「街の弁護士日記」の岩月浩二弁護士が「マイナンバー通知カードを受け取らないと住民票を消除される」と勘違いしかねない紛らわしいハガキの「通知書」なるものを行政が発送している問題について市民に注意を喚起する警鐘を鳴らしています。

私たち市民の日常生活にかかわる重要な指摘だと思いますので以下、大概を転載させていただきます(改行はBlog「みずき」)。行政はときの政権のご用達機関であることを法律で余儀なくされている機関であることに私たちはくれぐれも留意する必要があるでしょう。

マイナンバー 通知カードを受け取らないと住民票を消除される?
(街の弁護士日記 2016年1月10日) 

こんなん送ってる役所もある特定個人識別番号。
 
キョウ まいなんば

『なお、本通知書は、居住実態の確認も兼ねております。後日調査の上で、居住確認が取れない方は、住民票を消除する場合もありますのでご了承ください。』
通知カードを受け取らないと住民票を消除されると勘違いしかねない、紛らわしいハガキである。通知カードを受け取れと言う威圧にも見える。通知カードの受領はあくまでも任意であるが、こんな強引なやり方をする役所もあるからご用心ということである。住民基本台帳法には次の規定がある。(調査)第三十四条(略)

要するに居住確認をして住民基本台帳の正確を期しなさいということで、住民基本台帳という制度を採っている以上、建前上は至極当然の規定だ。弁護士業務をやっていると、時折、「職権により(住民登録)消除」という記載を見たりする。この規定は、特定個人識別番号の導入以前からあるもので、何も今回の『マイナンバー法』施行とは関係がない。にも拘わらず、通知カードが返し戻されてきた住民に対して、敢えて、この規定を持ち出して、通知カードを受け取りに来庁するようにハガキを出すのは、いかにも受け取れといわんばかりの居丈高な対応だ。たちの悪いことに、お役所がこのハガキを出すについては、総務省の指示があるらしい。
 
しかし、このハガキの記載は、いかにも、いただけない。住民票を消除する場合は居住実態がない場合だ。居住実態のない相手にハガキを出しても、通常は、届かない。ハガキが届かない相手に「住民票を消除する場合もあります」とわざわざ断ってみて何の意味があるのか。そんなこともわからないお馬鹿さんでないとすれば、その意図するところは、居住実態のある相手に「住民票を消除する場合もあります」と告知することで、役所まで通知カードを受け取りに来させるところにある。行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律は、少なくとも建前上は、手続の簡素化による国民の負担の軽減を目的として謳っている。不利益を示唆して、役所に呼び出すのでは本末転倒もいいところである。

『マイナンバー』制度については、1兆円とも、3兆円とも言われる市場を狙う企業のあさましさが目に付くが、役所の居丈高な対応を見ていると、別の狙いもあるかもしれないと、感じ始めている。
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