キョウ 初霜2

韓国では、朴裕河『帝国の慰安婦』が問題となり、朝鮮人慰安婦と日本軍は「同志的関係」と記述した著者が、在宅起訴されている。これに対し日本の文化人54名が「公権力が特定の歴史観をもとに学問や言論の自由を封圧する」暴挙だとして、抗議声明を発している。この抗議声明に、金富子・東京外国語大教授は「問題なのは本の内容が事実なのかどうかだ」と述べている(Blog「みずき」:「問題なのは事実なのかどうか」という点については清水勉弁護士も同様のことを述べています)。自らの問題として、じっくり考えたい。
【「事実」という問題と「事実の解釈」という問題と「公権力」の問題】
保阪正康さんの講演<いま昭和史から何を学ぶか>を傾聴した(28日)。彼は「大日本帝国の軍部主導体制が、どれだけアジアや日本の多くの人々を傷つけたか、自らの問題として受け止め、戦争の本質を語り継いでいく義務がある」と語る。戦後70年、いまだに「侵略に定義はない」などと、平気で口にする宰相がいる。また歴史修正主義が横行する学者の世界。あらためて私たちは、憲法九条という「戦間期の思想を持たない」日本の義務を自覚すべきだと説く。さらに慰安婦問題についても、朝日バッシングに走り、本質が少しも明らかにされない。その実態について「いまだに口をつぐむ当時の部隊長や軍医や経理要員から、軍部が利用した女衒の存在など、生の姿を聞き出す作業が不可欠だ」と語る(Blog「みずき」:保阪正康氏は本質的に保守の論客です。この点について本記事の筆者が思いが及んでいるかどうか?疑問です)。
 
韓国では、
朴裕河『帝国の慰安婦』が問題となり、朝鮮人慰安婦と日本軍は「同志的関係」と記述した著者が、在宅起訴されている。これに対し日本の文化人54名が「公権力が特定の歴史観をもとに学問や言論の自由を封圧する」暴挙だとして、抗議声明を発している。この抗議声明に、金富子・東京外国語大教授は「問題なのは本の内容が事実なのかどうかだ」と述べている(Blog「みずき」:「問題なのは事実なのかどうか」という点については清水勉弁護士も同様のことを述べています)。自らの問題として、じっくり考えたい。(Daily JCJ【今週の風考計】2015/11/29

先日「今日の言葉」でとりあげた清水勉弁護士も上記の金富子東京外大教授と同様の趣旨のことを述べています。以下。(再掲

【どれほどひどい内容かを読者が判断してはいけないのだろうか?】
≪【ソウル=共同韓国のソウル東部地検は19日までに、旧日本軍の従軍慰安婦問題の研究書「帝国の慰安婦」で、慰安婦を一部で「売春婦」などと表現し元慰安婦の女性らの名誉を毀損したとして、著者の朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授を在宅起訴した。≫≪地検は「虚偽事実で被害者らの人格権と名誉権を侵害し、学問の自由を逸脱している」と指摘した。韓国で慰安婦問題は「性奴隷」との見方が定着し異論を許さない雰囲気が強いが、訴追によりさらに研究の萎縮を招く可能性もある。≫

日本では名誉毀損罪は親告罪(刑法232条)。被害者から訴えがなければ、起訴できないという犯罪類型だ。日本の検察は、起訴できない捜査は通常しない。名誉毀損の事件は、捜査をすること、つまり、根掘り葉掘り聞き出すこと、その信憑性を確認するために周辺や過去の関係者の事情聴取も行うことがある。しかも、公開法廷で証言しなければならなくなる可能性もある。韓国では親告罪ではないのだろうか(Blog「みずき」:http://www.sasaki-law.com/blog/?p=1732参照)。

≪朴氏は2013年出版の同書で慰安婦問題について、帝国主義下での女性の人権侵害を指摘する一方、慰安婦の女性らは日本軍と「同志的関係」にもあったなどと記述。これに対し地検は「慰安婦制度は強制的な売春」などとした07年の米下院決議などを挙げ「客観的な資料を通じ虚偽事実と確認した」とした。≫

朴氏の「問題を一面的にみるな」という観点は正しい。慰安婦の女性らは日本軍と「同志的関係」にもあった、という指摘は、これを裏付ける事実があるかどうかの問題だ。地検が、米下院決議を根拠に挙げるのはどうも情けない気がする。

≪地検は「言論と出版、学問の自由は韓国憲法が保障する基本的権利」とした上で「秩序維持や公共福利のため必要な場合、自由と権利の本質的な部分を侵害しない範囲内で制限できる」とした。≫

日本でも、むかし、最高裁が、「公共の福祉」を権利制限の根拠として使っていたっけ。とても法律家とは思えない雑さ。それと似ている。

≪同書は韓国で、日本を擁護する主張だとして激しい非難を浴び、元慰安婦の女性ら約10人が14年6月に朴氏を告訴。ソウル東部地裁は今年2月、女性らが同書の出版や広告を禁じるよう求めた仮処分申し立ての一部を認める決定を出し、出版社は問題とされた部分の文字を伏せ、出版した。≫

告訴した約10人(10人かどうかはっきりしない?)は、自分のことを書かれていたのだろうか。自分のことでなくても告訴できるのだろうか。韓国のマスコミはどういう報道をしたのだろう。

≪日本では14年、日本語による書き下ろし「帝国の慰安婦~植民地支配と記憶の闘い~」が出版され、今年の早稲田大「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」の文化貢献部門に選ばれた。≫≪朴氏を告訴した女性らが住むソウル郊外の施設「ナヌムの家」は19日、同書が引き続き日韓で販売されていることを「反人権的な行為だ」と批判した。≫

どれほどひどい内容かを読者が判断してはいけないのだろうか
。(弁護士清水勉のブログ 2015-11-24

【山中人間話】

TBSニュース23のキャスター岸井成格氏を批判した意見広告問題について、彼が特別編集委員として属する毎日新聞が伝えた。密約報道で問題にされた西山太吉氏を守りきれなかった毎日新聞、今度は岸井氏を守れるのか⁈【毎日新聞】報道番組批判...

Posted by 水野 浩重 on 2015年11月29日

★お知らせ★ お時間の許す方、是非ともお越しくださいませ。 今年は、「戦後70年談話」、「安保法制」など、過去・現在・未来にかかわる様々な議論がなされた節目の年です。60年にわたるテレビ史のなかで、「放送人」は戦争についてどのような視点を...

Posted by 金平 茂紀 on 2015年11月29日
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