今日の言葉:2月9日

つつじ

辺見庸「
日録1‐6」(2015/02/09)から。
 
http://www.47news.jp/CN/201502/CN2015020701001721.html
じぶんを「ファシスト」ですと公言する「ファシスト」は、きょうび、ごく稀である。ファシストはいまやぬけぬけと「反ファシズム」を語って恥じない。九か国条約、パリ不戦条約をやぶって満州を侵略して中国大陸侵攻を一気に拡大、国際連盟から脱退、ナチス・ドイツと軍事同盟を結び、「自存自衛」「大東亜の新秩序建設」のためと称して太平洋戦争に突っぱしり、おびただしい人びとを死にいたらしめた歴史を、すこしでも反省するどころか、南京大虐殺も従軍慰安婦の強制もなかった、極東軍事裁判はまちがいと否定するこの男の言のいったいどこを、コモロフスキ大統領よ、信じるのかね。「反ファシズム」とは笑わせる。東条英機内閣の商工大臣や軍需次官をつとめ、戦犯被疑者として巣鴨拘置所に入所した岸信介の(オツムにかなりの難ある)外孫は、ただいま戦争の亡霊を墓場からひきずりだすのにいそがしく、憲法9条を完全に破壊して日本を軍事強国化しようとしているのに。コモロフスキ大統領よ、ちゃんとしたブリーフィングをうけにゃあかんよ。
 
引用者注:辺見庸が「日録」の冒頭でリンクを張っている記事は以下のとおり。
 
首相、ファシズム否定を伝達へ ポーランド大統領に(共同通信 2015/02/08)
政府は、安倍晋三首相とポーランドのコモロフスキ大統領との首脳会談を今月下旬に東京都内で開催する方向で調整に入った。首相はナチス・ドイツのユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を象徴するアウシュビッツ強制収容所の解放70年に触れ、ファシズムを断固否定する考えを伝達する見通しだ。複数の外交筋が7日、明らかにした。戦後70年を迎え、中国と韓国は歴史認識問題をめぐる日本の対応に神経をとがらせている。首相としては「悲劇を二度と繰り返させない」決意を示し、軍事大国化を狙っているとする中韓の批判は当たらないとのメッセージを国際社会に発信したい考えだ。
 
NPO法人「三千里鐵道」( 2015年02月07日)から。

1月29日、衆議院予算委員会に出席した総理は、「アメリカの公立高校教科書に載った慰安婦関連の記述を見て本当に驚いた。慰安婦の強制徴用などと誤認されているのを国際社会で正さなかった結果、このような教科書が作られている。積極的に修正要求をするつもりだと述べました。総理の発言、特に教科書の記述修正を要求したことに対して、アメリカ国内では強い反発が起きています。(略)一方、アメリカの著名な歴史学者たちが、安倍総理の歴史教科書修正要求に対し、集団的な意志表示を見せています。コネチカット大学のアレクシス・ダッドン教授をはじめ『米国歴史協会(AHA)』所属の学者19人が連帯署名し、「日本の歴史家らと共に立つ」という声明を発表したのです(略)アメリカの大学で歴史学を教える学者たちが、このように特定の問題に関して集団声明を発表したことは前例がないそうです。以下に声明を要約して引用します(略)
 
「安倍総理は『マック・グローヒル』出版社の歴史教科書を取り上げ、慰安婦に関した記述が 誤っていると指摘した。私たちは出版社を支持する。そして‘どんな政府も歴史を検閲する権利がない’と述べた、ハーバートジーグラー・ハワイ大教授の見解に同意する。」

「日本政府の文献を用いた吉見義明・中央大学教授の慎重な研究と生存者たちの証言は、国家が後援した性的奴隷システムの本質的な特徴を示している。この事実には論争の余地がない。多くの女性が本人の意志に反して徴集されたし、移動の自由が全くない最前線の慰安所に連れて行かれた。」
 
「安倍政権は愛国的教育を鼓吹しようとする目的から、すでに確立された歴史評価に声を荒らげて問題を提起することで、学校教科書から慰安婦と関連した言及を削除しようと試みている。一部の保守的な政治家たちは国家次元の責任を否定するために法的論争を展開しており、生存者たちを誹謗している。右翼の極端主義者たちは、犠牲者たちの話を聞き慰安婦問題の記録に関与した言論人や学者たちを執拗に威嚇している。」

私たちは、第二次大戦当時の様々な悪行と関連した事実に光を当ててきた、日本および他地域の多くの歴史家たちと共に、これからも立ち続けるだろう。」
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