キョウ こぞことし3

【去年今年貫く棒の如きもの】

去年今年(こぞことし)

貫く棒の

如(ごと)きもの
 
                 高浜 虚子

『六百五十句』(昭三〇)所収。昭和二十五年十二月二十日、新春放送用に作った句という。当時七十六歳。「去年今年」は、昨日が去年で今日は今年という一年の変わり目をとらえ、ぐんと大きく表現した新年の季語。虚子の句はこの季語の力を最大限に利用して、新春だけに限らず、去年をも今年をも丸抱えにして貫流する天地自然の理への思いをうたう。「貫く棒の如きもの」の強さは大したもので、快作にして怪作というべきか(大岡信「折々のうた」より)

去年今年にかけて私宅の西側の窓にわずかに射す光がありました。その光は、人によっては単に陰影の濃い影のごときものでしかないのかもしれませんが、辺見庸の『1★9★3★7』が少なくない人たちに読まれたということだったように思います。左記はもちろん近頃の「右傾化」の諸相を剔抉する隠喩としての例証です。今年にかけて光がさらに「貫く棒のごとき」光として充ちることを私は願わずにはいられません(Blog「みずき」 2016年1月1日)。

『1★9★3★7』が出た2015年。

Posted by 金平 茂紀 on 2015年12月22日


Blog「みずき」:この短い表現の中に金平茂紀記者の渾身の批評精神を私は見ます。金平さんはかつての「筑紫哲也 NEWS23」の番組編集長(デスク)として筑紫哲也と辺見庸の「つきあい」を知る数少ない記者のひとりでもあります。

<ニッポンの戦後は「知らずに(問わずに)すませるべきでなかったもの」を「知らずに(問わずに)すませてしまおう」という、つよい黙契によって、むなしい疑似的平穏をたもってきたのだ。>(辺見庸『1★9★3★7』より)

Posted by 金平 茂紀 on 2015年12月29日

堀田善衛さんの『時間』が、岩波現代文庫に入った。辺見庸さんの近著『1★9★3★7』の柱が、この『時間』を読み解く行為。12月に入ったら読むぞ。

Posted by 永田 浩三 on 2015年11月21日


海神日和ブログ:辺見庸『1★9★3★7』を読む 
OCHLOS(オクロス):「戦後思想上、最大の問題作!とされる『1★9★3★7』を読む
朝鮮新報『1★9★3★7』書評
朝日新聞『1★9★3★7』書評
論座『1★9★3★7』書評
北海道新聞 辺見庸インタビュー
熊本日々新聞 辺見庸インタビュー
北日本放送 辺見庸インタビュー 
高橋哲哉・辺見庸対談「絶たれなかったこの国の妖気――『1★9★3★7』の予言」 

【山中人間話】

Happy New Year!!! この1年が、平和に生きる権利と、健康と、自由の気風と、公正さを求める人々の、意志が叶う年になりますように。

Posted by 金平 茂紀 on 2015年12月31日
キョウ こぞことし4

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