キョウ トランプ2 
Blog「みずき」(1):北朝鮮が現実の「脅威」になるとすればトランプが先制攻撃に走ったときだろうから、脅威はまさに「日米安保体制」そのものに起因する。現実を直視するならば、北朝鮮問題を煽る(その一方でアメリカにはどこまでも忠実な)政党に投票してはならない。(toriiyoshiki‏ Twitter 2017年10月13日)

Blog「みずき」(2):ぼくが思うに、“現在ニッポンのひとびと”というのは、一部の例外(たぶん数パーセントだ)を除き、テレビを見ているうちに、“手品”にやすやすと洗脳される習性が身についた人々なのだ。(「Don't Let Me Down」)


【山中人間話目次】
・北朝鮮が現実の「脅威」になるとすればトランプが先制攻撃に走ったときだろうから、脅威はまさに「日米安保体制」そのものに起因する。現実を直視するならば、北朝鮮問題を煽る政党に投票してはならない(toriiyoshiki‏ Twitter)
・ぼくが思うに、“現在ニッポンのひとびと”というのは、一部の例外(たぶん数パーセントだ)を除き、テレビを見ているうちに、“手品”にやすやすと洗脳される習性が身についた人々なのだ(Don't Let Me Down)
・読売新聞が「自民32%、希望13%…衆院比例選の投票先」という自社の全国世論調査の結果を報道している。しかし、私は、一目見てこの読売の世論調査結果は疑わしいと思った
・読売新聞の紙面版には「東京都内の有権者でみると、今回は希望と立憲民主が各10%で分かれており、希望の小池代表のおひざ元でも苦戦している」という記述もあったようです
・各紙メディアの衆院選序盤電話世論調査が出た。共同通信曰く「自公で300超の情勢 緩み警戒」
・朝日新聞の選挙戦序盤情勢の電話世論調査の結果も出た。これまでも日本のメディアの調査結果はほぼ的確だったから後半によほどの政治情勢の変化がない限り今回も選挙結果は各メディアの読み(分析)のとおりになるだろう
・今日から衆院選が始まる。 私は「毎日世界のいたるところで新たな形をとって現れてくる原ファシズムを一つひとつ指弾する」国家的に認容された私たちの日常の延長のたたかいのひとつであると位置づけたい
・今度の総選挙投票日には同時に最高裁裁判官の国民審査の投票も行われますが、日本民主法律家協会と澤藤統一郎さんが国民審査の対象となる各裁判官の適否に関する判断資料を作成していて参考になります
キョウ あべ20

Blog「みずき」:アベシンゾウは先の国連総会演説でも北朝鮮の核の脅威を煽ることが自身の支持率アップにつながるという思惑からその演説の大半を朝鮮(北朝鮮)批判に費やして世界の顰蹙を買いましたが、その世界からの批判などなんのその自身の支持率さえアップすればよいというこれも自身の手前勝手な思惑からでしょう、今度の総選挙でも「北朝鮮危機」を争点化しようと躍起になっているといいます(毎日新聞 2017年10月4日)。

しかし、「そもそも、安倍氏の言う「北朝鮮の脅威」なるものが本当だとしたら、そのさ中になぜ解散したのか。安倍氏が解散を強行したのは、「北朝鮮の脅威」がフィクションであることを自ら証明したことにほかなりません。そうでないというなら、安倍氏は「北朝鮮の脅威」のさ中に政治空白をつくって国民を危険にさらしたことになり、それだけで首相・政治家失格です」(アリの一言 2017年10月5日)。

ウソつき宰相のアベシンゾウごときに騙されてはならないでしょう。しかし、それにしても、この記事でもメディアの安倍批判はなきに等しい。メディアにはアベシンゾウの「自らがでっち上げてきた「北朝鮮脅威論」に「愚かで無知蒙昧な」国民の関心を呼び戻して政権に対する支持率を回復させたという奢り」(浅井基文のページ 2017年10月3日)批判の視点は皆無です。一昨日(3日)の記事でも書きましたが、メディアこそ日本の政治の「末期症状」化の最大の元凶と私は思っています。 


【山中人間話目次】
・ウソつき宰相のアベシンゾウごときの自身の支持率アップ目当てが明白な「北朝鮮脅威」論などに騙されてはならないでしょう
・地方で希望の党からの離反者が続出しているという。しかし、その多くは元民進党議員で、希望の党からの出馬では当選が難しいという地元事情と自身の損得勘定の計算によるものがほとんどだ
・平安名純代さん(沖縄タイムス米国特約記者)の問題提起――沖縄の米軍基地問題において沖縄県に政策決定権がないことは周知の事実。なのに「これまで全国で少なくとも24回の住民投票が実施され、うち22件で投票結果が施策に反映された」から「県民投票で民意を問うことは意義がある」との主張は筋が通らない
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(小景編)24 ――渡辺輝人(弁護士)もまったくものが見えていない。共産党は、今年のはじめまで小池百合子を礼賛して」いたことなどご存じないようですね
キョウ あべ19

Blog「みずき」:アベシンゾウは今度の衆院解散を「国難突破解散」と名づけたらしい。軍歌にも「国難突破 日本国民歌」(1932年)というものがあった。中川末一という人の当時の大阪毎日新聞社懸賞募集当選歌らしいが、北原白秋が作詞の補修をして、山田耕筰が曲をつけた。次のようなものだ。

「吼えろ、嵐、/恐れじ我等、/見よ、天皇の/燦たる御稜威/遮る雲/断じて徹る。狂へ、怒濤、/ゆるがじ我等、/見よ盤石の/厳たる祖国、/太平洋/断じて安し。来れ、猜疑、/許さじ、我等、/見よ、極東の/確たる平和、/亜細亜の土/断じて守れ。挙れ、日本、/いざいざ我等、/見よ、国民の/凜たる苦節、/正義に、今/断じて立てり。」

勇ましい限りだ。しかし、大日本帝国は戦争に負けた。アベシンゾウにふさわしい歌というべきだろう。 戦後の日本はもはや大日本帝国ではない。「国難突破 日本国民歌」はアベシンゾウの弔いの歌となるほかない。


【山中人間話目次】
・アベシンゾウは今度の衆院解散を「国難突破解散」と名づけたらしい
・衆院解散を「国難突破解散」と名づけたアベシンゾウに贈る歌――国難突破 日本国民歌
・安倍政権の4年間で労働者の賃金は54万円消えた――過去最低の実質賃金と過去最高の内部留保を生んだアベノミクス
・こういう場合、「ひとり」の力は大きい――米共和党のオバマケア改廃法案、再び頓挫 上院で3人目の反対者
・原武史(放送大学教授・政治思想史)は西川祐子(日仏近・現代文学研究)の新著の『古都の占領 生活史からみる京都 1945-1952』を「これまでの歴史学の偏りを明らかにする占領期研究の記念碑的著作となるに違いない」という
・アミラ・ハス(イスラエル人ジャーナリスト)と金平茂紀(日本人ジャーナリスト)の対話――ジャーナリストはなぜ、なにを、どのように伝えるのか?(アミラ・ハス東京講演2日目 2017年9月20日)
キョウ あべ18 

Blog「みずき」:太田昌国さん(評論家、編集者)は米国の伝説的なジャーナリスト、ジョン・リードの『叛乱するメキシコ』と『世界を震撼させた10日間』の視点と重ねるようにして自らの「ロシア革命100年(1917年~2017年)」を見る視点を語っています。こういうときにこそ大局的な視点の重要性を痛感します。昨日の「今日の言葉」の内野光子さん(歌人、短歌評論家)の「現在の知識人、文化人と称される人々の発言や行動において、目前の課題に翻弄されながらの発言や行動は、とかく、より根本的な課題を置き去りにする傾向が、とくに最近目立ってはいないか、とても不安です 」という言葉が改めて思い出されます。こういうときとはどういうときか。むろん、アベシンゾウが「今週28日に召集される臨時国会の冒頭に衆議院の解散に踏み切ることを正式に表明」したこういうときです。この選挙は選挙でなければならないでしょう。だからこそ大局的な視点も忘れてはならないのです。アベシンゾウ的な政治を再び繰り返させないためにも。それにしても、今回の選挙はアベシンゾウ の鉄槌が第1で第2で第3だ。

【山中人間話目次】
・太田昌国さん(評論家、編集者)は米国の伝説的なジャーナリスト、ジョン・リードの『叛乱するメキシコ』と『世界を震撼させた10日間』の視点と重ねるようにして自らの「ロシア革命100年(1917年~2017年)」を見る視点を語っています
・この国の政治とメディアの醜悪の諸相(1)――この選挙はアベシンゾウなる醜悪きわまる男を徹頭徹尾鉄槌する選挙でなければならない!
・この国の政治とメディアの醜悪の諸相(2)――私は小池百合子と「希望の党」とその支持者を心から軽蔑する!
・この国の政治とメディアの醜悪の諸相(3)――笑止。この写真の福田峰之・内閣府副大臣なる男は単に自民党からの出馬では危ないとみて、小池新党に鞍替えしたにすぎない
・この国の政治とメディアの醜悪の諸相(4)――天皇主義者、すなわち、非民主主義者でしかありえない山尾志桜里なる者を誉めそやす「革新」とはなにか
・この国の政治とメディアの醜悪の諸相(5)――「中国の発言の背景には、日米韓の連携を弱めたい思惑があるとみられる」と書いているのは朝日新聞記者である。この記者は安倍政治の本質を見抜くふつうの眼さえ持ちえないのか
・私も「李外相の演説内容は、論理的にも法的にも非常に筋が通っている」と思うものです。ここでも朝鮮(北朝鮮)の一部の扇情的な文言だけをクローズアップする日本のメディアの報道のあり方が厳しく問われています
・メディアはもっと目を凝らしてこうした情報を発掘してもっと頻繁に発信するべきでしょう――トレンド観測:Theme 「関西の社会学者」著作続々 マイノリティーの現場を深く - 毎日新聞
・秀逸。「緑のたぬきBBA」には笑った。(見境なき記者団Twitter パロディー・イラスト)
キョウ あべ17
米軍機が北朝鮮沖を飛行 「今世紀では最も北まで」

Blog「みずき」:アベシンゾウが国連総会の一般討論演説で約16分半の演説のうち8割超を朝鮮(北朝鮮)批判に費やしたという。北朝鮮の核の脅威を煽ることが自身の支持率の回復現象をつくりだしたことから国連という場を利用してさらに支持率アップを図ろうとする自身の私利益に駆られた思惑からのことだろう。その国連の場でアベは北朝鮮に対話ではなく圧力強化で臨むべきだと述べ、さらに「全ての選択肢はテーブルの上にある」とする米国の立場を一貫して支持していることを強調したという。トランプの「全ての選択肢」の中には核の行使も金正恩への斬首作戦も含まれる。ともに国際法違反が明白な狂気の策だ。アベは日本という国が「狂気の国」であることを国際社会で自ら高らかに宣言した。「狂気の人」としてヒトラーにも比肩する烏滸の沙汰というよりほかない。私たちの国はこのような人物に専断されている。私は宗旨替えをする。もはや、対アベ布陣(いわゆる野党共闘)の統一政策は「安倍内閣打倒」の1本でいいだろう。その他はバラバラであってもいい。とにもかくにもまずはアベを首相の座から引きずりおろさなければならない。それが第1で第2で第3だ。

【山中人間話目次】
・とにもかくにもまずはアベを首相の座から引きずりおろさなければならない。それが第1で第2で第3だ
・「野党共闘」を呼びかけるのはいいでしょう。が、自らと自らが信奉する勢力がまさにいま「改憲勢力」として立ち現れている事実を忘れてもならないでしょう
・富裕層上位40人の資産が日本の人口の半分(6千万人)の資産と同じ、アベノミクスで富裕層上位40人の資産は1.9倍に増え貯蓄ゼロは427万世帯増、3世帯に1世帯以上が貯蓄ゼロ、急激に進む単身世帯の貧困化
・コメント:クラウドワークスというブラック企業の資金源はなにか?――「共産党に票を入れる人は反日」というブログ記事を書けば一件につき800円の報酬がもらえる
・社会は人の死をどんな形でも利用してはいけない――池澤夏樹「亡き伯母との会話」1993.8.18
・最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(小景編)21――無能なのが左で食ってるケースも山ほど知ってるぼくとしては、「まともなほど食うのが大変」と言いたい
キョウ あべないかく6  

Blog「みずき」:朝日新聞社が5、6日に実施した全国世論調査の結果が出ました。同紙は「内閣改造は、支持率回復にはほとんどつながらなかった形だ」と分析しています。順当な分析だと思います。

『朝日新聞社が5、6日に実施した全国世論調査(電話)によると、内閣支持率は35%で、第2次安倍内閣の発足以降で最低だった7月調査の33%と比べ、ほぼ横ばいだった。不支持率は45%で、こちらも前回調査の47%から大きく変わらなかった。調査直前に行われた内閣改造は、支持率回復にはほとんどつながらなかった形だ。』(朝日新聞 2017年8月6日) kojitakenさん(「 kojitakenの日記」ブログ主宰者)もほぼ同様の見方を示しています。そういうことでしょう。反転攻勢はこれからです。だとして、前原誠司に媚びを売るような政党(共産党)の姿勢=野党共闘路線は改憲阻止のためにも「百害あって一利なし」の愚策と言わなければならないでしょう(「最近の共産党・市民団体の右傾化スケッチ(13)(小景編)――共産党シンパサイザー・中野晃一(上智大学教授)の共産党の右傾化を促進させる謬論」参照)。改めて指摘しておきます。


【山中人間話目次】
・朝日新聞社の5、6日実施全国世論調査の結果――内閣改造は、支持率回復にはほとんどつながらなかった形だ
・JNN(TBS系列)が7日に発表した世論調査では安倍内閣支持率は先月1日、2日の調査結果よりさらに3.6ポイント下がって39.7%でした
・内海信彦さん(画家、早大「ドロップアウト塾」主宰)さんのアメリカ経由メキシコ訪問記。――アメリカの現場で体験するとトランプが断末魔のような状態にあることが実感できます
・北島教行さんとBlog「みずき」の「日本による原爆開発計画」文献紹介
・北島教行さんの「創価学会=公明党の国会議員でもあり、日本有数の著名な物理学者、伏見康治も旧日本軍による原子爆弾製造開発計画に関わっていた」という指摘
キョウ あべないかく4

Blog「みずき」:ついに安倍内閣の支持率が第2次安倍政権発足以来最低を更新しました。それも一般に30%を切ると危険水域と言われる20%台寸前の31.9%(日テレNEWS24 2017年7月9日)。安倍内閣の命脈はつきつつあるとみなしてよいでしょう。また、読売新聞この調査結果の見どころは、なんといっても安倍内閣の広報紙化しているお抱え新聞の読売新聞でさえ同内閣不支持率が過半数を超えたこと。かつ、同内閣支持率が2か月で25ポイントも暴落していることでしょう(2017年07月10日)。またさらにkojitakenさん(「きまぐれな日々」主催者)は朝日新聞のこのところの連続世論調査について以下のように論評しています。さもありなんと思うところはあるものの、私は朝日新聞の「対決姿勢」なるものに信を置きません。「朝日が毎週のように世論調査を打つのは、安倍政権から明確に「敵」と名指しされている(たとえばトランプと安倍が「ニューヨークタイムズに勝った」「朝日新聞に勝った」と言い合った件など)ことや、2014年に慰安婦問題で安倍にすり寄ったところそれを「飛んで日にいる夏の虫」とばかりに政権に利用された失敗に懲りて、政権との対決姿勢を明確に打ち出したことと関係があるのだろう。」

【山中人間話目次】
・ついに安倍内閣の支持率が第2次安倍政権発足以来最低を更新しました
・昨日(昨夜)の朝日新聞、読売新聞、NNN(日本テレビ系)の3大メディアの世論調査結果――読売新聞の巻
・昨日(昨夜)の朝日新聞、読売新聞、NNN(日本テレビ系)の3大メディアの世論調査結果――朝日新聞の巻
・保守本流雑誌の『文藝春秋』も「安倍降ろし」の旗を振り出しました
・篠田奈保子さん(釧路市在住、弁護士、4児の母)‏の「子どもにお金かけないんだもん。最賃低いんだもん。非正規増えてるんだもん」という悲鳴
・文在寅大統領にはどこかに陥穽がある。私は同大統領を安易に評価することにおおいなる危惧を感じる
・ハーバート・ノーマンのドキュメンタリーフィルムと仲宗根勇さんの解説
キョウ きたちょうせん3

Blog「みずき」:北朝鮮が「ICBM発射に成功」したという報道が流れています。これを機に東京都議選の敗北の失地回復といういともあるのでしょう。安倍政権は広範な広告媒体を使ってまたもや「北朝鮮脅威論」を大量に拡散しています。しかし、いまや「北朝鮮脅威論」は完全なまやかしの論でしかないことは明らかです。以下、浅井基文さん(元外交官、政治学者)が主張するところをお読みください。私たちにとっても重要な認識となるはずのものです。 『朝鮮民主主義人民共和国(以下「朝鮮」)の核ミサイル開発がスピードを上げている。今や米日の専門家を含め、朝鮮が日本と韓国を核ミサイルで破壊する能力を持つに至ったことを認めざるを得ない。朝鮮との軍事衝突が起きれば「壊滅的な戦争」になる(5月28日のマティス米国防長官発言)。(略)朝鮮が日韓両国を射程に収める核報復能力を保有するに至った以上、中露が一貫して主張してきた対話(外交)による以外に朝鮮核問題の解決はあり得ず、米日韓のこれまでの対朝鮮強硬政策(軍事圧力一本槍)は根本的に見直しが迫られていることは今や明らかである。安倍首相の対朝鮮政策は完全に破産した。私たちは、「北朝鮮脅威論」を振り回す安倍政権の呪縛を解き放ち、朝鮮半島の真の平和と安定の実現に貢献するべく、発想を転換しなければならない。「北朝鮮脅威論」のウソは、朝鮮が「3頭の猛獣(米日韓)に取り囲まれたハリネズミ」に過ぎない現実を理解すれば直ちに明らかだ。このウソを見極めれば、朝鮮が核開発に執着せざるを得ない事情も理解できるし、このウソを一つの根拠にして改憲路線を突っ走る安倍政権を「裸の王様」にすることもできる。』

【山中人間話目次】
・北朝鮮が「ICBM発射に成功」したという報道の浅井基文さん(元外交官、政治学者)の読み方
・「加計学園」問題巡り蔵内獣医師会長に聞く あの手この手で根回しあった
・加藤哲郎さんの「東京都議選の自民党惨敗の結果は「安倍首相にとっては『水に落ちた犬を打て』と言いうるほどの、大きな政治的地殻変動ではない」
・太田昌国さん(評論家、編集者)――安倍晋三、菅義偉などの現在の右派潮流の源流は20年前から滔々と流れている
・再びドゥテルテ(フィリピン大統領)という人物について――フランソワ=グザヴィエ・ボネ(フランス)の論に即して
・私は東京新聞には批判的な立場ですが、読んでおくべきと思った同紙の秀逸な記事――満蒙開拓団 ソ連兵への「性接待」
・チューリッヒの図書館で――革命前のレーニン夫妻
キョウ あべ12

Blog「みずき」:世界平和アピール七人委員会の怒りのアピール。「国会が死にかけている」。同委員会のこれほど直截で真率な表現を私はこれまで見たことはありません。同委員会メンバーの「怒り」は沸点に達しているということでしょう。アピールは言います。「政府と政権与党のこの現状は、もはや一般国民が許容できる範囲を超えている。安倍政権によって私物化されたこの国の政治状況はファシズムそのものであり、こんな政権が現行憲法の改変をもくろむのは、国民にとって悪夢以外の何ものでもない」。世界平和アピール七人委員会のその「怒り」の表現に私も強く同意します。

『かつてここまで国民と国会が軽んじられた時代があっただろうか。戦後の日本社会を一変させる「共謀罪」法案が上程されている国会では、法案をほとんど理解できていない法務大臣が答弁を二転三転させ、まともな審議にならない。安倍首相も、もっぱら質問をはぐらかすばかりで、真摯に審議に向き合う姿勢はない。聞くに耐えない軽口と強弁と脱線がくりかえされるなかで野党の追及は空回りし、それもこれもすべて審議時間にカウントされて、最後は数に勝る与党が採決を強行する。これは、特定秘密保護法や安全保障関連法でも繰り返された光景である。いまや首相も国会議員も官僚も、国会での自身の発言の一言一句が記録されて公の歴史史料になることを歯牙にもかけない。政府も官庁も、都合の悪い資料は公文書であっても平気で破棄し、公開しても多くは黒塗りで、黒を白と言い、有るものを無いと言い、批判や異論を封じ、問題を追及するメディアを恫喝する。

こんな民主主義国家がどこにあるだろうか。これでは「共謀罪」法案について国内だけでなく、国連関係者や国際ペンクラブから深刻な懸念が表明されるのも無理はない。そして、それらに対しても政府はヒステリックな反応をするだけである。しかも、国際組織犯罪防止条約の批准に「共謀罪」法が不可欠とする政府の主張は正しくない上に、そもそも同条約はテロ対策とは関係がない。政府は国会で、あえて不正確な説明をして国民を欺いているのである。

政府と政権与党のこの現状は、もはや一般国民が許容できる範囲を超えている。安倍政権によって私物化されたこの国の政治状況はファシズムそのものであり、こんな政権が現行憲法の改変をもくろむのは、国民にとって悪夢以外の何ものでもない。「共謀罪」法案についての政府の説明が、まさしく嘘と不正確さで固められている事実を通して、この政権が「共謀罪」法で何をしようとしているのかが見えてくる。この政権はまさしく国会を殺し、自由と多様性を殺し、メディアを殺し、民主主義を殺そうとしているのである。』(世界平和アピール七人委員会 2017年6月10日)


【山中人間話目次】
・世界平和アピール七人委員会の怒りのアピール。「国会が死にかけている」。同委員会のこれほど直截で真率な表現を私はこれまで見たことはありません。
・世界平和アピール七人委員会のアピールで弾劾されている安倍ファシズム政権の国会運営のでたらめさは朝日新聞の以下の調査でも明らかです
・「籠池前理事長を立件へ 補助金詐取容疑 大阪地検」というニュースについて
・加計学園問題で見逃してはいけない危険性(藤田英典・東京大学名誉教授)――検察は、安部晋三の森友学園疑惑、加計学園疑惑そのものを立件せよ
・春海二郎さん(長年、在日イギリス大使館に勤務)の英国総選挙の見方は欧州での新たな「左翼」の時代のはじまりを予感させるものです
キョウ きょうぼうざい

Blog「みずき」:金田法務大臣は畑野君枝衆院議員(共産)が質問に立った昨日6月2日の衆院法務委員会の答弁で「治安維持法は『適法に制定』『損害賠償も謝罪も実態調査も不要』」と言い放ちました。完全に歴史知識ゼロ、というよりも、絶対零度マイナス273.15 ℃以下の発言。永田浩三さんも指摘するように「これだけで辞任に値する」発言と言わなければならないでしょう。許されざる歴史認識、暴言です。こういう無知きわまる議員がのうのうと大臣までしている。ほんとうに日本は危うい。戦前に真っ逆さまに逆走している。「絶対に許すことはできない。これだけで辞任に値する。ポツダム宣言との関係においても、おかしい。横浜事件などの国家犯罪への自覚がないって、どういうことか。」(永田浩三FB 2017年6月3日)

【山中人間話目次】
・金田法務大臣の「治安維持法は『適法に制定』『損害賠償も謝罪も実態調査も不要』」発言は大臣罷免と議員辞職に値する
・猪野亨弁護士の共謀罪法案批判。事例が具体的で、共謀罪法案がいかに危ういものであるかについてとても参考になります
・続けて共謀罪法案批判の国際版。デイビッド・ケイ氏とスノーデン氏)の「表現の自由」と「共謀罪」批判
・神保哲生さん(ジャーナリスト)と宮台真司さん(社会学者)の「国連報告書の妥当性と政府の反応の異常性」という対話
・TBS「報道特集」の前川喜平前文科省事務次官インタビュー――行政の公平性とはなにか?
・特定のある人を「英雄視」する見方は容易に「個人崇拝」の暗愚に結びつくということ――前川喜平前文科省事務次官評価に関して
・竹信三恵子さん(和光大学教授。元朝日新聞記者)の指摘する安倍政権の「働き方改革」が危険な理由-ビデオニュース・ドットコム
・内海信彦さんの日本の左翼の大半が沈黙した天安門事件の真相とはなんだったのかという問題提起
キョウ あべてるえ8
安倍首相、加計学園・加計孝太郎理事長、三井住友銀行・高橋精一郎
副頭取、増岡商事・増岡聡一郎社長

Blog「みずき」:安倍官邸サイドには安倍官邸御用達記者と呼ばれてきた山口敬之元TBSワシントン支局長の準強姦罪もみ消し疑惑の渦中にいる中村格(当時、菅義偉官房長官の秘書官を経て警視庁刑事部長。現在、共謀罪摘発を統括する予定の警察庁組織犯罪対策部長)と総理直属の諜報機関・内閣情報調査室(内調)のトップの北村滋のほかにさらにその上を行く「官邸の代理人」といわれる黒川弘務という法務事務次官がいるということです。安倍内閣はまさに陰謀の渦巻く真っ暗闇の魑魅魍魎の世界です。当然、こんな陰謀内閣は即座に解体されなければなりません。この国は本当に危うい。危うい断崖の上に立っている。いや、立たされていると言わなければならないでしょう。

『検察関係者はある男を「安倍政権の代理人」と呼び「諸悪の根源。こいつがいる限り、安倍政権は安泰だ」と吐き捨てるように言う。その男は黒川弘務。検察関係者によると、1957(昭和32)年2月8日、東京都出身。東大法学部卒で、司法修習35期。83年に検事となり、東京、新潟、名古屋、青森各地検、法務省刑事局、大臣官房秘書課、同司法法制部などに勤務した。2001年に司法法制部司法法制課長として司法制度改革関連の法案を担当し、05年に「エリートの関門」(検察関係者)と言われる刑事局総務課長に就任。その後は秘書課長、官房審議官と階段を上っていった。エリート検事は途中で小規模な地検の検事正を経験する慣例に従い、10年8月、松山地検検事正へ異動したものの、わずか2カ月で呼び戻され、大阪地検特捜部の証拠改竄・隠蔽事件で発足した「検察の在り方検討会議」の事務局を務める。(略)黒川がとりわけ通じていたのは、第2次安倍政権で官房長官となる菅義偉という。(略)11年8月に黒川は法務省の法案や検察人事の決裁に大きな影響力を持ち、官邸や国会対応の責任者でもある官房長に昇任。政権交代をまたぎ、実に5年間もそのポストにいた。検察関係者は「官房長時代に『焼け太り』の成果を法案にして、野党の反対をぶっちぎる形で成立させた。最高裁の違憲判決を受けた、婚外子相続差別の是正や再婚禁止期間短縮では、うるさい自民党の保守派を黙らせ、民法改正を実現した。これらには、黒川と菅らとの連携が物を言った」と話す。代わりに、検察が失ったものは大きかった。』(月刊FACTA Yahoo!ニュース 2017年6月2日)


【山中人間話目次】
・安倍官邸サイドにはいま準強姦罪もみ消し疑惑の渦中にいる山口敬之や中村格(もみ消し疑惑当時、警視庁刑事部長)、北村滋(内調トップ)のほかにさらにその上を行く「官邸の代理人」といわれる黒川弘務という法務事務次官がいるという
・現役の文科省職員からも「専門教育課が大臣の説明資料として作成したもので、私も文書を持っている」などとする証言も飛び出しました
・国連の「表現の自由」に関する特別報告者のデービッド・ケイ氏が来日し、安倍内閣の同特別報告者に再反論しました
・ヘイトスピーチ:「失うものばかり」後悔の元「突撃隊長」 - 毎日新聞 2017年6月2日
・ゆふいん文化・記録映画祭は今年で20年目を迎えるが、その20年を区切りにして一応終わりにするという
・辺見庸の「奇しき生と奇しき死ーー大道寺将司とテロの時代」(西日本新聞(2017年6月2日)画像と文章書写
キョウ しょうにんかんもん2
衆議院第1委員室

Blog「みずき」:森川文人さん(弁護士)と清水潔さん(ジャーナリスト)の正論中の正論。

森川文人さん「二人の全く対立する事実を主張している場合、一方が尋問に出て、一方が出ない場合、よほどのことない限り、出たやつの証言が真実で、出れないやつ、出せないやつの主張が認められない、というのが事実認定のルールだ。俺は、それで無罪を取ったぜ」。

清水潔さん(ジャーナリスト)。「フェースブックに適当に書きこんでも偽証罪にはならない。一方、篭池氏はそのリスクを背負って国会で証言した。ならば安倍昭恵氏も弁解は国会で証言せねば説得力は無い。その場合はフェースブックと同じ内容を語るしか無くなったわけだ。だから証人喚問に「応じない」ならばそこでゲームオーバーだ」。


【山中人間話目次】
・二人の全く対立する事実を主張している場合、出たやつの証言が真実で、出れないやつ、出せないやつの主張が認められない、というのが事実認定のルールだ――森川文人さん
・清水潔さん(ジャーナリスト)の正論中の正論―― フェースブックに適当に書きこんでも偽証罪にはならない
・<批判は思想の違い?>安倍昭恵夫人のズレた感性と軽率さ- 両角敏明さん(テレビディレクター・プロデューサー)
・産経新聞としてはまともな主張――国会証人喚問問題
・これも昨日の証人喚問の収穫――「下地のアホ。ハシゴ掛けたのワシやとバラしやがって」
キョウ けいしちょう
警視庁本部庁舎

Blog「みずき」:昨日の籠池森友学園理事長の突然の「瑞穂の國記念小學院」の認可申請取り下げについてなんらかの「手打ち」があったという見方が多いようです。しかし、その見方のすべてが推測で証拠はありません。これでは国会で追及することはできないでしょう。安倍をさらに追いつめるにはここは具体的な証拠に基づく追及が必要です。その意味で昨日10日付けの郷原信郎さん(弁護士)の「森友学園問題 補助金不正で捜査機関が動かないのはなぜか」という記事は有用です。郷原弁護士は森友学園が国(国土交通省)から受け取った5644万円余りの「サスティナブル建築物先導事業に対する補助金」が不正受給に当たることを根拠をもって証明しています。国会ではこの森友学園の補助金不正受給の問題を追及するべきでしょう。国会でこの問題が明らかになれば捜査機関も動かざるをえなくなるでしょう。そのときは安倍内閣が崩壊するときです。


【山中人間話目次】
・郷原信郎さん(弁護士)の「森友学園問題 補助金不正で捜査機関が動かないのはなぜか」という記事は安倍追及の武器になる
・豊島耕一さんの「翼賛国会への一里塚」という指摘――同意。ただし、「翼賛国会」は共産党が国会開会式で天皇に深く頭を垂れたときから始まっている、というのが私の認識
・これが辺野古埋立反対闘争に立ちあがっている人たちのほんとうの沖縄の声だ――知事に「撤回決断を」 市民、自然破壊も危惧
・安倍首相の「南スーダンPKO部隊撤収」緊急会見は森友学園・籠池理事長の会見報道潰しと支持率低下対策だった」というリテラの記事は本質を衝いている
・田中龍作を嗤う青木俊・清水潔両氏-kojitakenの日記
・最期に母は私の名前を呼んで死んだ。私は母のために生きようと誓った。この世から貧乏を失くそう。そのために生きようと思った
キョウ きょうぼうざい4

Blog「みずき」:共謀罪法案が今日正式に発表された。が、「刑法学の教科書を開くと、その第1頁の冒頭で、刑法の人権保障機能が語られる。権力の恣意的な刑罰権発動を防止するために、刑法典は厳格な犯罪構成要件を定めめている。もちろん、これに該当しない行為を処罰することを禁じて市民の人権を擁護しているのだ。『だから犯罪構成要件は明確であることが必要である。構成要件としての行為も結果も日常用語でだれにも分かるように書かれなければならない。構成要件的行為は、「人を殺す」「他人の財物を窃取する」「放火する」などの、日常生活における行為とは区別された定型性を持っている。だから、実行行為の着手があったか否かは、判断が可能である。実行行為に着手して結果が発生すれば既遂、しなければ未遂。実行の着手の有無が、通常は犯罪となるかどうかの分水嶺である。ところが、共謀罪は、実行行為着手前の犯罪の計画段階で処罰しようとするもの。実行行為への着手のない犯罪としての定型性を欠いた日常行為が犯罪の準備行為として処罰対象とする立法なのだ。近代刑法の原則からは、乱暴きわまるものと言わねばならない。何が犯罪の実行行為となるか予想が付かないことが、共謀罪の共謀罪たる所以なのだ。だから、何が犯罪になるかを明確に記すことができない。むしろ、曖昧でなんでも処罰可能なところに、その本質があることを見極めなければならない。』(澤藤統一郎の憲法日記 2017年2月28日)


【山中人間話目次】
・澤藤統一郎弁護士の正式には昨日発表されたばかりの共謀罪法案のその極悪な本質についてのわかりやすい解説
・「テロ」の文言もテロリズムの定義も一切ないのに「テロ等準備罪」(政府の呼称)とはこれいかに?
・極端な左のポピュリズムが吹き荒れた5年間で「地盤」が緩み、今、日本の「オルト・ライト」が急成長している
・国有地売却問題の今週の注目点――kojitakenさんの以下の指摘こそをほんとうの肝というべきであろう
・ジョージ・W・ブッシュのドナルド・トランプ批判
・厚労省が「飲食店などの禁煙 居酒屋 ラーメン店例外としない」という方針を決めたというが私は反対
キョウ さんけい

Blog「みずき」:「産経新聞が大スクープ」という2CH記事(以下の時系列記事をご参照ください)は単に産経新聞の2015年9月3日から4日にかけての「安倍日誌」を紹介しているだけのものでそれ自体は大スクープでもなんでもありませんが、同年9月3日付の「安倍日誌」によって同日に安倍首相と財務省の岡本薫明官房長、迫田英典理財局長が面会している事実が確かめられます。そして、その翌日の4日に瑞穂の国記念小学院校舎の補助金6200万円交付が決定したこと、また同日に森友学園の小学校建設工事を請け負った設計会社所長、建設会社所長と近畿財務局の統括管理官、大阪航空局調査係の会合がもたれていること、さらに翌日の5日に安倍昭恵首相夫人が塚本幼稚園の名誉校長に就任していることとの符合性を総合すると瑞穂の国記念小学院校舎の補助金6200万円の交付決定には安倍首相が深く関与していることが疑われます。そういう意味ではたしかに安倍昭恵首相夫人の塚本幼稚園名誉校長就任の2日前に安倍晋三が財務省理財局長と面会していたことが明らかになったのは大スクープといってよいでしょう。

以下、上記の情報を時系列に整理するとつぎのようになります。

2015年9月
3日:財務省の岡本薫明官房長、迫田英典理財局長と面会(出所:産経新聞 安倍日誌)
http://www.sankei.com/smp/politics/news/150904/plt1509040010-s.html
4日:大阪着、読売テレビで読売テレビでミヤネ屋に出演(出所:同上)
http://www.sankei.com/smp/politics/news/150905/plt1509050012-s.html
4日:瑞穂の国記念小学院校舎の補助金6200万円交付決定(出所:国土交通省HP)
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/2c/69654a916426877750d8d8563513a967.jpg
4日: 森友学園の小学校建設工事を請け負った設計会社所長、建設会社所長が近畿財務局の統括管理官、大阪航空局調査係と会合(出所:しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2017-02-25/2017022501_01_1.html
5日 塚本幼稚園で安倍昭恵が名誉校長に就任(出所:NAVER まとめ)
https://matome.naver.jp/odai/2148790358952679301

【山中人間話目次】
・安倍昭恵首相夫人の塚本幼稚園名誉校長就任の2日前に安倍晋三が財務省理財局長と面会していたという事実の掘り起こしは大スクープといってよいでしょう
・澤藤統一郎さんの間然とするところのない説得的な論理としての「公権力は主権者国民に、国旗国歌への敬意表明を強制する権限をもたない」という論
・東京新聞の論説副主幹の長谷川幸洋を論説委員にとどまらせる人事は同紙の非ジャーナリズム体質を示すものといえるでしょう
・翁長県政の惰弱の砦を包囲せよ(1)――「アリの一言」の「埋立承認撤回」に県民投票必要なし、直ちに実行を」という論
・翁長県政の惰弱の砦を包囲せよ(2)――宮城康博さん(沖縄在住、脚本家)の「いみわかんね。さっさとブロック投下ヤメさせろ」という論。
・山城博治さんたちの 即時釈放を求める2017.2.24大集会 2000名余の大結集の模様を伝える沖縄テレビ放送ほか
・トランプ政権の破局の道行きを示すCNNテレビやニューヨーク・タイムズなどのメディアとの対立
・「幸福の黄色いハンカチ」(1977年、松竹)を40年ぶりに観て改めてラストシーンの「黄色いハンカチ」に涙した
キョウ とらんぷ10

Blog「みずき」:今回の「今週の直言」では水島朝穂さん(早大教授・憲法学)は安倍流ダブルスピークと「無知の無知」の突破力ということについて述べています。「安倍流改憲論こそ、まさに「無知の無知」の突破力、ダブルスピークの真骨頂だろう」、と。そして、「今回の施政方針演説には、実は改憲の具体化への隠されたメッセージがあった。そのキーワードは「教育の無償化」である。1月27日の衆院予算委員会で、「日本維新の会」の議員が、「今年は教・育・無・償・化・を・は・じ・め・と・す・る・具・体・的・な・テ・ー・マ・に関し、国会の憲法審査会で前に一歩進めていくべきだ」と首相にエールを送っていた(NHKニュース1月27日15時55分)。要注意である」と水島さんは警告を発しています。まさに要注意です。

【「無知の無知」の突破力――安倍流ダブルスピーク】
「戦争は平和である」(WAR IS PEACE)。ジョージ・オーウェルの名著『1984年』(新庄哲夫訳、ハヤカワ文庫)――先週、米国で売り上げが急増したという――の「ニュースピーク」、すなわち「二重語法」(ダブルスピーク)である。他に、「自由は屈従である」(FREEDOM IS SLAVERY)、「無知は力である」(IGNORANCE IS STRENGTH)がある。二重語法の場合、人の印象を変えるために、相互に矛盾する意味をあわせ持つ言葉を堂々と用いてイメージ操作を行う。例えば、「平和省」という役所は戦争をすることが仕事である。隠したい本心や事実に気づかれぬよう、できるだけ美しい言葉にかえるなど、婉曲した表現を用いることなども含まれる。安倍首相の「ダブルスピーク」は「積極的平和主義」のほかにも枚挙に暇(いとま)はなく、最近では、首相は「テロ等準備罪の成立なくしてオリンピックの開催なし」ということを言い始めた(1月23日代表質問への答弁)。「テロ等準備罪」の本体は「共謀罪」である。刑法総論にもかかわる重大な問題であり、突然、これが前面に出てくるというのはいかにも不自然である。2013年9月のIOC総会で、オリンピック開催について演説した際、フクシマの「アンダー・コントロール」のほかに、「東京の安全と治安のよさ」を強調していた。これが五輪東京開催の決め手となったことからすれば、テロ対策のための新たな法的手当てがなければ五輪開催ができないという安倍首相の物言いには、IOC関係者からは「話が違う」と言われるだろう。(略)
>しかし、何よりも安倍流改憲論こそ、まさに「無知の無知」の突破力、ダブルスピークの真骨頂だろう。憲法96条先行改正など、安倍以前の自民党総裁・首相たちは言い出せなかった。法制局が違憲としてきた「集団的自衛権の行使」を合憲とする「7.1閣議決定」もまた、ダブルスピークの典型だろう。だが、今回の施政方針演説には、実は改憲の具体化への隠されたメッセージがあった。そのキーワードは「教育の無償化」である。演説の後半で、安倍首相は、「明治日本が、学制を定め、国民教育の理想を掲げたのは、今から140年余り前のことでした。それから70年余り。日本国憲法が普通教育の無償化を定め、小・中学校9年間の義務教育制度がスタートしました。本年は、その憲法施行から70年の節目であります」と述べた。これは来年の「明治150年」と「憲法施行70年」をリンクさせて、憲法26条2項の普通教育の無償化を、さらに高等教育まで広げるための憲法改正という主張の布石であるように思える。この演説で首相は、給付奨学金などの「成果」を得々と語り、直接は改憲の主張はしていない。演説の最後では、「憲法施行70年の節目に当たり、私たちの子や孫、未来を生きる世代のため、次なる70年に向かって、日本をどのような国にしていくのか。その案を国民に提示するため、憲法審査会で具体的な議論を深めようではありませんか。」と煽っているが、まだ一般的である。

ところが、『毎日新聞』1月11日付が伝えるように、首相は日本維新の会の憲法改正原案に盛り込まれた「教育無償化」を改憲項目として例示していた。維新の会は改正原案に「幼児期の教育から高・等・教・育・に・至・る・ま・で・無償とする」との条文を盛り込んだ。維新の会は義務教育以外の幼稚園や保育所、高校、大学、専門学校などの無償化を想定する。確かに国際人権規約( A規約)13条2項(c)は「高等教育は・・・無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべての者に対して均等に機会が与えられるものとする」と定めているが、日本政府は留保している。給付型の奨学金も不十分で、かつ大学関係の予算は削られる一方である。それを大学までの無償化を憲法改正で導入する? 日頃、そのような冷たい対応をとっていた人が手のひらを返すように改憲賛成に向かうのは理解しがたい。「教育無償化は野党や国民の賛同も得やすいとの思惑がある」という意見にのり、首相は改憲項目の絞り込みに使えると判断したようである(略)。何がなんでも憲法改正をやりたいという、ここまできたか、「改憲症候群」である。そもそも教育予算に冷たい政治家が、法律改正で早期に可能にもかかわらず、こう言い出すのだろうか。「高等教育の無償化は憲法改正で」。これこそ究極のダブルスピークだろう。なお、1月27日の衆院予算委員会で、「日本維新の会」の議員が、「今年は教・育・無・償・化・を・は・じ・め・と・す・る・具・体・的・な・テ・ー・マ・に関し、国会の憲法審査会で前に一歩進めていくべきだ」と首相にエールを送っていた(NHKニュース1月27日15時55分)。要注意である。(
水島朝穂「今週の直言」2017年1月30日

【山中人間話目次】
・澤藤統一郎さんの「憲法日記」連続連載1400回に思う
・オバマを再評価するこの国のメディアと論壇なるものの言論の虚妄を突く太田昌国さんの鋭利な分析
・司法省トップ、大統領に反旗=国務省でも集団抗議へ トランプ、入国制限に反対した司法長官代行を解任
・青木冨貴子さん(元ニューズウィーク日本版ニューヨーク支局長)のトランプ論の危うさ。
・辺見庸講演会 まともなロジックに貫かれた誠実な話を聴くのは、最近では稀有なことになってしまった
・乗松聡子さんとブラウン大学名誉教授のスティーブ・ラブソンさんらがアムネスティ・インターナショナルに伝え働き掛けたことで、山城さんら早期釈放の国際的なキャンペーンが始動した
・乗松聡子さんの翁長知事訪米について「撤回せずに行ったら、工事再開を許したことに礼を言われるだけだ。すぐさま承認を撤回すべきだ」という指摘は重要です
キョウ ろしあ
日ロ会談を茶化して報道するロシアTV

Blog「みずき」:「今日の言葉」の前文としてやはり水島朝穂さんの「今週の直言」から北海道大学の木村汎さんのコメントを重引しておきます。「日本完敗 合意は負の遺産」というコメントが今回の日ロ会談の本質を衝いているからです。「北海道大学の木村汎氏は「日本完敗 合意は負の遺産」というコメントを寄せている(『東京新聞』12月17日付)。平和条約についてまったく成果がないのに、4島での「共同経済活動」の協議開始に合意してしまったことは、むしろマイナス効果を及ぼすと木村氏はいう。「主権の所在はどうでもよいという気分が醸成され、ロシアの実効支配が強化されるからだ」。そして、ロシア側にとっての大きな成果は、この訪日により、「G7による包囲網を突破した事実を全世界に喧伝できた」ことである。「安倍首相が前のめりの姿勢を示した結果として、プーチン氏は、ロシアが得意とする焦らしや恫喝、まず高値を吹っかける「バザール商法」などの交渉戦術を縦横に駆使し、最高首脳間の「信頼」関係の存在だけにすがる日本側を子供のように翻弄した」と」。

【安倍政権の「媚態外交」、その壮大なる負債】
NHK(BS1)のワールドニュースは毎日録画してみている。ドイツで毎晩みていた第2放送(ZDF)の19時のニュース“heute”もやるからだ。この枠でロシアTVのニュースもみる。プーチン大統領訪日を報じたモスクワ時間15日20時のニュースをみると、プーチン訪日をめぐる一連の経過が、ロシア側のペースに完全にはめられていることがよくわかる。このニュースのナレーションは次の通りである(NHKのロシア語通訳による)。「・・・プーチン大統領は今日、日本を訪問し、南クリール諸島(いわゆる北方領土)での共同経済活動を主要議題に安倍総理大臣との首脳会談に臨みました。プーチン大統領の日本訪問は2年前から検討されてきましたが、日・本・政・府・は・ア・メ・リ・カ・政・府・か・ら・の・圧・力・で・延・期・し・て・き・ま・し・た・。しかし、今年9月に行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の際、日・本・政・府・は・最・終・的・に・ロ・シ・ア・大・統・領・の・日・本・訪・問・を・求・め・、・今・回・の・訪・問・が・実・現・し・ま・し・た・。」「安倍総理がしきりに時間を気にしています。夫人にも衣服を整えるよう指示し、すべてに完璧をめざしているようです。安倍総理は今回初めて、自身の故郷に外国首脳を迎えることになりました。プーチン大統領の専用機は山口県宇部市に到着。ここから会談が行われる長門市まで車で2時間をかけ移動しました。プーチン大統領がホテルに到着したのは午後6時。あたりはすでに暗くなっていました。1カ月前、ペルーで行われたG20(主要20カ国首脳会議)のおりにも、安・倍・総・理・は・改・め・て・プ・ー・チ・ン・大・統・領・に・訪・日・を・求・め・ま・し・た・。両首脳はまず記者団の求めに応じて握手をしました。」ロシアTVは安倍首相とプーチン大統領の挨拶を伝えたあと、安倍首相が温泉をすすめたが、プーチンは、「温泉で疲れをとってくださいとのお言葉ですが、あまり疲れすぎないことが肝心ですね」と返して、安倍が爆笑しているシーンを流す。派手な遅刻を含めて、「そんなに言うから来てやったよ」という態度が露骨に示されている。(略)

夕食会でも、プーチン大統領は遅刻した。エレベーターホールで、携帯を見ながら手持ち無沙汰の安倍首相をロシアTVはキャッチしていた。元KGBエージェントとして肉弾戦にも心理戦にも長けたプーチンの前に、安倍晋三などひよっこ同然だった。領土問題でまったく進展がなかっただけではない。平和条約交渉は事実上行われず、声明にも文書にもならなかった一方で、4島での「特別な制度のもとでの共同経済活動」に合意してしまった。「特別の制度」という曖昧な表現のもと、すでにロシアでは「ロシアの法律のもとで」という「解釈」がメディアを通じて流されている。安倍首相が「手応えを感じた」として前のめりになったのは、プーチン側から、1956年の日ソ共同宣言で明記された歯舞、色丹の2島返還と引き換えに、国後、択捉への経済援助を日本が行うという流れがほのめかされていたからである。安倍首相はこれに一方的な期待をかけて突っ走った。その結果、領土問題ではまったく進展がなかったどころか、1956年日ソ共同宣言の線よりも実質的には後退させてしまった上に、8項目の経済協力まで約束させられてしまった。そのあたりをロシアTVは「日本の官僚やメディアのヒートアップ」と茶化して、プーチンが「露日間には領土問題は存在しない。領土問題があると考えているのは日本側だ」という来日直前のインタビュー発言を「冷水」と表現したのである。トランプ当選を読みきれなかった外務官僚は、ここでもロシアに完全にやられてしまった。加えて、首相側近の筋の悪さは、歴代政権にも例がない。今回、ロシアとの交渉を安倍首相は外務省を超えて、特命大臣にやらせた。ぶらさがり記者会見の時に、背後霊のように控える世耕弘成である。ネット支配のプロジェクトを仕切った官房副長官から、出世して経済産業大臣となり、ロシア経済分野協力担当大臣を兼務している。今回の外交の失策の「戦犯」の一人である。ロシアTVは、「結果が出せず」に憮然とする世耕の姿を映し出していた。(
水島朝穂「今週の直言」2016年12月19日) 【

山中人間話目次】
・岩月浩二さん(弁護士)の「なんか完全に舐められてるっちゅうか。余裕のロシアとポチ日本。あ~あ」というコメント
・アレッポ情勢に関するインディペンデント紙の主張と内藤正典さん(同志社大教授。トルコ・中東政治)の対抗論
・松崎いたる板橋区議会議員の赤旗記事批判。「これ、誤報だとおもいます」
・松崎いたるさん(板橋区議会議員)が共産党を除籍された一件について
・日米返還式典に対する海外識者の非難声明「12月22日:祝うことなどない」(日本語訳全文)
・森川文人弁護士と澤藤統一郎弁護士が提起する司法と弁護士の問題
・現代「天皇制」考2題(1)――田中利幸(元広島市立大学広島平和研究所教授
・現代「天皇制」考2題(2)――武藤一羊(元ニューヨーク州立大学教授)
・このラップは「沖縄のいま」の本質を衝いている
キョウ とらんぷせんぷう

Blog「みずき」:今日の言葉は岩月浩二弁護士のトランプ大統領の誕生によってすでに頓挫、座礁することの明らかなTPP法案をそれでも強行採決してまで成立させようとしている愚鈍で愛国心のかけらもない総理を押し立て、進んでよりいっそう強化された植民地としての隷属に組み込まれてようとしているニッポンという国批判。さらに「グローバリズムに対しておバカで善意な日本国民」批判。「トランプ当選」という衝撃はこのニッポンという国では劇的なまでに無化され、さらにピエロ化されていくという「ウソのようでばかげた話であるが、ウソではない本当の話」としての説話的批判の紹介ということになるでしょう。ニッポンという国は進んで植民地化されることを望む理解しがたい「不思議の国のアリス」の国というわけです。

【愛国心のかけらもない総理を押し立てて過酷な支配を受け入れていく国】
安倍は、17日の訪米でトランプ氏に対して、自由貿易の重要性を説くそうな。
政府 自由貿易重視を トランプ新政権に働きかけへ (NHK 11月11日 4時35分)これに対応するかのように、今朝の中日新聞の1面には、トランプの外交アドバイザーであるマイケル・フリン米国防情報局元局長が10月中旬に来日して与野党国会幹部ら日本政界関係者との会談を重ねたときの言葉が紹介されている。「TPPが良いとか、悪いとかではない。トランプ氏は貿易交渉は二国間でやるべきで、多国間協定はだめだと言っている」(長島昭久民進党議員との会談)トランプは真っ当なことにアメリカ・ファーストである。多国間協定では、米国の利益が阻害されると考えて、米国の利益が阻害されない二国間ならよいと考えている。そんなトランプが待ち構える所に、日米並行二国間協議の成果も含むTPPが圧倒的多数で承認されたことを手土産に安倍は訪米する訳だ。日米FTAこそ、TPPの真の狙いだと言う趣旨のことを2013年のブログに書いた。米国からTPPを見るために、米国がFTA(自由貿易協定)を結んでいない国のGDPをグラフ化した。(略)トランプ大統領は、自由貿易協定が結ばれていない日本市場がTPP構成国の中で圧倒的な割合を占めることはよくご存じだ。トランプ大統領は、TPPは米国の雇用破壊を招くから受け入れない。雇用破壊を招かず、米国に利益になるのであれば、積極的に推進する。その際、思うような結果が出ていない米韓FTAの二の舞は践むまいと考えている。誰が大統領になろうと、自国の防衛には米国頼みしかないと考えている日本政府である。TPPではあり得なかったような、どのような不平等な条件でものむだろう。TPPに対する大統領授権法であるTPAが日米FTAまで包含するのかは、全く知らないが、早くすれば11月17日にも、我々は「日米FTA大筋合意」の朗報が聞けるかもしれぬ。

トランプ「アメリカ・ファースト.米軍に駐留して欲しければ、もっとカネを出せ.」安倍「オフコース。イエス。サー」トランプ「ISD条項で米国企業は日本政府を訴えることができるが,日本企業は米国政府を訴えることはできないことにする.」安倍「アメリカ・ファースト。イエス。サー」トランプ「‥‥‥」安倍「イエス。サー」トランプ「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」安倍「イエス。サー」

何しろ、我が国は、目標が雲散霧消したことがわかっていても、目標に向かって、まっしぐらに国会承認をするほど狂ったおバカな国であるので、トランプ・ショックで、どのような不平等な条約でも約束できるに違いない。米国民がヒラリーを拒んだことで、
グローバリズムは大きな曲がり角を曲がった。但し、進んで植民地にしてくれと懇願するような国を植民地化することを、米国民も拒みはしない。世界にとって幸いであるグローバリズムの終焉の過程を我々は目撃している。同時に我々自身は、よりいっそう強化された植民地としての隷属に組み込まれていく。グローバリズムに対しておバカで善意な日本国民は、愛国心のかけらもない総理を押し立てて過酷な支配を受け入れていくという訳だ。何だかウソのようでばかげた話であるが、ウソではない本当の話である。(岩月浩二 街の弁護士日記 2016年11月11日

【山中人間話目次】
・米国大統領選 トランプ当選の衝撃(10)――トランプを「ファシスト」と弾劾するホワイトハウス前の小さなグループの抵抗者たち
・米国大統領選 トランプ当選の衝撃(11)――岩月浩二さん(弁護士)と半澤健市さん(元金融機関勤務)の眼の力点
・米国大統領選 トランプ当選の衝撃(12)――リベラル・左派のマイケル・ムーアの「一夜明けた朝のToDoリスト」の拡散の意味
・米国大統領選 トランプ当選の衝撃(13)――猿田佐世さん(新外交イニシアティブ事務局長。弁護士)の「常識」の眼
・米国大統領選 トランプ当選の衝撃(14)――神保哲生さんと宮台真司さんの米国と日本のメディア批判
キョウ ていていぴー

Blog「みずき」:先頃、国会のTPP特別委員会で参考人としてTPP反対の論陣を張って来たばかりの岩月浩二弁護士(TPP交渉差止・違憲訴訟の会・弁護団共同代表)のさらなる怒りの論陣。岩月弁護士の安倍政権弾劾の要点は次のとおりです。「戦後の憲法的慣行とされる不文律を次々と踏みにじって、安倍政権はここまで進んできた。ついに、与党である自民党の国会議員、そして衆議院議長すら無視をして直接、国会を支配しようとしている。三権分立の破壊であり、総理大臣への権力集中であり、つまるところ独裁である。ここから、自民党改憲草案の緊急事態条項が想定する立法権限の総理大臣に対する付与まで、どれほどの間隙があろうか。安倍政権が模範とするらしい、ナチスの全権委任法まで、幾ばくの隔たりがあろう。今回の事態を許すことは、自ら民主主義を葬ることに加担することになる」。

【「私は立法府の長であります」というのは安倍総理の本心であった】
11月4日、TPP特別委員会において、TPP承認案及び関連法が強行採決された。ひたすら数の力を頼みにした中身も知らぬ議員による強行採決が民主主義の名に値しないことはいうまでもない。しかし、今回の強行採決の最大の問題は、採決以前の手続きにおいて、行政府である内閣(官邸)が、国権の最高機関である国会の運営に介入して、支配してしまったことにある。三権分立すら蹂躙する重大な問題である。(略)
本会議中の委員会招致には議長の許可が必要である。そんなことをTPP特委の塩谷委員長が知らないはずがない。知っていて、TPP特委の開催を、議運にも知らせず、議長にも知らせず、自民党の国対委員長にも知らせなかった。したがって、毎日新聞の「不手際」との見出しは、生ぬるい。11月4日午後1時には本会議が予定されていた。当然ながら、TPP特別委員会の招集を知らされていない議長の許可はない。したがって、TPP特別委員会の招集は、衆議院規則違反だという主張は当然だ。(略)しかし、今回の強行採決は、衆議院規則違反かどうかという以上に重大な問題を孕んでいる。TPP特委の招集は、塩谷委員長の独断で行われたはずもない。安倍総理の指示によって行われたとしか考えようがない。内閣が国会議長の頭越しに国会の運営を支配する。国民の代表であり、国権の最高機関である国会が総理大臣の意のままに操られている。「私は立法府の長であります」というのは、言い間違いではなく、安倍総理の本心であった。要するにこれは、三権分立の否定であり、行政府による国会の蹂躙である。

仮に衆議院規則に明白に違反しなくても、歴代の政権は、このような国会を頭越しに支配するような横暴な振る舞いを見せることはなかった。国権の最高機関の運営に内閣が介入しない。これは不文律だ。安倍政権は、不文律を犯すことによって、この国の姿を変えてきた。NHK経営委員の国会同意人事は、その公共放送の性格上、全会一致が不文律だったが、これを蹂躙した。内閣法制局長官人事に対する不介入は歴代政権の不文律だったが、安倍政権はこれも蹂躙して、憲法解釈変更を容認させ、集団的自衛権行使を認める安保法へと突き進んだ。日銀総裁の国会同意人事も全会一致が不文律だったが、これも蹂躙した。戦後の憲法的慣行とされる不文律を次々と踏みにじって、安倍政権はここまで進んできた。ついに、与党である自民党の国会議員、そして衆議院議長すら無視をして直接、国会を支配しようとしている。三権分立の破壊であり、総理大臣への権力集中であり、つまるところ独裁である。ここから、自民党改憲草案の緊急事態条項が想定する立法権限の総理大臣に対する付与まで、どれほどの間隙があろうか。安倍政権が模範とするらしい、ナチスの全権委任法まで、幾ばくの隔たりがあろう。今回の事態を許すことは、自ら民主主義を葬ることに加担することになる。(
岩月浩二「街の弁護士日記」2016年11月6日

【山中人間話目次】
・マルクスからルーゲへの手紙――<上>なる天皇と皇室を特別視するリベラル・左派への172年前の警鐘
・憲法上重大な疑義のある「私的行事としての神道形式の葬儀」への国費支出をなぜリベラル・左派は追及しないのか
・仲宗根勇さん(元裁判官)の山城博治・平和運動センター議長逮捕勾留理由開示法廷傍聴記
・平安名純代さん(沖縄タイムス米特約記者)の米ハーバード大学で開催されたドキュメンタリー映画「沖縄 うりずんの雨」の上映会を取材して
キョウ かくへいき3
ニッポンという国

Blog「みずき」:「今日の言葉」の加藤哲郎さんの論は一昨日の「今日の言葉」の小倉利丸さんの論と呼応するものといえるでしょう。関連して加藤さんは「唯一の戦争被爆国」を自認しながら国連総会で初めての核兵器禁止条約案の採決という絶好の機会に反対票を投じた日本という国の政治の謎、それも「一強」とか「安定」とかいわれる摩訶不可思議な政治の謎について若い研究者に問いかけます。「いま、日本の若い研究者が解き明かさないと「番犬」が「忠犬」になって出口無しになりそうです」、と。

【ファイブアイズの一角のニュージーランド政府の選択と日本という国の差異】
エドワード・スノーデン の日本への警告「僕は日本のみなさんを本気で心配しています」が、ウェブ上で広がっています。自分自身が米軍横田基地内で日本の情報収集をしていた経験をもとに、「日本で近年成立した(特定)秘密保護法は、実はアメリカがデザインしたもの」「米国国家安全保障局(NSA)は日本の法律が政府による市民へのスパイ活動を認めていないことを理由に情報提供を拒み、逆に、米国と秘密を共有できるよう日本の法律の変更を促した」と。「米政府が日本政府を盗聴していたというのは、ショックな話でした。日本は米国の言うことはほとんどなんでも聞いてくれる、信じられないほど協力的な国。今では平和主義の憲法を書き換えてまで、戦闘に加わろうとしているでしょう? そこまでしてくれる相手を、どうして入念にスパイするのか? まったくバカげています」ともいいます。これは、ウィキリークスが暴露した「第一次安倍内閣時から内閣府、経済産業省、財務省、日銀、同職員の自宅、三菱商事の天然ガス部門、三井物産の石油部門などの計35回線の電話を盗聴していたことを記す内部文書」についての感想で、日本は、情報世界で米国に「信じられないほど協力的な国」なそうです。(略)このこと自体、日本の民主主義と言論の自由の重大な危機ですが、情報を共有することと、そこからそれぞれの国がどのように行動するかは、別の問題です。そこに、国家の自立性、民意を汲む民主主義の成熟度が現れます。

10月28日、国連総会で初めての核兵器禁止条約案が、123か国の賛成で
採択されました。来年から条約交渉が動き出します。アメリカはNATOなど同盟国に反対投票をよびかけ、米英ソ仏の核保有国のほかNATO諸国、オーストラリア、韓国など38か国が反対しました。中国・インド・パキスタンなど16か国は棄権しました。「唯一の戦争被爆国」を自認する日本は、かつてはアメリカに配慮し「棄権」にまわることもありましたが、国際法で核使用を禁止できる条約成立の決定的な時に、「反対」にまわり、世界を驚かせました被爆者が怒るのは当然です。ここで注目すべきは、NSAの「ファイブアイズ」の一角、ニュージーランド政府の選択です。30年の非核政策をバックに、情報共有大国アメリカの圧力をもはねのけて、「賛成」の先頭に立ちました。情報と政治と経済の関係は、それぞれの国の歴史的戦争体験(貫戦史 transwar history)や 制度の経路依存性(path-dependency)で異なります。けれども<日本政治「安定」の謎>だけは、いま、日本の若い研究者が解き明かさないと、「番犬」が「忠犬」になって、出口無しになりそうです。(加藤哲郎のネチズン・カレッジ 2016.11.1

【山中人間話目次】
・辺見庸の『路地』(2016/10/30付日本経済新聞 朝刊)を読む
・辺見庸がほぼ2か月ぶりに「日録」を更新する。『1★9★3★7(イクミナ)』は文字どおりの辺見庸のライフワークとなった
・リベラル紙を自称する「リベラル21」という媒体の非リベラル体質
・豊島 耕一さん(佐賀大学名誉教授)のTPP報道批判。真っ当なメディア批判だ
・沖縄は軍事植民地 土人発言 日米の統治者意識の発露 -[平安名純代の想い風]沖縄タイムス
・米大統領選】トランプが最後の追い上げで大統領に? ヒラリーと1%差に迫る