この1週間ほど、私は、「脱原発」運動に関して、アメリカ人記者のカルディコットという似非科学者の、したがって、エセ=非科学的情報に基づくエセ記事を安易に掲載するリベラル・左派系ミニメディアの1例として「マスコミに載らない海外記事」ブログを批判し、その際、放射線被曝についてのデマがいかに民主政治を麻痺させているか。その「暗部」を「暗部」のままに放置し、理性の灯をともさない科学者の責任を問う小野昌弘さん(イギリス在住の免疫学者・医師)の論を紹介し、また、内海聡(医師)というレイシストと三宅洋平山本太郎の泥濘な関係について、さらにその三宅と山本と泥濘な関係を持つ緑の党の「終わった」側面について批判してきました。それは、それ以前から書き続けている「『福島』をめぐる思想戦」の問題をめぐる記事の続きということでもありました。この「思想戦」はまだまだ続けなければいけませんが、というよりもまだまだ続けなければならない遺憾な状況であるということですが、この記事では「脱原発」を標榜する組織の問題に焦点を当ててその問題性を摘出してみます。ここで例としてあげる組織は「脱原発経産省前テントひろば」という3・11以後の2011年9月11日に誕生した運動体です。

さて、レイバーネット日本の6月8日付けに以下のような記事が掲載されています。

「5月28日経産省の敷地に入ったとして逮捕されていた3人が、6月8日夕方、3箇所の警察署からそれぞれ釈放された。この日は午前に東京地裁で「勾留理由開示公判」があった。ここでも検事側はまともに答えられず、法廷終了後に「仲間を返せ」の声が一斉に上がるなど、不当逮捕への怒りが沸騰していた。検事側も「勾留延長」は不可能とみて釈放に踏み切った。午後5時半すぎ、3人が次々に経産省前テントひろばに現れると、仲間たち約70人が黄色いハンカチを振って出迎えた。抱き合ったり握手をしたり、喜びを爆発させた。釈放された火炎瓶テツさんは「不当逮捕であることは間違いないが、口を開けたマッコウクジラの口に自ら飛び込んでしまったことを深く反省している」と語り、「ありがとうという言葉で言い尽くせないほど、みんなに感謝している」と言葉を詰まらせた。」(レイバーネット日本 2015/06/08

上記はいわゆる「5.28経産省前弾圧事件」と呼ばれる事件の3人の青年の釈放に関する報道ですが、同報道に「火炎瓶テツさんは『不当逮捕であることは間違いないが、口を開けたマッコウクジラの口に自ら飛び込んでしまったことを深く反省している』と語り、『ありがとうという言葉で言い尽くせないほど、みんなに感謝している』と言葉を詰まらせた」とあるのはどういうことでしょう?

この点についてvanacoralの日記ブログが6月17日付けの 「『5.28経産省前弾圧事件」の真相」という記事で次のように書いています。この事件の「真相」を知るためにそのほぼ全文を以下に引用させていただこうと思います。

「5.28経産省前弾圧事件」の真相(vanacoralの日記 2015-06-17)

世間的にどれだけこの事件が注目を集めたかは分かりませんが、去る5月28日、経済産業省前で抗議活動を行っていた3人の市民の方々が官憲により逮捕される事件がありました。これに対して3人が別々に収監された刑務所などでの抗議活動を経て、6月8日に3人とも釈放されました。

三人が釈放された!喜びにあふれたテント前~5.28経産省前弾圧事件(レイバーネット日本)  (略)

ただしこの問題において、逮捕当時の映像(現在非公開)を見た人たちから、3人のうちの1人の行過ぎた行為が原因であるとの指摘が出て、救援に関わる人たちとの間でその是非をめぐり論争になりました。そして昨日には、救援に関わった人からもその人の行為について批判が出る事態となっています。


更に問題の「S」氏に対する批判は続きます。


こうした一連の批判に焦りを見せているのが、逮捕された3人のうちの1人(上写真の一番右)である園良太氏。


が、これに対しても見事なツッコミが。


かくいう私も「S」氏こと園良太氏が無闇に警察を怒鳴りちらす現場を、経産省前、国会議事堂前駅の中、それに去年の早稲田での「カウンター学生救援」デモ(「戸塚警察署は爆発しろ!!」というコールに参加を後悔しましたが)で都合3回目撃しました。

しかも去年はガザ侵攻に対するイスラエル大使館への抗議において、夜9時過ぎに住宅街の中でトラメガ使って、イスラエル大使館の警備を厳しくさせるに至る始末(参照;vanacoralの日記「
イスラエル大使館前抗議、途中離脱」)

今後デモに参加される方は、園氏の言動にくれぐれも注意を、と呼びかけざるを得ないのが腹立たしい限りです。でないと、彼に巻き込まれて逮捕されるのは確実であります。

火炎瓶テツさんの「深い反省」とは上記のような事態について述べているものでしょう。

しかし、経産省前テントひろば運動のサイドからは上記のレイバーネット日本の報道以外からはこの事件をどのように反省し、総括しているのかの声は私の知る限り聞こえてきません。聞こえてくるのは「夜はインタネット映写会 今話題の「総統閣下は、『安保法制』審議にお怒りのようです」を観た。(略)続いて、最近に日曜泊りしてくれるKさんが、更に多くの興味深い動画を紹介してくれた。例えば、ロスチャイルド家の戦争推進、東西冷戦後の不景気の回復のための米国防衛産業のたくらみ、など。これらの動画がTVのゴールデンタイムに放映されると世の中が変わりそうだが…」という陰謀論系の動画を嘆賞するテント日誌の声や「【案内】原発に関する経産省院内交渉 6月23日(火)15時~17時、参議院議員会館B108、 経産省前テントひろば」などの集会案内のようなものばかりです。火炎瓶テツさんの「反省」の声はどこかにかき消されてしまっているかのようです。

しかし、「脱原発」を掲げて経産省前テントひろば運動に関わっている人たちは、先月28日の経済産業省前の3人の青年の逮捕を単に「不当逮捕」と声を張り上げるだけでなく、なにゆえに「不当逮捕」というべきなのか。また、なにゆえにこの3人の青年が逮捕のターゲットにされたのか。また、3人の青年の行動に挑発的なものはなかったのかなどこの事件の本質をきちんと総括する必要があるというべきでしょう。そうでなければせっかくの火炎瓶テツさんの釈放集会での「反省」がうやむやになってしまいます。その火炎瓶テツさん(もちろん、火炎瓶テツさんだけでなく)の「反省」が今後の活動に活かされるということにもなりません。しかし、経産省前テントひろば運動に結集している人たちはそういうことに一向に無関心な人たちばかりのようです。

しかし、火炎瓶テツさんの「反省」に象徴される経産省前テントひろばの今日の運動の欠陥のようなものは「無関心」のままで看過ごされてよいものではないでしょう。一般の市民の人たちの中にはは経産省前テントひろばの運動を以下のように見ている人も少なくないのです。

「あのさ、あのいかにも挑発してるバカが、騒ぐことで、本当に何もしてないのに冤罪や、デモで転び公妨などで捕まる人たちの救援が一括りにさせて、反弾圧が過激派運動のように見られる方がもっとマズイわ!」

脱原発運動の「暗闇」はここにもあります。
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