キョウ ちゅうろきょうどうせいめい2 

Blog「みずき」:浅井基文さんの先日発表された中露共同声明の解説。浅井さんはこの中露共同声明は「アメリカに対して向けられたものである以上に、日本に対して向けられたものと見るべき」だろうと指摘します。浅井さんは中露共同声明の解説でなぜこのような説明をわざわざするのか。「アメリカに好意を抱くものが80%を超え、国際関係に関する報道は圧倒的にアメリカのプリズムを通して見ることに慣らされてしまっている日本国内では、アメリカの危険極まる対外政策及びご都合主義の国際法利用に対して正確な認識がほとんど」ないからにほかなりません。以下、浅井さんの指摘。

【中露共同声明は日本に対して向けられたもの】
21世紀に向けた戦略協力パートナーシップ発表20周年及び
中露善隣友好協力条約締結15周年に際して、プーチン大統領は6月24日-25日に訪中し、中露共同声明、ネット空間発展推進の共同声明、グローバルな戦略的安定強化に関する共同声明(以上の署名者は両元首)そして国際法推進に関する声明(署名者は両国外相)が発表されました。中露共同声明では、中露が一致して「国連安保理が定める枠組みを逸脱した一方的制裁は国際法原則に合致せず、国連憲章が規定する安保理の職権を損ない、安保理の現行制裁制度の効率を低下させ、制裁を受ける国家がふさわしくない損害を被るのみならず、自国領域外で制裁を実施することも第三国及び国際貿易経済関係に対して不利な影響を生む」と認識するという、名指しこそしていないけれども、アメリカの対外政策を真っ向から批判する表明があります(ちなみに、上記くだりに続いて、「中露は、第二次大戦戦勝国、国連創設国及び安保理常任理事国として、第二次大戦の成果を断固として守り、第二次大戦を否定、歪曲及び偽造する企みに反対し、国連の権威を擁護するとともに、ファシズム、軍国主義等の罪行を解除し、解放者を中傷する行動を断固として批判し、世界大戦の悲劇の再演を防止するためにあらゆる努力を行う」という表明もあります。

これは、アメリカに対して向けられたものである以上に、日本に対して向けられたものと見るべきでしょう。プーチン・ロシアがこの点で習近平・中国と同じ認識に立っていることを明示したものとして、プーチンに根拠のない期待を寄せる安倍政権に対するメッセージ性は強烈なものがあります)。このくだりをさらに独立して扱ったのがグローバルな戦略的安定強化に関する共同声明と国際法推進に関する声明ということになります。中国とロシアが足並みを揃えてアメリカの覇権主義に対して断固として立ち向かっていく立場を明確にしたもの(2.の環球時報社説参照)として、これらの声明は極めて重要だと思います。アメリカに好意を抱くものが80%を超え、国際関係に関する報道は圧倒的にアメリカのプリズムを通して見ることに慣らされてしまっている日本国内では、アメリカの危険極まる対外政策及びご都合主義の国際法利用に対して正確な認識がほとんどありませんが、この2つの声明は正確にアメリカの対外政策の本質的問題を批判しています。日本にとっては領土問題、さらに国際関係では朝鮮半島、南シナ海、さらにはシリア問題等々、今後の中露両国の共同歩調が強まれば、アメリカの世界戦略に対して大きなカベとなって立ちふさがる局面もますます増えてくることが予想されます。(
浅井基文のページ 2016.06.28

【山中人間話目次】
【和訳】明大レペタ教授が警告する『自民党憲法改正案の最も危険な10の項目』(総合リンク集)
朝日ジャーナルの復刊 堕落しきった共産党の右傾化体質(3)――山口二郎と白井聡の共産党の「国民連合政府」構想支持
堕落しきった共産党の右傾化体質(2)――木下ちがやと岩上安身の三宅洋平擁護
堕落しきった共産党の右傾化体質(1)――藤野保史政策委員長の辞任問題
この日、ビートルズが初来日したという(1966年)
小林興起という政治家らしいやからと「国民連合政府」構想の関係
屋良朝博さんの「沖縄の基地集中度は74%は誤りで、39%」という在日米軍司令部のプロパガンダ批判
田中宇さんの「英国のEU離脱」論
イギリスのEU離脱国民投票 あらわになったグローバリズムの曲がり角 街の弁護士日記
Secret

TrackBackURL
→http://mizukith.blog91.fc2.com/tb.php/1980-801cd012