キョウ 桜

以下、標題に関して、本日付けで私の参加しているメーリングリストに投稿した2通の記事です。本サイトにも転載しておきます。

1通目。「権力の罠」について。

以下は、東京造形大学教授(ヘイトスピーチ論)の前田朗さんの「韓国検察、「帝国の慰安婦」著者を在宅起訴 名誉毀損罪」というメールへの返信として書いたものです。前田さんのメールはこちらをご参照ください。 

前田さん

この件については、弁護士の澤藤統一郎さんが「表現の自由」という民主主義の根幹的な理念を擁護する立場から韓国社会の非寛容を憂い、反対を表明しています。

「帝国の慰安婦」著者の起訴に韓国社会の非寛容を惜しむ
(澤藤統一郎の憲法日記 2015年11月19日) 
上記で澤藤統一郎さんは次のように言っています。

「朴裕河の「帝国の慰安婦」の日本語版にはざっと目を通して、読後感は不愉快なものだった。不愉快ではあったが、このような書物を取り締まるべきだとか、著者を処罰せよはまったく思わなかった。よもや起訴に至るとは。学ぶべきものが多くあるとの印象が深かった韓国社会の不寛容の一面を見せられて残念でならない。

もちろん、私は日本軍による戦時性暴力は徹底して糾弾されなければならないと思っている。被害者に寄り添う姿勢なく、どこの国にもあったことと一般化することによって、旧日本軍の責任を稀薄化することにも強く反対する。しかし、それでも見解を異にする言論を権力的に押さえつけてよいとは思わない。当然のことながら、私が反対する内容の言論にも、表現の自由を認めねばならない。」


私も朴裕河の論理には批判があります。韓国とは逆にこのニッポンにおいては朴裕河の著書は評価され、最近立て続けに毎日新聞社主催の第27回アジア・太平洋賞特別賞や石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞文化貢献部門大賞などを受賞しています。私はそうしたニッポンの朴裕河評価の風潮はこのニッポンの現代思潮の右傾化の風潮と無関係ではありえない。そう思って彼女の著書『帝国の慰安婦』の受賞をこのニッポンの右傾化の風潮とあわせて強く批判してきました。

が、それでも、「表現の自由」を権力的に抑え込むことには私も反対です。民主主義の理念に反することだと思っています。その民主主義の理念を擁護しえない者は権力にたやすく操られる者に堕してしまうでしょう。「権力の罠」はそのようにして仕掛けられるのでもあります。戦前、私たちの先輩の多くはその罠にはまりました。同じ過ちは繰り返してはならないだろうと思います。

私は澤藤統一郎さんの論を支持します。

2通目。もうひとつの「権力の罠」について。

「権力の罠」の問題を述べたついでにもうひとつの重大な「権力の罠」についても述べます。それは、福岡高裁那覇支部に提訴された「辺野古代執行訴訟」の指揮を前東京地、家裁立川支部部総括判事の多見谷寿郎裁判官がすることになったという「権力の罠」の問題です。
この問題についてManabu Watanabeさんは次のような警鐘を鳴らしています。酒井克明さんのフェイスブック経由で転載させていただこうと思います。

辺野古「代執行」の訴訟指揮を多見谷寿郎裁判官がすることになりました。

多見谷は千葉地裁で、三里塚の天神峰の市東孝雄さんの農地取り上げ裁判で、成田空港会社(NAA)の違法行為を不問に付しつつ、不当判決を出した人物(13年7月)。

文字通りの「国策裁判官」です。

「わたしは成田問題の重要性を承知している」としつつ、後半は空港会社ペースの訴訟指揮を展開していきました。

みなさん!
警戒を!

沖縄と全国の力で多見谷を包囲していかなくてはなりません。
 
絶対に勝たなくてはなりません。

以下は、琉球新報記事。

多見谷氏、辺野古代行提訴指揮へ 成田訴訟など担当 
 国が17日、県を相手に提起した代執行訴訟は12月2日に第1回口頭弁論が開かれる。10月30日付で福岡高裁那覇支部長に就任した多見谷寿郎(たみやとしろう)裁判官(57)が訴訟指揮を執る見通しだ。前任は東京地、家裁立川支部部総括判事。多見谷支部長の主な判決をまとめた。
 
多見谷支部長は2013年7月、千葉地裁裁判長として成田国際空港会社(NAA)が、用地内で空港に反対する農業男性が耕作する土地の明け渡しなどを求めた訴訟で判決を下した。最大の争点だったNAAと男性との間の賃貸借契約の解約について、男性の同意なしでも解約は可能とする判断を示し、男性に土地の明け渡しなどを命じた。
 
同じ千葉地裁で13年3月、千葉県白井市の前市長が鉄道運賃値下げに伴う分担金支出を専決処分したのは違法として市民団体が市に支出金を取り戻すよう求めた訴訟では、前市長に支出金を請求するよう市に命じる判決を出した。名古屋地裁の裁判長時代は、トヨタ自動車の元従業員の死亡原因を過労死と認め、労基署の遺族補償年金不支給決定を取り消す判決を書いたこともある。

なお、以下は、日刊ゲンダイの記事。ご参照ください。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/169857
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