キョウ がいむしょう

Blog「みずき」:昨日の浅井基文さんの論とほぼ同様の認識と視点に立つ田中宇さんの論。日本のマスコミ報道だけに頼っていては私たちは「無知の民」として国際社会から嘲りの烙印を押されてしまうばかりでしょう。いまはインターネット時代です。私たちの情報不足という「無知」はいくらでも補うことができます。後は私たちのメディア信仰を自ら払拭する決意を持つことです。そうすれば世の中は確実に変わる、というのが私の確信です。要は私たちが目を覚ますかどうかの問題というべきです。

【メディアと日本外務省の結託した意図的ブリーフィング】
7月12日、海洋法条約に基づく国連の仲裁機関が、南シナ海の領有権をめぐってフィリピンが中国を相手に提起していた調停で、フィリピンの全面勝訴、中国の全面敗訴に近い裁定を発表した。裁定は、欧米の国際法の「専門家」たちが驚くほど、事前の予測を大きく超えて中国を批判する内容だった。裁定は、南シナ海での中国による領土主張や環礁埋め立て、フィリピン漁船追い出しなどの行為が、
海洋法条約の14の条項と「海上衝突防止国際規約に関する条約」の6つの条項などに違反していると断定した。(略)海洋法の仲裁機関は、当事国どうしが話し合いで紛争を解決する際の助力となる仲裁をするために設置され、強制執行の機能がない。当事者の話し合いを前提とせず、裁判所の判決が大きな拘束力を持つ、国内裁判所とかなり異なる。豪州の権威あるシンクタンク、ロウィ研究所が載せた記事は、このような海洋法仲裁機関の機能を指摘した上で、南シナ海紛争を仲裁対象にすること自体にもともと無理があったと書いている。このような豪州での客観的な分析と対照的に、日本のマスコミ報道では、同仲裁機関の機能が無視され、「裁判所」の「判決」が出たと書かれ、国内裁判所と同等の絶対的な決定であるかのような言葉遣いが意図的に使われている

日本外務省の指示(歪曲的ブリーフィング)に従った中国嫌悪プロパガンダが狡猾に流布されている。日本人の記者や外交官は「豪州は親中派が多いからね」「
田中宇も中国の犬でしょ」と、したり顔で歪曲を重ねるばかりだろう。(おそらく日本が第二次大戦に惨敗した理由も、こうした自己歪曲によって、国際情勢を深く見る目が失われていたからだ。分析思考の面での日本人の「幼稚さ」は70年たっても変わらない。近年むしろ幼稚さに拍車がかかっている。悲憤がある)(略)今回の裁定も、米国の圧力で世界が動いてきた米国覇権体制の解体と、世界の多極化、中国が極の一つとして世界から認知される流れを顕在化させる結果となっている。その意味で、今回の裁定は、中国をへこますどころか逆に中国の台頭を示すものになっている。(略)『米国が12年に「アジア重視」と称して南シナ海の紛争を煽った時、オバマ政権でそれを担当したのはクリントン国務長官だった。彼女は今も好戦派として大統領選を突き進んでいる。万が一、彼女が大統領になっても、そのころには中国が米国と対等な地域覇権国である状態は不可逆的に今よりさらに確定しているだろう。いずれ米国は、中国を、自分と対等な大国として認め、覇権の多極化を肯定するしかない。米国より格下の国として自国を形成してきた日本は、米中が対等になると、米国だけでなく中国よりも格下の国になる。日本は、すでに中国に負けている。(田中宇の国際ニュース解説 2016年7月17日

【山中人間話目次】
・批評・論争よ、おこれ
・「海の日」はニッポンという国の右傾化(戦前化)を象徴する日というほかない
・都知事選、小池氏が序盤先行 鳥越・増田氏が追う(日経) - kojitakenの日記
・春名幹男さんと内藤正典さんのトルコのクーデター未遂事件解析
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