キョウ 秋は短い

【検察の公益の代表としての責任と証拠の全面開示】

狭山事件の再審請求の裁判で検察側は、新たな未開示証拠を提出してきました。狭山事件では、これまで幾度となく再審請求が行われていますが、再審の壁は開かれていません。根本的に思う疑問は、これだけ冤罪事件ではないのかと言われていながら、何故、検察は証拠の全面開示をしないのかということです。(略)
刑事裁判の目的は、第一に冤罪防止でなければなりません。刑事訴訟法1条には、「第一条 この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする。」と書かれていますが、これでは不十分です。憲法31条以下の規定からするならば被告人の刑事裁判における適正手続きこそが重視されなければなりません。冤罪が疑われている事件において、何故、検察は全面開示をしないのか、その姿勢が問われているのです。有罪判決が正しかったのかどうかが問われているのですから、もはや全面証拠開示しか選択肢はありません。これは刑事訴訟法上の義務の有無の問題ではありませんし、裁判所の問題でもありません。自ら有罪に持ち込んだ事件が適正だったのかが問われているのですから、自らも全証拠を検証すべきだし、それを開示し、弁護側の検証に供することも必要なことです。検察官は、あくまで公益の代表としての責任があるからです。(略)死刑確定事件であれば(狭山事件は無期懲役)、なおのこと、法務大臣は死刑執行の命令を出すにあたっては検察の未開示証拠も検証しないで死刑執行命令書に署名できるのでしょうか。裁判所(裁判官)を騙せればいいというものではありません。もっとも善意で騙されたという裁判官ばかりでなく、最初から被告人、弁護人の主張に聞く耳を持たない裁判官も多数、います。

強姦一転無罪へ、なぜ私は冤罪に 72歳が国を提訴へ」(朝日新聞2015年10月15日)
公判段階でも、冤罪を裏付ける証拠となった診療記録の取り寄せを弁護人が控訴後に求めたのに、検察は安易に「存在しない」と回答したと指摘。二審・大阪高裁も、当時の受診状況を確認するために求めた女性と母親への証人尋問を認めず、一審の一方的な判断を漫然と支持したと批判。予断を持たずに捜査と審理を尽くしていれば、冤罪は防げたと訴える。」

冤罪防止のための仕組み作りが全くもって不完全というお粗末な刑事訴訟です。まず検察官こそ、有罪さえ獲得できればいい、有罪を維持できればいいという誤った認識を改めなければなりません。まず検察に求められているのは、古い時代の冤罪が主張されている事件の再点検です。もちろんそれだけでは不十分です。検察は権力組織ですから独自の自浄能力は全くありません。警察の捜査も入りません。逆もそうですが、これらの権力作用を持つ組織に対する監視体制を作り上げることが不可欠です。(
弁護士 猪野 亨のブログ 2015/10/16

【山中人間話】

 圧倒的多数の安保反対派までが、「安保廃棄凍結」という驚愕の転向を肯定的に捉えていますが、これは疑問です。安保法制を覆して選挙で勝つためと言いますが、これは人民戦線の繰り返しではないですか。もし選挙で負けたら「安保廃棄の凍結」がすぐに「解凍...

Posted by 内海 信彦  on 2015年10月16日


Blog「みずき」:この問題については「
澤藤統一郎の憲法日記 2015/10/16 » 「野党は共闘、野党は共闘!」ー反安倍勢力糾合の世論を盛り上げよう」との対比において別稿を起こそうと思っています。

関連記事
Secret

TrackBackURL
→http://mizukith.blog91.fc2.com/tb.php/1585-41ef143a