本ブログの「今日の言葉」の2015年1月14日と15日の記録です。

じゃのめエリカ

1月14日
・フランス議会がイスラム国と戦うため、
イラク空爆延長を決議した。(略)Pulsoムンディニュース(略)を見ると、賛成488、反対1、棄権13という一色ぶりだ。こういう異常事態での一人というのは、本当に立派だと思う。(略)読売新聞の12日付朝刊に掲載された「自由貿易は民主主義をほろぼす」(「帝国以後」の方が著明と思う)の著者エマニュエル・トッド氏のインタビュー記事が話題になっている。(略)「テロは断じて許してはいけない。/だがフランスの社会構造を理性的に直視すべきで、なぜ北アフリカからの移民の2世、3世の多くが社会に絶望しているのかを考えるべきだ。彼らが過激化している。/背景は長期に及ぶ経済の低迷で、移民の子供たちに職がないことであり、日常的に差別もされていること。そして、フランスの「文化人」ですらが、移民の文化を「悪」とする空気まである。/移民の若者の多くは人生に展望を描けないことから犯罪に走ることもあり、獄中で受刑者同士の接触で過激派になっていく。/彼らは9.11の実行犯とは違い、フランスで生まれ育った人たちだ。/フランスの外交にも問題があり、フランスは中東で空爆をしている。/真の問題は、フランス人の誰もが道義的危機に陥っていることで、誰も何も信じておらず、人々は孤立している。移民の若者がイスラムに回帰するのはなにかにすがろうとするからだ。(略)言論の自由は民主主義の根幹ではあるが、ムハンマドやイエスを愚弄し続ける「シャルリー・エブド」の在り方は、「不信の時代」においては有効でない。/移民の若者がかろうじて手にしたささやかなものに唾を吐きかける行為だ。/だが今フランスでは誰もが「自分はシャルリーだ」と名乗り、感情的になりすぎている。(略)フランスで発言すれば「テロリストにくみする」と誤解され袋だたきに遭うだろうから、フランスでは取材は受けていない。独りぼっちの気分だ」。トッド氏の「ひとりぼっちの気分だ」との言葉に、胸が詰まる。フランスを代表する知性にして、感情的になった社会で正気を保つことは、それほどに至難で孤独なことなのだ。(「街の弁護士日記」2015年1月14日

1月15日
・正月3日、中国の
江沢民・元国家主席が妻、子、孫を引き連れて海南島の景勝地、東山嶺を訪問した。写真と記事がネットに流れ、すぐ消された。江氏は髪を黄色く染め、血色も悪くなさそうだが、足腰は弱っている。移動は電動カート、歩くときは両脇を2人の男に支えられていた。それでも展望台から眼下の南シナ海に向かって叫んだそうだ。「江沢民、ここにあり!」(引用者注:ここには当然に社会主義の思想はない。あるのは自己主義。結局、権力はエゴティスムに帰するのか・・・・。深い悲しみ)海南島は中国最南の地で、昔は流刑地だった。88歳の江氏が孫まで連れて行くには深いわけがあるだろう。8世紀、唐の鑑真和上は5度目の日本渡航に失敗し海南島に漂着した。この時、東山嶺で修行し、次の渡航でついに念願を果たした。鑑真の旧跡を見に行ったのか。東山嶺には、12世紀、南宋の官僚、李綱の旧跡もある。当時、北方の金国に侵略された宋王朝は、将軍・岳飛らの抗戦派と、宰相・秦檜らの和義派に分裂した。和義派は抗戦派を追放し、抗戦派の李綱は海南島へ左遷され、赴任の途中、東山嶺で発病した。近くにある潮音寺の僧が李綱を見舞い、「貴殿には大将の相がある」と復活を予言した。李綱が寺で修行すると、果たして左遷取り消しの知らせが届いた。この故事から、失脚した政治家の復活を「東山再起」と言う−−東山嶺に石碑が建っている。「東山再起」の典拠は、4世紀、東晋の謝安の事績にちなむとされており、李綱の石碑は異説だ。しかし、いまの江氏にとってこれほど見たいものはないだろう。昨年末から新年にかけて、習近平国家主席が猛烈な人事攻勢に出た。自分の元部下を次々に中央、地方の重要な役職に送り込んで家臣団を形成している。そのあおりで江沢民派、共産主義青年団(共青団)派の高官が引退したり、飛ばされたり。東山嶺を訪ねた江氏の目的は、自分と子分の「東山再起」祈願だろう。だが、李綱の故事を知っていれば、江氏の毒に気づく。習主席の政治手法が、秦檜と同じ、独裁恐怖政治だという批判だ。だから江氏の海南島訪問情報はネットから削除された。海南島旅行の3日後、江氏の長男で、携帯電話利権を握る「通信大王」、江綿恒氏が中国科学院上海分院の院長ポストを定年引退すると発表された。「引退するのではなく、させられた」という世評がもっぱらだ。最近、習主席の語録が流れた「(汚職摘発対象者の)地位に上限なし」。もしや次は?金子秀敏「毎日新聞」2015年01月15日
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