キョウ みさいる5
北朝鮮のミサイル発射に備え、配備されたPAC3=沖縄県石垣市
 
Blog「みずき」:日本共産党の凄まじいまでの「右傾化」は、日米韓安保体制をどのように評価するか、その根幹としての認識となるアジア情勢、朝鮮半島情勢の評価の問題にまで及んでいます。その認識は安倍政権の認識と寸部も違うところはないといってよいものです。すでにご紹介している浅井基文さんの認識と比較して読み比べればその共産党の論の認識の非は明らかだというべきでしょう。もはや共産党は「左翼」と呼ぶには値しないというのが私の評価です。また、共産党自身のためにも志位執行部体制は一刻も早く解体する必要があろうというのが私の認識です。それとも共産党総体として「右傾化」の渕に堕ちたか? そうであればもはや「共産党」とはいえないでしょう。 

【ここぞという時に米日の権力者になびく日本の主流左翼とはなにか?】
日ごろは、いかにも平和を尊重しているかのように語りながら、その実、大国による小国への陰湿な威嚇と制裁にはしたり顔でゴーサインを送る。果たして、このような左翼や護憲勢力を平和主義の担い手と呼べるのだろうか?
旋風のごとく煽られる「ミサイル飛来」報道の裏側で何が起きているのかを伝えること。これこそ、本来、左翼が市民に対して行うべき責務であるはずだ。だが、実際には、北朝鮮は絶対悪であるという言説を拡散させて今に至っている。人工衛星の打ち上げをミサイル実験と表現することで読者の恐怖を煽り体制に協力している。(略)人工衛星の打ち上げと弾道ミサイルの発射では対処が全く違う。にも関わらず、いかにもミサイルが降ってくるような報道を行うことは、本来、行うべき安全対策を怠ることにつながることであり、逆に安全を損なわせる行為だ。このようなミサイル防衛体制をすんなり受け入れる日本の左翼と比べて、他国はどのような反応を示しているのか。(略)

ガッファーリー解説員が指摘するように、中国は米韓日の強硬姿勢を強く非難し、北朝鮮の行為はそのリアクションであるとしながら、水爆実験や人工衛星の打ち上げは同国の立場を危うくするだけと自粛を促している。つまり、中国は北朝鮮だけでなく米韓日も非難した上で、米朝間の平和協定の締結を伴う朝鮮半島の非核化を主張している。北朝鮮に対して、より厳しい制裁を求めたアメリカに対して、在米中国大使は「ミッション・インポッシブル」と毅然と答えたらしい。ここぞという時に米日の権力者になびく日本の主流左翼と比べて、この毅然とした態度。尖閣諸島や南シナ海を手中に収めようとしているのだと言われる中国のほうが日本の左翼よりも冷静かつ現実的な評価と提案を行っている。凄まじい皮肉ではないだろうか?

本来、私たち左翼は中国政府やイラン政府、北朝鮮政府の監督下にあるであろうメディアよりもさらに深い知見を持たなくてはならないはずなのに、言論と表現の自由があるはずの私たちのほうが政府にベッタリと付き従い、他国を悪魔とみなす言説を拡散させながら自国の軍事化に目を瞑っている。このような状態から覚醒し、安直な平和主義を克服し、アジアを脅かすアメリカ軍国主義に対してNoの二文字を突きつけること。それが今なすべきことなのだと私は思う。(
時事解説「ディストピア」 2016-02-07

【中国の国際法上の立場を糾す】
朝鮮が人工衛星打ち上げを国際海事機関(IMO)に正式通報したことに関し、2月3日の定例記者会見で、中国外交部の陸慷報道官は、「朝鮮は宇宙の平和利用の権利を本来有しているが、現在、その権利は安保理決議によって制限を受けている」と指摘し、「朝鮮がこの問題で自制することを希望する」と述べました。ちなみに、2月3日付のロシア外務省の声明も、「来たるべき弾道ミサイルの打ち上げ」は「国連安保理諸決議に違反する」として、朝鮮に対して自制を求めました。私は、陸慷報道官の発言(及びロシア外務省声明)に示されている中国(ロシア)政府の安保理決議の拘束力に関する認識は誤っていると判断していますし、この点についてはこれまでもコラムでたびたび指摘してきました。しかし、私自身の反省点として、中国政府の国際法にかかわる問題に対する解釈・立場に関しては、この人工衛星打ち上げ問題のほか、朝鮮の核実験に対する安保理の禁止・制裁決議に中国政府が賛成してきた問題、南海(南シナ海)におけるいわゆる
九段線にかかわる問題に関しても、明らかに誤っている立場(朝鮮の核実験)と中国政府の曖昧な立場(九段線)が問題をことさらに複雑にしていることを、私は正面から問いただすことを怠ってきたと思います。このことは、中国自身が国際法遵守の重要性を事あるごとに主張し、特に南海問題に関しては、アメリカが「航行の自由」を大義名分として中国が領有・管轄する島礁の12カイリ以内に侵入することに対しては、アメリカの国際法違反を難詰して止まないこととの対比においても、中国政府が抱える深刻な問題であると言わなければなりません。中国の旧正月(春節)明けには、朝鮮の第4回核実験及び人工衛星打ち上げにかかわる安保理の対応のあり方をめぐり、米日韓と中露との駆け引きが本格化すると思われますので、私としては、中国の国際法上の立場を糾すことを主題とした問題提起を行い、中国政府が真剣に自らの問題を検討することを主張したいと思います。また、そうすることがアメリカの国際法違反・無視の行動を中国が批判する上での国際的説得力を高めることにつながることも指摘しておきたいと思います。

1.朝鮮の人工衛星打ち上げの権利を安保理決議で制限することはできない(略)
2.朝鮮の核実験を安保理決議で禁止することはできない(略)
3.中国は「九段線」に関する国際法上の立場を明確にするべきである(略)

中国政府は国際関係の民主化を強く主張し、アメリカ主導のパワー・ポリティックスを批判しています。中央政府の存在しない国際社会では、実力を有する大国が率先して法の支配を強調し、実践しないと、大国主導の弱肉強食の世界に陥る危険が極めて高いわけです。国際法は正に国際社会で「法の支配」を実現するため、つまり国際社会を「社会」たらしめるための最大のよすがです。私は、以上の3つの国際法の解釈・適用にかかわる問題に関して中国が自らの姿勢を正すこと(私は、この3つ以外では、中国の国際法に関する立場に問題を感じたケースは、これまでのところありません)は、国際関係の民主化にとって極めて重要な意味を持つと確信します。逆にいえば、アメリカにもの申すときは国際法に依拠しながら、自分の意に沿わない国家(ここでは朝鮮)に対してはアメリカの力尽くの政策に迎合するというのでは、多くの発展途上諸国を含めた国際社会の確固たる信頼を獲得することは難しいと思います。中国の熟考、猛省を促します。(
浅井基文のページ 2016.02.05

Blog「みずき」:浅井さんの上記の論攷は「中国の国際法上の立場を糾す」というものですが、同論の指摘は中国だけでなく、日本を含む世界のすべての国家に妥当する指摘であることはいうまでもありません。

【山中人間話】

北朝鮮の“長距離弾道ミサイル発射騒動”
八重山毎日新聞社2016年02月06日
北朝鮮の“長距離弾道ミサイル発射騒動”がまた勃発した。週明け8日から25日の間に発射されるミサイルが上空付近を通過するとして、防衛省が石垣市と宮古島市に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)配備を決めたのだ▼4年前の2012年4月にも同じルートで発射が通告され、防衛省は近海にイージス艦、那覇、宮古、石垣にPAC3を配備。大規模な迎撃態勢を展開した▼石垣では約450人(与那国にも約50人)の自衛隊員と多数の軍事車両やヘリなどが約3週間も滞在。初のPAC3配備は物々しい厳戒で市民にさまざまな波紋を広げた。結局北朝鮮のミサイルは発射直後に空中爆発して失敗。「大山鳴動して鼠一匹」の騒ぎに終わった▼当時識者は、北朝鮮ミサイルの予想軌道がPAC3の射程から大きく外れていることで住民の危険除去の意味を否定▼その上で「防衛省は北朝鮮のおかげで部隊の訓練と宮古、八重山に自衛隊配備の地ならしができたと感謝状を贈りたいほど喜んでいるはずだ」と揶揄(やゆ)していた。そういう姑息(こそく)な思惑の配備が今回も一方的に許されていいものか▼前回市民から「そういうものに巨額の税金が使われるのはおかしい」と疑問があったが、加えてその受け入れが事実上市長の一存で決められているのも疑問だ。(上地義男)
 
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