カルミア 
カルミア

【「国民的生存権」の危機について】
昨日閣議決定された法案には、集団的自衛権の行使を可能にする法改正を一括した「
平和安全法制整備法案」、外国軍支援を恒常化する「国際平和支援法案」と、どちらも「平和」の名を冠しています。しかし、内実は「戦争法案」です。ジョージ・オーウェル『1984』のニュースピーク、「戦争は平和である」「自由は屈従である」「無知は力である」を想起させます。「存立危機事態」とか「重要影響事態」とか、「事態」が頻出しますが、「事態」への軍事対処が「事変」です。かつて日中戦争を「満州事変」とか「日華事変」とか呼んで、本当は戦争なのに「事変」の名で拡大していった歴史の、性懲りもない繰り返しです。自分の言説・外交で近隣諸国との紛争を拡大しておきながら、「抑止力」と称して、軍事力に頼ろうとしています。(略)安倍首相の狙う本丸は、憲法第9条の改定(引用者注:この論の致命的な欠陥を指摘するこちらの論もご参照ください)です。「お試し改憲」とか「加憲」に惑わされてはなりません。これまで曲がりなりにも70年の「平和」を作ってきた軍事化への歯止めが、丸ごと取り払われようとしています。丸山眞男「憲法第9条をめぐる若干の考察」(『後衛の位置から』未来社、所収)がいう通り、「政府の行為によってふたたび戦争の惨禍がおこらぬよう、それを保障することと、人民主権の原則とは密接不可分」であり、「国民的生存権」が危機にさらされようとしています。60年安保の時のような、国民の抵抗運動が必要です。(加藤哲郎のネチズン・カレッジ 2015.5.15

【山中人間話】
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