キョウ 志賀高原

【この世の中に、無駄なものなど、何ひとつない】
落ち葉を見ていると、「葉っぱアーティスト」群馬直美さんを思い出す。その辺に落ちている葉っぱや木の実を写生した作品で知られる。個展に行ったのは、手元のサイン本に2008年10月19日とあるからもう7年前になる。葉脈の一本一本、虫食いの穴まで精密に描かれた葉っぱが、不思議な癒しを与えてくれる。「小さな木の葉の中に 限りなく大きな宇宙が広がっています/小さくても大きくても 同じくらい密度の濃い物語があります/初々しい若葉のころ 虫に食われてたり/傷ついてたり 病気になったり 枯れちゃったり/葉っぱは何も語りはしないけど/一枚一枚の葉っぱたちは確かにそれぞれ物語っています」(
群馬 直美公式HPより)
群馬直美さんの葉っぱとの出会いがまた面白い。美大生だった彼女、「この世で一番美しい作品を仕上げたい」と3ヶ月かけて「無数の極彩色の目が全身にはりついたケロイド状の巨大な人型オブシェ」を作り上げ学園祭で自信満々展示したはよかったが、「近所の子どもが怖がって泣いている」との苦情が・・。ショックを受け、自分自身の感覚が信じられなくなり、毎日悩み続けて4ヶ月。ふと見上げると、春の陽光に透けた葉っぱが眼に飛び込んできた。心にすーっと入ってきたその美しさに感動、これをぜひ伝えたいと思うようになった、という。

私なりに解釈すると、自分こそが「美」を作り出してみせると意気込む生意気ざかりの美大生が、自然の美しさに圧倒され、受け入れていったという過程だったのだろう。いわば「自力」から「他力」へ。そして、その美しさは、神の恩寵のように、ちっぽけな葉っぱや木の実といった「細部」にこそ現れていた、と。「葉っぱと出会い、試行錯誤を繰り返すうち、私の中で明確になった言葉がある。『葉っぱの精神――この世の中のひとつひとつのものはすべて同じ価値があり光り輝く存在である』」(同HP葉っぱの精神より)みんな違ってみんないい・・直美さんはこう言い切る。「この世の中に、無駄なものなど、何ひとつない」(
高世仁の「諸悪莫作」日記 2015-10-29

【山中人間話】

【上原潔氏に対する警告】~「社会運動上の人権侵害を許さない」管理者一同Read:

Posted by 酒井 克明 on 2015年10月28日
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