キョウ きょうさんとう7

共産党批判に始まり、共産党批判に終った年だった。それほど共産党の劣化は甚だしかった、ということだろう。この点に関して次のような見解を読んだ。

「ここ数年というか1年、2年の共産党は、実際にはもっと「自衛隊の現実的承認・認知」に行き着いているように思えます。先日、BSフジで、小池さんが司会者から中国脅威論について意見を求められていましたが、中国への対抗が必要だなどという意見を述べていましたね。間違いなく、共産党は、この「中国脅威論」で総崩れするでしょう。中国の「防空識別圏」設定問題への対応、先島諸島ー南西諸島への自衛隊の増強への沈黙をみると、すでにそれが始まっていると思えます。今後、厳しい批判が必要でしょう」。

「最近の日本共産党は、醍醐氏に批判された「NHK問題」や今月の東京・板橋区議の除籍事件などなど、大問題から小問題まで、もう、ほとんど科学的社会主義政党の態をなしていませんね。永年にわたる党員づくりの失敗・放棄のツケが、いよいよ全面化し始めているようです」。

まったく同感というほかない。来年の共産党のよい意味での変化に希望を持ちたいが、期待は持ちえない。絶望的なまでに「党員づくりの失敗・放棄のツケが全面化」しているからだ。来年も共産党批判の年にならざるをえないのかと思うとやりきれない。あまりに党を支える党員のレベルが低すぎる。これも身から出た錆というほかないのだが。共産党の不破・志位・小池体制に激しい憤りを持つ。

キョウ いあんふ

Blog「みずき」:やはりこの問題についても日本共産党という政党としんぶん赤旗を批判しておかなければならないでしょう。以下の赤旗の記事はいったいなにか?

・「慰安婦」問題 日韓合意から1年 ㊤ 誰のための合意なのか 「しんぶん赤旗」2016年12月26日(山中人間話参照)
・「慰安婦」問題 日韓合意から1年 ㊦ 本質をつかむ努力 共に 「しんぶん 赤旗」2016年12月28日(同上)

この赤旗の記事の主張自体は当然のものだと私も思います。しかし、「日本軍「慰安婦」問題 日韓外相会談について」と題された
昨年12月29日付けの赤旗に掲載された志位日本共産党委員長の談話では本年12月26日付けの赤旗で「誰のための合意なのか」(見出し)と批判されている「慰安婦」問題に関する日韓合意は「問題解決に向けての前進」と評価しています。自らが、それも日本共産党委員長という同党の最高責任者が昨年下した日韓合意の評価についてはなんら反省のないまま同合意をいま批判してもそこにどれだけの誠実さを認められるか。昨年の同党の日韓合意評価を糊塗するものとしか映りません。日本共産党は信頼できない政党に成り下がってしまいました。共産党は名誉を挽回したいのであれば、自らの判断の到らなかったことについて真の反省の言葉を述べるべきでしょう。なにごともなかったかのように従前の主張を反省もなく変更することは公党として許されることではありません。

【山中人間話目次】
・「『慰安婦』問題 日韓合意から1年 誰のための合意なのか 」という赤旗記事の欺瞞
・川上泰徳さん(元朝日新聞記者)の「シリア内戦:ホワイト・ヘルメットへの「ねつ造」告発のうそ」
・1995年の会社員の平均年収と比較すると2014年の会社員の平均年収は100万円以上も落ち込んでいる
・辺見庸の「朝日新聞記事について」というメディアへの激しい怒り
・知事は直ちに「撤回」を 政治的判断には説明責任――平安名純代さんの「想い風」
キョウ しんじゅわん

Blog「みずき」:山崎正和(劇作家・評論家)は日米間の戦争観のズレについて次のようにいう。「真珠湾攻撃は、米国の日本への敵愾心を高揚させました。「卑怯な不意打ちで多数の米国人が死んだ」と。大統領ルーズベルトが対日戦に踏み切れたのは日本の真珠湾攻撃があったからです。米国内では日本罪悪視と敵意が盛り上がり、無差別攻撃すなわち都市部への大規模空襲、そして原爆投下へとつながった。米国の戦争の仕方を以前から大きく変えました。一方、日本側には真珠湾攻撃に罪悪感はありません。それどころか、米軍の空襲で焼け出され、国内は焦土と化した。あの戦争に日本の一般の人たちは、もっぱら被害者としての意識しかありませんでした。「悪い日本をやっつける」米国と「ひどい目にあった」日本。両者にはずっとズレがありました。」(朝日新聞「耕論」 2016年12月29日)山崎のこの指摘は正しい、と私は思う。しかし、その認識から導き出される山崎の日本の首相の安倍晋三の真珠湾訪問の評価は次のようなものだ。「今回の安倍晋三首相の真珠湾訪問は、日本は被害者だけでなく加害者の面もあった、それを自覚している、という表明になります。日米間の戦争観のズレを埋め、日本への親近感を強めるでしょう。私は高い評価を与えたい」。山崎のこの安倍の真珠湾訪問評価は正しいか。私は正しくないと思う。山崎の目は真珠湾という海を眺める視点から動かない。あるいは米国と日本という海でつながる地平線とはまた別の角度にはまた別の地平線があるということには山崎のフォーカスの視点は及ばない。日米を軸にしてしか世界を見ることができない日本という国のメディア、日本という国に棲む文化人一般の陥穽に山崎も落ちている。山崎はなぜ問いかけないのか。「あなたは、真珠湾攻撃で亡くなった約2400人の米国人の「慰霊」のために訪問するということです。それなら、中国や、朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国、他の連合国における数千万にも上る戦争被害者の「慰霊」にも行く予定はありますか」(オリバー・ストーンら53人の知識人の「真珠湾訪問にあたっての安倍首相への公開質問状」)、と。

【山中人間話目次】
・山崎正和(劇作家・評論家)の論は真珠湾という海を眺める視点から動かない
・「名前を書けば入れる」福岡・立花高の教育論――多くの元不登校生が通う私立高校のやり方
・春日記者(朝日新聞)によるアンカラで、包囲攻撃下のアレッポからツイートし続けたバナさんと母ファテマさんとのインタビュー記事
・仲宗根勇さんの「翁長知事よ、田舎芝居はもうやめろ!」
・辺見庸「死刑も皇室も新聞記事も、ほんとうはすぐれて身体的、肉体的なことだ。危機的なまでに身体的だ」
・田中利幸さんの「『真珠湾訪問にあたっての安倍首相への公開質問状』に私が署名しなかった理由
キョウ おなが4

Blog「みずき」:昨日、私は言いようのない怒りと悲しみの中にいた。というよりも、悲しみが怒りに優っていた。むろん、翁長知事の辺野古埋め立て承認取り消しの取り消しに関わっての怒りと悲しみであった。悲しみというのは、その翁長知事の取り消しの取り消しに反対すべき「革新」と称される勢力、沖縄ではオール沖縄ということにならざるをえないが、翁長知事の取り消しの取り消しに進んで手を貸して、その自らの行為を恥ともしない事態があることだった。私は茫漠とした気分の中にいた。なすすべがないから茫漠とするほかない。気の重い日が一日続いた。しかし、なさなければならなことははっきりしている。本土では「革新」の右傾化に反対し続けること。沖縄ではオール沖縄の右傾化に反対し続けることだ。共産党という一枚岩の組織がその一枚岩であるがゆえに「革新」の事業にとって大きな障害として立ち現れている。私は容共主義者だが、この「党」の体質の危険性を思わざるをえない。その危険性はこの「党」が理性を喪失してしまったところから生じている、と私は思っている。

【山中人間話目次】
・共産党という一枚岩の組織が沖縄の「革新」の事業にとっても大きな障害として立ち現れている
・山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明
・リベラル・左派弁護士の民進党、蓮舫、山尾志桜里期待論の非リベラル・左翼性
・辺見庸「の「安倍のflowery wordsで綴られた真珠湾演説の安っぽさ」
・民進党という政党と山尾志桜里という民進党の政治家の危険性について
・左巻健男さん(法政大学教授)の「日本共産党(一部)への静かな怒り:松崎さん除籍」という論
キョウ へのこ20

Blog「みずき」:仲宗根勇さん(元裁判官)の本日(27日)付けのFBのコメントを見ると、どうやらオール沖縄のリーダーたちの間では、埋め立て承認取り消しを取り消した翁長知事を「県民への重大な裏切り」として批判する人たちをオール沖縄を「分断」する者たち、その人たちの主張を安倍政権の「思う壺」として反批判する潮流が形成されつつある、あるいはすでに形成されているようです。その反批判がいかにお門違いのものか。以下、本日付けの赤旗の主張(記事)を反批判する形で検証してみます。本日付けの赤旗は翁長知事の埋め立て承認取り消しの取り消し(撤回)を次のように報道しています。『沖縄県の翁長雄志知事は26日、名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う公有水面埋め立て承認取り消し処分の撤回手続きをとったと発表しました。これを受け、安倍政権は27日にも工事を再開するかまえです。同時に、翁長知事も、権限を行使して阻止すると強調。辺野古新基地をめぐるたたかいは「新たなスタート」(翁長知事)になります。承認取り消し処分の撤回は、国が県を訴えた裁判で、翁長知事が取り消し処分の撤回に従わないのは「違法」とした最高裁判決(20日)を受けての措置です。県は26日午後1時すぎ、取り消しを通知する文書を防衛省沖縄防衛局に発送しました。』赤旗の報道を読むと、翁長知事の埋め立て承認取り消し処分の撤回は、最高裁判決を受けて法的にやむをえなかった措置であるかのようです。しかし、赤旗は、埋め立て承認取り消しの取り消し(撤回)は法的にする必要がなかった点については一切触れていません。ここに赤旗の報道の詭弁のトリックがあります。仲宗根勇さんらうるま市島ぐるみ会議メンバーの4人が連名で12月26日付けで翁長知事宛てに提出した要請書には埋め立て承認取り消し処分を取り消す法的必要性のないことについて以下の3点にわたってその法的論拠が述べられています。

第1。確認訴訟判決には執行力がないこと。したがって、確認訴訟の確定判決に従わなくても何ら問題はなく、判決で敗訴者を強制する力はないこと。
第2。上記確認訴訟は3月4日に成立した和解条項5項または第6項に基づく訴訟ではないこと。したがって、第5項または第6項の訴訟の存在を前提にした和解条項第9項の適用もありえないこと。
第3。法廷で知事が裁判長や国の代理人の尋問に対し「判決の結果に従う」旨述べたのは単なる「陳述」であって「法律上の主張」ではないこと。「法律上の主張」としてなされたものしか覊束力はないことからその陳述内容に覊束されることもないこと。

以上から知事が自らした取り消し処分を取り消す法的義務はこの敗訴判決からは生じないことになります。しかし、赤旗の報道はそのことについてはまったく触れません。それを私は赤旗の報道の詭弁のトリックと言っているのです。その詭弁のトリックによってオール沖縄のリーダーたちの間で「分断=思う壺」論が形成され、翁長知事の埋め立て承認取り消し処分の撤回には法的根拠がないことを指摘する人たちを「オール沖縄分断者」呼ばわりをして攻撃することに一切道理はありません。また、断じて許されることではない、とも言っておくべきでしょう。

【山中人間話目次】
・オール沖縄のメンバーの中からも翁長知事の辺野古埋立て承認取り消しの取り消しに違和感と反対を表明する人たちが出ています。・「沖縄の誇りだ」「翁長さん、みんなでがんばろうよ」という声はつくられた声ではなかったか?――TBS「報道特集」(12月24日17:30放送)への疑問。
・12月26日、翁長知事の真昼の裏切りを糾弾し翁長リコール運動の開始が宣言された。
・埋め立て承認取消を取り消してはいけない あらたな援軍の論(1)――桜井国俊沖縄大学名誉教授(環境学)・埋め立て承認取消を取り消してはいけない あらたな援軍の論(2)――阿波連正一静岡大法科大学院教授
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の本日付けの「埋め立て承認取消を取り消してはいけない」論。・沖縄県民と沖縄県の歴史にとって重大な節目となる日。という自覚は翁長知事、オール沖縄にあるか。場合によってはオール沖縄は分裂せざるをえないだろう。
・今日(25日)も平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)、仲宗根勇さん(元裁判官、うるま市具志川9条の会共同代表)、乗松聡子さん(「ジャパンフォーカス」エディター)の3人はタッグを組んで「埋め立て承認取消を取り消さないでください」と訴えています。(1)
・今日(25日)も平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)、仲宗根勇さん(元裁判官、うるま市具志川9条の会共同代表)、乗松聡子さん(「ジャパンフォーカス」エディター)の3人はタッグを組んで「埋め立て承認取消を取り消さないでください」と訴えています。(2)
・今日(25日)も平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)、仲宗根勇さん(元裁判官、うるま市具志川9条の会共同代表)、乗松聡子さん(「ジャパンフォーカス」エディター)の3人はタッグを組んで「埋め立て承認取消を取り消さないでください」と訴えています。(3)
・来月の共産党大会に、民進党、自由党、社民党の幹部が初めて出席するという。笑止。
キョウ おーるおきなわ4

Blog「みずき」:昨年秋に共産党が国民連合政府構想を打ち出して以来いわゆる「野党共闘」路線(国民連合政府構想は他の野党の同意は得られず、同党は「野党共闘」路線に舵を切り替えた)は同党の最重要政策として位置づけられるとともに同党の錦の御旗ともなって、また他の野党の相応の同意も得てここまで進捗してきましたが、「kojitakenの日記」のkojitakenさんによれば「リベラル・左派の間で『野党共闘』批判がタブーになっている」ということです。指摘されてみればそのとおりで一部の左派から、あるいは一部の識者からいかに道理のある「野党共闘」批判論があがったとしても、いわゆるリベラル・左派の間からはその批判論に応えようとする姿勢はまったく見られません。なおさら、なんらかの指導や通達があってのことかリベラル・左派自体の自粛によるものかはわかりませんが(おそらく両方によるものでしょう)リベラル・左派から自発的に「野党共闘」批判が出るということはまずありません。それが「野党共闘」批判タブーというものでしょう。こういう姿勢からはもちろん実のある「野党共闘」が生まれるはずもありません。野党、とりわけ「野党共闘」路線の推進者の共産党は自らを「井の中の蛙」のごときものにしているのです。kojitakenさんも「共闘に妥協が必要なのは当たり前だが、妥協してはならない点については断固妥協してはならない(ダメなものはダメ)という立場からの強い内部批判によって鍛えられない限り、『野党共闘』は強靱なものには絶対ならない。同調圧力に支えられた『共闘』など簡単に崩壊するだろうし、それ以前に有権者の支持が得られず選挙に勝つことすらできないだろう」と「野党共闘」批判タブーを強く批判しています。

ところで沖縄にはオール沖縄という「与野党共闘」路線というべきものがあります。本土の「野党共闘」路線よりもこちらの方が先に生まれた「共闘」路線ですが、この「共闘」路線を共産党、社民党が主導しているという点では本土の「野党共闘」路線と同工異曲の「共闘」路線と見てよいでしょう。しかし、沖縄のリベラル・左派には本土とは違う独自のアイデンティティというべきものを見ることができます。本土では「野党共闘」批判タブーがリベラル・左派を席巻しているものの沖縄では本土では見られないオール沖縄批判をつきつけるリベラル・左派が少なくなく存在しているからです。週明けの26日にもその行為を行おうとしている今回の翁長知事の埋め立て承認取り消しの取り消しについても「県民への重大な裏切り」行為としてはっきりとノーを言う一群の人たちがいます。ここでは私の知っているところで乗松聡子さん(「ジャパンフォーカス」エディター)や平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)、仲宗根勇さん(元裁判官、うるま市具志川9条の会共同代表)らを指してそう呼んでいます。沖縄においては本土のような同調圧力や「野党共闘」批判タブーに屈しない人たちが少なくなく見られます。ここに私の沖縄への希望があります。私たちの翁長知事批判やオール沖縄批判が道理のあるものであれば、必ずその声は多くの県民の声になっていくことでしょう。本土における愚かな「野党共闘」批判タブーを打ち破っていく力にもなりえていくでしょう。私はオール沖縄オンリーではない素肌の沖縄の力に期待したいと思います。


【山中人間話目次】
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の「想い風」――知事は実効性ある具体的行動を
・内田樹の「天皇信仰」と共産党の「天皇信仰」と
・歴史家の加藤陽子氏の天皇の生前退位論とハフィンポスト日本版の天皇の生前退位論
・NHKに変化の兆し? と、みなさんクエスチョンをつけています
・東アレッポからツイッターで助けを求め続けた7歳の少女バナちゃんについて
キョウ へのこ14

Blog「みずき」:澤藤統一郎弁護士の「オール沖縄と闘う、米軍とアベ政権」(2016年12月22日)という立言を糾す。澤藤統一郎弁護士は翁長沖縄県知事が22日あった日米両政府が主催する米軍北部訓練場返還式には欠席して、同日あった名護市のオスプレイ不時着事故抗議集会に参加したことを評価した上で次のように立言します。「米軍と日本政府は、オール沖縄との全面対決を強いられている。仮想敵国との戦争準備の前に、沖縄県民との闘いを余儀なくされているのだ」、と。しかし、澤藤弁護士のこの立言は誤っていると思います。日米両政府が主催する米軍北部訓練場返還式に欠席することがいま翁長知事が直面する最大の政治的行為ではないと私は思います。翁長知事がいましなければならない最大の政治的行為は同知事が26日にも取り消そうとしている埋め立て承認取り消しを取り消さないことというべきではないか。いま、翁長知事がしようとしている埋め立て承認取り消しの取り消しについて乗松聡子さん(「ジャパンフォーカス」エディター)や平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)、仲宗根勇さん(元裁判官、うるま市具志川9条の会共同代表)らは「県民への重大な裏切り」行為と言っています。そして、翁長知事の米軍北部訓練場返還式欠席はいま同知事がなそうとしている「県民への重大な裏切り」行為を糊塗するためのパフォーマンスにすぎないと見ています。私はいま翁長知事がなそうとしている埋め立て承認取り消しを取り消そうとしている行為を「県民への重大な裏切り」行為とみなす乗松聡子さんらの立論の側に立ちます。こちらは乗松聡子さんの一昨日の立論。また、こちらは今日の沖縄タイムスに掲載されている仲宗根勇さんの「知事の『取り消し』疑問 確認訴訟判決 執行力なし」という立論、こちらは平安名純代さんの12月21日付けの立論。ご参照ください。翁長知事が埋め立て承認取り消しを取り消そうとしている決断の背景にはその「県民への重大な裏切り」行為となる決断を共産党、社民党、沖縄社会大衆党を含むオール沖縄が許しているということがあります。そうであれば、オール沖縄も、「県民への重大な裏切り」という点で翁長知事と同罪であるといわなければならないでしょう。そのオール沖縄を称揚する「オール沖縄と闘う、米軍とアベ政権」という立言は、結果として二重にも三重にも沖縄県民を欺く論とならざるをえないでしょう。私は今回の澤藤統一郎弁護士の論には承服できません。強い異議を申し立てておきます。

【山中人間話目次】
・澤藤統一郎弁護士の「オール沖縄と闘う、米軍とアベ政権」という立言を糾す
・「アリの一言」ブログの最高裁判決から今後、県がとりうるもっとも合理的かつ効力のある法的措置として導き出される結論は「埋立承認の撤回」であるという問題提起
・乗松聡子さんの論のラストのパラグラフ「翁長知事はそれを行ったら県民への重大な裏切りになる」という指摘
・一般紙がしんぶん赤旗の訂正記事を掲載することの意味の大きさ
・「kojitakenの日記」ブログの「『ナノ銀除染』阿部宣男の思想と人脈と、阿部の肩を持った共産党の愚行」という記事
・「しんぶん赤旗が「見出し、記事ともに削除し、おわび」する訂正記事を出しました」という松崎いたるさん(元共産党板橋区議会議員)の記事
・広原盛明さんのマスメディア各社の世論調査の結果の紹介と評価

キョウ あかはた3
「真実を伝えるしんぶん赤旗」の不真実

Blog「みずき」:以下は、オスプレイ飛行再開に抗議する翁長知事発言を伝える各紙の報道記事。しかし、しんぶん赤旗と毎日新聞、琉球新報、日本経済新聞各紙の記事の書き方には明らかな違いがあります。赤旗を除く各紙はすべて翁長発言について「日米安保に貢献する県民を一顧だにしないもので強い憤りを感じる」と正確に報道しているのに対して、赤旗一紙だけは「県民を一顧だにしない日米政府に強い憤りを感じる」と「日米安保に貢献する」という翁長知事の発言部分を意図的に省略して報道しています。これが「真実を伝えるしんぶん赤旗」を誇称する赤旗の「真実」です。相沢侃さんが正確に指摘しているように共産党とその共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は「翁長知事が日米同盟原理主義者であることには触れたくない、隠しておきたいから」でしょう。これで「真実を伝えるしんぶん赤旗」とよく誇称できるものです。 この翁長知事発言について「アリの一言」ブログ主宰者の鬼原悟さんは次のように批判しています。「『日米安保支持』の持論を『県民』全体に広げるようなコメントは絶対に許されません。それは、オスプレイ・米軍基地の元凶である日米安保=軍事同盟に対する批判をそらし、日米両政府を喜ばせるだけだからです」(アリの一言 2016年12月20日)。

そうした「不真実」を伝える赤旗報道であるにも関わらず、おそらく共産党員か同党シンパのツイートなのでしょう。「今日12/21のしんぶん赤旗は、辺野古訴訟についての福岡高裁の不当判決を追認の最高裁判決を糾弾し、不屈のたたかいを進める沖縄県民と固く連帯する決意に満ち溢れた記事が満載♪1面、2・3面、14・15面、「主張」も「辺野古最高裁判決 どこまで民意踏みつけるのか」。お読みください!」などと赤旗批判の視点などまったくないノーテンキな
赤旗礼賛のツイートを拡散しています。しかし、21日付けの赤旗の紙面にも「福岡高裁の不当判決を追認の最高裁判決を糾弾」などと威勢のよい言葉の羅列こそあるものの法的に取り消す必要のない「埋め立て承認の取り消しを26日にも撤回する」(NHK 2016年12月20日)としている翁長知事の誤った判断を批判する箇所はどこにもありません。共産党と赤旗の堕落は沖縄の辺野古埋め立て反対運動を誤まった方向にも導いています。犯罪的といってよい共産党と共産党員、共産党シンパの堕落というほかありません。

以下は読み比べのために。

オスプレイ飛行再開-翁長知事「言語道断」 -しんぶん赤旗 2016年12月20日
『オスプレイの飛行再開について沖縄県の翁長雄志知事は19日、「言語道断」と批判、午後に県庁で行った記者会見では、険しい表情で「県民を一顧だにしない日米政府に強い憤りを感じる」と強く抗議しました。』

米オスプレイ不時着:全面再開 米軍、事故から6日 政府容認、沖縄は反発 -毎日新聞 2016年12月20日
『沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は県庁で記者団に「事前に十分な説明がないまま、一方的に飛行再開を強行する姿勢は到底容認できない」と激しい憤りを示した。さらに「米軍の考えを最優先にして飛行再開を容認する政府の姿勢は極めて県民不在と言わざるを得ず、日米安保に貢献する県民を一顧だにしないもので強い憤りを感じる」と批判した。』

「米軍を優先、県民不在」 翁長沖縄知事、日米政府を批判 -琉球新報 2016年12月19日
『沖米海兵隊が13日夜に墜落した垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの飛行訓練を19日午後2時に再開したことを受け、翁長雄志知事は同日午後3時半に県庁で記者会見した。翁長知事は「県民に寄り添うとしながら米側の説明をうのみにし、米軍の考えを最優先し、飛行再開を容認する政府の姿勢は極めて県民不在だと言わざるを得ない。日米安保に貢献する県民を一顧だにしないもので強い憤りを感じる」と強く批判した。その上で改めて日米両政府にオスプレイの配備撤回と飛行中止を求めた。』

知事「強い憤り」 -日本経済新聞 2016年12月20日
『沖縄県の翁長雄志知事は19日、オスプレイの飛行再開に強く反発した。県庁で記者団に「日米安全保障に貢献する県民を一顧だにしない。強い憤りを感じる」と批判。日米両政府にオスプレイの配備撤回と飛行再開の中止を求める考えを重ねて表明した。』

【山中人間話目次】
・「日米安保に貢献する」という翁長知事の発言部分を意図的に省略して「県民を一顧だにしない日米政府に強い憤りを感じる」とだけ書く赤旗の「不真実」
・第16回大佛次郎論壇賞を一橋大学准教授の森千香子さんの『排除と抵抗の郊外 フランス〈移民〉集住地域の形成と変容』が受賞
・翁長知事の決断は誤りだ。翁長知事は最高裁判決を理由に埋立承認取消を取り消す必要はないし、取り消してはいけない
キョウ あれっぽ
アレッポ空爆

Blog「みずき」:ZEDさん(「Super Games Work Shop Entertainment」ブログ主宰者)の今回の「シリア情勢に惑わされる人々」(2016年12月18日付)と題された論は、本人の意図としては自民党的な保守思想、右翼思想となんら変わらないところまで変質し、ZEDさん的に言えばネオコン化(私の言葉で言えば右傾化)してしまった社会運動批判というところにあるのでしょうが、今回のテーマであるシリアのアレッポ情勢の本質を見誤っていて、根本的に誤った判断となっているように思います。ZEDさんの論の若干の点について批判しておきます。ZEDさんの論の第1の問題点は今回のシリア内戦を「外国による侵略戦争」と見ている点です。その誤った見方からすべての判断が狂ってくることになります。この点に関するZEDさんの判断は以下のようなものです。「シリアで起こっている戦乱は一見内戦のように見えて本当は欧米・トルコ・イスラエルによる巧妙な侵略戦争である。標的となる国の反政府勢力に金や武器を与えて反乱の代理戦争をさせたり傀儡政権を作るという、それこそアメリカが南米などで数え切れないほどやって来た手口ではないか。今シリアで暴虐の限りを尽くしているイスラム国やヌスラ戦線などの反政府勢力は、ベトナムで言えばかつてのゴ・ディン・ジェム政権やグェン・バン・チュー政権に相当しよう。シリア・ロシアと欧米側のどちらに非があるかは明白である。それがどうして「アサドとプーチンは虐殺者」になるのか?(略)真の虐殺者はイスラム国やヌスラ戦線を支援しているオバマやエルドアン、あるいはどさくさに紛れて自ら直接シリアへ軍事攻撃をしているイスラエルのネタニヤフらの方ではないのか。国際戦犯法廷に送られるべきはまさにこいつらであろう。」

しかし、ZEDさんは「死者30万人超、難民480万人、国内避難民630万人。死者の多くはISは反体制派によるものではなくアサド政権によるものであり、難民・避難民の多くも、政府軍によって追い立てられた人たちである」(藤原亮司さん)「ナチスの残虐行為にも匹敵するアサド政権の人道への罪」(内藤正典さん)という現実を見損なっています。左記のように言っているのはシリア内戦の現場で取材し続けてきた常岡浩介さんや藤原亮司さんなどのジャーナリスト、中東政治の専門家で、シリア内戦の現場にも何度も足を運んでその事実を確かめている内藤正典さん(同志社大教授)たちです。あるいはアムネスティなどの国際人権団体です。そうした見聞に立ってジャーナリストの藤原亮司さんは「アレッポの殺戮は代理戦争ではない。国家(アサド政権)とその協力国(ロシア)による人殺しだ」と断言しています。ZEDさんはこうした現実を見損なって「アサドとプーチンは虐殺者」ではない、「欧米・トルコ・イスラエルによる巧妙な侵略戦争である」などという誤った判断をしているのです。ZEDさんの論にアサド政権やロシアのプーチンを批判する視点がないのはそのためです。また、ZEDさんは、アサド政権とロシアのアレッポ制圧を朝日新聞などニッポンのメディアの報じる表現を援用して「アレッポ解放」と呼んでいますが、内藤正典さんが「朝日は、ナチスの残虐行為にも匹敵するアサド政権の人道への罪を「解放」と見出しをつけて報じたことになる」(内藤正典Twitter 2016年12月16日)と批判している視点もまったくありません。これも「死者30万人超、難民480万人、国内避難民630万人。死者の多くはISは反体制派によるものではなくアサド政権によるものであり、難民・避難民の多くも、政府軍によって追い立てられた人たちである」という現実を見損なっていることからくる判断の誤りです。

そういう次第でZEDさんのせっかくのネオコン化したニッポンの社会運動批判(この批判自体は的を射ていると私は思いますが)にはまったく説得力はありません。それどころか「アサドとプーチンは虐殺者」ではないという自身の誤った判断を流布、拡散する役割さえ果たしています。ZEDさんにはシリア情勢をもう少し勉強していただきたい。そして、今回の論の誤りの責任を自覚していただきたいものです。

【山中人間話目次】
・著しい共産党の右傾化の嵐の中にあってまっとうさを維持する豊島耕一さん(佐賀大学名誉教授)の日本共産党第27回大会決議案批判
・辺野古埋め立て「違法確認訴訟」最高裁で県が敗訴しても知事は判決を理由に埋立承認取消を取り消すことはできません
・北原白秋を愛した歌人・江口章子の生まれ故郷香々地町と章子の生涯について
・Blog「みずき」のZEDさん(「Super Games Work Shop Entertainment」ブログ主宰者)の「シリア情勢に惑わされる人々」(2016年12月18日付)批判
キョウ ろしあ
日ロ会談を茶化して報道するロシアTV

Blog「みずき」:「今日の言葉」の前文としてやはり水島朝穂さんの「今週の直言」から北海道大学の木村汎さんのコメントを重引しておきます。「日本完敗 合意は負の遺産」というコメントが今回の日ロ会談の本質を衝いているからです。「北海道大学の木村汎氏は「日本完敗 合意は負の遺産」というコメントを寄せている(『東京新聞』12月17日付)。平和条約についてまったく成果がないのに、4島での「共同経済活動」の協議開始に合意してしまったことは、むしろマイナス効果を及ぼすと木村氏はいう。「主権の所在はどうでもよいという気分が醸成され、ロシアの実効支配が強化されるからだ」。そして、ロシア側にとっての大きな成果は、この訪日により、「G7による包囲網を突破した事実を全世界に喧伝できた」ことである。「安倍首相が前のめりの姿勢を示した結果として、プーチン氏は、ロシアが得意とする焦らしや恫喝、まず高値を吹っかける「バザール商法」などの交渉戦術を縦横に駆使し、最高首脳間の「信頼」関係の存在だけにすがる日本側を子供のように翻弄した」と」。

【安倍政権の「媚態外交」、その壮大なる負債】
NHK(BS1)のワールドニュースは毎日録画してみている。ドイツで毎晩みていた第2放送(ZDF)の19時のニュース“heute”もやるからだ。この枠でロシアTVのニュースもみる。プーチン大統領訪日を報じたモスクワ時間15日20時のニュースをみると、プーチン訪日をめぐる一連の経過が、ロシア側のペースに完全にはめられていることがよくわかる。このニュースのナレーションは次の通りである(NHKのロシア語通訳による)。「・・・プーチン大統領は今日、日本を訪問し、南クリール諸島(いわゆる北方領土)での共同経済活動を主要議題に安倍総理大臣との首脳会談に臨みました。プーチン大統領の日本訪問は2年前から検討されてきましたが、日・本・政・府・は・ア・メ・リ・カ・政・府・か・ら・の・圧・力・で・延・期・し・て・き・ま・し・た・。しかし、今年9月に行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の際、日・本・政・府・は・最・終・的・に・ロ・シ・ア・大・統・領・の・日・本・訪・問・を・求・め・、・今・回・の・訪・問・が・実・現・し・ま・し・た・。」「安倍総理がしきりに時間を気にしています。夫人にも衣服を整えるよう指示し、すべてに完璧をめざしているようです。安倍総理は今回初めて、自身の故郷に外国首脳を迎えることになりました。プーチン大統領の専用機は山口県宇部市に到着。ここから会談が行われる長門市まで車で2時間をかけ移動しました。プーチン大統領がホテルに到着したのは午後6時。あたりはすでに暗くなっていました。1カ月前、ペルーで行われたG20(主要20カ国首脳会議)のおりにも、安・倍・総・理・は・改・め・て・プ・ー・チ・ン・大・統・領・に・訪・日・を・求・め・ま・し・た・。両首脳はまず記者団の求めに応じて握手をしました。」ロシアTVは安倍首相とプーチン大統領の挨拶を伝えたあと、安倍首相が温泉をすすめたが、プーチンは、「温泉で疲れをとってくださいとのお言葉ですが、あまり疲れすぎないことが肝心ですね」と返して、安倍が爆笑しているシーンを流す。派手な遅刻を含めて、「そんなに言うから来てやったよ」という態度が露骨に示されている。(略)

夕食会でも、プーチン大統領は遅刻した。エレベーターホールで、携帯を見ながら手持ち無沙汰の安倍首相をロシアTVはキャッチしていた。元KGBエージェントとして肉弾戦にも心理戦にも長けたプーチンの前に、安倍晋三などひよっこ同然だった。領土問題でまったく進展がなかっただけではない。平和条約交渉は事実上行われず、声明にも文書にもならなかった一方で、4島での「特別な制度のもとでの共同経済活動」に合意してしまった。「特別の制度」という曖昧な表現のもと、すでにロシアでは「ロシアの法律のもとで」という「解釈」がメディアを通じて流されている。安倍首相が「手応えを感じた」として前のめりになったのは、プーチン側から、1956年の日ソ共同宣言で明記された歯舞、色丹の2島返還と引き換えに、国後、択捉への経済援助を日本が行うという流れがほのめかされていたからである。安倍首相はこれに一方的な期待をかけて突っ走った。その結果、領土問題ではまったく進展がなかったどころか、1956年日ソ共同宣言の線よりも実質的には後退させてしまった上に、8項目の経済協力まで約束させられてしまった。そのあたりをロシアTVは「日本の官僚やメディアのヒートアップ」と茶化して、プーチンが「露日間には領土問題は存在しない。領土問題があると考えているのは日本側だ」という来日直前のインタビュー発言を「冷水」と表現したのである。トランプ当選を読みきれなかった外務官僚は、ここでもロシアに完全にやられてしまった。加えて、首相側近の筋の悪さは、歴代政権にも例がない。今回、ロシアとの交渉を安倍首相は外務省を超えて、特命大臣にやらせた。ぶらさがり記者会見の時に、背後霊のように控える世耕弘成である。ネット支配のプロジェクトを仕切った官房副長官から、出世して経済産業大臣となり、ロシア経済分野協力担当大臣を兼務している。今回の外交の失策の「戦犯」の一人である。ロシアTVは、「結果が出せず」に憮然とする世耕の姿を映し出していた。(
水島朝穂「今週の直言」2016年12月19日) 【

山中人間話目次】
・岩月浩二さん(弁護士)の「なんか完全に舐められてるっちゅうか。余裕のロシアとポチ日本。あ~あ」というコメント
・アレッポ情勢に関するインディペンデント紙の主張と内藤正典さん(同志社大教授。トルコ・中東政治)の対抗論
・松崎いたる板橋区議会議員の赤旗記事批判。「これ、誤報だとおもいます」
・松崎いたるさん(板橋区議会議員)が共産党を除籍された一件について
・日米返還式典に対する海外識者の非難声明「12月22日:祝うことなどない」(日本語訳全文)
・森川文人弁護士と澤藤統一郎弁護士が提起する司法と弁護士の問題
・現代「天皇制」考2題(1)――田中利幸(元広島市立大学広島平和研究所教授
・現代「天皇制」考2題(2)――武藤一羊(元ニューヨーク州立大学教授)
・このラップは「沖縄のいま」の本質を衝いている
キョウ しばきたい3
しばき隊の面々

Blog「みずき」:山城博治さんの不当勾留がここまで長引いている大きな原因として私はオール沖縄の左翼ゴロツキ暴力組織の「しばき隊」の沖縄への呼び込みという理念的、戦略的な失敗があったのではないかと思っています。高江では山城さんが不当逮捕される1週間ほど前には元ほんものの暴力団の構成員で、しばき隊の添田充啓(高橋直輝)の逮捕という事件もありました。この添田充啓が警察と検察の描いた絵図に添って山城さんの件に関してあることないことを取り調べでしゃべりまくった。さらに警察と検察はその取り調べから得た情報と自ら描いた絵図に添って山城さんの勾留を長引かせているのではないか、というのが私の疑いです。しばき隊は単なる暴力組織にすぎません。それを共産党、社民党、のりこえねっと(辛淑玉共同代表ら)、さらにオール沖縄が重用している。ここに問題の根があるように思います。オール沖縄はいますぐにでもしばき隊と手を切る必要がある、というのが私の認識です。

以下は、「世に倦む日日」ブログの「
添田充啓の勾留延長 - 攻勢に出た沖縄右翼が流す山城博治逮捕の噂」という記事からの引用(私は「世に倦む日日」ブログの大方の認識には不賛成ですが、以下の記事の趣旨には賛成です。そのことをはじめにお断りしておきます)。

『しばき隊にとって公安警察は、デモの後に国会正門前交差点で輪になって仲よく反省会をする信頼できる間柄だったのであり、だからこそ、しばき隊はデモ参加者に「警察とトラブルを起こすな」「警察の指示に従え」と言い続けてきたのだ。そんなしばき隊が沖縄に入って防衛局とフィジカルコンタクトの接点を持ったら、どのような結末になるかは火を見るより明らかだろう。』

『今、沖縄の右翼が不気味な噂をFBと動画で流している。8月25日にP1裏で小競り合いがあった後、防衛局が被害届を提出していて、捜査を始めた沖縄県警が、何と、リーダーの山城博治を近日中に逮捕する方針を固めたと言うのだ。信じられない話だが、デマとして簡単に見過ごすことができないのは、沖縄右翼の情報網の事実であり、添田充啓の勾留延長も琉球新報が記事にする前にTwで予告していたからである。警察の動向を掌握している防衛局から、あるいはもっと上から情報を得ている。この衝撃の情報をネットで流した手登根安則という沖縄の右翼は、佐藤正久と確実に繋がっている。添田充啓が傷害事件を起こした9月24日の直後、佐藤正久はすぐに反応し、「知人の手登根氏によると、防衛省職員が暴行され全治二週間のケガ」と9月25日のTwで書いていた。そして翌9月26日、「警察と防衛省と対応協議」と報告している。権力の手の内を堂々と開示していて、ここから一週間後に添田充啓の逮捕となった。佐藤正久が右翼民間人の手登根安則と密に連絡を取り合い、互いに情報交換しながら事を進めている真相が窺い知れる。と言うより、恐ろしいことに手登根安則と佐藤正久はそれを隠してない。むしろ開けっぴろげに示威している。実権のある国会議員の佐藤正久と民間右翼の手登根安則の間には、防衛省中枢があり、沖縄防衛局があり、沖縄県警警備部がある。福岡高検那覇支部もある。国家権力の組織がある。民間右翼が事実上の報道機関となって、防衛局側の次の一手をアナウンスし、反基地運動に威嚇と牽制をかけている図だ。辺野古や高江の大地の上だけでなく、ネットの現実についても、本土では信じられない状況が沖縄では出現している。』

注1:添田充啓がほんものの暴力団の構成員であったことは添田自身が韓国のメディアのインタビューに答えて認めています(
映像の最後の部分)。

注2:下記の手登根安則という
沖縄右翼のFBにも「地元新聞が「非暴力」と賛美しているこの組織のメンバーが刺青をひけらかし「非暴力」と程遠い言動や行動を取っていることは周知の事実であり、今回の事件が立件、逮捕という事態になればそれでも琉球新報は犯罪者となるこの男を擁護するのだろうか。今、まさに新聞社のコンプライアンスが試されることになる。この事件を黙殺するのなら、新聞は公器の名を騙る反社会的勢力の「機関紙」であるということを自ら宣言したに等しいだろう」とまで書かれています。そして、この点に関しては沖縄右翼の言っていることは事実に基づく批判です。

【山中人間話目次】
・山城博治さんの不当勾留の長期化とオール沖縄のが呼びこんだ左翼ゴロツキ暴力組織の「しばき隊」の関係
・土井敏邦さんの「日本人は“アレッポ”とどう向き合うのか」という論と空爆後のアレッポの映像
・辺見庸の城山三郎賞の受賞の挨拶として「まことにふさわしくない」言葉――金平茂紀さんの「漂流キャスター日誌」から
・元編集者の木村剛久さんの今年の本19冊の紹介(1)
・プーチンとトランプという世紀始の世紀末について
・日本政府(安倍政権)とニッポンのメディア(NHK、朝日)の退嬰
・仲宗根勇さん(元裁判官)の「最高裁敗訴の判決を受けても翁長知事は埋立承認取り消しを取り消す法的義務はありません」(2)
・あれだけの虐殺をものともしないロシアに同調した?世界の恥
キョウ おすぷれい2  
Blog「みずき」:オスプレイは不時着したのではない、墜落したのだなどと「リベラル・左派」が鬼の首でもとったかのようにしたり顔で騒いでいる(内田樹のTwitterなどを見られたい。内田などが騒ぐときにはろくなことにはならないというのが私のこれまでの観察)。どちらでもよいではないか。搭乗員の命が助かった点、人家の密集する一歩手前の海面にとにもかくにも着水したという点をとらえれば不時着という説は成り立つだろうし、機体の大破という点に着目すれば墜落ということにもなるだろう。どちらにしてもオスプレイは危険な猛禽類であるということに変わりはない。しかし、そのオスプレイはどこを根城にしようとしているのか。高江のヘリパッド帯だろう。翁長知事は先日、その高江ヘリパッド建設を事実上容認した。にもかかわらず「容認していない」などと詭弁を弄した弁明をしている。その翁長知事の詭弁についてはなぜ騒がない。また、翁長知事は辺野古海域の埋め立て承認取り消し処分を取り消そうとしている。しかし、この埋め立て承認はいまの段階で法的に取り消す必要はない。その翁長知事の意志薄弱、初心不貫徹の発言にはなぜ騒がない。こちらの方がオスプレイの危険性の除去という点で本質的な問題というべきだろう。本質的ではないことに空騒ぎし、本質的なことには騒がない。ここに私のいまどきの「リベラル・左派」への違和感と嫌悪感がある。

追記:この文章の趣旨はおそらく誰も言わないであろうことを言っておきたいというもの。「不時着」という表現は事故を小さく見せようとする米軍や日本政府のいつもの詐術的表現であることは明らか、という認識はこの文章の前提として私にもある。

【山中人間話目次】
・Blog「みずき」の本質的ではないことに空騒ぎし、本質的なことには騒がないいまどきの「リベラル・左派」批判
・内野光子さん(歌人、短歌評論家)の「歌会始選者」と「赤旗歌壇選者」の兼任を支持する吉川宏志(歌人)批判
・広原盛明さんの豹変する民進党批判と「野党共闘」批判
・広原盛明さんの論に逆立する共産党シンパ・上智大教授の中野晃一さんのリツイート
・小倉利丸さんの日本・フランス・タイ・ラオス共同製作『バンコクナイツ』映画評
キョウ へのこ13

Blog「みずき」:国と沖縄県が争っていた辺野古埋め立て承認取り消しを巡る違法確認訴訟で県の敗訴が実質上確定した。最高裁第2小法廷は一審判決を見直すために必要な弁論を開かず、20日に判決は言い渡される。元裁判官の仲宗根勇さんは言う。「最高裁も多見谷寿郎ばりの、安倍政権に擦り寄るヒラメ裁判官の巣窟だったのか? 裁判の名が泣く安倍独裁下の裁判所の姿が公然化した恐ろしい時代となった」(仲宗根勇FB 2016年12月13日)。琉球新報の社説も次のように言う(2016年12月13日)。「三権分立の中で司法に課された役割をかなぐり捨て、民主主義と沖縄の自治を否定する判決がこのまま確定していいのか。重大な疑念を禁じ得ない。」「基地の重圧にあえいできた沖縄の戦後史に思いをはせることもなく、独断と決め付けによる事実誤認が多い判決が無批判に最高裁で確定することは許されない。」「だが、沖縄戦の住民犠牲と米軍統治下と日本復帰後も続く米兵らによる事件・事故を踏まえ、人権保護と環境保全とは相いれない新基地建設に毅然と反対を貫く民意の正当性はいささかも揺るがない。徹底抗戦は続く。」 また、NHKの解説記事は、沖縄の基地問題をめぐって20年前に国と沖縄県が争った裁判と今回の裁判の違いを次のように書く。「最高裁判所は、通常のように3つある小法廷の1つで審理を進めるのではなく、憲法に関わる問題など重大な事案を扱う大法廷を開き、15人の裁判官全員で審理しました。(略)その後、上告が退けられ、県側の敗訴が確定しましたが、裁判官のうち6人は、基地の集中による沖縄県民の負担の大きさを認め、軽減するには政府の対応が必要だという意見を述べました。」「20年後、再び国と県が争うことになった今回の裁判では(略)大法廷での審理は見送られ、意見を述べる場は設けられず、小法廷で判決が言い渡されることになりました。」 20年の間にこの国の司法も立法も行政も社会運動も右へ右へと決定的に傾いてしまった。しかし、司法も立法も行政も社会運動もそのことに気づかない。私はふと傍の大樹を見る。この木はずっとここに立っている。


【山中人間話目次】
・国と沖縄県の違法確認訴訟で県の敗訴が実質上確定――この20年間の司法、立法、行政、社会運動の右傾化
・仲宗根勇さん(元裁判官)の「最高裁敗訴の判決を受けても翁長知事は埋立承認取り消しを取り消す法的義務はありません」という法律解析
・アレッポからは今日も悲痛な声。「娘たちは、アサド軍やヒズブッラーにレイプされる前に殺してくれと父親に頼む」
・平安名純代さんFBでの糸数慶子さん(沖縄県選出参院議員)へのコメントへの私の返信コメント
キョウ こいけゆりこ5
ポピュリズム

Blog「みずき」:民進党の蓮舫代表が来夏の都議選で小池東京都知事と連携を模索する考えを示したと言います。蓮舫が「連携を模索する」としている小池百合子とはどういう人物か。本FBでも何度も指摘していることですが、小池は極右政治家で(2003年の保守論壇誌『Voice』(PHP研究所)では日本の核武装に関して極右の田久保忠衛及び西岡力との鼎談で「東京に核ミサイルを配備しよう」などとブチ上げた)、自民党よりもさらに右向きの人物です。問題は、そうした極右と連携することを恥ともしない民進党という政党に対して「左翼」の共産党がさらに連携を持ちかけていることです。それはすなわち共産党も極右と連携することを恥ともしない政党に転落してしまったということを意味するでしょう。論理的にはそういうことになります。さらに問題なのは、その共産党は4年前にやはり極右ポピュリストの橋下一派との連携を模索した小沢一郎(自由党)とすでに連携関係を結んでいることです。小沢一郎も極右と連携することもためらわない人物ですからそうした人物、政党とすでに連携関係を結んでいる共産党も極右と連携することもためらわない政党ということになります。これも論理的にはそういうことになります。こうした政党をもはや「左翼」と呼称することはできないでしょう。同党の提唱する「野党共闘」路線もしかりです。民主・リベラルの「野党共闘」路線とはとてもいえません。これも論理的に明らかなことです。こうして見てくると民進、共産、自由、社民の摸索する「野党共闘」は自民の悪政に対抗しうる「共闘」に決してなりえないことも明らかです。「リベラル・左翼」を自称する、あるいは「リベラル・左翼」であることを志そうとする者は現在の民進、共産、自由、社民の「野党共闘」路線に反対すべきです。


【山中人間話目次】
・ひとりの共産党板橋区議会議員の決断と共産党という政党について
・知事不在の高江の闘い 容認釈明は国際社会では通じず――平安名純代の「想い風」(沖縄タイムス)
・政府と沖縄県の違法確認訴訟に関して「政府が損賠請求を検討」の産経新聞の報道に関して
・沖縄タイムスの「大弦小弦」(準社説)の翁長知事ヨイショ記事の意味
・内野光子さん(歌人、短歌評論家)の翁長沖縄県知事評価(批判)
・日本企業8社が「核兵器への投資」という驚くべきニュース
・津田敏秀岡山大教授の「福島の子供の甲状腺癌発症率は20~50倍」論文 国連科学委が否定的評価
・森川文人さん(弁護士)さんの「ソウルで起きていること・・・ロシア2月革命100周年を目前にして」
キョウ ごみひろい
「そして、抗議活動終了後、ゴミを黙々と拾う
シールズのメンバー。彼らこそ、真の英雄だ。」
(神原元Twitter 2015年9月17日)

Blog「みずき」:「今日の言葉」は澤藤統一郎さん(弁護士)の「韓国の朴槿恵大統領弾劾の予断を許さないゆくえに関する韓国仁荷大学の李京柱教授の指摘の紹介記事の秀逸とその感想への違和感」という「山中人間話」の記事をそのまま掲載します。私の澤藤さんの論攷への若干の違和感の表明が「路上の民主主義」という文化を考察するためのささやかな問題提起。その小さな契機のひとつになることを私は期待します。

【「誇らしい民主主義の光景」の倒錯について】



【山中人間話目次】
・米津篤八さん(朝鮮語翻訳家。元朝日新聞記者)の「民主主義に、完成形などない」という正論と池上彰批判。
・高嶋伸欣さん(琉球大学名誉教授)の「真珠湾攻撃は、当日の日本軍によるアジア太平洋地域での同時多発的攻撃の一つに過ぎない」という講演記事
・再録:アリの一言ブログの「「真珠湾」が「日米開戦の発端」だと強調することは、アジア太平洋戦争の発端である「マレー半島上陸」の歴史的事実から目をそらすことに」なるという視点
キョウ にいたかやま

Blog「みずき」:「今日の言葉」は内容的には昨日の「今日の言葉」の焼き直しのようなものです。しかし、今日がアジア太平洋戦争の発端となった日本陸軍のマレー半島上陸と日米開戦の発端となった日本海軍の真珠湾攻撃の日である12月8日(ヒトフタマルハチ)であるということ。そのことを肝に銘ずるための今日の言葉です。


【「ヒノデハヤマガタ」の日と「ニイタカヤマノボレ」の日のヒトフタマルハチ】
日本が真珠湾に「ニイタカヤマノボレ1208(ヒトフタマルハチ)」の合図とともに奇襲攻撃(このいわゆる「奇襲」はアメリカ側が事前に察知していたことがいまでは明らかになっている)をかけ、それを契機にして日米戦争が勃発したとされる日。東大教授の
加藤陽子さんはこの12月8日(ヒトフタマルハチ)の日について次のように言う。「太平洋戦争の奇襲攻撃という側面については、国民はやはり関与できてなかった。国民の多くは対英米強硬論に与しつつ、同時に「戦争はぎりぎりのところで回避されるのでは」との希望的観測をも抱いていたのではないでしょうか。そのような意味で12月8日は、「国民が国家の行く末に十全に関われなかった」ことを噛み締める日だと思います。「軍部の失敗」という総括は、現在、戦前期の軍部と同様の組織がない以上、実のところ痛くもかゆくもない総括です。そうではなく、社会に溢れている見せかけの選択肢を「本当の選択肢は何だったか」と置き換えて考える癖、言い換えれば「歴史に立ち会う際の作法」というもの」ではないか(ハフィンポスト 2016年12月07日) 。重要な視点だと思う。

もうひとつ重要な視点がある。「日本による「真珠湾攻撃」は「日米開戦の発端」ではあっても、けっしてアジア太平洋戦争の発端では」ない、という「アリの一言」ブログ主宰者の鬼原悟さんが指摘する視点である。鬼原さんは次のように言う。「日本海軍による「真珠湾攻撃」は1941年12月8日午前3時20分(日本時間)」だが、「その約1時間前の午前2時15分、日本陸軍はマレー半島東北部(コタバル)に上陸し、イギリス軍と戦闘を開始して」いる。「これがアジア太平洋戦争の口火」。「真珠湾」が「日米開戦の発端」だと強調することは、アジア太平洋戦争の発端である「マレー半島上陸」の歴史的事実から目をそらすことに」なる
アリの一言 2016年12月06日)。日本のアジア諸国、諸地域への侵略の歴史と事実、ニッポン人のアジア諸国民への無意識下の差別意識の構造を忘れないためにもこの指摘も重要である。(東本高志FB 2016年12月8日

【山中人間話目次】
・12月8日(ヒトフタマルハチ)はアジア太平洋戦争の発端となった日本陸軍のマレー半島上陸と日米開戦の発端となった日本海軍の真珠湾攻撃の日
・阿部治平さん(もと高校教師)の日本共産党批判
・「リベラル」「左派」運動の右傾化、というよりも右翼化の実態(1)
・「リベラル」「左派」運動の右傾化、というよりも右翼化の実態(2)
・目取真俊さん(沖縄在住芥川賞作家)も翁長知事、オール沖縄批判
キョウ りっとんちょうさだん
日独伊三国同盟の調印式

Blog「みずき」:私は今日のフェイスブック記事で安倍首相の真珠湾訪問に関して鬼原悟さん(「アリの一言」主宰者)と田畑光永さん(元TBS解説者)の2人の論者の鋭利な見方とそれに対比する形で共産党シンパの五十嵐仁さん(法政大学名誉教授)の愚鈍な見方を紹介しました。さて、「今日の言葉」で紹介する加藤陽子さん(東京大学教授)はその日本の真珠湾攻撃に端を発するいわゆる太平洋戦争は同戦争を回避することのできる3つの岐路があったと指摘します。その3つの岐路を解きほぐす加藤さんの論を聞いてみたいと思います。この3つの岐路になぞらえて言えば、今回の安倍首相の真珠湾訪問は4つ目の岐路の私たちの選択肢だということもできます。ここで私たちの選択肢と言うのは、安倍首相の真珠湾訪問を日米軍事同盟の一層の強化と見るか歓迎の目で見るかという私たちの選択視点の問題という意味です。その私たちの選択視点のありようはまさに戦争の道を選ぶか平和の道を選ぶかの第4の岐路を形成することになるでしょう。

【「歴史に立ち会う際の作法」というものについて】
太平洋戦争の開戦から12月8日で75年を迎える。改めて、なぜ日本は戦争へと至ったのだろうか。日本近現代史が専門の加藤陽子・東京大学教授は近著『
戦争まで』で、1941年の太平洋戦争の前に、世界が日本に「どちらを選ぶのか」と真剣に問いかけてきた交渉事は3度あったと指摘する。「満州事変(1931年)とリットン報告書(1932年)」「日独伊三国同盟(1940年)」そして「日米交渉(1941年)」だ。日本は、真に問われていた選択肢が何であったのかをつかめず、本来はあり得た可能性や回避可能な選択肢をみすみす逃した。ただ、「世界」の側が常に正しかったとも言えない。「世界」から選択を問われた日本がどんな対応をとったのか、それを正確に描くことは「未来を予測するのに役立つ」と加藤氏は語る。「太平洋戦争は軍部の暴走といった単純な話の帰結ではない」と言う加藤氏に、その意味するところを聞いた。(略)

――こうして3つの失敗を見ると、日本側の見通しの甘さというか、目算の甘さというのが如実に目立つ気がします。

見通しが甘いということではアメリカ側も同様で、日本側に強硬に出た理由は「資源に乏しく劣勢の海軍力しか持たない日本が、英米に対する戦争を始めるはずがない」と考えていました。アメリカ側の抑止の失敗が、日本の開戦決意でもあった訳です。日本側の失敗を反省するのは大事なのですが、ここで正しい反省の仕方をしないと、また同じ失敗を繰り返すだけです。私がこの3つの岐路に関して詳しく分析した理由は、「国や個人が選択を求められる場合に重要なのは、問題の本質が正しいかたちで選択肢に反映されているのか」という点をチェックすることだと思うからです。当時の軍部やジャーナリズムが誘導した見せかけの選択肢ではなく、世界が日本に示した本当の選択肢の形と内容を明らかにしつつ、日本側が対置した選択肢の形と内容について正確に再現することです。実のところ、太平洋戦争への道を回避する選択肢はたくさんありました。

――かつて加藤さんは「8月15日というのは、日本人が戦後歩んできた平和を噛み締める日だ」と定義していました。では、開戦の日となった12月8日は、国民にとってどんな意義がある日でしょうか。

「太平洋戦争の奇襲攻撃という側面については、国民はやはり関与できてなかった。国民の多くは対英米強硬論に与しつつ、同時に「戦争はぎりぎりのところで回避されるのでは」との希望的観測をも抱いていたのではないでしょうか。そのような意味で12月8日は、「国民が国家の行く末に十全に関われなかった」ことを噛み締める日だと思います。「軍部の失敗」という総括は、現在、戦前期の軍部と同様の組織がない以上、実のところ痛くもかゆくもない総括です。そうではなく、社会に溢れている見せかけの選択肢を「本当の選択肢は何だったか」と置き換えて考える癖、言い換えれば「歴史に立ち会う際の作法」というもの、これが3つの失敗の事例から学べるものだと思います。(
ハフィンポスト(話し手:加藤陽子、聞き手:吉川慧) 2016年12月07日

【山中人間話目次】
・安倍首相の真珠湾訪問に関する鬼原悟さん(「アリの一言」主宰者)と田畑光永さん(元TBS解説者)の2人の論者の鋭利な見方
・安倍首相の真珠湾訪問は歓迎すべきことか――五十嵐仁の転成仁語の倒錯
・醍醐聰さんと内野光子さんの安倍首相の真珠湾訪問に関するこのNHKの提灯報道批判
・toriiyoshikiさん(ETVディレクター・ハーフリタイア)の上田良一NHK新会長評価
・これがニッポンの報道の現実――安倍・トランプ会談に関して
・辺見庸の戦後最大の恥辱としての大手メディア記者批判
・高江ヘリパッド基地建設問題についてアメリカで粘り強い反対の闘いを続けている沖縄人(アメリカ市民)がいる
・またしてもこの国の裁判のお粗末さを示す判決――東京高裁、タイ人少年の控訴棄却
キョウ ほうどうとくしゅう

Blog「みずき」:「今日の言葉」で問題にしているTBS「報道特集」にメイン・ゲスト格で出演している保阪正康さんは元雑誌編集者で、同じく元雑誌編集者の半藤一利さんとともにいまいわゆるリベラル・左派陣営の間でもっとも人気のあるといってよい作家です。保阪さんがもともと保守の論客であったことは周知の事実ですが、いまはメディアからも左派政党からもまったくの「リベラル」の論客として遇される扱いを受けています。その保阪氏の決してリベラルとはいえない「反動」の本質を中嶋啓明さん(共同通信記者)は次のように記しています。鄭玹汀さんの2015年7月29日付けのFB記事から引用させていただこうと思います。「この間、気になるのが、ノンフィクション作家・保阪正康の言説だ。「昭和天皇実録」の公刊以来、保阪はその分析に精力を注いでいる。すでに何冊かの著作をものにし、『サンデー毎日』誌上では毎週、「昭和天皇実録 表と裏を視る」と題した連載を続けている。確かにこの分野で取材を重ねてきた“第一人者”の一人として、その分析には参考になる点があるのも事実だ。だが、その主張の基調は、「裕仁=平和主義者」論の再確認でしかない。軍部、陸軍にないがしろにされて軍事情報から遠ざけられ、その暴走に頭を痛めながらも立憲主義を貫いて、ひたすら平和を祈念し続けた裕仁。戦後一貫して強調され、裕仁死去の際には盛んに繰り返されたそんな主張を、ここに来て保阪はあらためて民衆意識の中により深く浸透させるための役割を、率先して買って出ているのだ」。そういう人の「明仁(平成天皇)=平和主義者」論を金平茂紀さんは共感的、肯定的に彼の番組で紹介しているのです。彼のリベラル性にも小さくないクエスチョンをつけざるをえません。

【TBS「報道特集」メイン・キャスター金平茂紀記者を批判する】
TBS「報道特集」の「
天皇陛下退位の是非」(2016年12月3日放送)を観てみました。同番組のメイン・キャスターの金平茂紀さんならではの天皇の政治的行為を禁じ ている憲法の条文を踏まえた上での鋭利な「天皇生前退位」論も聞けるのではないか、と多少の期待を抱いての視聴でしたが、私の期待は見事に裏切られました。金平茂紀さんももうひとりの番組キャスターの膳場貴子さんも番組のはじめから無条件に天皇を「陛下」(すでに解体されたはずの大日本帝国憲法の時代から続く臣民の言葉)と呼び、また、天皇の言葉を「お言葉」、「お気持ち」と呼び、その上で金平さんはさらに番組のメイン・ゲストの位置づけで取材し、番組にも登場したノンフィクション作家の保阪正康さんの「『8月のお言葉』は『第二の人間宣言』とでもいうべきではないか。つまり、象徴とは人間ではないかというそういう根源的な問いが陛下自身から発せられた。「年もとるし、病気もするし、体力も衰えるし」という生身の人間としての肉声が天皇から語られたということの意味の大きさを国民はきちんと受け止めなければならない」というコメントを自身の言葉を交えて共感的、肯定的に紹介すらしました。そこにはメディア、報道機関に厳に求められている「報道の中立・公平」の視点はまったくありません。すなわち、番組は、世間に流布する俗流の「天皇崇拝」言説に色取られ、終始したものでしかありませんでした。ここに私は金平茂紀というジャーナリストの「ニュース23」の先輩の筑紫哲也流にも届かないリベラリストとしての限界を見た思いがします。ジャーナリズム戦線というものがあるならば、その問題を改めて考え直さなければならない、という思いにも駆られました。(東本高志FB 2016年12月5日

【山中人間話目次】
・TBS「報道特集」メイン・キャスター金平茂紀記者を批判する
・水島朝穂さん(早大教授・憲法学)の「『壁』思考の再来――ベルリンから全世界へ?」(「今週の直言」2016年12月5日)抜粋
・「不可解な逆転有罪は日本版「司法取引」の先取り判決」という視点からの美濃加茂市長収賄事件名古屋高裁控訴審判決批判
・ヨーロッパと韓国のそれぞれのポピュリズムの風に対抗する
キョウ りゅうこうご

Blog「みずき」:「今日の言葉」の続きとして次のような記事も書きました。その記事の要旨も前文として掲げておきたいと思います。「インターネット紙『リテラ』(2016.12.03付)が「つるの剛士が「保育園落ちた日本死ね」の流行語選定を批判! 親たちの困難を理解せず国家への批判を許さない危険な思考」と題してそのつるの剛士を逆批判しています。リテラのつるの剛士批判はそのとおりでしょう。このリテラの逆批判に私は異議があるわけではありません。しかし、このリテラの記事はつるの剛士批判にとどまらず、その批判を超えて積極的にある匿名ブロガーが書いた「保育園落ちた日本死ね」発言を擁護しています。私はそこに重大な問題性を感じます。私は昨日のFB記事に「日本死ね」発言の匿名ブロガーはレイシストの別称のあるやながせ裕文(東京都議会議員)やおときた駿(同)にシンパシーを持つ心性の持ち主であることを指摘した上で次のように書きました。「こういう人が発信した「日本死ね」発言は「圧倒的な言葉の力」というものではなく、真正の「ののしり言葉」に近いものであっただろうこともおおよそ察しがつきます。やはりこの言葉をもてはやした「リベラル・左派」たちの感性は軽率を超えないたぐいの貧相なものでした」。追記しておきたいのは、この「リベラル・左派」たちの中にはリベラルというよりも左派、もしくは左派に近いといってよい猪野亨さんなどのバリバリの左派弁護士もいるということです。この件について猪野弁護士は次のようなツイートを発信しています。「『ネトウヨ思考と全く同じ。中立を装い、「親」だからとすり替える、行き場を失ったネトウヨがすがりつくのがよくわかる」。ここにはつるの剛士という右翼系人士の批判はあっても、ののしり言葉が氾濫するニッポン社会の負の現実を直視しようとする視点はありません。その視点の喪失、あるいは欠如がニッポン社会をここまで右傾化させてきた最大の要因のひとつとなっているというのが私の現状の読み方です」。

【改めて「リベラル・左派」と称される人たちの感性を疑う】
ある匿名ブロガーが書いた「保育園落ちた日本死ね!!!」というブログ記事の標題が今年の流行語大賞のトップテンに選ばれたといいます。この「日本死ね」という言葉は「ものすごく圧倒的な言葉の力」(春名幹男Twitter 2016年3月8日)などの評価を得て今年の春にある種の「うねりとなって」流行しましたが、このとき私はこの言葉について「ののしり言葉の氾濫を憂う」という趣旨の
否定的な評価を書きました。しかし、その私の憂いなどにはおかまいなく、この言葉はいわゆる「リベラル・左派」の間に爆発的に拡がっていきました。そのとき私はその「リベラル・左派」と称される人たちの感性を疑いましたが、そのときの私の疑いには私のその直感を支える相応の根拠があったようです。ZEDさんのブログ記事で知ったのですが、死ヶ崎(もちろん、ペンネームでしょう)という人がツイッターに次のような投稿をしています。「それはそうと件の「落ちた人」は、やながせ裕文やおときた駿の「韓国人学校」反対ツイートをRTする御仁なのはお忘れなきよう」。ここに出てくるやながせ裕文もおときた駿もともに東京都議会議員で性的マイノリティーに対する差別発言などレイシストとして知られる人たちです。「日本死ね」発言の匿名ブロガーはこのレイシストたちの発信するツイートをしばしばRTしていたというのですからこの人はレイシストの発言に共感する心性の持ち主であったことがわかります。こういう人が発信した「日本死ね」発言は「圧倒的な言葉の力」というものではなく、真正の「ののしり言葉」に近いものであっただろうこともおおよそ察しがつきます。やはりこの言葉をもてはやした「リベラル・左派」たちの感性は軽率を超えないたぐいの貧相なものでした。改めてこの春の拙稿()の問題提起をお読みいただければ幸いです。ちなみにこのとき私とほぼ同様の視点からある匿名ブロガーの「日本死ね」発言を批判したものに朝日新聞の「声」欄に掲載された以下のような投稿がありました。「保育園落ちた日本死ね!!!」と題した匿名のブログが話題となり、賛同する声が広がっています。でも、私は共感する気持ちになれません。待機児童の多さと事柄の重要さは理解しているつもりです。しかし、政治への不満や怒りを表すために「死ね」という言葉を使うのはどうでしょうか。「死ね」という配慮のない言葉が公に放たれ、それが肯定されているかのような現状を、私は大いに残念に思いますし、胸が痛んでいます。例えば、子どもたちのいじめやケンカでこの言葉が使われれば、どんな悪影響を及ぼすか考えて下さい。生きていく希望を奪ってしまうかもしれない言葉なのです。大きな危惧を抱かざるを得ません。そこまで言わせる政府にふがいなさも感じます。しかし、大人が「死ね」という言葉を発信し、社会に蔓延するとしたら、警告が必要ではないでしょうか。」(東本高志FB 2016年12月3日

【山中人間話目次】
・リテラの「つるの剛士が「保育園落ちた日本死ね」の流行語選定を批判!」の逆批判をさらに批判する
・世のカストロ評価の深層に迫ろうとする太田昌国さん(評論家)の心根の位置がよくわかるフィデル・カストロ評
・岩月浩二さんの「イスラエル賛美、ハマスをテロリスト扱いする、これはさすがにあかんでしょう。集中制は嫌いだけど、これは中央の指導が必要かと」という感想について
キョウ きょうさんとう3
共産党はいまこのスローガンとは真逆の方向に進んでいる

【戦前の社会大衆党といまの日本共産党の転落の相似性】
ほんとうに現在の日本共産党は
相沢侃さんもおっしゃるように「みごとな翼賛政党」にまで成り下がっているというほかありません。なぜ共産党は北朝鮮の核問題に関して、一貫した「社共統一戦線論者」であった浅井基文さん(元外交官、政治学者)のような道理と正義に基づく国際政治認識を持ちえないのか。日本共産党は戦後70年にして戦前の社会大衆党が大政翼賛化し、国家総力戦勢力と化していった同じ過ちを繰り返そうとしています。見事なまでの転落ぶりです。(東本高志FB 2016年12月3日

以下は、10月27日から28日にかけて韓国・釜山であった「アメリカ新政府下の北朝鮮の問題と朝鮮半島の平和」を主題とする「ハンギョレ-釜山国際シンポジウム」における浅井基文さん(元外交官、政治学者)の北朝鮮核問題に関する
発言要旨です。

DPRKの人工衛星打ち上げに関して言えば、DPRKが宇宙条約に基づく権利の行使として人工衛星を打ち上げることに対して、米中露が国連安保理決議をもって禁止することは許されるはずがないし、許されてはなりません。なぜならば、宇宙条約はもっとも基本的な国際条約であり、国際法であって、それに基づいてすべての国家が有する宇宙の平和利用の権利を、安保理決議が禁止し、制限する権限はあり得ないからです。そのようなことが許されてしまえば、国際法は土台から崩されてしまい、国際社会は一部の大国が支配する19世紀に戻ってしまうことになりかねません。米中露は、国連憲章第25条により、安保理は加盟国に対して拘束力ある決定を行うことができると主張します。しかし、宇宙条約は、宇宙の平和利用に関する加盟国の権利について定めたもっとも基本的、原則的な国際法です。それは、国連加盟国観の対等平等、内政不干渉を定めた国連憲章と同等の重みをもった国際法です。宇宙条約に基づく加盟国の権利を安保理決議が勝手に制限できるならば、国連憲章に基づく加盟国の基本的権利も安保理決議で制限できる、という議論がまかり通ることにつながります。国連憲章第25条が、国連憲章そのものを否定する権利を安保理に与えているはずがありません。DPRKが安保理決議を無効とし、無視するのは当然です。』

『DPRKの核開発に対する米中露のアプローチに関しても、国際法上、重大な問題があります。すなわち、「条約は当事国のみを拘束する」という大原則に基づき、核拡散防止条約(NPT)を脱退した上で核実験を行う周到さを示したDPRKに対して、米中露が安保理決議を利用して、「NPT違反」として取り締まる権限はあり得ません。米中露は、NPTはもはや一般国際法であると強弁するかもしれません。しかし、仮にそうであるとすれば、インド、パキスタン、イスラエルを野放しにするのは許されないはずです。米中露は明らかに「NPTの二重基準の適用」という重大な誤りを犯しています。DPRKが安保理決議を無効とし、無視するのは当然です。(略)DPRKの人工衛星打ち上げの権利に関しては、これを認め、尊重することを出発点に据えることが不可欠です。また、ミサイル発射実験に関しても、これを取り締まる国際法は存在せず、例えば、日本も韓国も自由に実験をしていることを踏まえれば、米中露は安保理決議によって取り締まるという発想自体を捨てるべきです。さらに、DPRKの核開発に関しては、米国は中露両国の協力を得つつ、DPRKが安心してNPTに復帰することを促す政策を採用するべきです。』

【山中人間話目次】
・ほんとうに現在の日本共産党は「みごとな翼賛政党」にまで成り下がっているというほかありません
・象徴天皇制の実質的な追認など最近の諸事例を見ると「日本共産党が『原則を守る党』」だとは到底言えない―― 不破哲三「キューバ・カストロ前議長への追想」批判
・「詭弁」とはこういう論法のことをいうのではないか――高江“容認”発言で翁長知事が釈明
・おそらくこれでパク・クネ大統領退陣問題は終止符を打たれ、同大統領の政治的命運は尽きることになるでしょう
キョウ あべないかく
第三次安倍内閣のメンバーのほとんどは日本会議の関係者

Blog「みずき」:「今日の言葉」は加藤哲郎さん(政治学者)の最近の米国、韓国、日本を見渡した上での近未来の政治展望。加藤さんはその中で日本の政治状況について「それなのに、安倍内閣支持率は、昨夏30%台を加減に、今や60%回復の不思議!」と悲嘆的に述べていますが、この点については広原盛明さん(京都府立大学名誉教授。元京都市長選候補者)の「次回の世論調査が安倍内閣支持率の転換点になるだろう。安倍政権の「終わりの始まり」が漸く現実のものになるときがやって来た」という政治状況の読みもあります。「驕る平家は久しからず」という人口に膾炙した平家物語の一節もあります。いずれ安倍内閣に奈落の転換点が来ることは明らかです。その時期が次回の世論調査あたりが「終わりの始まり」になることを私も期待するものです。としても、加藤さんの論の最後の一節の「どうやら問題は、対抗勢力の組織的・政策的あり方、言論・表現の自由と権利の行使の仕方にありそうです」とはどういう意味でしょう? このあたりの問題点に関する論を加藤さんには展開してもらいたいものです。

【世界史の大きな転換点としての米国、韓国、日本の政治状況】
世界史の大きな転換点でしょうか? 米国次期大統領トランプの暴走がとまりません。米国で星条旗を燃やすような抗議行動は、ベトナム戦争期の反戦集会では徴兵カード炎上と共によく見かけましたが、9・11があったりして、しばらく見かけませんでした。こうした行為はマナーとして好まれませんが、ただし連邦最高裁では、言論の自由の一部として認められる
判例が確立しています。国旗冒涜法の方が、違憲とされました。今選挙のトランプ当選に際して、抗議する人々の一部が、ニューヨークのトランプ・タワーの前で星条旗を燃やしました。これに対してトランプは、「米国旗を燃やすことは誰にも許されるべきではない。燃やした場合には報いを受けるべきだ。それはおそらく市民権の喪失か禁錮刑だ」とツイートしました。トランプの支持基盤は、何もオバマ、クリントンに失望した高卒白人貧困層ばかりではありません。終盤では退役軍人団体が活躍しました。もともと大金持ちですから、財界、特に金融界と軍需産業は有力なスポンサーです。減税と規制緩和期待で株価は急上昇です。草の根保守のティー・パーティ」が閣僚を送り込み白人至上主義の「クー・クラックス・クラン」が、トランプ勝利のパレードを計画中です。ホワイト・ハウスには、副大統領ペンス宗教右派、上級顧問・首席戦略官は極右・人種主義者バノン財務長官は元ゴールドマン・サックス幹部、商務長官は著名な投資家、司法長官に移民反対派、CIA長官イラン核合意反対派、……、これで国務長官と国防長官にタカ派の億万長者が決まれば、「全世界には現在、200国近い独立国家が存在している。トランプ次期政権は、23名の閣僚の資産総額だけで…GDPランキングでは100位に相当する財力を有することとなる」ーー恐るべき、グローバル格差拡大政権の誕生です。

隣国韓国では、朴槿恵大統領が「条件付き」辞任表明、でも26日のソウル150万人集会、全国190万人抗議デモに続いて、30日にも「即時退陣」を求めて
全国ゼネラルストライキ現代自動車など財閥系企業労組や公共部門を含む22万人が参加、ソウル大学等が同盟休校になりました。もともと大統領の側近政治と権力私物化が、一般民衆の怒りを呼び起こしたものですが、米国トランプ政権の布陣は、よりスマートな富裕エリート政治と好戦・帝国主義政権になるでしょう。日本では、安倍首相の就任前トランプ次期大統領との単独会見を評価し、今や支持率4%の大統領を選んでしまった韓国民主主義の未成熟を嘲笑する声も聞こえますが、他人事ではありません。いっこうに生活がよくならないアベノミクス、高齢化社会への備えが年金カット、先日の地震で一時冷却停止した原発を次々と動かし、懲りない高速炉開発に莫大な投資天皇制そのものは問わない「退位」論議54万円の中国製ゴルフドライバー程度ではかなわなかったトランプ翻意をなお夢見て一日4億円の税金を喰う臨時国会TPP論議軍事研究に道を拓きそうな国立大学運営費交付金削減、そして「戦地」南スーダンへの自衛隊派遣、しかしベトナムへの原発輸出も、オーストラリアへの潜水艦商戦も挫折、それなのに、安倍内閣支持率は、昨夏30%台を加減に、今や60%回復の不思議!

日本の安倍内閣の布陣を、改めてみてみましょう。9月の資産公開では、稲田防衛大尽1億8178万円以下、平均9679 蔓延でした。11月25日に、閣僚の政治資金収支報告書が公開されました。安倍首相は、「安倍晋三後援会朝食会」と題した政治資金パーティを計3回開催。「すべて東京の高級ホテル・ANAインターコンチネンタルホテル東京で開かれ、5月12日に2320万円、9月2日に2074万円、12月8日に2346万円を集め、たった
3回で6740万円も集金した。この"売上"からかかった費用やパーティ券の返金分を引いても、その額はなんと約6150万となる」そうです。資産一位の稲田防衛大臣は、「政務活動費で贅沢三昧! 串カツ屋で一晩14万円、高級チョコに8万円、靖国の献灯も経費」で、しかも夫名義で大量の防衛関連企業株を持ち、領収書偽造も発覚しています。麻生副総理のバー通いや金田法相のサロン通いなど、他の閣僚もスキャンダル満載ですが、内閣は「他の内閣より良さそうだから」で60%支持。韓国のような倒閣運動は、うねりになりません。それに日本会議との関係を加えると、進行方向も瞭然。なにしろ75%の15人の閣僚が「日本会議国会議員懇談会」所属、全閣僚が「靖国」派海外でも大きく報道されているのに、なぜかアメリカのような反トランプ運動にはなりません。どうやら問題は、対抗勢力の組織的・政策的あり方、言論・表現の自由と権利の行使の仕方にありそうです。(加藤哲郎のネチズン・カレッジ 2017.12.1

【山中人間話目次】
・「NHK籾井会長、再任困難 経営委員の同意足りず」という状況だからこそ留意しなければならないこと
・この期(翁長知事の「ヘリパッド容認」発言)に及んでもオール沖縄の中枢を担う社民党、共産党からは翁長知事批判の声は聞こえてこない
・続・郷原信郎さん(美濃加茂市長事件主任弁護士)の道理も理路もある不当きわまる控訴審逆転有罪判決批判
キョウ とらんぷせんぷう

【山中人間話目次】

・続・トランプ現象の余波(1)――トランプ現象の中東への余波と恐ろしい予測
・続・トランプ現象の余波(2)――マスコミを無力化するトランプ
・続・トランプ現象の余波(3)――トランプ米次期政権に「韓国化」の危険:「公私混同」避けられるか
・続・トランプ現象の余波(4)――組合員魅了したトランプ氏/米労組の苦悩/大衆迎合主義を警戒
・続・トランプ現象の余波(5)――トランプについて語るサンダース
・続・トランプ現象の余波(6)――「トランプの過激な言説を相対的に無視することは、ハイデガーら戦前の独知識人がナチの危険を理解しなかった二の舞に繋がる可能性」がある、という指摘

【山中人間話】