キョウ 空爆2  

【メディアはパリ事件の前日のレバノンでの爆破事件は報道しない】
13日、パリでコンサート会場を襲った襲撃犯は、銃を撃ちながらシリアやイラクのこと口にしていたという。「フランスはシリアに関与すべきではなかった」「フランスはシリアで起きていることを知るべきだ」。目撃者の証言では、犯人はどこにでもいる普通の若者で、街であったらわからなかっただろう、という。現在判明している限りでは、彼らはヨーロッパで生まれ育った青年であるという。(略)パリでの惨事のあとに中東諸国で飛び交うツイッターやコメントのなかには、
パリでの事件と、その前日に起きたレバノンでの爆破事件を重ねあわすものが多い
まさに「中東のパリ」とかつて呼ばれたベイルートの、にぎやかな商業地区二箇所で同時に起きた事件で、43人の死者と200人の負傷者を出した。シーア派イスラーム主義組織「ヒズブッラー」の支持基盤地域を狙ったものだったが、ここ数ヶ月激化している、「イスラーム国」とイラン革命防衛隊やヒズブッラー、イラクのシーア派民兵集団「人民動員組織」の間の抗争を反映したものだ。ベイルートもパリも、「イスラーム国」との戦いの延長で、テロによる報復にあった。だが、その二つは受け取られ方の点で、大きく違う。ひとつは、ベイルートでの事件が、欧米メディアのなかでかき消されていることだ。英インディペンデント紙の報道によると、「イスラーム過激主義の動向を懸念している国」リストのなかで、フランスとレバノンは同率2位(67%)である(略)。中東の出来事だって、パリと同じく「被害者」として扱われてしかるべきなのに、という思いが、中東諸国だけではなく世界に広がる

アメリカの歌手、
ベット・ミドラーは、こうツイートしている。「パリの事件も悼ましいが、ベイルートでの犠牲者も忘れてはいけない」。ふたつ目は、フランスが「イスラーム国」との戦いに深く関与していることが覆い隠されていることだ。ベイルートで起きていることは「イスラーム国」の周辺として波及しても当たり前だが、遠いフランスは理不尽なテロに巻き込まれただけ、と思う。それは、違う。フランスは、堂々と「イスラーム国」との戦い(実際にはアサド政権のシリアとの戦い?)に参戦している。参戦して空爆でシリアの人々の命を脅かしているのに、フランスの人々は戦線から遠いところにいる。だったら遠いところから近いところに引きずりだしてやろうじゃないか――。犯人が劇場で、「フランスはシリアで起きていることを知るべきだ」とフランス語で叫んだのは、そういう意味ではないか。(酒井啓子「中東徒然日記」2015年11月16日

【安倍内閣、このどさくさの中で「共謀罪」をたくらむ】
イスラム過激派のテロの標的にされたフランス・パリですが、フランスのオランド大統領は、混乱に陥っています。
フランス全土に非常事態宣言を出したかと思えば、それを3か月に延長するよう議会に要求しています。非常事態宣言が出されると国家は、国民の人権を制限することが可能になります。強権によって国家が国民を統制していくのです。これが非常事態宣言ですが、安倍氏が憲法「改正」で導入したがっている緊急事態条項です。「テロが起きたから国民監視が必要なんだ!」ということにはなりません。非常事態宣言には人権制限をすること自体に目的があります。政府の無策に対して批判の矛先が向かないようにするためです。それ以上に今後、さらなる軍事力に頼る路線をひた走ることになるわけですが、それに対する批判も封じなければなりません。それが非常事態宣言の目的なのです。戦時体制の元では国家に対する批判は許さない、戦争そのものの批判すらも許さないのがその本質です。

オランド政権の暴走はそれだけに止まりません。何と、
政府にとって気に入らない国民のフランス国籍の剥奪だそうです。反政府的なモスクの閉鎖も強行するそうですが、これではテロとは無関係のイスラム系フランス人たちが大弾圧を受ける様相です。移民の国がこのような政策をとることは自殺行為です。今まで散々、移民の労働力によって楽をしてきたフランスでありながら、今度はその移民たちを敵に回すのですから、これで相互理解など得られようはずもありません。しかし、そもそも国籍剥奪というような暴挙が実現できるのでしょうか。生まれながらにして取得した国籍であろうと、帰化によって得られた国籍であろうと、そこに区別があろうはずもありません。そのような区別は人種などによる差別と同じことで、人権劣等国のすることです。モスクの閉鎖も「反政府的」という曖昧な基準であれば政府批判をしただけで弾圧を受けることになりかねないし、今の混乱したオランド政権は実際にそうするでしょう。

関東大震災の際に、日本人が朝鮮人を大量虐殺してきたことを彷彿させます。テロという緊急事態だから? それこそがもっとも危険な発想です。そのようなときだからこそ、厳しく国家権力の行使のあり方を監視しなければならないし、その手段を制限しようなどという動きは断固として反対しなければならないのです。この政府による無法行為を放置、黙認すれば人権侵害が甚だしくなり、独裁状態になります。そしてさらに人権侵害が拡大していくのです。

日本の指導者たちの発想も同じです。緊急事態条項だ、憲法「改正」だと騒いでいるのが安倍氏です。自らテロの標的になるような原因を作っておきながら、憲法「改正」と騒ぐのですから、これほどたちの悪い人はいません。そして、何と
このどさくさの中で「共謀罪」だそうです。共謀罪という従来の刑法の枠組みを超えて「共謀」するだけで犯罪としてしまう極めて恐ろしい法律です。犯罪となる行為の概念が曖昧となり、罪刑法定主義に反するだけでなく、国家による恣意的な立件を可能にしてしまう治安立法です。自民党は、これまでも共謀罪の成立を目指してきましたが、日弁連をはじめ、反対運動の中で廃案となってきました。安倍政権にとって、パリの同時テロは、格好の口実となっているわけです。戦争国家体制を作り上げるためには、「反対」の声を潰すことであり、今まさに日本の政治は、その路線を突き進もうとしています。混乱に陥ったフランスをよくみてみましょう。私たちもあのようになりたいのか、それが問われているのです。(弁護士 猪野 亨のブログ 2015/11/17

【山中人間話】

 アメリカ海軍以外で唯一の原子力空母を運用するフランス海軍の『シャルル・ド・ゴール』は、ヨーロッパでも最大級の現役空母です。『シャルル・ド・ゴール』は核兵器搭載戦略原潜とともに、『シャルル・ド・ゴール』の戦闘爆撃機用に核搭載を維持している唯...

Posted by 内海 信彦 on 2015年11月17日
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渡辺豪の言う「沖縄への過度な基地負担の継続が日本全体の国益にとってもマイナスであるという論説の提示」は、沖国大の佐藤学教授をはじめ様々な声で再三再四されていると思うが、事実認識や情報が拡散・共有されていない側面は否めない。真剣に向き合うべき。とにかく出口をこじ開ける。

Posted by 宮城 康博 on 2015年11月17日
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