キョウ へのこ45

Blog「みずき」:鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主催者)が沖縄に行って「島ぐるみ会議」などが毎朝運行している辺野古行きのバスに乗ったときの感想。鬼原さんはひとり場違いな発言をして居心地の悪い思いをされたのでしょうね。その居心地の悪さは私にもよくわかります。しかし、居心地の悪さよりももっと大切なことがある。言わなければいけないことは言わなければならない。そう腹を決めて鬼原さんは発言されたのですね。私にも何度かそういう場面はありました。そして、多勢に無勢ですからもちろん私は敗北しました。しかし、敗北を覚悟して闘わなければならないことはありますよね。誰が認めなくとも私は鬼原さんのひとりの闘いの側にいます。
 
『「初めて参加した本土の人」として、私にもマイクが回ってきました。考えていることを率直に述べましたが、その瞬間、バスの中の空気が変わりました。「翁長知事はどうして埋立承認を撤回しないのか理解できない。撤回は選挙公約だったはず。撤回すれば工事は止まるのに」と言ったからです。それまでの和気あいあいの雰囲気から一転張り詰めた空気に。そして私に対して質問がされました。「撤...回すればどうして工事が止まると言えるのですか」。さらに、帰りのバスでは、別の人から、「知事はなぜ撤回しないのかと言われたが、翁長さんはまったくぶれていない」と私への反論がなされました。バスを主催した「島ぐるみ会議」は明確な翁長支持。そのバスに乗った「本土」の人間が翁長氏を公然と批判したのですから、異論・反論は当然でしょう。しかし、私は今回辺野古の現場に行って、「座り込み」と「引き抜き」を間近に見て、あらためて確信しました。現場のたたかいだけで新基地建設を止めることはできない。知事権限の行使と一体となってこそ現場のたたかいが生きてくる。今行使すべき知事権限とは、いうまでもなく「埋立承認撤回」を直ちに行うこと。』(アリの一言 2017年07月15日)

【山中人間話目次】
・朝日新聞は2017年7月11日に「『残業代ゼロ法案』連合容認へ 方針転換、組織に反発も」という連合批判の記事を書いていましたが、本日は連合批判の社説を掲げました
・kurikuri321さんの軽薄な内田樹の「思想」なるもの(ツイート)への反論。まったく内田樹は軽薄以外のなにものでもありません
・加藤哲郎さん(一橋大、早大元教授)の2017年7月15日(月2回)のネチズン・カレッジの「ついに30%を割った安倍内閣支持率、その悪あがきにご注意!」という論
・「1年前の嘆きは今は昔。都議選でようやく広く暴かれた安倍晋三の正体」という仲宗根勇さんのコメントはほんとうになるか
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主催者)が沖縄に行って「島ぐるみ会議」などが毎朝運行している辺野古行きのバスに乗ったときの感想
・意識の深みがたかぶり開いているとき、世界はどこでも荒涼と美しい(日野啓三『聖岩』)
キョウ なはしぎせん

Blog「みずき」:昨日9日に投開票のあった那覇市議会議員選挙の結果をどう見るべきか。報道によれば、「投票率は前回の60・14%を8・94ポイント下回る51・20%で、補選を除き戦後最低を記録した」(沖縄タイムス 2017年7月10日)。かつ、「与党が過半数を得られ」なかったが、「共産が新人3人の計7人を擁立し、7人が当選」(同)した。ということは、城間市長(翁長前市長、現知事の後継者)与党、すなわち、「オール沖縄」勢力は総体として惨敗したが、共産党だけは躍進した、ということでしょう。私はこの那覇市議選の背景には那覇市民の「辺野古埋め立て承認」撤回を速やかにしない翁長知事及びその後継者である城間市長、すなわち、「オール沖縄」勢力に対する不信が根強く凝(しこ)っている結果ではないか、と見ます。共産党だけが独り勝ちしたのは、「オール沖縄」に対する総体としての那覇市民の不信票の一部を組織力に勝る同党が吸収したということではないか。「オール沖縄」が敗北して「オール沖縄」を主導する共産党だけが躍進したことの意味を私たちはよく分析する必要があるように思います。保守翁長県政を陰から支え、「辺野古埋め立て承認」撤回をしない同県政の優柔不断な辺野古政策にも影響を及ぼしている共産党のマヌーバー戦術に欺かれてはならないだろう、と私は思います。

【山中人間話目次】
・オール沖縄勢力に打撃 「県都」那覇市で議席減と共産党躍進の相関関係について
・ポピュリズムとはなにか? ポピュリズム研究の専門家だというCas Muddeの5つの定義
・「京都大学の山極寿一総長は、大学などの学術組織が皇室をささえる「プラッドホーム(基盤)」になるよう働きかけている」という鄭玹汀さんの指摘
・アルジャジーラの閉鎖の危機とアルジャジーラ記者、アナウンサーの「報道の自由」を訴える声明
・『老子』の「無為」と「デクノボー」の境地について
・ヴィマラ・キールティー(維摩)と文殊菩薩との問答
キョウ へのこ44

Blog「みずき」:仲宗根勇さん(うるま市在住、元裁判官)の「山城さんと添田さんの那覇地裁第5回公判」傍聴記から。「今日の証人の供述は被告人らの行動や立ち位置の特定について多く警察の写真などの証拠活動に基づくものであり、証人自身の証言は警察の作ったストーリーに誘導された疑いを強く感じさせ、証言の信用性はかなり低いように思う。その点を弁護人らが反対尋問で十分に暴露すれば、裁判官としての良心と憲法と法律にのみ従う裁判所が生きておれば、全員無罪への道が大きく開かれるであろう。本件が刑法犯であることを強調させ厳罰を希望する、とあへて検察官が証人に言わせたのは、山城さんたちにかかる刑事事件が運動弾圧のための国策捜査・起訴事件であることが国連人権機関を始めひろく国内外に広がっていることを検察が恐れていることを示している。」

【山中人間話目次】
・仲宗根勇さん(うるま市在住、元裁判官)の「山城さんと添田さんの那覇地裁第5回公判」傍聴記
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の「想(うむ)い風(かじ)」(2017年6月28日)。「壁の向こうに友人を――ペリー元米国防長官、大田元知事しのぶ」
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の「『思い共有』壁の向こうに友人を ペリー元米国防長官、大田元知事しのぶ」の前説
・五十嵐仁さん(元法大教授)の「米・仏・英と同様の『左翼バネ』が都議選でも働くのか」(2017年6月28日付)という論を批判する
・昨日、自民党は「安倍晋三首相は加計問題について追及されることを嫌がっている」という理由で野党の臨時国会開催要求を再度拒否した
・昨日発表の読売新聞調査でも内閣支持率は逆転したようです。「支持しない」が50%のラインに到達しています
・稲田防衛相の都議選応援「防衛省、自衛隊としてもお願いしたい」発言。ネット(ツイッター、FB、ブログ)上では「即刻辞任が当然」、の声々に溢れています
キョウ おなが12
「解釈、全然違う」

Blog「みずき」:仲宗根勇さん(うるま市在住、元裁判官)はいう。『翁長知事も間違いです。「和解」に従うのは、国地方係争処理員会の判断にしたがって県が提訴する和解条項第5項または第6項に基づく「是正の指示の取り消し訴訟」のみです。国地方係争処理員会は指示の適否の判断をしなかった結果、県の提訴がなかったので、それを前提にした第9項の「従う」条項も働かない=無効になったのです。知事がこのことを理解していないとは考えられません。記者の誤解か誤読ではないか。そうでないとすると恐ろしいことです。』

上記で仲宗根さんが「翁長知事も間違いです」と言っているのは、安倍首相らを見送った後、那覇空港で記者団の取材に答えて語ったという「昨年3月の辺野古訴訟の和解にある『判決に従う』とは、今回県議会に議案として提案した工事差し止め訴訟ではなく、最高裁で県敗訴が確定した違法確認訴訟に適用される」(沖縄タイムス、2017年6月24日)という翁長知事の認識と解釈のことでしょう。仲宗根さんは「知事がこのことを理解していないとは考えられません。記者の誤解か誤読ではないか」とも言っていますが、私には「記者が誤解か誤読」したとも思えません。そうだとすれば、仲宗根さんが危惧する「恐ろしいこと」にならざるをえないでしょう。その言葉で仲宗根さんは暗に翁長知事の安倍政権の辺野古埋め立て方針への事実上の屈服姿勢を批判しているのだと私は思います。


【山中人間話目次】
・仲宗根勇さん(元裁判官)は翁長知事の「辺野古訴訟の和解条項は最高裁で県敗訴が確定した違法確認訴訟に適用される」という見解は「間違いです」とさらに指摘する
・共産党委員長志位和夫氏は、一昨年の日韓両国政府合意について「問題解決に向けての前進と評価できる」と述べた恥ずべき見解を撤回せよ!!
・巨匠アンジェイ・ワイダ監督「『残像』、心震わす渾身の遺作!いよいよ日本公開!
・「東京都議選告示 党首ら第一声」に安倍首相の姿はなかった・・・
・相沢侃さんの鋭い指摘。 「翁長支持者は「両者の冷え切った関係」を示すものとしてこの写真がお気に入り。が、 写真にだまされて、翁長を支持することなかれ」
キョウ おきなわけんちょう

Blog「みずき」:仲宗根勇さん(うるま市在住、元裁判官)の翁長県政、オール沖縄批判。「無知ゆえか政治的ごまかしのためか、『沖縄県は、昨年の最高裁判決に従った結果、前知事が埋立てを承認したという原点に戻ることになりました。』と沖縄県が正式に広報している。以前から報道されていた翁長知事の承認取り消しの取り消しについて、オール沖縄のメンバーが全く声をあげないどころか、知事の方針を容認すると新聞でコメントまで出される中、唯一我々具志川9条の会が法理を示した取り消しの取り消しをしてはいけないとの要請書を提出し、関係部局職員と会談して懸命に助言し、昨年12月26日には早朝から県庁ロビーに100名以上が結集し、自民党二階幹事長と会談中の知事公舎前でも反対の声をあげたのに、同日、知事は那覇空港で記者に承認取り消しの取り消しを表明した。県民への正式な説明や沖縄タイムスが翌日の社説で求めた記者会見もしなかった。翌27日その取り消しの公文書が沖縄防衛局に送達された結果、承認の原点に戻り、その日の午後から工事が再開された事実を県の広報は隠蔽している。マスコミも意図的か無知ゆえか同じ論調を流している。6月18日の琉球新報の「差し止め訴訟」と「撤回」のちがいの解説記事で仲井間郁江記者は「知事は埋め立て承認を取り消したが裁判で国に敗け、今承認の効力が復活しています。」などと県と歩調を合わせた記事をばらまいている。最高裁判決による違法確認訴訟の敗訴確定と埋め立て承認の復活は全く関係ないことを私は主張し続けてきたが、全く理解されていない。こんな嘘と無知のプロパガンダに多くの県民はもちろん、辺野古ゲート前で頑張っている人たちにさえも十分には認識されていないのは、残念でならない。以下の広報は法理と事実に反する間違ったものです。」

【山中人間話目次】
・沖縄県は同県のHPに「差止訴訟提起の表明について」という頁を特設し、「埋立承認取消しの取り消し」をした翁長知事の誤った判断の正当化を図ろうとしています
・承前。仲宗根勇さん(うるま市在住、元裁判官)の翁長県政、オール沖縄批判
・傍聴人と証人との間に遮蔽措置をとることに「正義」はあるのか? 仲宗根勇さん(元裁判官)の傍聴人を犯罪者視する予断と偏見に満ちた那覇地裁裁判官への怒り
・乗松聡子さん(カナダ在住、「ジャパンフォーカス」エディター)の「沖縄「慰霊の日」に 大田昌秀さんを偲ぶ 沖縄国際平和研究所に協力を」
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主宰者)の震災後の「外国人犯罪」の流言と「天皇ビデオ」の関係性を暴く重要な指摘
・NHKが加計学園疑惑問題について文科省の前事務次官の会見をリアルタイムで配信するということ自体がひとつの大きなニュースというべきでしょう
・加計学園に対する「37億円の土地無償提供・補助金64億円」の補助金支出に関わる今治市の一般会計補正予算には共産党も賛成しています
・ハンセン病の差別撤廃へ 国連が特別報告者任命までこぎつけた日本の弁護士たちの奔走
・東京都議選 きょう告示。なんといっても都民ファーストの会への都民の票のゆくえが最大の注目点ですが・・・
・いまどきの大学生の読書事情。「学生時代の読書は一生の財産」になっているか?
キョウ きょうのことば2

Blog「みずき」:翁長知事(沖縄県)の主張をなぞるだけの沖縄タイムスの社説はまるで行政の主張の代弁者のようです。県民の中に根強くある埋め立て承認撤回の主張に一言も言及しない同紙の社説は沖縄の地元紙の社説としてもジャーナリズムの社説としても失格というべきでしょう。それに比して琉球新報はこれまでの社説でも埋め立て承認撤回の重要性について言及してきました。ジャーナリズムとしての本来の面目を保つか。おそらく明日の朝刊に掲載される琉球新報の社説に注目したいと思います。

【山中人間話目次】
・翁長知事(沖縄県)の主張をなぞるだけの沖縄タイムスの社説は沖縄の地元紙の社説としてもジャーナリズムの社説としても失格というべきでしょう
・翁長知事の今回の工事差し止め提訴に対する仲宗根勇さん(うるま市在住、元裁判官)の強力な反対意見
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主宰者)の翁長知事の工事差し止め提訴のまやかし批判
・広島市立大学が韓国人准教授を懲戒解雇…本人が「日本の右傾化が原因」「民族差別だ」と反撃(続報)
・作家の平野啓一郎さんの簡明で断固とした「共謀罪」反対論としての「日本の分水嶺」という提論(西日本新聞 2017年6月4日)
・大西宏さんの「内閣支持率変調の兆しを感じる」は減少傾向の続く現在の安倍内閣支持率の変化を知る上で適切な資料にもなりえています
・辺見庸は大道寺将司の「骨」に云う。「おい、骨よ! なにがみえる?」
キョウ へのこ40

Blog「みずき」;澤藤統一郎さん(東京在住、弁護士)の論と同じくやはり昨日(5月31日)付の「『辺野古』で国提訴へ 堂々と県の立場主張せよ」という琉球新報社説を引用した「タイムス、新報の辺野古問題への県の立ち位置への切り込み方(承認撤回に対する正確な解説・論評・社説)が若干違ってきたように思うが、読者はいかがお考えか?その立ち位置の違いが翁長県政擁護の強弱となって現れているように思う」という仲宗根勇さんのFB記事(5月31日付)に上記の澤藤さんの論について以下のようなコメントを述べておきました。仲宗根さんの返信コメントとともに紹介させていただきます。これが上記の澤藤さんの論に対する私のとりあえずの評価です。

「今回の沖縄県の差し止め訴訟提訴という「辺野古問題への県の立ち位置」を全面擁護する東京の弁護士の澤藤統一郎さんのような昨日31日付の論もあります。澤藤さんは同論で昨日(5月31日)付の琉球新報の「『辺野古』で国提訴へ 堂々と県の立場主張せよ」という社説の論調を高く評価しながら、同社説が最終行の結論部分で「さらには埋め立て承認の撤回にも踏み込むべきだ」としている「埋め立て承認撤回」の必要性についてはまったく論究しようとはしていません。同紙の「護岸着工1カ月 『後戻り』今しかできない」という前回(5月26日付)の社説と併せて読めば同紙が「埋め立て承認撤回」こそがこの問題を打開するための切り札であることを力説していることは明らかであるにも関わらずです。澤藤さん自身は「オール沖縄」を構成する人ではありませんが、その主張は「オール沖縄」を構成する弁護士と同様のものとみなしてよいものです。こうした「オール沖縄」勢の沖縄県民を誤誘導する主張に対抗するためにも仲宗根さんから再度もう少し突っ込んだ反論をお聞きしたいものです。そうした反論がいまこの時期だからこそなおさら必要だと思います。仲宗根さんの反論を期して待ちます。」

仲宗根勇さんの返信コメント:
「澤藤氏の論は何も言わないに等しい。新たな知見はない。」


【山中人間話目次】
・澤藤統一郎さん(東京在住、弁護士)の「再びの沖縄法廷闘争ー辺野古新基地建設工事差し止め訴訟への期待」という論に反対する
・法が人間より上位にある法体系はおかしい。私は死刑制度というものの不条理を思わざるをえない。法が人を殺すのは人間の条理に反するのだ
・常岡浩介さん(フリージャーナリスト)の警察批判は警察権力と対峙してきた(対峙せざるをえなかった)者だけが言える迫力、すなわち、真実性があります
・猪野亨さん(札幌市在住、弁護士)の「今井一氏は単なる9条の改憲主義者」の論に全面的に賛同します
・安倍内閣が国連の特別報告者の意見書は「国連または人権理事会の見解を述べたものではない」などとする答弁書を閣議決定。その歪曲の凄まじさには絶句するほかない
・国民の血税を無駄に使って姑息なことをたくらむ。「復元できるかもしれない」ものを復元できないようにするのだから、これは歴とした国家犯罪だ
・高林敏之さんの4名の人権特別報告者が連名で、沖縄平和運動センターの山城博治議長の長期拘留に対し懸念を示し是正を求めていたことを紹介する論
・平安名純代さんの「うるま市島ぐるみ会議が埋め立て撤回を県に要請」という記事の紹介とコメント。沖縄にはこういう声も少なくないのです。いや、潜在的に大きなものがある
キョウ へのこ40
延びる護岸、濁る海

Blog「みずき」:この沖縄タイムスの本日(28日)付社説は、「翁長知事が埋め立て承認を撤回できる環境にあるのは世論が示している通りだ」「豊かな海に取り返しのつかない被害を与えるまで待つことはできない」と翁長知事の埋め立て承認撤回を明確に示唆している琉球新報の社説(5月26日付)に比して、「県との協議を欠いたまま、一方的な法解釈の変更によって、埋め立てを強行し、新基地を建設することは・・・看過できない重大な問題をはらんでいる。それだけでも埋め立て承認を撤回する理由になると思う」と口では言いながら、肝心の翁長知事の「撤回」宣言については「局面を打開するためには発想の転換が必要だ」というだけで、現にいま辺野古の海が回復不可能なまで埋め立てられているという現実を無視して、「撤回」とはほど遠いSACO(日米特別行動委員会)2なるもののの立ち上げを提案しています。沖縄タイムスには翁長知事に対して一日でも早い埋め立て承認撤回を求める気概と意思はないものと判断するほかありません。沖縄2大紙の一方の雄がこのざまでは翁長知事は結局取り返し不可能な状態になるまで「撤回」宣言はしないでしょう。沖縄タイムスは翁長知事の重大な不作為と公約違反に手を貸していると言わざるをえません。

【山中人間話目次】
・翁長知事の「来月、県議会に必要な議案を提出し、可決されしだい、7月にも工事の差し止めを求める裁判を起こす」という方針の欺瞞
・沖縄での米軍基地反対運動をおこなう「反対派」は「年寄りばかりで若い人はいない」のか?――「ニュース女子」の真逆をゆく報道
・坂井定雄さん(龍谷大学名誉教授)の紹介するワシントン・ポストの記事にはアメリカのジャーナリスト魂がある
・グテレス国連事務総長が「従軍慰安婦」問題に関する日韓合意に「賛意」「歓迎」を表明したといううその事務総長自身の反駁
・「ケナタッチ国連特別報告者について国連事務総長が安倍首相に『個人の資格で活動しており、必ずしも国連の総意を反映するものではないと述べた」といううそへの国連事務総長報道官の反論コメント
・「和泉洋人・首相補佐官と首相官邸で複数回面会し、『総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う』」などと言われた」(前川証言)という「総理のご意向」問題のダメだし報道
キョウ おながちじ3
辺野古移設容認を決定 自民沖縄県連大会

Blog「みずき」:自民党沖縄県連会長の照屋守之氏は先日8日の記者会見で「知事とは対立はしていない。知事は(辺野古新基地に)反対をしながら、実際は(基地を)造らせている。表面では反対・撤回と言っているが、知事の本質とわれわれは似ている」(琉球新報 2017年4月9日)と語ったと言います。この8日に県連大会を開き、辺野古移設容認を明文化したばかりの沖縄・自民党も「翁長知事は表面では反対・撤回と言っているが、実際は(基地を)造らせている」と認識しているということでしょう。

また、元裁判官の仲宗根勇さん(沖縄・うるま市在住)は次のように言います。「守之君はこうも言っている。『翁長知事は基地を造らせないと言いながら、埋め立て承認取り消しを自ら取り下げた事で工事が再開された。『造らせない』という知事が承認取り消しを取り消すことはあり得ない。』と。私の従兄弟の親戚筋に当たる同君は私の拙文や拙著も正確に読み込んでいるようだ。敵ながらあっぱれだ。それにひきかえ、わが方に馬耳東風、豆腐に釘の輩がいかに多いことか」、と。(仲宗根勇FB 2017年5月13日)

さらに「アリの一言」ブログ主宰者の鬼原悟さんは次のように言います。「翁長氏のメッキはすでにはがれています。『翁長幻想』から脱却し、『辺野古新基地阻止』、そして来年の知事選に向けた新たなたたかいを開始すべきときではないでしょうか」、と。(「アリの一言」 2017年5月13日) 

まさにそうです。私たちはいま「翁長幻想」から脱却すべきときだと私も思います。いま、脱却しなければ辺野古は埋め立てられてしまいます。時間はそう残されてはいないのです。


【山中人間話目次】
・「承認撤回」表明から7週間。自民党沖縄県連会長の照屋守之氏は「翁長知事は辺野古新基地に反対をしながら、実際は基地を造らせている」と言う
・沖縄の日本復帰45年 沖縄県民世論調査(沖縄タイムス・琉球朝日・朝日新聞)
・そのはじまりは1930年代ではなく、1920年代だった。はじめはほんのちいさな運動が、大きな渦となって歴史を巻きこんでいく――「イアン・カーショー『地獄の淵から』短評」(海神日和 2017-05-12)より
・ここでは死刑制度の本質的な問題が抉られている〜「国が人を殺す」ということを考える(レイバーネットTV。出演:太田昌国、坂上香、山口正紀、笠原眞弓)
・辞書を、言葉をなんだと思っているのか――毎日新聞校閲グループの岩佐義樹記者のさらなる安倍「そもそも」論批判のクリンヒット記事
・「浪江町森林火災による大気中放射能の増加」という記事をどう思うか?――岩佐記者の論理に対置して
・「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」発足批判――このそうそうたる顔ぶれのメンバーはいかなる「原発ゼロ」主義者たちか? 
 キョウ のりまつさとこ12キョウ のりまつさとこ11
乗松聡子さん(左)と新垣勉さん

Blog「みずき」:同標題の昨日付(5月4日)の記事は、新着の新垣勉さんの論(沖縄タイムス「文化欄」5月2、3日付)とその新垣さんの応答の論の前提となる同じく沖縄タイムス紙「文化欄」(4月12、13日付)に掲載されたひとつ前の乗松聡子さんの論に的を絞ってフォーカスしたものでしたが、この「論争」にはさらにその前の段階での若干の議論のやりとりがあります(この問題に関する乗松さんの主張のはじめの論に新垣さんが応答してきたため結果として「論争」のようなものになりました)。ここにその前の段階からの議論のやりとりの全文を掲げることによってこの乗松さんと新垣さんのやりとりはどのように進展してきたかを見てみたいと思います。辺野古埋め立て承認撤回と県民投票をめぐるおふたりの主張の考え方の違い、力点の違いがいっそう明らかになるものと思います。
 
昨日の記事で述べておいた新着の新垣論考を読んだ私の感想を再度掲げておきます。
 
「さて、私は乗松さんの主張の立場と同じ立ち位置にいるものですが、そうした立場性の違いを私のつもりとしては抜きにして(立場性の違いは否応なく論に反映するものですから、ほんとうのところは抜きにはできないのでしょうが)新垣勉さんの論考についてひとこと感想を述べておきますと、新垣さんの論には自身の見解にあくまでも固執しようとする固陋なところがやや目立つように思われます。その分、対者の論をその論のままに公正に読みとることができない。対者の論を自己の主張に都合のよいように曲解して論を展開しているように私には見受けられます。そうした姿勢では決して第三者に対して説得的な論を構成することはできないでしょう。私は自身のFBの4月12日付の記事に「この議論が真摯な議論として発展し、大きな実りのあるものになることを私は切に望みます」と書いておきましたが、そうした真摯な議論とはほど遠い議論の展開になっていることを残念に思います」。
 
さらに以下は、上記の私の感想にいただいた沖縄在住の元裁判官の仲宗根勇さんのコメント。私が遠慮して言わなかったことを仲宗根さんはさらにずばりと指摘しています。
 
「勉氏は2015年5月1日行政法学者ら五名とともに記者会見をし、撤回可能との意見書も県に出した。そこで勉氏は県の第三者委員会の結論前でも撤回できると主張していた(沖縄タイムス5月2日)。主張の一貫性がないのは思慮の浅さゆえか、弁護士特有の悪しき法律家の変節か。今度の論は「弁護士が1番」的な裁判至上主義と裁判官に対する楽観論に彩られ、乗松さんをシロートと見て、高い目線で自説に反する相手の主張を唯我独尊的、一刀両断的に切り捨てている。撤回理由を留保事項と民意の2点のみとするその論の誤謬は言うまでもなく、民意が裁判において絶対的な力を持つかのような論はシロート以下の謬見だ。民意は撤回を基礎付けるたくさんの請求原因の一つになりうると言うに過ぎず、絶対的なものではない。これが広義の民事裁判の常識である。」
 
辺野古の海を守るためには一日も早い「埋め立て承認」の撤回しかありません。私のこの問題についての主張も繰り返しておきます。いまならまだぎりぎり間に合う、というのは、「撤回」を主張する多くの人たちが異口同音に言っていることです。逡巡している時間はないのです。
 
各写真をクリック拡大してご参照ください。

沖縄タイムス 2017年3月1、2日付:

キョウ のりまつ6 

キョウ のりまつ7


沖縄タイムス 2017年3月21、22日付:
キョウ のりまつ8


キョウ のりまつ9

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新垣勉さん(左)と乗松聡子さん

Blog「みずき」:ここで取り上げる論考は乗松聡子さん(カナダ在住、「ジャパンフォーカス」エディター)の沖縄タイムス紙4月12、13日付の「新垣論考を読んで――承認撤回と県民投票」(上・下)と同論考に対する応答、あるいは反論としての新垣勉さん(沖縄在住、弁護士)の同紙5月2、3日付の「乗松論考への応答――裁判勝利を見据えた『撤回』」(上・下)という論です。乗松さんが新垣論考に対して沖縄タイムス紙を通じて再度応答するのかどうかはわかりませんが、一応、乗松さんの主張と同主張に対する新垣さんの反論が出揃いましたので両論を併記してご紹介させていただくことにします。
 
さて、私は乗松さんの主張の立場と同じ立ち位置にいるものですが、そうした立場性の違いを私のつもりとしては抜きにして(立場性の違いは否応なく論に反映するものですから、ほんとうのところは抜きにはできないのでしょうが)新垣勉さんの論考についてひとこと感想を述べておきますと、新垣さんの論には自身の見解にあくまでも固執しようとする固陋なところがやや目立つように思われます。その分、対者の論をその論のままに公正に読みとることができない。対者の論を自己の主張に都合のよいように曲解して論を展開しているように私には見受けられます。そうした姿勢では決して第三者に対して説得的な論を構成することはできないでしょう。私は自身のFBの4月12日付の記事に「この議論が真摯な議論として発展し、大きな実りのあるものになることを私は切に望みます」と書いておきましたが、そうした真摯な議論とはほど遠い議論の展開になっていることを残念に思います。

各写真をクリック拡大してご参照ください。


乗松論攷への応答 ――裁判勝利見据えた「撤回」(上) 新垣勉

沖縄タイムス 2017年5月2日付:
キョウ のりまつさとこ7
キョウ のりまつさとこ6


乗松論攷への応答 ――裁判勝利見据えた「撤回」(下) 新垣勉

         
沖縄タイムス 2017年5月3日付:

キョウ のりまつさとこ9 
キョウ のりまつさとこ10

キョウ うちのみつこ2

Blog「みずき」:この記事の筆者のアエラ編集部の渡辺豪記者は「私も移住者として沖縄に17年間暮らし」「地元紙で主に基地問題を担当」したと言います。だからか。渡辺記者のまなざしには深いよどみの淵底に下り立った者だけが知る孤高の人の悲しみのようなものがあります。それはある意味で琉球人の悲しみに相似したものでもあるでしょう。その悲しみが透徹した眼になっている。また、その透徹した眼で選ばれた引用も優れている、というのが私の読後感です。私は渡辺記者の記事に深く学ぶところがありました。

渡辺豪記者は以下のように書いています。

『作家の目取真俊は辺見庸氏との対談(4月16日付沖縄タイムス、琉球新報など<共同通信配信記事>)で、こう問い掛ける。「沖縄が暴動寸前の状況になり、本当に米海兵隊が撤退する事態に至ったとき、ヤマトゥの人は『沖縄県民が望んだことが実現してよかった』と歓迎するだろうか」 さらに沖縄独立論に触れ、「まだ政治的力」はないとしつつも、「そもそも、日本政府が独立を認めることはあり得ないと思う」と悟り、こう予見する。「領土だけではなく、広大な領海も失う。そうなれば、自衛隊が出動し、県民に銃を撃つかもしれない」これは妄想ではない。歴史認識を欠いたまま、「本土」の人間が沖縄に対して当事者意識をもつとき、その振る舞いはより残酷になるリスクは確かにある。作家の姜信子は非常勤講師をしていた九州の大学で、石垣市在住の八重山戦史・芸能史研究の第一人者である大田静男氏を招いた特別講義でのエピソードを紹介している。「大田さんは講演の最後に学生たちにこう尋ねた。『沖縄が独立宣言をする、それを認めぬ日本国が沖縄を攻撃するとする、もし君たちが日本軍兵士ならば、国家の命令通り沖縄に銃を向けるか?』。そのとき、大教室にいた男子学生の多くが、銃を向けると答えた」(3月2日付琉球新報)これは10年余り前の出来事だというが、現在であれば一層酷い学生たちの反応に直面するのではないか。そう悲観せずにはおられないほど、沖縄と「本土」の亀裂は取り返しがつかないほど深まってしまった。』

ただ、記事中で渡辺記者は、この2月5日に那覇市内で開かれた「時代の危機に立ち上がる短歌」というテーマのシンポジウムに触れ、そこでのパネラーのひとりとしての「朝日歌壇」選者の永田和宏氏の発言を高く評価しているようですが、同シンポジウムでの永田発言の評価については歌人で短歌評論家の内野光子さんの以下のような批判、指摘があることをご紹介しておきます。内野さんは次のように述べています。
 
『比嘉美智子の開会のあいさつに始まり、鼎談は、三枝昂之、永田和宏と沖縄在住の名嘉真恵美子の3人によるものであった。進行は三枝で、永田の最初の発言は「今日の会は政治集会ではないので、短歌の表現を問題にしたい」というもので、「沖縄に基地が集中していることへの思いや考えはある。しかし、そのまま短歌にすると空々しくなるので、自己相対化が必要」とする。三枝は、遠く離れた沖縄は日本なのか、本土ともいえない戸惑いを感じる、とする。また、名嘉真からは、沖縄の短歌を本土のモノサシで批判する傾向にある、とする。このあたりのことを、『琉球新報』は、翌日の記事で、鼎談では「<沖縄>を詠む際の後ろめたさ戸惑いのようなものを含めて話し合われた」(「沖縄の表現模索 県内外の歌人集い討論」『琉球新報』2017年2月6日)と報じ、後の2月23日の記事では、3人の作品を通して「沖縄を詠うときの逡巡。<沖縄は日本か><日本はこれでいいのか>。他者そして自身に問いながら、答えの出ないもどかしさが見える」と報じた(「時代の危機に立ち上がる短歌 沖縄で問う<歌の力>歌人ら向き合い方議論」『琉球新報』)。

しかし、私が聞いていた限りでは、やや印象が異なっていた。永田は、自作の「どうしても沖縄は私に詠へない詠へない私を詠ふほかなく」(『現代短歌』2017年2月)などを引いて、時代の危機に際して、短歌は政治の言葉ではないので、安易に意見を言ってはならない歯止めが必要であることを強調していた。三枝も、自作「自決命令はなかったであろうさりながら母の耳には届いたであろう」(『それぞれの桜』2016年)とこの作品と対になっている、資料には出ていない「自決命令はあったであろう母たちは慶良間の谷で聞いたであろう」などを前提に、自決命令の有無については、簡単には結論が出ないとしての両論を踏まえるもどかしさを語っていた。鼎談後の沖縄県内外の10人の歌人たちのスピーチで、一番バッターの玉城洋子は、上記の鼎談を受けて「沖縄の短歌はどこへ行く、辺野古の海は、沖縄人のアイデンティティ」の思いを語った。私も、永田と三枝の逡巡と用心深さは、何に由来するのかを考えていた。自らの未知や無知について、謙虚で、慎重になることは大切なことだが、ためらい、戸惑い、自らの思いをストレートに語ることをしないうちに、現実は待ったなしで、進んでしまうのではないか、の疑問がもたげた。この「逡巡」は、現実逃避にも連なる気がした。同じような趣旨の質問が会場からも提出されたような報告があったが、質問の詳細も回答もなかった。』(内野光子のブログ 2017年3月2日)

渡辺豪記者には一考していただきたいことです。


【山中人間話目次】
・アエラ編集部の渡辺豪記者の「沖縄論壇と本土との亀裂は取り返しがつかないほど深い」という論
・仲宗根勇さん(元裁判官)の沖縄タイムス「識者評論」――承認の撤回 一刻も早く
・仲宗根勇さん(元裁判官)の沖縄タイムス「識者評論」――承認の撤回 一刻も早く(動画版)
・乗松聡子さん(カナダ在住。「ジャパンフォーカス」エディター)の「沖縄 4.28(屈辱の日)」考。「分断を超えて――今、本土からみつめる4.28」
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)のコラム想い風「辺野古埋め立て 致命的な結果に」
・チョイさんの沖縄日記――沖縄平和市民連絡会の総会では、平和市民連絡会として早急に翁長知事に埋立承認の「撤回」を求める申し入れをすることが決まった
・宮城康博さんは自分の感覚を大切にしてものを見ている。私はそういう視点をほんとうの意味で「民主主義」の視点というのだろう、と思う
・琉球新報社説の強い決意。「沖縄は屈しない、諦めない」
キョウ へのこ34

Blog「みずき」:一昨日の4月25日、政府(沖縄防衛局)は辺野古埋め立て護岸工事を強行しました。翁長沖縄県知事はいうまでもなく即刻抗議の記者会見を開きはしましたが、私から見て、翁長知事の発言は、「護岸工事は始まったばかりで、2度と後戻りができない事態にまで至ったものではない」「撤回を視野に入れて、法的な観点や国の日々の動き、全体の流れを勘案しながらあらゆる動きを想定して弁護団と議論している」などとのらりくらりとしたもので、実質、政府(沖縄防衛局)の護岸工事の強行を容認するかのような発言でしかありませんでした。

その翁長知事の発言を聞いて、沖縄県島尻郡在住の宮城健さんは以下のような意見を述べていました。

『「知事が撤回しようとも工事は進むから、辺野古に人が集まるしかない」と言っている人々は、オナガが取り消しを取り消すまで、人が集まらなくとも埋め立て部分の工事が止まっていたことを知らんのか。県庁に押しかけ自ら選んだ為政者に阻止させる民主的で効果的な方法より、死傷者だしながらアピールする「ポーズ」を選ぶというのか。バカバカしい。もう絶対に現場には行かない。』

Makoto Yasuさんはその宮城健さんの記事に「これ最後のプレゼント やることを、それぞれの場所で 信じる道を切り開いていこう」というコメントをつけた上で阿部岳・沖縄タイムス北部報道部記者の「嘆かず依存せず黙々と」という「視点」の言葉を紹介していました。このコラムで紹介されている石原吉郎も目取真俊さんも私の好きな詩人であり、作家です。

私には宮城健さんの絶望の言葉もMakoto Yasuさんの「やることを、それぞれの場所で 信じる道を切り開いていこう」という希望を信じる言葉もどちらもよくわかります。ここには見かけほどの「対立」はありません。私にはどちらも同じことを言っているように見えます。共通しているのは安倍政権への弾劾はもちろん、翁長知事にも安易に信を置かない、ということでしょう。

私も最後にひとこと述べておきます。翁長知事よ。ご託宣はもうたくさんだ。即座に「埋め立て承認撤回」をしなさい、と。


【山中人間話目次】
・辺野古埋め立て問題――宮城健さんの絶望の言葉とMakoto Yasuさんの希望を信じる言葉と阿部岳・沖縄タイムス北部報道部記者の「嘆かず依存せず黙々と」という「視点」の言葉
・辺野古埋め立て護岸工事着手に関する翁長知事の抗議の記者会見全文
・「リベラル21」の常連執筆者の半澤健市さんが紹介する成田龍一さん(大学教員)と中村文則さん(作家)のおふたりの「若者考」が興味深い
・フランス大統領選――マクロン前経済相と右翼・国民戦線(FN)のルペンの戦いをどう見るか?
・国境なき記者団(RSF、本部パリ)26日発表 2017年報道自由度ランキング、日本72位
・シリア空爆の際のロシアとアサド政権の化学兵器(サリン)使用の真偽についてフランス政府は「化学兵器を使用したのは疑問の余地なくアサド政権側だ」とする調査報告書を発表した
キョウ へのこ32

Blog「みずき」:「全体の利益のためとして一部の者に犠牲を押しつける。その犠牲の押しつけを、多数決で正当化する。こんなやり口を民主主義とはいわない。これは多数の横暴であり、差別であり、人権の侵害であり、地方自治の破壊なのだ。アベ政権を支持する者よ、恥を知るべきではないか。」

上記の澤藤統一郎さん(弁護士)の指摘はそのとおりでしょう。しかし、「本日(4月25日)政府(沖縄防衛局)は無許可状態での本格的護岸工事着工を強行してきた。琉球新報が示唆したように、翁長知事は、仲井眞前知事の承認を撤回するだろう。そして、その撤回の効果をめぐって、県と国とは、またまた法廷で対決することになる。(略)沖縄は辺野古建設を拒否する翁長知事を支持し、全国は辺野古建設を強行するアベ政権を支持しているのだ」という澤藤さんの見方は誤まっている、控えめに言っても大甘だと私は思います。

下記の記事で私が指摘しているように翁長知事は政府(沖縄防衛局)による本格的護岸工事が着手されたこの期に及んでも「護岸工事は始まったばかりで、2度と後戻りができない事態にまで至ったものではない」「撤回を視野に入れて、法的な観点や国の日々の動き、全体の流れを勘案しながらあらゆる動きを想定して弁護団と議論している」などという日和見の言説をいまだに弄しています。

翁長知事のこの言説は「2度と後戻りができない事態にまで至」るぎりぎりまで「撤回」宣言はしないと言っているようなものです。しかし、そのときはすでに「時遅し」というべきでしょう。「工事が進めば、工事の差し止め訴訟は敗訴するのが、この種裁判の判例の論理。まして、仮の差し止めは即座に却下されるだろう」というのが実際の司法実務に通じている元裁判官の仲宗根勇さんの見方です。

また、澤藤さんは、「琉球新報が示唆したように、翁長知事は、仲井眞前知事の承認を撤回するだろう」などという楽観論も述べていますが、澤藤さんが引用する琉球新報社説は「知事は埋立承認権者として承認を撤回できるはずだ」「知事選で圧倒的多数の信任を得た辺野古新基地阻止の公約を実現するため、承認撤回のタイミングを逃してはならない」と翁長知事に一日も早く「撤回」宣言をするように強く促がしてはいるものの、「翁長知事は、仲井眞前知事の承認を撤回するだろう」などという楽観的な見通しは述べていません。

澤藤弁護士の言説は沖縄のニュースは主に「赤旗」に頼り、その「赤旗」が翁長知事とオール沖縄を無批判、無条件に支持しているのをさらに支持しているところからくる「井の中の蛙大海を知らず」的な謬論だというのが澤藤弁護士のこの論に関する私の評価です。


【山中人間話目次】
・澤藤統一郎さん(弁護士)の「沖縄の民意を蹂躙するアベ政権の支持者よ、君たち恥ずかしくないか。」という論への異議
・鬼原悟さん(「アリの一言」主宰者)の「『沖縄』『朝鮮半島』―『当事者』はだれか?」(2017年04月25日)
・現在のアメリカと中国の関係、さらに的を絞れば朝鮮(北朝鮮)問題を巡る米中の関係についてもっとも納得のいく田畑光永さん(元TBSテレビキャスター)の論評
・仏大統領選、パリで決選投票進出2候補へのデモ 逮捕者100人以上 - AFPBB News 2017年04月24日
・それにしてもフランス左翼の衰退についてはフランス社会党第一書記・大統領のオランドの責任は大きい
キョウ へのこ31

Blog「みずき」:翁長沖縄県政を糺す。「就任から2年半を迎えようとする翁長雄志知事の評価は、「支持する」が58%、「支持しない」が22%、「その他・答えない」が20%だった。性別や年齢別、地域別を問わず、まんべんなく支持を維持している。支持すると答えた人は、性別では男性の55%、女性の60%。」(沖縄タイムス 2017年4月25日)ということのようですが、このまま埋め立て承認の撤回をせずに安倍政権の「違法行為」を唯々諾々と許してしまうようでは翁長知事の支持率はこのままであるはずがありません。急激な下降カーブを描くことになるでしょう。すなわち、「オール沖縄」なる鵺(ぬえ)のような非存在に支えられた翁長知事の政治的な命脈も尽きるとき、と見てよいでしょう。

【山中人間話目次】
・翁長さんはこの期に及んでも、「護岸工事は始まったばかりで、2度と後戻りができない事態にまで至ったものではない」などという日和見の言説をまだ弄している。
・翁長沖縄県政を糺す
・翁長知事よ、どうする?なおあらゆる手段を使って阻止するという言葉だけの空元気で逡巡するおつもりか!(仲宗根勇FB 2017年4月25日)
・政府が辺野古の埋立て工事に着手 - 琉球朝日放送 報道制作部 ニュースQプラス 2017年4月25日
・<社説>辺野古護岸着工へ 埋め立て承認撤回する時だ - 琉球新報 2017年4月25日
・日本政府・沖縄防衛局が25日午前9時20分、辺野古新基地建設・埋め立てにつながる護岸工事を開始したと発表した――沖縄タイムス「号外」
キョウ うるましちょうせん

Blog「みずき」:沖縄県うるま市の市長選挙で自民党と公明党が推薦する現職の島袋俊夫が翁長知事とオール沖縄が推薦する元県議の山内末子を抑えて当選しました。これにより沖縄県内で今年に入って行われた3つの市長選挙のいずれも自民党が支援した候補が翁長知事が支援した候補を破る結果となりました。5753票差でした。投票率は60.7%で前回を1.85ポイント下回りました。

選挙結果として露れた以上の基本的指標を押さえただけでも、一事飛ぶ鳥さえ落とすがごとき勢いであった「翁長人気」「オール沖縄人気」に急速な陰りと衰えが見えていることは明らかですが、その敗因を元裁判官でうるま市在住(うるま市島ぐるみ会議共同代表)の仲宗根勇さんはさらに次のように分析しています。

『辺野古新基地問題を政策にも争点にも打ち出さなかった山内選対の戦略に敗因がある。候補者も応援の翁長知事も辺野古新基地問題は一切触れなかった。相手陣営の経済的利益誘導の公約のレベルでこちらも子供の養育問題など経済問題で争い、公約の違いを鮮明にしなかったのが痛い。公約の違いを鮮明にせよと、私は選対役員会で主張したのだが。現職勝利で、こちらが戦略的に争点化しなかった辺野古新基地建設問題をアベ官邸は「民意は辺野古OK」の世論操作をするのだろう。当分、うるま市の政治風土は変わらないことを思うと、個人的には、挫折感は払いようがないが、「オール沖縄」にとっては口に苦い「良薬」となれば、せめてもの幸いだが、、、。さて、「オール沖縄」はどう総括するのだろう。その総括をきちんとできなければ、「オール沖縄」の滅びの道が口を開けてそこに準備されていることは明らかだ。』(仲宗根勇FB 2017年4月24日)

しかし、私はさらに思います。「山内選対の戦略に敗因がある」というよりも、辺野古新基地建設反対、辺野古埋め立て反対、高江ヘリパッド建設反対という沖縄県民にとっての思想上のベースともいえる「革新」の大義をもって戦おうとせず、逆にその「革新」色を極力消すことが勝利の道(いわゆる勝利至上主義)だと大いなる勘違いをしている山内選対を含むオール沖縄の「思想」そのものに最大の敗北の要因があったというべきではなかったか。いまや「翁長知事讃歌」「オール沖縄讃歌」は百害あって一利なし、という状況さえ自らつくっているのだ、と。


【山中人間話目次】
・沖縄県うるま市の市長選挙での翁長知事とオール沖縄の山内末子さんの敗因について
・鬼原悟さん(「アリの一言」ブログ主宰者)もうるま市長選の開票結果について「オール沖縄」陣営の政治責任と沖縄メディアの報道責任を厳しく追及しています
・明日の選挙の結果のいかんに関わりなく辺野古湾の埋立承認撤回は速やかかつ即座に宣言されなければならない
・辺野古基地問題。平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の視点
・石岡裕さんの新垣勉氏の県民投票賛成論攷批判
・衝撃の大きさという点で、本日読んだ記事の中で、この一行の記事に勝るものはない――内閣支持率、58%に上昇 - 共同通信 47NEWS
キョウ おきなわ15

Blog「みずき」:前田朗さん(東京造形大学教授)の「仲宗根勇・仲里効編『沖縄思想のラディックス』」評。

「現代沖縄の代表的論客たちが沖縄の歴史、政治、思想を縦貫する独自の沖縄論を展開する。翁長県知事体制の確立から現在の変節にいたるまで、ドラマチックなまでのリアル・ポリティクスを根底にすえ、ブレることのない沖縄の現状を思想的にえぐり出し、これからの沖縄のあるべき姿を遠望するラディカル・メッセージ。」(前田朗Blog 2017年4月7日)

しかし、私は、前田さんの「翁長県知事体制の確立から現在の変節にいたるまで」という評言には異議があります。前田さんは翁長県知事体制の「現在の変節」と言いますが、翁長県知事体制はいまに「変節」が始まったのではなく、語義矛盾を承知の上であえて言えばはじめから「変節」していたというべきではないのか。その「はじめからの変節」を隠蔽して「オール沖縄」なる美言をつくり、人々を惑わしてきたところにこそ翁長県知事体制のはじめからの問題があったというべきではないのか。同「体制」をつくり、支えてきたのは「オール沖縄」自身、すなわち、その代表格の日本共産党と社会民主党です。前田さんの論ではほぼ内定していた革新候補を「勝てない」からという理由づけで強引に引きずり降ろし、保守・翁長を担ぎ出した共産党と社民党の当初からの責任が捨象され、不問に附されてしまいます。これでは真の「翁長県知事体制」批判にはなりえないでしょう。この評言は前田さんの立ち位置の日和見性、あいまいさを示している、というのが私の評価です。


【山中人間話目次】
・前田朗さん(東京造形大学教授)の「仲宗根勇・仲里効編『沖縄思想のラディックス』」評
・ 乗松聡子さん(カナダ在住。「ジャパンフォーカス」エディター)の「仲宗根勇・仲里効編『沖縄思想のラディックス』」評(沖縄タイムス掲載)
・「オール沖縄=翁長県政への<讃歌>と<挽歌>を自在に語る----仲宗根勇さん(元裁判官)と仲里効さん(批評家)の対話
・太田昌国さんの「津島佑子さんの思い出に」(『津島佑子――土地の記憶、いのちの海』掲載)
・無法国家の工事強行 ――目取真俊「海鳴りの島から」2017-04-05
・人民と政府は、歴史から何物も学ばず、あるいはそこから導きだされる原理にのっとって行動することはけっしてなかった――辺見庸ブログ 2017年03月29日
キョウ へのこ21

Blog「みずき」:平安名純代さん(沖縄タイムス米特約記者)の「翁長雄志知事が就任後に初めて参加した県民集会で、前知事の埋め立て承認の「撤回を力強く必ずやる」と明言した翌日、米政府官僚から、「県知事の撤回表明は敵に手の内を見せたに等しいのに、沖縄ではなぜ評価されるのか」との質問を受けた」(平安名純代の想い風 沖縄タイムス 2017年3月27日)という指摘はきわめて重要な本質を衝く指摘だと思います。

『「撤回しました」と「これから撤回します」の間には大きな差があります。このコラムでは詳細は割愛しましたが、沖縄県知事が実際に辺野古の埋め立て承認を撤回する際、撤回の効力を最大化し沖縄にとって最善のシナリオを実現させるためには、撤回と同時に幾つかアクションを取る必要があります。元裁判官の仲宗根勇氏は自身のFB上で、「政府は取り消しの時と同じように、撤回の翌日には撤回の無効と一時停止の申し立てをするはず」と指摘したうえで、こうした状況を回避するために、「執行停止の差し止めの訴えと仮の差し止めを同時に提訴」する必要性を強調されています。そうして初めて「撤回の効力が持続し、工事は止まる」のです。知事の撤回の決意はもちろん歓迎(「撤回しました」表明ならより歓迎だった)ですが、非常に繊細なタイミングを要する事柄だけに、前もって「撤回します」と宣言し、政府に対抗措置を講じる時間的余裕を与えたのが果たして沖縄にとってよい戦略だったのかどうか疑問が残ります。実際、翁長知事は2月にジョージワシントン大学で行った講演後の質疑応答で撤回について聞かれ、「戦術というものはいろいろ考えながらやっていかなければならない問題ですから、政府でさえ言わないのに、今いったような形で沖縄県はこうしよう、ああしようなどという話はこれは言えません」と説明されていました。何が知事の心境を変化させたのでしょう。私はこれまで米側を取材してきたなかで、米側が沖縄に有利なシナリオがあると認識していると感じたことが何度かあります。しかし現実は沖縄にとって好ましくない方向へと動いています。新基地建設阻止の実現のために翁長知事を支えようというならば、知事ひとりに丸投げするのではなく、自分が知事の立場だったらどうするかと一人ひとりが考え行動する必要があります。県民集会で「知事を支えよう」と呼びかけられていた登壇者の方々には元裁判官の仲宗根勇さんと面談して戦略を練り、有権者と対話してともに道を探り、「助言」という形で知事を支えていただきたいと思います。政府の言う事を鵜呑みにしないためにも、できるだけ多くの専門家の方々の見解を知り、知識で武装する必要があります。その責任はもちろん私たち沖縄メディアにもあります。』(
平安名純代FB 2017年3月27日

【山中人間話目次】
・平安名純代さんの米政府官僚から、「県知事の撤回表明は敵に手の内を見せたに等しいのに、沖縄ではなぜ評価されるのか」との質問を受けた」という指摘
・乗松聡子さんの「翁長知事が予定する埋立承認「撤回」で止まる工事を止めたままにさせるために 」
・沖縄メディアの主張の誤りが本土メディアまで誤誘導する一例として3月26日付の毎日新聞の記事をあげておきます
・翁長知事に損害賠償請求 国(菅義偉官房長官)の無知とメディア(共同通信)の無知
キョウ おなが8
米軍キャンプ・シュワブ前の抗議集会で演説する沖縄県の翁長雄志知事

Blog「みずき」:おそらく仲宗根さんの言われることが正しい。特徴的なことは翁長知事の「撤回」発言をぬか喜びしているのはこれまで「撤回」など口にしたことがなかった人たちだ。その人たちの口からどうして「やっと」という言葉が生じるのか。私は不思議だ。散々、これまで「翁長知事よ、早く『撤回』せよ」と口にしてきた人たちは今回の翁長知事の「撤回」発言に疑問を呈している人たちが多い。私もそのひとりだ。

「あらゆる手法持って撤回を必ずやるというのは撤回の棚上げを弁解したに過ぎないのではないか? 「撤回を視野に」発言はすでに聞き飽きている。撤回を予言すること(あらかじめいうこと)は、取り消しの時と同じように政府に撤回の一時停止を準備させるようなものだ。撤回はある日突然に、しかも政府に行政不服審査法を乱用しての一時停止の申し立てをさせないための執行停止の差し止めの訴えと仮の差し止めを同時に提訴すれば、行政行為の公定力によって撤回の効力が持続し、工事は止まる。しかし、取り消しの時にしたように政府は撤回のよく日には撤回の無効と一時停止の申し立てをするはずである。一日の勝負である。裁判所に県の提訴が先に継続しておれば、国交大臣も一時停止はできないはずである。」(仲宗根勇FB 2017年3月26日)


【山中人間話目次】
・おそらく仲宗根さんの言われることが正しい。特徴的なことは翁長知事の「撤回」発言をぬか喜びしているのはこれまで「撤回」など口にしたことがなかった人たちだ
・翁長「埋立承認撤回」発言問題。目取真俊さん曰く
・翁長「埋立承認撤回」発言問題。もう一人。宮城康博さん曰く
・第二回自由大学「あらゆるアートは共謀/狂暴である」
・TBS報道特集「籠池理事長単独インタビュー」(2017/3/25 放送)