味必然だったと言えるでしょう。参議院選挙及び東京都知事選における最大の教訓は、戦略的目標を共有しない戦術的共闘の限界ということです。私が言う「戦略的目標」というのは、「21世紀の日本が取るべき進路・目標」ということです。そして、戦略的共闘というのは、その進路・目標に関する各野党内部、野党間及び「市民勢力」の立場・考え・政策を付き合わせ、徹底して議論を闘わせ、その上で一致できる最大公約数に基づいて、主権者・国民に訴えていく共闘を組み立てるということです。 野党内部における徹底した議論の必要性をも含める必要性は、民進党内の共産党との共闘をめぐる岡田代表と「右バネ」勢力との対立、あるいは、「鳥越擁立先にありきで、宇都宮氏に立候補断念を迫った共産党の強引な手法」について考えれば直ちに理解されるでしょう。

ちなみに、「徹底した議論を尽くす」ということはデモクラシーが生命力を持つ上での大前提であり、その命綱ですが、日本の政治土壌を考えるとき、実は極めて難しい課題です。自民党にしても民進党にしても、政権・権力の座につくことを至上課題とし、それだけを一致点とした様々なグループの寄合所帯です(思想信条は二の次、三の次)。ですから、民進党の寄合所帯的性格は「共産党との共闘」というテーマをめぐって直ちに露呈するのです。(略)徹底した議論を尽くすというデモクラシーの基本からいうと、公明党及び共産党についても別の問題があります。それは基本的に「上意下達」の組織であって、党内デモクラシーが欠落(言い過ぎ?)していることです。しかし、政党政治に代わる有効な仕組みが現れない限り、日本の各政党が以上の課題を克服することは、日本政治が真にデモクラシーを実現するための欠くべからざる前提条件です。(略)
参議院選挙では、安倍政治の暴走で危機に直面している日本の立憲主義を守るということが、野党共闘における柱だったし、そのことが野党共闘に求心力を持たせたことは間違いありません。その限りでは、戦略的共闘の要素が原初的に含まれていたことは否定できません。しかし、私が言う「戦略的目標に基づく戦略的共闘」というのは、憲法、内政、安保、外交のあらゆる分野で日本が直面する基本問題について、各政党内部及び各政党間で徹底した議論を闘わせ、その過程を通じて得られた最大公約数に基づいて、主権者・国民に訴える共闘体制を組み立てるものでなければなりません。そういう真摯な取り組みのみが、自公政治に最終的に引導を渡し、日本政治を根本から主権者・国民の手に取り戻すことができるのです。(浅井基文のページ 2016.08.04

【山中人間話目次】
・日本政府、ナショナリストを防衛相に任命-ルモンド 8月3日 Philippe Mesmer (東京特派員)
・美濃加茂市長事件控訴審で見えてきたもの 郷原信郎
・ヒューマンライツ・ナウの「タイの新憲法案及び国民投票の手続きについて重大な懸念を表明する」声明
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