キョウ うづき89

Blog「みずき」:ロイター企業調査:安倍首相続投「望ましい」73%、安定重視(ロイター)『この報道内容が事実だとすれば、この国の企業は完全に狂っている。安定して金儲けができればいい、そういう国になり下がったのだ。もはや再起は不可能だろう。そうなると戦争でも始めるしかないという思考が彼らから出てきそうである。』(近藤伸生FB 2018年4月24日)

同感です。しかし、このままでいいわけがない。頼みは同時代を生きる「私」を含む市民の良識の感覚。その反映としてのメディアの世論調査の動向。私はいま、毎日、目を皿のようにして世論の動向を追っている。なにか契機があれば市民は無意識に結託して暴発する。そして、社会変動の起爆剤となる。フロムはその市民の持つ自然力を社会的性格と名づけた(『自由からの逃走』)。


【山中人間話目次】
・この報道内容が事実だとすれば、この国の企業は完全に狂っている。しかし、このままでいいわけがない――ロイター企業調査:安倍首相続投「望ましい」73%、安定重視(ロイター)
・この時期だからこそ再掲したい。私はまた、この時期、この状況だからこそなおさら新しい知事候補を早急に選択すべきときだと思っています――翁長・沖縄県知事:揺らぐ足元、迫る知事選 健康、移設で難題 - 毎日新聞
・谺雄二 ハンセン病とともに生きる――熊笹の尾根の生涯』上映に寄せて~彼には詩があったから運動家としても筋を通してやってこられたと思うのです(作家 姜 信子)
・ということは、大阪地検は佐川逮捕が間近であることをメディアに匂わしているということになる。おそらく安倍政権は佐川逮捕を支持率回復の切札にしたいのだろうが、そうは問屋は卸さない
  キョウ うづき85

Blog「みずき」:こういう記事に違和感を感じるのは私だけだろうか(注参照)? 財務事務次官のセクハラ疑惑問題については全社(メディア)をあげて総てこういう調子の記事だ。辺見庸の指摘する朝日テレビ記者の「失見当識」を問題にする記事は皆無だ。辺見は「週刊新潮」や「週刊文春」をジャーナリズムなどとは認めていない。それをジャーナリズムの一端に勤める記者が自社のメディアが取り上げてくれないからといって非ジャーナリズム(イエロージャーナリズム)雑誌に泣きついて(かどうかはもちろんわからないが)取り上げてもらおうとする。その記者の「感覚」(男性であるか女性であるかはここでの問題ではない)を「失見当識」と喝破しているのだ。もちろん、言うまでもないことだが、私は「政府の人権感覚」は「呆れたものではない」などと政府や官僚のサイドに立って抗弁したいのではない。しかし、私の違和感はなんとも拭えない。そういうことだ。

【山中人間話目次】
・こういう記事に違和感を感じるのは私だけだろうか?――特集ワイド:財務事務次官のセクハラ疑惑 あきれた政府の人権感覚 - 毎日新聞
・承前。ついでに(という言い方はちょっと失礼かも知れませんが)高世仁さんが福田淳一財務次官のセクハラ疑惑被害者(女性記者)の上司の篠塚浩さん(テレ朝取締役報道局長)について以下のような挿話を書いているので紹介しておきたいと思います
・読売新聞の安倍内閣支持率世論調査も出ました。毎日に続いて読売の世論調査でも「3月9~11日調査から3回連続で、計15ポイント低下」していることに注目したい。この安倍内閣支持率の下落傾向はまだまだ続くだろう、というのが私の読みです
・ANN(テレビ朝日系列)の世論調査(4月21日、22日実施)も出ました。それによると、前々回の1月調査に比して11ポイント下落。さらに前々々回の12月調査に比してみると14.6ポイントの下落。毎日、読売調査とほぼ同じの下落傾向を示しています
・原武史の勝浦令子著『孝謙・称徳天皇出家しても政を行ふに豈障らず』(2014年)書評。この時代の歴史をもう一度読み直したい衝動に駆らせる説得力のある説だ
キョウ うづき80

Blog「みずき」:この国の「リベラル・左翼」が右傾化の果てにデマの流通センター化し(というよりも、その右傾化とデマの流通センター化は3・11以来同時並行的に進行してきた現象だと私は見ている)、日本社会そのものを浸食し、丸ごと瓦解させている図なのだと私は思う。千代田区の防災無線による大誤報は行政のデマの流通センター化の例だが、安倍政権とNHKという鵺のようなメディアが結託して起こした低級なJアラーム事件はもとより、関東大震災時の官憲のデマによる日本人民衆の朝鮮人大虐殺事件を想起させる。時代はまぎれもなく1923年化、あるいはジョージ・オーウェルの『1984年』化に逆流している。逆流は「われ=われ」(小田実の表現)の鋭意で止められる。まだ間に合う。

『いま、NHKラジオのニュースで言ってたが。千代田区の防災無線で「大規模なテロが起きる可能性があります。家に入ってテレビやラジオで情報収集してください」と誤報を流したと。誤報も大問題だが、そもそもテロの予報とはいったい何だ?そんなものを流すつもりか?』(内藤正典Twitter 2018年4月22日深夜)

『化学兵器使用は反政府派の演技説のリベラル左翼の皆さんはこれをどう解釈するのかなー――化学兵器禁止機関OPCWの調査団は今だその現場へのアクセスがアサド政府によりブロックされている。現場の状態が維持されている確証が最早無い状態では国連は調査団の調査しないでの撤退を指示するべきだろう。これ以上“調査”継続することはアサド政府のプロパガンダに乗ることになる。』(KaSuehiro‏ Twitter 2018年4月21日)


【山中人間話目次】
・この国の「リベラル・左翼」が右傾化の果てにデマの流通センター化し、日本社会そのものを浸食し、丸ごと瓦解させている図なのだと私は思う
・浅井基文さんの「北朝鮮はこれまでにも約束を破ったことがあるので信用できない」「今回の北朝鮮の決定は非核化について触れていない」などのバッシングを論駁した「朝鮮労働党中央委員会総会決定の重要な意味」という論
・毎日新聞の4月21、22日実施の安倍内閣支持率世論調査。安倍内閣の支持率は30%で、3月の前回調査から3ポイント下落。前々回調査(2月調査)から見ると2か月間で15ポイントの下落
・NHKアーカイブスに石垣りんの映像があった。映像からは都会的で、清楚な印象を受けるが、「楚」には人をむち打つ、痛み苦しむの意がある。この顔は多難の人生を生きてきた女(ひと)の顔だ
キョウ うづき82

Blog「みずき」:辺見庸が昨日付の「日録」に財務事務次官・福田淳一のセクハラ事件に触れて「嫌韓嫌中ヘイト週刊誌がいまや、あたかも正義の使者のごとくふるまい、失見当識記者らがそこに泣きつく図の奇怪」と書いている。同セクハラ事件をスッパ抜いた週刊新潮を「嫌韓嫌中ヘイト週刊誌」と正当に悪罵し、同事件を週刊新潮に持ち込んだ女性記者を「失見当識記者」と正当に面罵している。NHKのニュースサイトにこの問題を抗議するため黒い喪服姿で財務省を訪れた福島みずほをはじめとする野党女性議員有志が整列した写真が掲載されていたが、そこには「#MeToo」というプラカードこそ掲げているものの「女」の真の怒りは見えない。私にはこの事件をダシにしておのれを売り出したいだけのただの野党女性議員なるものの暗いパフォーマンス以上のものには見えなかった。この報道記者の失見当識を問題視しえないこれも失見当識の「抗議」に真の怒りなどあろうはずもない。こうして世はすべからく茶番化していく。

辺見庸の「日録」は著者サイトで見ていただくことにして、ここでは辺見が20年前に書いた怒りの言葉を置いておく。

『まっとうな怒りをせせら笑い、まあまあととりなして、なんにもなかったように見せかける(略)。記憶するかぎり、老いも若きもこんなにも理念をこばかにし、かつまた、弱きを痛めつけ強きを支える時代ってかつてなかった。これほど事の軽重をとりちがえながら賢し顔を気取っている時代もなかった』(辺見庸『眼の探索』1998年)


【山中人間話目次】
・嫌韓嫌中ヘイト週刊誌がいまや、あたかも正義の使者のごとくふるまい、失見当識記者らがそこに泣きつく図の奇怪――辺見庸「日録」(2018年4月20日付)
・私の「野党女性議員なるものの暗いパフォーマンス」に対する嫌悪感は以下の写真を見てのものでした。資料写真として掲載しておきます
・ホワイト・ヘルメットは「英国情報部のプロパガンダ」、「アルカイダの手先」、「化学兵器の使用=ホワイト・ヘルメット自作自演説」などがデマでしかないことを証明する川上泰徳さん(元朝日新聞記者)と貫洞 欣寛さん(朝日新聞記者)の3本の記事
・鬼原悟さん(「アリの一言」主宰)の「「朝鮮戦争終結」に水を差す安倍首相」という論。今回の南北首脳会談と米朝首脳会談の意義を正当に評価し、返す刀で日本の安倍晋三の不逞な両会談妨害の企みを喝破、指弾しています
・この記事は前出の鬼原悟さんの指摘の正確さを証明する記事になっているように思います――北朝鮮 核実験とICBM発射実験中止 核実験場も廃棄と発表 NHKニュース
キョウ うづき72

Blog「みずき」:田中宇(国際政治評論家)の「シリア政府は内戦で化学兵器を全く使っていない」という評論に「日米(欧)同盟一辺倒では、とても世界を公平に見る眼は養われない、自主独立の気概も生まれない。日本の主要メディアで今回のニュース・ソースのホワイト・ヘルメット(自称シリア民間防衛隊)に疑義を呈したものはひとつもなかった。シリア紛争における化学兵器問題の歴史を詳しく跡付けたものに、田中宇の国際ニュース解説がある」などという理由づけが施されて自称「リベラル・左派」系のFB、メーリングリストで拡散されていますが(松元保昭(パレスチナ連帯・札幌代表) ちきゅう座 2018年 4月 20日)、この田中宇の評論は根拠薄弱な田中一流の恣意的情報を散りばめたデマ評論でしかないと私は思います。(略)

ここで田中は「シリア内戦の化学兵器攻撃事案で、国際政治的に重要なのは3件ある。(1)13年8月21日のグータ、(2)17年4月4日のカーンシェイクン、(3)今年4月7日のドウマ、の3つで、いずれもシリア政府軍の仕業と喧伝されている(実はすべて濡れ衣だが)」と述べていますので、その論拠に正統性はあるか、を見てみます。

まず(1)の「13年8月21日のグータ」について。

この(1)については、国際人権団体「ヒューマンライツ・ウォッチ」が2013年9月10日付で報告書を発表していますが、同報告書には「現地情報を詳細に調査・分析。犯行に使われた砲弾を検証し、使用された武器システムを確認。アサド政権が保有していることを確認。反体制派が保有していることを示す情報は皆無。発射経路も検証し、アサド政権による攻撃の可能性がきわめて高いと断定」とあります(黒井文太郎 Yahoo!ニュース 2018年4月16日)。

そして、そのヒューマンライツ・ウォッチによる現地情報の詳細な調査・分析は以下にあります。
「グータへの攻撃 ~シリアにおける化学兵器使用の分析」 
「シリア政府(アサド政権)が化学兵器攻撃の犯人の可能性が高い ~ロケット解析と証言に基づく新しい証拠」

このヒューマンライツ・ウォッチの現地情報の詳細な調査・分析に比較して田中宇の論は「実はすべて濡れ衣」という悪罵があるだけでまったく反証になっていません。そういう意味で、田中宇の論は、恣意的、意図的なデマとみなすほかありません。(以下略。本文参照)


【山中人間話目次】
・田中宇(国際政治評論家)の「シリア政府は内戦で化学兵器を全く使っていない」という評論は根拠薄弱な田中一流の恣意的情報を散りばめたデマ評論でしかないと私は思う
・米国のメディアは今回の安倍の訪米を「失敗」「 『トランプ流』に屈した」と明確かつ辛辣に指摘しています。これが現実の安倍外交の「成果」の中身です
・対して、日本のメディア、とりわけNHK政治部、岩田明子のなんと低次元、鄙劣、醜悪、無惨なさまよ
・最近の左翼・市民団体の右傾化スケッチ(小景編)49 ――日本共産党よ。「人権、人道を見失ったあなた方に存在理由はない」という常岡浩介さんのような声もある。あなた方はもう「詰み」だ
キョウ うづき74
「赤旗」日曜版新年合併号 新春痛快対談

Blog「みずき」:醍醐聰さん(元東大教員)曰く。

「私は、このような扇動まがいの放言をする通称「経済学専門家」の低俗に辟易とするが、それ以上に、そうした放言に喝采を送る市民運動参加者の自律的思考の欠落を空恐ろしく思う。」

いまの日本社会にはこういう批判こそ必要なのだ、と改めて思います。

『2016年7月16日の『朝日新聞』朝刊の<耕論>欄で「瀬戸際のリベラル」という大きな記事が掲載された。その年の参議院選で自民・公明両党が大勝した結果、衆参両院で改憲勢力が3分の2を占める結果になったのを受けたタイトルである。 紙面に掲載されたインタビューの中で浅羽通明氏がリベラル野党を叱責して次のように語っているのを興味深く思い、記事を保存している。

「すべて『安倍』を前提にしないと何も打ち出せない『アベ依存症』です。ライバルだけ見ているから、国民=顧客が何を望んでいるのかがさらに見えなくなってゆく。」

私も、このブログで何度か、「アベ政治を許すな」と声を掛け合い、限られた同心円の中で仲間内だけで意気投合する今の市民運動の「内弁慶」ぶりに疑問を呈してきた。こうした内弁慶症候群の根底にあるのは、無意識のうちに、安倍政治の余りの俗悪さに引きずられて自らの運動の質を劣化させている実態である。そして、そうした運動の質の劣化、稚拙さが安倍政権の消極的支持層を温存させる遠因になっているという逆説的因果関係を、熱心な安倍政治批判者は気づいていない。一例としての浜矩子さんの「アホノミックス」論(略)。

私は上記のような品位を欠く、罵倒に近い書名のタイトルからも、浜さんのそれら書物を一読した感想に照らしても、浜さんを「経済学専門家」と呼ぶ世評に同調しない。過日、ある集会のスピーカーに浜さんを呼んではどうかとある人から提案があったが、「アホノミックスは勘弁してください」とやんわり反対した。この問題は2番目に取り上げる「知名度依存症」と重なるので、そこで追加説明するが、常識を超える扇動まがいの放言がまかり通る背景には「安倍政治批判なら、裏付けのない乱雑な主張でも意に介さない」という意識が安倍政権批判勢力の中に蔓延している状況を物語っている。これすなわち、逆説的な「安倍依存症」である。私は、このような扇動まがいの放言をする通称「経済学専門家」の低俗に辟易とするが、それ以上に、そうした放言に喝采を送る市民運動参加者の自律的思考の欠落を空恐ろしく思う。』(醍醐聰のブログ 2018419


【山中人間話目次】
・醍醐さん曰く。「私は、このような扇動まがいの放言をする通称「経済学専門家」の低俗に辟易とするが、それ以上に、そうした放言に喝采を送る市民運動参加者の自律的思考の欠落を空恐ろしく思う。」
・内野光子さん(歌人、短歌評論家)が「自浄作用が働かない歌壇―金井美枝子の短歌批判に歌人はどう応えたか」という評論を金井美恵子を特集した『早稲田文学』春号に執筆している
・今朝のNHKの安倍訪米関する「速報」ははなんとか日米首脳会談の成果を誇示したい安倍政権サイドからのリークに違いないという私の見立てと「トランプ氏に押し切られ、出し抜かれ…首相、乏しい成果」という朝日新聞の見立て
・テレビ朝日の「反省」という名の無反省とNHKのフェイクニュースというべきリーク速報――今日の朝、眺めるこの国の報道の風景はこういうものだ

キョウ うづき66

Blog「みずき」:この田所敏夫さん(「鹿砦社通信」ライター。著述業)の「マガジン9」批判は的を射すぎているほど的を射ている、と私は思います。田所さんの指摘するとおり「マガジン9」は「リベラル」の衣を纏った保守・右翼勢力の「間諜」にすぎない、というのが私の評価でもあります。

「護憲」とも「9条を守る」とも紹介文に書かない「マガジン9」の欺瞞。『原発賛成で本性が明らかになった森永卓郎。思想・立場を変幻自在に変え、一見物分かりがよさそうに見えて、確信的な右翼にして「しばき隊」の擁護者、鈴木邦男。保守を自認・明言する中島岳志。仲間内ではなんとなく「護憲」のように振る舞っているけれども、2014年5月15日に関西発極右娯楽番組「たかじんのそこまで言って委員会」に出演した際、決して頭脳明晰とは思われない、軍事漫談家の井上和彦に「右翼でもいいから、何でもいいから、9条好きなんでしょ?」と聞かれ、「好きっていうよりは、具体的なツールとして根拠として使えるんじゃないかと思ってますね。」としか言えなかった雨宮処凛。ひたすら「国民投票」を行いたくて、福島第一原発事故後にも「原発の是非を問う国民投票を!」と、突拍子もない我田引水をあちこちで言い回り、周囲から呆れ果てられた今井一。「マガジン9」には、「護憲」を明言する者はほとんど見当たらない。こういった「何かを主張しているようで、その実曖昧模糊として、改憲派のアマルガム(合成物)たる」役割を担っているのが「マガジン9」の実態ではないのか。正面突破を目指す「改憲勢力」は「マガジン9」のように「リベラル」の衣を纏った「間諜」によって援護射撃を受ける。』(鹿砦社通信 2018年4月17日)


【山中人間話目次】
・田所敏夫さん(「鹿砦社通信」ライター。著述業)の「マガジン9」は「リベラル」の衣を纏った保守・右翼勢力の「間諜」にすぎない」という指摘は的を射すぎているほど的を射ている(再掲)
・JVCの「アメリカ・イギリス・フランスによるシリアへの軍事攻撃に対する意見表明」という声明に対する常岡浩介さんとわが国「リベラル・左派」シンパサイザーの舩田クラーセンさやかさんの見方を比較してみる
・谷津憲郎(朝日新聞記者)さん。「イラク日報」の問題点の指摘は半田さんの指摘のとおりでしょう。しかし、そもそも私は半田滋という東京新聞記者は信用しません
・南北米の朝鮮戦争終結宣言=平和協定締結宣言はそれが実現した場合、トランプや金正恩、習近平のそれぞれの思惑はどうであれ、朝鮮半島情勢に一気に変化をもたらす戦後アジア史の画期になるでしょう
・中島敦「巡査の居る風景―一九二三年の一つのスケッチ―」(一高「校友会雑誌」)の一節――辺見庸「日録」2018年4月15日から
キョウ うづき62   
Blog「みずき」:浅井基文さん(元外交官、元広島平和研究所所長)の「シリア・ドゥーマにおける「化学兵器使用」問題――中国と国連事務総長――」(浅井基文のページ 2018.04.12. 04.13補筆)という論を読みましたが、今回の浅井さんの論には決定的に欠けている視点があります。それは、いま現在もシリアでは戦闘員でない女性や子供を含むふつうの民間人が日々大量に殺害(虐殺)され続けているという事実に関する視点の欠如。そして、その殺害(虐殺)の張本人は、最近はラッカ攻略戦での有志連合の空爆による民間人殺戮が急増しているとはいえ、圧倒的にアサド政権軍及びアサド=ロシア=イラン同盟軍である(シリア人権ネットワークなど信頼性の高い中東・ヨーロッパの数グループの調査機関の直近の統計でもこれまでの民間人犠牲者の実に94%が彼らによるものとされています)という事実認識に関わる視点の欠如です。いままさにこの瞬間にもアサド政権軍及びアサド=ロシア=イラン同盟軍によって抹殺されようとしているジェノサイドをいかにして食い止めるか、あるいは絶滅させるか、という人間の生命の尊厳に関わる視点を抜きにして国連憲章や国際法の観点からのみ形而上学的にこの問題を語ってもそこにはなんらの説得力もありませんし、もちろん人道的でもありえません。浅井さんの今回の論の問題はまさにそこにあるのです。

浅井さんは今回の米英仏の行動の問題点を①シリア政府による行動とする米英仏の判断を裏付ける確証がないこと②OPCWによる現地調査及びその結果を待たずに強行されたこと③米英仏の軍事行動は安保理決議の承認を得ておらず、国連加盟国であるシリアの主権に対する重大な侵害行為であることの3つの観点から問題視していますが、①については、海外の主要メディアの報道ではこの「どちらが真犯人か?」はほとんど議論になっていない。「当然、アサド政権によるもの」が前提になっているからだという指摘があります(黒井文太郎「化学兵器を使用したのは「アサド政権」 その理由(前編)」Yahoo!ニュース 2018年4月15日)。また、③については、まず前提として「殺戮者(共犯者。ロシア)が安保理で拒否権を持つ欠陥国際法である」ということがあります。また、今回の米英仏の行為は国連憲章及び国際法違反であるとするロシア提出の安保理決議案が賛成は当事国のロシアと中国、ボリビアの3票だけで、反対8カ国、棄権4カ国の圧倒的多数で否決されたという事実からも「米英仏の軍事行動は安保理決議の承認を得ていない」という浅井さんの形而上的指摘に説得力はありません。②については指摘のとおりですが、「殺戮者が安保理で拒否権を持つ欠陥国際法を優先するのか、シリアの人道危機(化学兵器の使用)からの回避を優先するのかというアポリアは残ります。浅井さんの今回の論はいま現実に起きている人道の危機を形而上的に論じるだけでなんらの有効な解決策を示さない。こういう論を無責任の論というのだと私は思います。

なお、金平茂紀さん(『報道特集』キャスター)も.、シリア内戦による50万人の死者の問題を「戦争」一般の問題にし、そのうちの94%の死者がアサド政権軍及びアサド=ロシア=イラン同盟軍によるものであるという事実を問題視しえないむささびジャーナル395号の記事を「実に有益」などと称賛しています(金平茂紀FB 2018年4月15日)。ここに現在の「リベラル・左派」及び「リベラル・左派」メディアの決定的な目の「弱視」の問題が伏在していることもあわせて指摘しておきたいと思います。


【山中人間話目次】
・浅井基文さん(元外交官、元広島平和研究所所長)の「シリア・ドゥーマにおける「化学兵器使用」問題――中国と国連事務総長――」という論には決定的に欠けている視点があります
・金平茂紀さん(『報道特集』キャスター)のが昨日付の「カナダ首相、アメリカとイギリスのシリア攻撃への不参加を表明」という記事の誤シェアとそれを「いいね!」するリベラル・左派の誤共同作業の悲劇
・内藤正典さん(同志社大教授・中東政治)の日本のメディアの「シリア報道」批判――毒にも薬にもならない記事。今なぜって?何度もアサド政権が化学兵器使って人を殺すからです
・一昨日の14日の歴史学研究会主催のシンポジウム「天皇の身体と皇位継承-歴史から考える-」について保立道久(歴史学者)が「有益だった」という感想を述べているが、現憲法の天皇規定は「先進的」なのか?
・辺見庸の「わたしの知る石牟礼道子さんは、祭りあげられるのをなによりきらっていた。「しのぶ会」のやうなこともきらっていた」という指摘を石牟礼は死者の国でどう聴いているか?
・田所敏夫さん(「鹿砦社通信」ライター。著述業)の「マガジン9」は「リベラル」の衣を纏った保守・右翼勢力の「間諜」にすぎない」という指摘は的を射すぎているほど的を射ている
・朝日新聞の安倍内閣支持率の世論調査(4月14、15日実施)も出ました――安倍内閣の支持率は31%で前回調査(3月17、18日実施)と並び、不支持率は52%(3月調査は48%)で最も高かった
キョウ うづき55

Blog「みずき」:『首相案件」が報じられた一週間で内閣支持率が下落に反転したことはほぼ確実とみられます。各社を平均した内閣支持率は35.3%程度となっています。

共同通信世論調査(4月14~15日実施) 
内閣支持率 37.0%(5.4ポイント減) 
不支持率  52.6%(5.1ポイント増)

共同通信世論調査の結果を太線で示しました。共同通信はわずかに高めの内閣支持率を出す傾向があります。不支持率は標準的な値です。今回の内閣支持率は、自民党の政権交代以降の最低値に1.2ポイントまで迫りました。

日本テレビ世論調査(4月13~15日実施) 
内閣支持率 26.7%(3.6ポイント減) 
不支持率   53.4%(0.4ポイント増)

日本テレビの世論調査の結果を太線で示しました。日本テレビはややばらつきが大きく、非常に低い内閣支持率と、高めの不支持率を出す傾向があります。今回は自民党の政権交代(2012年12月)後で最も低い内閣支持率となりました。日テレの世論調査単独で見れば26.7%というのは危険水域ですが、日テレの内閣支持率は他社と比べて低い傾向があるため、この数字では平均値はまだ危険水域には入りません。

加重平均
直近の調査を加重平均した値は、内閣支持率35.3%、不支持率49.3%で、内閣支持率は「首相案件」が報じられたこの1週間で4.3ポイントほど低下しています。

加重移動平均
長期的なトレンドでは、不支持率が依然として非常に高く、内閣支持率は30%代で下落している状況です。

今週行われた共同通信と日本テレビを補正した上で平均(加重平均)すると、最新の内閣支持率は35.3%程度で、倒閣危険水域まで5.3ポイントと見られます。』(はる-みらい選挙プロジェクト(情勢分析ノート) 2018/04/15)


【山中人間話目次】
・内閣支持率 再下落ほぼ確実 - 倒閣危険水域まで平均5.3ポイント
・NNN(日テレ系列)の内閣支持率の世論調査(4月13~15日実施)も出ました。それによると内閣支持率26.7%(前回比-3.6%)、不支持率53.4%
・前回の世論調査では最近のメディアの世論調査では唯一同内閣支持率の増加を報道した共同通信ですが、今回の世論調査では安倍内閣支持率は37.0%で、前回調査から5.4ポイント下げの下落幅を記録したようです
・加藤哲郎さんの「権力は腐敗する、支持率26.7%の膿まみれファシスト権力は、暴力に訴える可能性あり!」。概ね加藤さんの論には賛成ですが、今度の米英仏軍のシリアへのミサイル攻撃についての評価に関しては多少の異議があります
・黒井文太郎さん(軍事ジャーナリスト)の「化学兵器を使用したのは『アサド政権』 その理由(前編)」(Y!ニュース 2018年4月15日)
・このNHKのシリア報道も朝日の社説も「どっちもどっち」論の立場からの一見「中立」的な報道スタンスです。黒井文太郎さん(軍事ジャーナリスト)の問題提起はそうした見せかけの「中立」論はおやめなさい、というものです
・それにしてもこの共産党・志位の発言はなんだ。共産党にはもはやかつてあった国際情勢の科学的分析力もない。単なるポピュリズム政党、プロパガンダ政党に転落してしまった。まさに「共産党はおわた」というほかありません
・内野光子さん(歌人、短歌評論家)が73年前の東京城北空襲で池袋の生家が焼けたときの記憶を書いている。あの戦争が終わったのははまだたった73年前のことだ
キョウ うづき52

Blog「みずき」:隅井孝雄さん(放送ジャーナリスト)の「ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書」の映画評ですが、隅井さんの描く同時代史の風景に米国だけでなく、日本テレビベトナム戦争ドキュメンタリー差し止め事件(1965年)、アメリカ議会公聴会における朝日新聞共産党員記者疑惑攻撃事件(1965年)、大森実毎日新聞記者退社事件(1966年)、田英夫TBSキャスター解任事件(1968年)、西山太吉毎日新聞記者沖縄密約国家機密漏洩罪有罪確定事件(1978年)などなど。この国の戦後ジャーナリズムの凄まじい闘いの傷跡を見る思いがしました。しかし、あの事件からおよそ50年。この国のジャーナリズムは立ち直ったといえるか? いや、傷跡はますます拡がり、深くなっているように見えます。では、私たちはいま、なにをなすべきなのか。なにができるのか。そういう重い問い=刃が私たちに突きつけられているような気がします。

『ベトナム機密文書事件は1971年に起きた。私が現役だった時代に起きたこの「事件」はその後の私のジャーナリスト人生に忘れがたい大きな影響を与えた。(略)ベトナム戦争のさなか、日本テレビではベトナム戦争のドキュメンタリーが、政府からの直接の干渉で差し止められた(1965年)。TBSでは田英夫キャスターが空爆下の北ベトナムで取材した特集が放送されたが、社長に呼ばれ解任されTBSを去った(1968年)。朝日新聞はアメリカ議会の公聴会で共産党員の記者がいると攻撃された(1965年)。毎日新聞で「泥と炎のインドシナ」を書いた大森実もライシャワー米大使の批判を浴び、退社した(1966年)。民放テレビはそれ以降、娯楽路線に転化した。ペンタゴンペーパーでアメリカの新聞がニクソンに勝利した直後、1972年毎日新聞西山太吉記者が沖縄密約の公電を明るみに出した。国家機密漏洩の罪に西山が問われ、裁判が始まり、アメリカに習って「知る権利を守れと」という声が起きる。しかし政府は西山の男女関係をこれに絡めて巻き返し、一審では無罪となったものの二審、最高裁で有罪が確定した(1978年)。日本では「国民の知る権利」は定着することがなかった。』(隅井孝雄FB 2018年4月12日)


【山中人間話目次】
・隅井孝雄さん(放送ジャーナリスト)の「ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書」の映画評ですが、隅井さんの描く同時代史の風景に米国だけでなく、この国の戦後ジャーナリズムの凄まじい闘いの傷跡を見る思いがしました
・「アサド政権の化学兵器使用は2011年以降、少なくとも27回」というのが国連の認定ですし、国際人権NGO「ヒューマンライツウォッチ」のケネス・ロス代表も「アサド政権の仕業」と断定しています。化学兵器の使用は「アサド政権の仕業」と見るのが妥当だと私は思います
・私たちがシリア情勢を正しく認識できないのは、シリア専門家を自称する青山弘之東京外国語大学教授や高岡豊中東調査会上席研究員らの誤った情報とシリア情勢分析をただテレビで重宝される専門家という肩書だけで無批判的に鵜呑みにしてきたことが大きい
・右翼のデモには柵がない‼️‼️シェアして下さい。友人からの証拠写真💢』(Naoko NakamotoFB 2018年4月14日)
・安倍政権が今回も柳の下の2匹目の泥鰌を狙っていることは明らかですが、自民党内部や既存の保守層からも「安倍下ろし」の声が日増しに強くなっているようです
・承前。田中利幸さん(元広島平和研究所教授、メルボルン在住)の『15年戦争史概観(III)――戦争責任問題を考えるための予備知識』
・澤藤統一郎さん(弁護士)が私の森鴎外「天皇制批判」論への疑問のようなものを紹介くださっているが、翌日のFB記事で澤藤さんが評価しているように見える原武史(放送大教授)の「天皇制観」に関する疑問も次のように書いておいた
・私も西部出演のテレビ番組の制作を担当していたディレクターらが西部の自殺を手助けしたとして逮捕され、同ディレクターが「西部先生の死生観を尊重して力になりたいと思った」と供述しているという報道に接したとき、「死の共同性」ということについて考えた
キョウ うづき42

Blog「みずき」:これは広義の内部告発とみなされる行為と見るべきでしょう。国家の首相という要職にある者のウソを暴く行為なのですからこの内部告発の行為は公益中の公益と呼べるものです。「反安倍政権?」などとこの問題を矮小化(やまもといちろう、作家)し、個人攻撃するのは筋違いも甚だしいというべきでしょう。公務員は国家、政府の奉仕者ではなく、「全体の(すなわち、国民の)奉仕者」(日本国憲法15条2項)なのです。「(捜査情報の漏洩は)大変深刻な事態だと思う」(郷原信郎Twitter 2018年4月5日)とこの問題を既成の法律的観点からのみしか見ることのできない郷原信郎弁護士(元検事)の認識は憲法的観点から見て誤っていると私は思う。

【山中人間話目次】
・この問題を「反安倍政権?」などと矮小化(やまもといちろう、作家)し、個人攻撃するのは筋違いも甚だしいというべきでしょう――地検特捜部は反安倍政権?大阪地検特捜部長、繰り返しメディアに捜査情報をリークか
・今朝の各紙一面。森友口裏合わせ、新たな日報隠ぺい、加計では「首相案件」として文書が発覚。「底なし」とはこういうことをいうのだろう。機能不全の内閣に政権担当の資格なし
・安倍晋三の断末魔は近い――愛媛県知事のひと刺しで安倍官邸に激震 始まりは週刊朝日特報 AERA dot. (アエラドット)
・予算委詳報】首相「柳瀬氏を信頼」 「首相案件」文書:朝日新聞 2018年4月11日19時02分
・国会中継を見聞きしていると、この国で最悪の人間たちがわざわざ選挙で選ばれているのだと、絶望的な気持ちになる(太田昌国のコラム「サザンクロス」 2018年4月10日)
・ここで原武史は「皇室の仁慈」なるものを無条件に肯定しているのか? だとすれば、それはなにゆえか? ここに原の「天皇制」観を探るポイントがあるように思う。私は原の思想に疑問符を持つ
キョウ うづき39

Blog「みずき」:鬼原悟さん(「アリの一言」主宰者)の「オール沖縄会議」が今すべきことは何か」。まさにそのとおりです。しかし、時間がない。「知事選挙まであと半年余」という指摘に胸がうちひしがれる思いです。

『「米軍普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念」を求める「建白書」(2013年1月28日)の実現をめざす「オール沖縄会議」(以下「会議」)は、いま重大な岐路に立っています。「会議」が結成されたのは2015年12月14日。その目的は何だったでしょうか。「オール沖縄会議を結成する目的は、三つだ。現地辺野古での抗議行動を強化する、県と国の法廷闘争で翁長知事を支援する、国内・国際世論を喚起する―ことである」(2015年12月16日付沖縄タイムス社説)2番目の「翁長知事支援」について、「会議」の「設立趣意書」はこう明記しています。「県政が政府との全面的な法廷闘争に入った現在、県民挙げての支援体制を構築していくなど『あらゆる手段を駆使して新基地建設を阻止する』という翁長知事を全面的に支えていく」(2015年12月15日付琉球新報「趣意書全文」より)「会議」が翁長氏を「支援」するとしたのは、「あらゆる手段を駆使して新基地建設を阻止する」という翁長氏の言明を信じ、それを期待したからです。

実際はどうだったでしょうか。「あらゆる手段」の中でも最も根源的な「手段」が「埋立承認撤回」であることは言うまでもありません。「撤回」は翁長氏の知事選公約でもありました。ところが翁長氏は、知事に就任して3年4カ月になる今も「撤回」していません。辺野古埋立工事は安倍政権(沖縄防衛局)が土砂投入のための「新たな護岸工事に着手」(10日付琉球新報)する段階にきているにもかかわらず、いつ「撤回」するかも明らかにしていません。それでも「会議」は、翁長氏を「支援」し続けています。そればかりか、翁長氏に「撤回すべきだ」と直接進言(申し入れ)することすらしていません。

「撤回」だけではありません。政府は工事用の土石を海上から搬入するため、奥港(国頭村)などの港を使うことを切望していました。許認可権は知事にあり、「あらゆる手段」を行使するなら当然「不許可」とすべきでした。ところが、翁長氏は県民の見えないところで「許可」していたのです(2017年9月上旬)。沖縄タイムスの報道で判明しました(同11月3日付)。これには辺野古の現場で阻止行動の先頭に立っている山城博治・沖縄平和運動センター議長も、「これまで知事を正面から批判したことはないが、今回の件(奥港の使用許可ー引用者)を受け、覚悟を決めて翁長県政と向き合う必要が出てくる」「あらゆる手法で建設を阻止すると知事はこれまで主張してきた。それは一体何だったのか」(同11月11日付琉球新報)と怒りをあらわにしました。しかし、翁長氏はその後も、本部港、中城湾の使用を相次いで許可しました。「会議」はこの問題についても何も発言せず、翁長氏の見解をただすことすらしていません。

翁長氏が「高江ヘリパッド建設」を容認(2016年11月28日の記者会見。写真中)したことについても、辺野古や高江で反対市民を機動隊が暴力的に排除していることについて、翁長氏が県公安委員会の任命権を持っていながらだんまりを決め込んでいることについても、「会議」(あるいは会議に入っている与党県議)は翁長氏に一言の苦言を呈することもなく、「支援」し続けています。これでは「現地行動を支援強化していく」(「設立趣意書」)どころか、逆に現地闘争の足を引っ張っていると言わねばなりません。「辺野古」「高江」をめぐる一連の経過は、翁長氏の背信・公約違反を示すと同時に、その翁長氏を無条件に「支援」し続けてきた「会議」の責任も問うているのではないでしょうか。知事選挙まであと半年余。「会議」がいますべきことは、翁長氏の知事就任以降の言動を検証するとともに、それに対して「会議」が何をしてきた(してこなかった)のかを自己点検することではないでしょうか。その検証・反省なしに、無条件に「翁長再選支持」を決めることは、市民・民主運動の自殺行為と言えるのではないでしょうか。』(アリの一言 2018年04月10日)


【山中人間話目次】
・澤藤統一郎さん(弁護士)が森鴎外の「天皇制批判」の論を紹介している。鴎外は体制=天皇制擁護者、というのがこれまでの私の鴎外理解だったので意外だった
・まさにそのとおりです。しかし、時間がない。「知事選挙まであと半年余」という指摘に胸がうちひしがれる思いです――「オール沖縄会議」が今すべきことは何か - アリの一言
・もっともといってよい時期のタイムリーな講演会の企画だと思います。この声をもっともっと大きくしていきたいものですね――講演会 6月土砂投入までに「撤回」を
・朝日新聞の「本件は、首相案件」とする面会記録文書の存在を証明するスクープが掲載されています。安倍晋三のうそがメディアによって次々と暴露されています
・NHKの世論調査でも安倍内閣支持率の大幅な下落傾向は続いている。安倍内閣の支持率の下落傾向は底をついたという言説は主観的な言説でしかないことがわかる
・JNNが9日発表した世論調査でも安倍内閣の支持率は9.3ポイントの大幅下げ
・メディアは安倍批判のスタンスにシフトした。そういう感じを受ける。安倍の支持率はまだまだ下がる。そう、私は思う――今日の朝のメディアの安倍批判の3本の記事
キョウ うづき33

Blog「みずき」:仲宗根勇さん(うるま市島ぐるみ会議共同代表、元裁判官)が『辺野古埋め立て承認撤回の諸原因・私論』と題した長文論攷を本日付の自身のFBに発表しています。同論攷では埋め立て承認撤回の原因をA「国・防衛局の責めに帰すべき事由によって生じた撤回原因」とB「国・防衛局と関係なく、公益に適合させるための撤回原因」の2種類に分け、それぞれ13事項と5事項を摘示しています。同論攷が長文になった理由は撤回原因が多すぎるからだと思われますが、それはともかく、仲宗根さんは同論攷の執筆の理由を「知事の早急な承認撤回を後押しすべく、県民世論を喚起し撤回原因についての認識を県民とともに共有することを目指したい」としています。全文は仲宗根さんのFBをご参照いただきたいと思います。ここでは「一 はじめに〜撤回原因の認識共有を目指して」の一節を引用させていただくことにします。この短い引用だけでも、仲宗根さんの執筆理由のおおよそは察することはできると思います。仲宗根さんは「知事の早急な承認撤回を後押しすべく」と書いていますが、その時間はそう長いものではありえません。仲宗根さんも触れていますが、安倍内閣は、この夏7月にもK4〜N5〜N3の護岸完成で囲まれる領域に土砂投入を始める方針だと報道されているからです。手遅れにさせないためにも、仲宗根さんの道理ある認識と問題提起を辺野古埋め立て反対運動に関わる多くの人たちと共有したいものです。

辺野古埋め立て承認撤回の諸原因・私論 仲宗根勇FB 2018年4月9日
https://www.facebook.com/isamu.nakasone.77/posts/2025241327724724

『こうして、あらゆる手段で辺野古新基地を阻止するはずの翁長知事は、知事権限の行使にあたり、2016・12・26の知事自らの承認取消しの取り消しをした行政行為によって自縄自縛状態の窮地に陥ってしまった。承認取消しの取り消しをしていなければ、工事を中止させたままの状態で、県は国が次々繰り出す法的手段に対し有効適切な法的対抗をすべき十分な時間的余裕が持てたはずである。翁長知事の2016年12月26日の承認取消しの取り消しこそが現在に至るまでの辺野古裁判の帰趨を決する分水嶺となっている事実は繰り返し確認されるべきである。

承認取消しを取り消した翌日から再開された工事が続けられ、ついに2017年4月25日、政府は埋め立て工事を開始した。辺野古海上やゲート前で建設反対の意思表示をする県民を海上保安官・機動隊が実力排除する中でK9護岸工事が始まり、反対側のK1護岸、N5護岸建設は予定の長さをすでに完成されK2護岸は予定の長さに達し 現在、K4護岸とK3護岸工事も着々と進められ、N3護岸工事も4月9日着工された。安倍内閣は、K4〜N5〜N3の護岸完成で囲まれる領域にこの夏7月から土砂投入を始める方針だと4月8日の共同通信が報じている。

仲井真弘多前知事の一応有効な埋め立て承認の行政行為について、その成立に瑕疵があることを理由としてその効力をはじめに遡って失わせた翁長知事の承認取消を巡るプロセスは不作為違法確認訴訟で県敗訴が確定したことにより一応終止符が打たれた。その終止符と法的関係のない知事の任意の承認取り消しの取り消しにより、有無を言わさぬ国の工事強行に対し県は打つ手を封じられ、あらゆる手段での建設阻止を叫ぶ県政の下で新基地反対の県民の間に諦めに近い閉塞感が広がっている。

この窮境を打開する手段は、知事が、これまでの「行政行為の取り消し」とは異なる行政行為の撤回」を一日も早くする以外に道はない。それはつまり、埋め立て承認という前知事の有効な行政行為について、新たな事情が発生したためにその行政行為の効力を将来に向かって消滅させることであり、県は、その撤回カードをまだ行使していない。県がいつ撤回という新たな行政行為(撤回行為)に踏み込むのかが、現在の翁長県政の焦眉の問題になっている。前知事の埋め立て承認後に事情の変遷があり、または新たな事由の発生があって承認処分を存続させることがもはや公益に適合しなくなったとしたら、翁長知事が、公益に適合させるため前知事の埋め立て承認の撤回をなし得ることは行政上・行政学上自明のことである。』


【山中人間話目次】
・仲宗根勇さん(うるま市島ぐるみ会議共同代表、元裁判官の『辺野古埋め立て承認撤回の諸原因・私論』。手遅れにさせないためにも、仲宗根さんの道理ある認識と問題提起を辺野古埋め立て反対運動に関わる多くの人たちと共有したいものです
・仲宗根勇さん(うるま市島ぐるみ会議共同代表、元裁判官)の言うこの「翁長県政の岩礁破砕差止め訴訟提訴の意図」(翁長県政が承認撤回の逡巡を目隠しする意図)も、ひとつ前の記事で紹介した鬼原悟さんの指摘とも呼応するでしょう
・鬼原悟さん(「アリの一言」主宰者)が沖縄経済界が主張する「県民投票」論に焦点を絞って、本音を剥き出しにしてきた翁長知事支持保守層グループの危険な「狙い」を明快な論理で剔抉しています
・これは刑法にいう完全な偽証教唆であって、「深くおわびする」という陳謝で済むような話ではない。太田充理財局長を含む財務省関係者はすぐさま逮捕されなければならない、安倍、麻生とともに厳しく責任を問われなければならない事案だ。
・姜信子の「短歌的抒情 メモ 石牟礼道子/金時鐘/小野十三郎」から――幻想をすてよ、幻想をすてよ、もっともっと底にうごめく階級のメタンガス地帯を直視せよと云い聞かす
キョウ うづき30

Blog「みずき」:武藤一羊さん(元ニューヨーク州立大学教授、ピープルズ・プラン研究所設立者)の「森友スキャンダルとは何か――極右私党の公権力私物化とその破綻」(田中利幸ブログ(2018年4月4日付)経由)。

武藤さんはこの論で森友スキャンダル問題で市民と市民の代表機関たる国会がもっとも重視すべき課題は、安倍政権を「打倒するだけでは足りない。根を残してはならない。この前代未聞の不祥事の核をなす主体を特定し、明るみに引き出して公衆の目にさらし、政治の世界で無力化すること」であると言います。武藤さんの言う「不祥事の核をなす主体」は安倍政権ではなく、安倍政権を含む「極右政治運動体とでもいうべきもの」です。武藤さんのここでの指摘の要点は、「この不祥事の核の根、すなわち、「極右政治運動体」を根絶させることこそがもっとも肝心である」ということになるでしょう。では、その「極右政治運動体とでもいうべきもの」を解体にまで追い込むにはどうすればよいか? その成否は、その前にカッコつき「リベラル・左派」を世論の包囲網で解体=反省させることができるかどうかにかかっている、というのが私の判断です。この課題の実現は相手が民主集中制の原則を持つ大組織を含むために容易なことではありませんが、成就させなければならない課題です。


【山中人間話目次】
・武藤一羊さん(元ニューヨーク州立大学教授、ピープルズ・プラン研究所設立者)の「森友スキャンダルとは何か――極右私党の公権力私物化とその破綻」
・辺野古沖、7月土砂投入へ 工事本格化で翁長氏に打撃 - 共同通信 2018/4/8
・こういう時機だからこそいかに「県民投票」論なるものが埋め立て承認撤回先延ばし、先延ばしのための詭弁の道具でしかないか。改めて確認しておきたい――本田博利さん(元愛媛大学教員)の「県民投票」論批判
・沖縄と日本の関係にもあてはまるだけでなく、沖縄の中の「県民投票志向型リベラル派」と「『埋め立て承認』撤回志向型リベラル派」の関係にもあてはまるのではないか?――マルコム X、白人と黒人。 日本語字幕
・これは素晴らしい景観です――ヒマラヤの山脈の頂上に向かって延々と続く棚田
・辺見庸の1か月ぶりの「日録」。『月』第7回(「本の旅人」角川書店)擱筆の由。辺見は云う。「老いるのはあるしゅの屈辱ですね。屈辱的に生きるしかない。それでいいとおもいます」、と
キョウ うづき22

Blog「みずき」:明日の4月8日は京都府知事選の投票日。

渡辺輝人さん(日本労働弁護団常任幹事、京都市)が以下のようなツイートをしています。

『福山哲郎(注:立憲民主党幹事長)のFB。明日が京都府知事選の投票日だし、迷ったが、読んでる間に腹が立ってきたので、紹介。国政で脱原発を言いながら、原発にNoと言えない安倍首相お墨付き候補者を推薦するのは自己矛盾だ。京都府知事に中央官僚を引っ張ってくる「地域の事情」などないだろう。』(渡辺輝人Twitter 2018年4月7日)

京都府知事選で起こっている立民の政治的な低センスについては渡辺弁護士の指摘するとおりだと私も思いますが、立憲民主党(枝野幸男代表)が地方の首長選挙で自民党候補者に相乗りするのは前身の民主党時代からの常習的な習い性。すなわち、同党の本性というべきもので、いまに突然始まったことではありません。しかし、渡辺さんの支持する日本共産党はその立民を国政の場での「野党共闘」の重要なパートナーと位置づけています。しかし、そもそもそのこと自体が自民党政治の変革を目標にする政党の連合のありかたとして矛盾しているのです。

渡辺さん。地方であれ、全国であれ、選挙共闘の論理としてそういうことになりませんか? あなたたちがそうした自らの矛盾した姿勢を改めないで他党の姿勢だけを批判してもまったく説得力はありません。自党(共産党)の党勢拡大だけを第一義的な課題とする同党のご都合主義の現れとしか世間は見ないのです。あなたたちに他党(立憲民主党)を批判する資格はない、というのが私の評価です。あなたが私の言うことを理解してくれるかどうかはわかりませんが、いまの同党のご都合主義丸見え、すなわち、まやかしの「野党共闘」路線のままでは共産党はただ堕(落)ちゆくのみ、と私は言っておきます。

【山中人間話目次】
・京都府知事選で起こっている立民の政治的な低センスは「野党共闘」が成立しないことを示している――明日の4月8日は京都府知事選の投票日
・太田昌国さん(評論家)の安倍(右翼)及び左翼批判。「現首相の価値観が出来させた内政・外交の行詰り」。太田さんの安倍批判は左翼批判と連動していることに注意したい
・ここには「国民」はいない。国民のいない「国民主権」などありえるはずもない。しかし、それがいまの日本という国の姿だということです――18日間秘匿されたオスプレイ横田配備~自国民より米国の意向優先 - ニュース・ワーカー2
・大相撲の「土俵上女人禁制」問題と神道及び天皇制との密接な関係について考察を巡らせている論2本――澤藤統一郎さん(弁護士)の論と鬼原悟さん(「アリの一言」主宰者)の論
・在日朝鮮人作家の徐京植(東京経済大学教授)が韓国のハンギョレ紙に「21世紀の東アジアでミケランジェロを想う」というエッセーに見るアンビバレントな徐の思い