キョウ とりごえ3

【岩上氏にはセクハラ対策に関する知識が決定的に欠けている】

岩上安身氏の軽薄な鳥越俊太郎候補に対する
「贔屓の引き倒し」記事の負の影響は到るところで出ています。『興味深いのは“リベラル”のみなさんの考え方。大義(小池に勝たせない)のため、犠牲(女子大生)はやむを得ないみたいな意見が少なくないことに驚く。それって、大日本帝國だよ』(原田浩司twitter)。『これは、鳥越さんへの批判ではなくて、週刊文春記事への一部の反応への批判です。なんらかの根拠や思いがあって週刊文春記事を批判すること自体はもちろん構わないと思いますが、「その批判のしかたはどうなの」と感じることがあります。一言でいって、週刊文春記事を批判したいばかりに、性暴力を軽んじた言葉が目立ちます。』(太田啓子facebook)。

しかし、さらに残念なのは、その岩上安身氏の軽薄な記事を批判する視点を持ちえず、同氏の論を無批判に拡散するリベラルが多いことです。
五十嵐仁さん(法大名誉教授)の下記の論などその典型といってよいでしょう。岩上安身氏の論のセクシュアル・ハラスメントへの無理解とその思想の浅薄性がまったくわかっていません。また、これではリベラルの票が逃げるばかりだということもまったくわかっていないようです。五十嵐仁さんは岩上安身氏の論を推奨して次のように言います。『ここで岩上さんは、2つの疑問を指摘されています。一つは、「学生とはいえ、20歳の成人。条例違反の「淫行」に相当するのか」というものです。「淫行」とは、「18歳未満の青少年が性行為の対象となったときに使われる言葉」ですから、20歳の大学生相手に「淫行」というタイトルは真っ赤な嘘です。もう一つは「サブタイトルの語尾が『という』となっていること」で、「女性本人の証言ではなく伝聞」なのです。「その女性の、当時の恋人で、その後結婚し、夫となった男性の証言で記事が構成されている」もので、「文春は当事者の女性の証言を得ていない」ことになります。ということで、岩上さんは次のように指摘されています。「そもそもその女性の誕生日パーティーのために、2人だけで別荘に行った事実はあるのか。仮に別荘に行ったのが事実であり、キスをし、それ以上の性行為には至らなかったのも事実だと仮定して、何が問題になるのか。ある弁護士は匿名で『その記事の通りだとしたら、犯罪性はない』と語った」そうです』(五十嵐仁の転生仁語 2016年7月21日)、と。

こうした論について高林敏之さんは以下のように批判してしています。『「暴行や脅迫を用いていなければ強制わいせつにあたらない」という異論もあり得る。《ある弁護士は匿名で「その記事の通りだとしたら、犯罪性はない」と語った》というのは、そういう理解なのだろう。しかし刑法上の罪に該当しなかったとしても、本人の合意なく、年長で社会的地位の高い男性が女子大生に対し、密室で二人きりの状況でキスを迫れば、それは「権力関係を利用したセクシュアル・ハラスメント」に該当する。たとえ加害者側に「合意」という認識があったとしても、被害者側が恐怖感から断るに断れない状況だと感じていたなら、それはセクハラに該当するというのが一般的な理解なのである(被害者側の認識を重視するのがセクハラ対処の鉄則)。それは不充分と言われる文科省のセクハラに関するガイドラインにさえ記されていることだ(私はかつての勤務校でセクハラ関係の人権委員を務めたこともあるので、以上のことはセクハラの基本理解であると断定できる)。岩上氏には、かかるセクハラ対策に関する知識が決定的に欠けていることが、この文章を読むと分かる。とある弁護士が「問題は不倫」とか言ったらしいが、事が事実であれば、それは不倫などという道徳問題ではないのである。』(
高林敏之facebook)まったくそのとおりだと私も思います。(東本高志 2016年7月22日

【山中人間話目次】
・全国平均の10代投票率と世田谷区の10代投票率のその圧倒的な差について
・沖縄北部のヘリパッド着工、住民と機動隊衝突と沖縄県議会のヘリパッド建設の中止を求める意見書の可決
・国が普天間基地移設計画を巡り沖縄県を再び提訴と「和解は果たして沖縄に利する選択だったのか」という平安名純代さんの指摘

【山中人間話】



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