キョウ すのーでん

Blog「みずき」:清水勉弁護士は社会派の弁護士です。「明るい警察を実現する全国ネットワーク」の代表をつとめていることがその論よりの証拠です。清水弁護士は私たちの日常の中にある非日常的なものをたびたび発見します。言われてみるとごく当たり前のことにすぎないことが多いのですが、その当たり前のことに私たちは日頃気づかない。そうした日常の所作の発見者です。今回も清水弁護士は自分の耳で聴いたこととメディアの報道の食い違いを発見します。そして、それが今日のメディアの惨状の批判となっていくのです。自分らしさの視点といったらよいのでしょうか。そして、人を等身大に見る。当たり前のことですが、そういう目で見ることの大切さを思います。

【スノーデンの日常と非日常】
2013年に米政府の個人情報収集を暴露した
エドワード・スノーデン元米中央情報局(CIA)職員が、昨日、東大構内で開かれたシンポジウムに、インターネットで画像参加した。わたしは、彼がいまどんな話をするのか関心があったので、彼の発言がある第1部だけ参加した。彼がどのような経緯でNSA(国家安全保障局)から情報を持ち出し、世界に問題提起した経緯は、『スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実』(日経BP)に、彼が暴露した情報の中身は『暴露 スノーデンが私に託したファイル』(新潮社)に詳しい。彼は、ここでも冒頭に自分は愛国者であると断わりを入れた。これは、ポーズではなく、彼の本心だ。彼は国家を愛するからこそ、国家のためにインターネット上でスパイ活動をしていた。その内容が国家のためになっていると思えるうちはよかった。それがそうではなくなった。国民全員のデータのやりとりを国家が監視するようになってしまった。国家が国民に内緒でこんなことをするなんて。スノーデンはこのままスパイ活動を続けることに我慢ができなくなった。もちろん、それは、いつも政府が国民全員の日々の行動を監視しているということではない。「だから、悪いことをしていない人は心配いらないのだ」という楽観論があるが、これは間違いだ。日々監視しているわけではいけれど、いつでも監視しようと思えばできるという情報環境になっていることが問題なのだ。

ターゲット・サーベイランスメルケル首相も日常会話の通話が盗聴されていた。アメリカ政府はこれを誰に対してでもできる。アメリカ政府はなぜ、そんなことをするのか。安くて簡単にできるから。それに何か役に立ちそうだから。(この感じは日本社会の監視カメラの普及とそっくり。)(略)知り合いのマスコミ記者も幾人か見かけた。彼らは記事を書くのだろうか。紙面に出るだろうか。さて、どんな記事が出るだろうか。ネット上には神戸新聞の記事があった。見出しは、≪スノーデン氏、日本社会に懸念 特定秘密保護法を問題視≫確かにこの話も出てきたが、メインではなかった。(略)≪報道番組の看板キャスターが最近相次いで交代したことなども挙げ「日本の報道の自由は静かな圧力により、危機にひんしている」と述べ、報道の自由を守る必要があると訴えた。≫確かにこのような言及はあった。しかし、スノーデンは特定秘密保護法の専門家ではないし、所詮、だれかに聞いたかどこかで読んでことを言っているだけではないか。スノーデンが言及するのはいいけれど、あえて記事にする部分ではないのではないか。報道番組の看板キャスターが最近相次いで交代したことについても同じ。スノーデンの記事はスノーデンだからこそ語る内容(超監視社会)を報道すべきなのではないか。神戸新聞は自分が書きたい部分を書いたに過ぎない。これは国民の知る権利に応えていないのではないだろうか。(弁護士清水勉のブログ 2016-06-05
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