キョウ 流砂

【なぜ「ゼネスト」が呼びかけられなかったのか?】
昨夜、コビトに訊かれた。戦争法強行採決をまえに、なぜ「ゼネスト」が呼びかけられなかったのか?なぜその呼びかけさえこころみられなかったのか?戦争法はそのくらいの国家暴力の立法化ではなかったのか。国会、地方議会、官公庁、交通運輸、港湾、郵便、国公立各大学、高校、同教職員、各報道機関、農水産、商業、サービス、非正規雇用者関連各ユニオン、映画、美術、演劇、文芸家協会、スカンピンの、今晩食うにも困っている個人たち……。どこかで腹の底からの瞋恚の炎はあがったか。なにかがかつてなく激しくはじけたか。このクニにほんの一部でも機能マヒはあったか?抗議の辞職をした野党議員が一人でもいたか?怒って辞めた大学の学長はいたか。ハンガーストでだれかが餓死したか。抗議のしるしとして1面白紙の新聞をだしたところが1紙でもあったか。編集局長の方針に逆らって懲戒された記者が何人いるか。なぜなのですか?豆麩をほおばりながらコビトは訊いた。わたしはだまっていた。
ゼネストなど10万キロ先のはなしだ。はらわたが破裂するほどの怒りなんか、ありはしなかったのだ。9条違反どころではない、常時「例外状態」化をねらう戦争法のものすごさ。それにみあうストラグルなんか、どこにもありはしなかった。あれはだから「負け」ですらなかった。たたかっていなかったのだから。にしてもパルタイは、60年安保時とまったくどうように、どこまでも卑劣だった。国会前の群れにかくれ、若者をまつりあげて、他者の踊りをじぶんのそれのようにみせようとした(Blog「みずき」:60年安保闘争については共産党なりの「総括」があり、「反論」もあるでしょう。だとすれば、共産党は、その「反論」も含めて辺見の「じつに簡単な問い」になぜ答えようとしないのか。辺見の「卑劣」という弾劾は直接にはそこからきていることを共産党は誤解ないしは曲解するべきではないでしょう)。

「赤旗」はなぜわたしへのインタビューを急きょ中止したのか。中止のわけを紙上であきらかにしないのはなぜか。放っておきゃ、いずれことはすむと判断したか。コビトに訊いた。どうだろう、こだわるのは無意味だろうか?コビト「いま有意味ってなにかあるかな」。(
辺見庸「日録2」2015/12/02

【おい、パルタイよ、腐乱した嬰児のにおいをかくすな】
おれが「おい、パルタイよ」と、ひとの声で呼びかけたところで、パルタイに「ひと」がいるわけではない。「声」があるわけでもない。とうに知っているよ、そんなことくらい。すなわち、おれのやっていることは酔狂ということになる。常軌をいっしていることに。ないものに声をかけるのは、ないほうではなく、声をかけるほう(=あるほう)が狂っている、ということになったわけかい。

OK。なんどでも言う。君らのうちのひとりが、ある日、おれにインタビューを申しこんできた。おれは了解した。日時場所をきめた。しばらくしてインタビューを中止するという通告があった。そうさ、大した話じゃない。乾いた犬のクソみたいなことだ。だから解せないのだ。解せないから、なぜかと問うている。その問いに、じつに簡単な問いに、答えがない。おかしい。気持ちがわるい。なにか、腐乱した嬰児のようなにおい。なぜか。そう問うのは常軌をいっしているのか。ひとの声で応答するのは狂気なのか。ただ、そんなことを訊いてみたいだけなのに。

沈黙の背後に、おれはいくつもの曖昧な死をみている。過去の死と未来の死を。小さなことほど巨きい。些細なことほど重大なのだ。「みずからの死をみつめられない目が/どうして巨きな滅亡を見られるものか」。そうおもう。おれはじゅうにぶんに死につくしたパルタイの形骸に、なにをみているのだろう。たぶん、会社だ。世間だ。役所だ。拘置所だ。Amazonだ。透明な資本主義だ。それらと同等同質の無神経とおもいあがりと独善と酷薄だ。徹底的な「無人」と「没主体」だ。おれは
黒田喜夫のような詩を書かない。そうするにはおれはあまりにも下劣だから。おい、パルタイよ、腐乱した嬰児のにおいをかくすな。その無人空間からだれか一個の生身がでてきて、おれとタイマンをはれ。(辺見庸「日録2」2015/12/01

【山中人間話】

キャンプシュワブに関して、久志村議会が二度も容認議決をしており、これは誘致だ容認だ、無理やりではない、オナガと沖縄左翼は嘘つきだ。_などという口撃に困った人の困った困ったが、回り回って私のところにも来た。 :)私の答えは「『辺野古誌』を...

Posted by 宮城 康博 on 2015年12月2日
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