イギリスの少女3人 ロンドン・ガトウィック空港で17日、セキュリティーゲートを通過する英国の
少女3人(監視カメラ画像から)=AFP時事、ロンドン警視庁提供
  
英少女3人、「イスラム国」へ 15・16歳同級生、家族に「結婚式行く」
(朝日新聞 2015年2月26日)

欧米などから過激派組織「イスラム国」(IS)入りを目指す若者らの流れが止まらない。英国では今月中旬、15~16歳の同級生の少女3人が失踪し、トルコ経由でシリアのIS支配地域に入ったとみられることが分かった。学校で優等生だったという少女たちが、家族も気づかぬ間に過激な思想に傾倒した事態は、英世論に衝撃を与えている。


内藤正典Twitter( 2015年2月25日)から。

英国から消えた三人の少女。欧米ではモスクやイスラム組織を洗脳の場だと思い込んで監視を強化してきたが、多分、彼らにとって洗脳の舞台は自室のパソコンやスマホ若者ISに引き寄せないために必要なこと。ムスリム移民が少ない日本とヨーロッパでは前提はかなり違います。まず、ヨーロッパ諸国の場合。1.ムスリム移民が経済的に底辺に滞留しないようにする。これが最大の課題。よく貧困のせいでテロが起きるわけじゃないと言う人がいます。しかし、何代にも渡って底辺層に滞留し続ける場合は、ホスト国の移民政策に問題があります。特に、勝者と敗者を放置し、格差の拡大を容認する経済政策の下に移民が置かれたままになるのは極めて危険です。2.イスラムとムスリムに対するヘイトスピーチを止めること。1.と関係しますが、格差が拡大する社会では、誰かをスケープゴートに仕立てて罵ることは、日本のみならず、ヨーロッパでも共通の傾向です。ヨーロッパでは、「人種」「民族」についての差別は法律で禁じているケースも多いですが、「宗教」についての侮蔑は禁じられていません。信徒を丸ごと差別すると罪に問われますが、ある宗教の教義や預言者を冒涜してもヘイトクライムには当たりません。そのことにかこつけて、移民に対して憎悪をぶつける傾向は過去20年で恐ろしく高まってきました。3.移民の若者たちのアイデンティティについての悩みを弄ばないこと。これはジャーナリストや学者に対して。90年代、第一世代から若い世代への交代が進む中、ムスリム移民の若者たちに対して、散々、ぶつけられたのがアイデンティティ喪失言説。彼らが、どう生きていこうとするのかには耳を貸さず西洋文化とイスラム文化の間でもがいていると単純化しておしまい、という言説があふれていました。これを言われる側が、どれだけ辛かったか、わかりますか?親とぶつかっても、結局、親達の価値観を否定できず、さりとてヨーロッパの価値観を取り込んでも、お前たちには分からないと言われ… そういう生活の中にある彼らにとって、アッラーと預言者の示したイスラムの体系が、癒しを与えるようになっていきます。世代が交代するにつれて、若者たちがイスラムの信仰に惹かれていったことの背景は、簡単に言えば、そういうことです。
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