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Blog「みずき」:いわゆる「文化人」の戦争礼賛発言について。また、その文化人の「戦争礼賛発言」をなかったことにするいわゆる「庶民」なるものの無知と愚かさについて。

『戦時下の文化人の表現活動には、今では想像がつかない障害があったこと知ることも大事なのですが、そこで、意に添わない活動をしたことに、その後、本人がどう向き合ったかが、重要なのかと思います。さらに、その後、どのような活動をしていたのか、行動をしてきたのか、暮らしをしていたのか、その生涯をトータルで、見極めたいと思っています。そのためには、発言・著作・制作物などを、記録にとどめ、保存し、継承するという基礎作業が問われるのではないかと、思います。その上で、その後の時代、時代に、何を残し、どう行動したのかが問われるのだと思いました。 

今回の番組では、愛国少年だった櫻本さん自身が、戦時下に「あったことをなかったことにしよう」とする敗戦後の時代の流れに抗して、個人で10万冊もの雑誌や図書を収集し、戦時下の文化人たちの言動を浮き彫りにした著作を発表し続けていること、家永三郎さんも、戦時下の反省から、敗戦後の教科書裁判に踏み切ったこと、などを語っています。

翻って、現在の知識人、文化人と称される人々の発言や行動において、少なくとも、敗戦後の占領期が終わった段階では、「表現の自由」があったにもかかわらず、「陽のあたる場所」を求めてでしょうか、意外と、微妙な変転、変節をしていたり、繰り返したりする人たちも多くなっています。人間、心身の成長や加齢によって、考え方も、行動様式も、変ることはあるでしょう。その人をどこまで信用していいのか、その発言にどこまで責任を持つことが出来るのか、自身で説明責任が果たせるかが問われるのではないかと。これは自らにも返ってくる問いでもあります。さらに、目前の課題に翻弄されながらの発言や行動は、とかく、より根本的な課題を置き去りにする傾向が、とくに最近目立ってはいないか、とても不安です。』(内野光子のブログ 2017年9月23日)


【山中人閒話目次】
・現在の知識人、文化人と称される人々の戦後の軌跡ーーある少国民の告発 文化人と戦争 櫻本富雄 youtube
・当然、批判は、朝日新聞総体に及びますーー芦部ゆきとさんの朝日新聞および箱田哲也同紙編集委員(国際社説担当)批判。5年間に及ぶ箱田哲也ウォッチの末の批判です
・「不敬」観念はいまだにこの国を支配しているーー75年前の今日、ダグラス・マッカーサーが昭和天皇と会見。新聞等への写真掲載は不敬にあたるとされた 渡邉英徳Twitter
・ここにいう「物」とは単に終尾詞の「もの」という意味であるーー杉田水脈という女性について私はすでに「むくつけき物」という記事を書いた
きょう ながつき71

Blog「みずき」:早尾貴紀さん(東経大教員、社会思想史・世界政治論)の朝日新聞、津田大介、佐伯啓思批判。きわめて重要な指摘だと思います。

*私も津田大介、佐伯啓思両者の思想、それを無批判に掲載する朝日新聞の脆弱な(リベラルを気取った日和見主義)思想を批判しようと思っていましたが、有料記事のため全文が読めないので控えていました。

『23日の朝日新聞に、福島県双葉町の原発事故伝承館の語り部に対して、東電と国の批判をするなという「添削」検閲が入っているという記事。もちろんこのことを問題視する論調です。

ところが翌24日の朝日新聞の論壇時評でジャーナリストの津田大介が、「安倍政権の功罪 問題の責は彼個人ではなく」として経済・福祉・女性・安保・外交の諸分野における安倍政権への高評価の論考を列挙し、最後に哲学者や社会学者らが共通して「安倍政権で噴出した問題とは、安倍前首相個人にその責があるのではなく私たちそのものの問題である」という意識を示しており、反安倍のリベラル左派は「これを受け入れることからやり直していくしかない」と断じています。

さらに翌25日、今日の朝刊には、保守を自任する佐伯啓思が「異論のススメ:この7年8ヶ月の意味」で、「疑いもなく、近年、これほど「仕事」をした政権はなかった。とくに経済と外交と安保においては驚くべき活動量であった」と書き始め、それでも「成果」が上げられなかったのは、高度経済成長期とは国内情勢も世界情勢も違うのだから「当然」のことで、「安倍政権の責任ではない」と、こちらも断じています。

なんと激甘な評価でしょうね。とくに津田大介は安倍政権批判をする人たちのことをことさらに矮小化しています。民主的選挙で選ばれた政治家であり、選んだ選挙民の責任が問われているのは大前提。その上でその選んだ有権者にも呼びかける安倍政権批判であり、具体的な政策についての批判が重ねられてきました。どれだけの身内利権誘導の愚策を重ね、トランプ政権追従での外交失点を重ね、社会福祉の切り下げ・切り捨てを重ね、男女平等について世界最低水準に停滞してきたか。

安倍辞任「ご祝儀」の支持率V字回復に乗っかり、政権批判を封じることが、津田・佐伯の役割なのか。具体的な政策批判は基本中の基本。だからと言って、有権者が免罪されるわけではないのも当然。なのにこれでは、「東電・国の批判はするな」と検閲をかけてきた「伝承館・語り部」問題と同じです。原発事故では、被災者も原発をここまでのさばらせてきた自らの無為・無知を激しく悔いたし、核エネルギーを手にした人類のあり方にまで反省をしました。でも、だからと言って、「東電・国の責任ではない。私たち自身の問題なのだ」として、東電・国が免罪されるはずがない。

さらに津田大介の論壇時評について指摘すると、論壇時評なのだから今月の様々な雑誌やwebメディアに出された論考や分析を紹介・批評することが趣旨であり、経済・福祉・安保・外交の諸分野については具体的に著者名・論文名が挙げられている一方で、女性分野については「安倍政権が女性活躍推進法制定にこぎつけたことを評価する女性の論者も多い」、終わり。「女性の論者も多い」って、いったいそれは誰のどの記事・論考? それを紹介するのが「論壇時評」の役割なのに。他の分野については全て男性論客を指示参照しているのと比較して異様です(このことは、フェミニストの山口智美さんもtwitterで指摘されています)。』(早尾貴紀FB 2020年9月25日)


【山中人閒話目次】
・安倍政権の功罪 問題の責は彼個人ではなく??ーー早尾貴紀さん(東経大教員、社会思想史・世界政治論)の朝日新聞、津田大介、佐伯啓思批判
・若者にはこのイデオロギーは自明の思想である??ーー半澤健市さんの菅内閣=新自由主義思想批判 リベラル21
・最悪の新自由主義政権、最悪のブレーンですねーー竹中平蔵氏が提案する「月7万円」のベーシックインカム論がヤバすぎる(藤田孝典)
・私たち日本人がその実態に目を向けることなく安穏と日常生活を享受することは許されませんーーコロナ禍で犠牲重なる外国人技能実習生 - アリの一言 
・むくつけき物 巧ナリケル詐ハ ヲロカナルニヤヲトルラムーー自民・杉田議員「女性はいくらでもうそ」 性犯罪に関し党会議で発言 記者団には否定 - 毎日新聞
・辺見庸はいまという社会は「屈辱の感覚と概念が溶解している」というーープレカリアートが「たたかう」とはかぎらないのだ 辺見庸「日録」
きょう ながつき69

Blog「みずき」:醍醐聰さんの以下のツイートのうちとりわけ「本物の専門家がマスコミに登場しないのは本物の専門家はマスコミが「穏健な」常識に抗うそもそも論を「極論」あるいは「過激な思想の持主」として遠ざけているからである」という指摘に共鳴する。ここでもこの国の「政治変革」ないしは「民主化」にとって、いま、メディアが最大の弊害になっていることが見てとれる。

私は声を大にして言う。メディアよ、真のメディアたれ。

『➀最近、「芸能人である前に一人の人間として」、「スポーツ選手である前に一人の黒人女性として」といった言葉に出会った。肩書だけで自分を見ようとする世評への意趣返しという意味で、さらに私流に言えば、主権在民をお題目にした、知名度至上のマスコミへの痛烈な反発と受け止めて、共感した。』(醍醐聰Twitter 2020年9月25日)

『➁私の学生時代、「専門バカ」という言葉が流行った。しかし、コロナ禍の時代、入れ替わりたち替り、マスコミに登場する「専門家」の発言の中身は大半が、周知のことを訳ありにアレンジしたものである。一人の人間として備えるべき知性を土台にした、真水の専門家らしい深みのある発言を聞きたい。』(同上)

『➂しかし、私の知る限りでも、本物の専門家はいる。マスコミに登場しないだけである。そのわけは、マスコミが、「穏健な」常識に抗うそもそも論を「極論」あるいは「過激な思想の持主」として、遠ざけているからである。たとえば、非は韓国にではなく、日本にあるという論者はマスコミに登場しない。』(同上)


【山中人閒話目次】
・本物の専門家がマスコミに登場しないのはマスコミが「穏健な」常識に抗うそもそも論を「極論」あるいは「過激な思想の持主」として遠ざけているからである 醍醐聰Twitter
・かなしきかなやこのごろの 和国の道俗(僧も俗も)みなともに 仏教の威儀をもととして 天地の鬼神を尊敬すーー菅原龍憲さんが指摘する親鸞の悲嘆
・伊藤詩織さんの「世界の100人」に選出に関して当然すぎるほど当然な菅批判だーー伊藤詩織さん「世界の100人」に選出・・菅新総理は何思う? - 高世仁の「諸悪莫作」日記
・菅政権の【Go To に疑問】ーーこんな高級ホテルに泊まる余裕のある人に税金使うってどうなの。食べるのに困ってる人たちがこんなにいるのに 乗松聡子FB
きょう ながつき67

Blog「みずき」:私もるまたんさんの「韓国は敵じゃない」声明批判に同意する。今回はこの声明には徐京植さんは加わっていないようだ。私も徐さんのその判断に敬意を表したい(徐さんといえば、私は、90年代末の徐京植・上野千鶴子論争、あるいは花崎皋平論争を思い出す)。

『韓国は敵じゃないとか、こちらから手を伸ばせば向こうは受け入れてくれるとか、いつになったらその上から目線をやめられるのか。そういう姿勢がどれくらい韓国の人たちの反感を買うか、そして日本が衰退途上国となった今は失笑の対象でしかないという事実がわからないのか。』(るまたんTwitter 2020年9月23日)

『本当に言いにくいんだけど、荒木淳子さん、内海愛子さん、大沢真理さん、岡野八代さん、太田修さん、川瀬俊治さん、香山リカさん、在間秀和さん、丁章さん、外村大さん、永田浩三さん、服部良一さん、前田朗さん、矢野秀喜さん、本当にこれに賛成ですか?ずっと名前残りますし、僕は忘れないですよ。』(同上)

『去年、呼びかけ人に名を連ねておられた徐京植さんがおられない。これには加わらないという決断をされたんだろうか。敬意を表したい。』(同上)

*注:声明「韓国は敵じゃない」

https://peace3appeal.jimdofree.com/

【山中人閒話目次】
・今回のこの声明には徐京植さんは加わっていないようだ。徐さんの判断に敬意を表するーーるまたんさんの「韓国は敵じゃない」声明批判
・隣の国の法相疑惑をここまで微に入り詳細に報じるエネルギーがあるのなら、なぜ日本の法務・検察の官邸との癒着・忖度・腐敗問題を報じないんだい 金平茂紀FB
・あまりにもおぞましい戦前、戦後と続く国家犯罪ーー毒ガス兵器と細菌兵器の二重疑惑「大牟田爆発赤痢事件」の真相 - アリの一言 
・アイロニーとしての菅批判ーー私、小・中学校は「スガちゃん」と呼ばれていました。今でもそう呼ぶ奴がいます。昔の名前で呼ぶのはヤメローー
・緊急企画 NHK広島タイムラインと広島の民族差別の現在ーーNHK広島「朝鮮人」ツイート 民団が人権救済申し立て「民族差別を扇動」 毎日新聞
・ドイツはルカシェンコをベラルーシの大統領として認めない(政府報道官)ーーベラルーシ大統領が就任式強行 告知なし、再選挙の要求一蹴:時事ドットコム
・わたしが大学生であった1970年代後半に東京の代々木公園で遭遇した情景があるーー中村厚さんの藤野裕子『民衆暴力──一揆・暴動・虐殺の日本近代』書評
きょう ながつき64

Blog「みずき」:醍醐聰さんは云う。「政治の世界では美談は常に正義の偽装である」、と。悲しい認識である。しかし、それ以上の認識を私も提示することはできない。

『菅首相が美談に包まれながら、自助を力説するのは偶然ではない。政治の世界では美談が、「身を切る」行革断行のムード作りにうってつけである。先立つ典型例は「メザシの土光さん」。NHKが妻とメザシの夕食をする土光敏夫氏の姿を放映するや、土光氏はたちまち「行革の旗手」と喝采を浴びた。

政権発足直後の支持率で小泉政権が歴代一位の評価を得たのは、「米百俵」の美談を持ち出して「痛みに耐える」改革断行を絶叫した効果が大きかった。しかし、土光臨調が強行した国鉄民営化は地方衰退の引き金になり、小泉改革は行政機能の弱体と格差拡大をもたらした。美談は常に正義の偽装である。』(醍醐聰Twitter 2020年9月22日)

【山中人閒話目次】
・美談は常に正義の偽装である 醍醐聰Twitterーーメザシの土光さんの土光臨調が強行した国鉄民営化は行政機能の弱体と格差拡大をもたらす端緒となった
・自らの性暴力被害を公表したジャーナリスト伊藤詩織さんを選んだ。世界は見ているーー世界に影響力100人に大坂選手 米タイム誌、伊藤詩織さんも
・福山市在住の在日朝鮮人女性が風しん検査受診時に差別を受けた問題その後ーー差別を差別と認めない―「福山市」と「NHK広島」は同根 - アリの一言 
・キット管理人のBlog記事を見たので判断したのだろうとーー慶応病院の屋上にはためく創価学会の三色旗が降ろされた - 葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会
・国や東京電力への批判を封じてなにが「伝承館」だーー国や東電の批判NG 伝承館語り部に要求、原稿添削も:朝日新聞デジタル
・こういう報道に触れるたびにこの国の労働運動の激しい貧困を思わずにはいられないーー業務の過重訴え、宅配労働者が21日に分類作業を拒否 hankyoreh japan
・原一男さんの撮った映画なら観てみたいですねーー失速するれいわ新選組。映画監督・原一男氏が山本太郎に覚えた違和感(HARBOR BUSINESS Online)
・IOCはスポーツ振興を口実にした国際的なマフィア組織にすぎないというのは私の持論だーー五輪招致、海外送金11億円 疑惑BT社以外は非公表(共同通信)
・ベラルーシではルカシェンコの退陣を求める大規模な抗議デモが6週間にわたって行われているーー治安部隊の覆面を奪い取り……女性たちの反撃  BBCニュース
・天皇やら皇族やらの神聖性は一人の幼児の「王様は裸だ」という一言で吹き飛ぶ虚飾に過ぎないーー差別の根源としての天皇制について 澤藤統一郎の憲法日記
きょう ながつき60

Blog「みずき」:鬼原悟さんの「日曜日記」の次の一節に目がとまった。深い憤りが体内をよぎる。この国のメディアの退廃にはもう言うべき言葉がない。腐れきっている。

『共同通信の世論調査(18日発表)では、菅内閣の支持率は「66・4%」と高水準を示した。新内閣の初の支持率調査はご祝儀相場で高くなるのが通例で、この数字に驚きはない。驚いたのは、ポスト安倍の自民党総裁選の最中に行われたJNN(TBS系)の世論調査(7日発表)だ。「安倍内閣支持」が前回より27・0㌽上がって62・4%、「不支持」が26・0㌽下がって36・2%。前月までと支持・不支持が完全に逆転した。自民党の支持率も11㌽増えて43・2%。第2次安倍政権発足以来最高だという。数々の疑惑に口をつぐみ政権を放り出して辞めていく首相の支持率がどうして急上昇するのか。常識では考えられない。支持率を上げる要素など1つもない。考えられる理由は1つ。メディアが競うように行った総裁選キャンペーンだ。自民党の権力闘争・派閥抗争がさも日本の重要問題であるかのように、連日連夜、菅ら自民党幹部を登場させ、「安倍政治の継承」など言いたい放題言わせた。そのメディアの腐敗しきった報道が安倍・自民党の支持率を急上昇させた。それしか考えられない。これは過ぎ去った話ではない。総裁選報道は来る総選挙へ向け自民党の絶好のPRになったからだ。メディアの罪はあまりにも重い。』(アリの一言 2020年9月20日)

【山中人閒話目次】
・メディアは競うように自民党の権力闘争・派閥抗争がさも日本の重要問題であるかのように連日連夜菅ら自民党幹部を登場させたーー菅政権の支持率急上昇の怪 アリの一言
・事実を調査し、チェックして、しっかりと伝えること。そういったジャーナリズムがなければ、民主主義は成り立たないーー「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」特集 - 映画ナタリー 特集・インタビュー
・翁長雄志知事(当時)の腹心副知事だった安慶田光男氏が語る 琉球新報ーー鬼原悟さん(「アリの一言」主宰)の「沖縄元副知事が証言した辺野古めぐる翁長県政の実態」
・長いスパンで考えた「沖縄党」の創出のためにはなにが必要だったか。また、必要かーー仲宗根勇さん(元裁判官、うるま市在住)と東本高志(Blog「みずき」主宰)の対話
・安倍政権は8年間に国民家畜化教育を推し進めたーーその当然の結果が以下にある 附き:東大が中国勢より下位に…上海の研究者が見た、大学ランキング・日本「一人負け」
・政敵ナワリヌイ氏毒殺未遂問題 日経編集委員のプーチン大統領批判ーー猛毒と「不都合な真実」 日本経済新聞
・前回と同じメンバーの問題の多い声明ですーー声明「韓国は敵じゃない」 いまこそ日韓関係の改善を 呼びかけ人グループ
きょう ながつき53

Blog「みずき」:内野光子さん(歌人、短歌評論家)の反骨詩人・金子光晴の「反戦詩」への違和。

『いま必要があって、金子光晴の詩を読み始めた。金子光晴といえば、これまで、私生活ではややスキャンダラスながら、反骨詩人、反戦詩人としてのイメージが強かった。もっとも、櫻本富雄氏は、早くより、詩作品「冨士」の改ざん問題を指摘していたが、詩壇の大御所たちは、軽く受け流していた感がある。長い海外体験、放浪生活から日本の権力を見据えたとみられる、一九三七年の詩集「鮫」は、抵抗詩集としての評価が高い。時には自虐的に、あるいは執拗なまでに嗜虐的に語り続ける。長詩「鮫」は「海のうはつつらで鮫が、/ごろりごろりと転つてゐる。/ 鮫は動かない。」で始まり、「鮫。/鮫。/鮫。/奴らを咀はう。奴らを破壊しよう。/さもなければ、奴らが俺たちを皆喰ふつもりだ」で終わる。

さらに、金子光晴は、太平洋戦争下に書き溜めておいた詩作品を、1948年に、『落下傘』、『蛾』を出版、1949年に『鬼の子の唄』を出版している。伊藤信吉は「これらの全部が戦争否定やその憎悪などの、痛烈な批判的精神からうまれた。これらの詩の主題は、今では過ぎ去つた戦争の回顧としてかたられるわけだけれども、その当時、光晴のような態度をとることがどれほど困難であったか。それをもう一度私どもは身に引き締めて考えてみるべきだろう」(「金子光晴」『現代詩の鑑賞』下巻 新潮社1954年)という。また、これらの詩集は、全体主義、ファシズム、戦争から、民衆の悲惨、思想弾圧、圧迫される個人や家庭の寂寥などを「批判したり、風刺したり、哀傷したりしているもので、その切実さは忘れがたく感動的である」(「あとがき」『金子光晴詩集』岩波書店1991年)と清岡卓行はいう。

たしかに、これらの詩集からは、つぎのような詩句が、文言が飛び出してくる。制作年月が記される場合と記されていないものが混じっている。これらの詩集が公刊されたのは、まさにGHQの検閲下の時代でもあった。それだけに、「戦時下にあって、実はこんな詩を書いていました」と、次々発表することは、どういう意味を持つのだろうか、という素朴な疑問も頭をかすめる。

「誰も彼も、区別はない。死ねばいゝと教へられたのだ。/ちんぴらで、小心で、好人物な人人は、「天皇」の名で、目先まつくらになつて、/腕白のやうによろこびさわいで出ていつた。」(「寂しさの歌」『落下傘』より)

「癩の宣告よりも/持つと絶望的なよび出し。/むりむたいにに拉致されて/脅され、/誓はされ、/極印をおされた若いいいのちの/整列にまじつて、/僕の子供も立たされる。」(「子供の徴兵検査の日に」『蛾』より)

反戦詩、抵抗詩の金字塔のように語り継がれていることに、私は違和感を覚えてしまう。現代にあっては、いまだから話そう、私もこれだけの抵抗をしてきた、など反体制的な発言をしている高級官僚のOBたちが、民主的な勢力にもてはやされたりするのに似ているのではないか。あるいは、自民党を支えてきたかつての著名な政治家が、引退後に少しばかり政権批判をしたからといって、それに飛びつく政党などの一貫性のなさにも似てはいないかと、立ち止まってしまうのだ。』(内野光子のブログ 2020年9月19日)

【山中人閒話目次】
・金子光晴の詩の全部は「戦争否定やその憎悪などの、痛烈な批判的精神からうまれた」?ーー内野光子さん(歌人、短歌評論家)の反骨詩人・金子光晴の「反戦詩」への違和
・久しぶりに見事なまでの記者魂を見せてもらった 菅原龍憲FBーー石橋学記者の「時代の正体 菅政治考」 神奈川新聞
・沖縄にとって真の「屈辱の日」は別にあるのではないかーー鬼原悟さん(「アリの一言」主宰)の「日本の恥辱・天皇の「沖縄メッセージ」から73年」
・「メディアが悪政の根源を為している」という一例はこういうところにもあるーー朝日新聞は相変わらず日本軍性奴隷制問題の本質を理解する気がない
きょう ながつき51

Blog「みずき」:悪政の根源を為しているのは明らかにメディア=背広を着た糞バエ(辺見庸『永遠の不服従のために』2002年)集団といっていい。民主勢力にはメディアをひとつふたつ潰す、というくらいの戦略があっていい。しかし、そのメディアといわゆる民主勢力も結託している。恐るべき時代だ。ミネルバの梟はまだ飛び立たないか。

『“「首相の人柄に好感が持てるから」が27%だった。地方出身で非世襲の「たたき上げ」などと評されていることが好印象を与えているようだ” ……って、そういう印象を作り上げるのに貢献したのはいったい誰ですかね、マスコミのみなさん。』(芦部ゆきとTwitter 2020年9月17日)

『あれだけプロパガンダすれば支持率が高いのは当然なのに、なんで不支持率が最高、の方は見出しに書かないのだろう。この記事も大政翼賛会か。』(渡辺輝人Twitter 2020年9月18日)

【山中人閒話目次】
・悪政の根源を為しているのは明らかにメディア=背広を着た糞バエたちーー民主勢力にはメディアをひとつふたつ潰す、というくらいの戦略があっていい
・身の毛がよだちますね。しかし、これが日本の精神的風土ですーー第99代の総理大臣の出身地の秋田県では県出身者で初めてとなる総理大臣の誕生を祝いました NHK
・「あなたたちは選抜されてここに来ました」という上野千鶴子のエリート意識を増長させる言い方に違和感はないのか?ーー谷津憲郎さんの上野礼賛への異議
・リテラは「リベラル・左派」の右傾化に貢献しているーーその人にぶら下がっている属性を攻撃するのはよくないが、リテラにはこういう記事のたぐいが満載だ
・「金城湯池」などの言葉があるわが国の政治風土のなんと貧しきことかーー「首相は34歳女性、閣僚の4人が35歳未満」のフィンランドから学べること クーリエ・ジャポン
・「原発報道」は戦後ジャーナリズムの敗北の原点である――ジャーナリスト柴田鉄治さんの訃報に接して 石川智也 論座 
・9月17日は、当時の小泉首相の訪朝から18年目ーーきのう去っていた首相は拉致問題を利用して長期政権の座を占めることができた 太田昌国FB
・世界もパワー・ポリティックスの時代に逆戻りしているーー国連人権理事会 香港、新疆問題で多数の国の代表が中国支持を表明 AFPBB News
・たとえば沖縄 仲宗根勇FBーーこの内閣には世の穢きものが凝集している。誰もがいう。まさに「暗澹たる内閣」だ
きょう ながつき46

Blog「みずき」:特高

『石坂啓さんふうに言うと、(菅)義偉あんたがマジすごくきらいだ。キモい。なしてか。きさん、特高(特別高等警察)の顔だからだ。プロレスラーが管の語彙の貧弱さを嗤うてたが、特高はそんなもんだ。ああ、憂うつ。』(辺見庸「日録」2020年9月16日)


【山中人閒話目次】
・菅義偉あんたがマジすごくきらいだ。キモいーーなしてか。きさん、特高(特別高等警察)の顔だからだ。ああ、憂うつ 辺見庸「日録」
・国会会期制は欧州の君主制時代のなごりで、日本を除く主要国は事実上の通年化が進んでいるーー醍醐聰さんの「反安倍派に必要な政策面での自省~私見~」
・この書きぶりは、毎日新聞も菅義偉発言が「重大失言」であることの意味を理解していないことを示しているーーメディアも果てしなく朽ちている
・しかし、プロパガンダ報道はTBSに限らないーーこれは報道ではない。これはプロパガンダだ。TBSには批判精神もジャーナリズムも無いKaSuehiroTwitter 
・そりゃ、プーチンにとっては笑いが止まらん政権だったよねえ 常岡浩介Twitterーーロシア、安倍路線の継続期待 北方領土問題譲らず  時事通信
・国境なき記者団は菅義偉氏に対し報道の自由 の模範となるために尽力するよう要請しますーー日本は、RSF世界報道自由度ランキングにおいて2012年には22位でしたが、現在は180位中66位
・司法も朽ちきっているーーヘイトスピーチを「公益目的」と追認した大阪高裁の不当判決 - アリの一言 
・不当な限りです。司法が朽ちている証しがここにもありますーー岡口裁判官に2回目の戒告処分、最高裁 フェイスブック投稿巡り - 弁護士ドットコム
・内海信彦さんの中川淳一郎評に同意ーー(耕論)続く「安倍政治」 宮台真司さん、太田啓子さん、中川淳一郎さん:朝日新聞
・知ったかぶりの小ざかしさだけが鼻につくニヒリストの論ーー日本の新聞は「錦絵新聞」なんだぜ。今の新聞社は軒並みその直系 石田英敬Twitter
・「俺は人生の旅も低徊で歩く」と徳冨蘆花は云う。共感する言葉だーー徳冨蘆花の日記を読んでいる。小説より面白い 鄭玹汀FB
・久保田万太郎は豆腐の角に頭をぶつけて死んだ稀有の人だったーーウニのコノワタのと小ざかしいやつの世話にはならない。元来そういふ気合のひとであつた
きょう ながつき41

Blog「みずき」:官僚は自分たちの地位の保全しか考えないから「慣れてしまった」で済ませることができるのだ。が、「慣れてしまった」で済ませるような問題ではない。メディア魂があるのならばその済ませられないことを「やるせなさが強ま」るという感傷の言葉だけで済ませてもいけない。「やるせなさが強ま」るという感傷=グチ言葉は自(みずか)らによる自(おのずか)らのメディア魂の放棄と言わなければならない。朝日新聞東京社会部デスクの谷津さん、そのことに気づきませんか?

『安倍政権による「官邸主導」の7年8カ月を現役官僚にふり返ってもらいました。これまでも指摘されてきたことではありますが、当事者の生の言葉として読むと、有権者としてやるせなさが強まります。「あることを『ない』と強弁するような状況に、自分も周りも慣れてしまった」』(谷津憲郎Twitter 2020年9月14日)


【山中人閒話目次】
・「やるせなさが強ま」るという感傷=グチはメディア魂の放棄と言わなければならないーー文字にしない、それが危機管理 官僚たちの見た安倍政権:朝日新聞
・「見たいものしか見ない」者たちには否が応でも見える状況をつくるほかないーー「見たいものだけ見る政治」支えた国民意識 宮台真司氏 [安倍首相辞任へ]:朝日新聞
・問題は「菅政権潰し」の作法をどうするかだーー政策に反対する幹部「異動してもらう」 菅氏、内閣人事局見直す点なし - 毎日新聞
・当時の民主党政権のマニフェスト詐欺が安倍長期政権の悪政をここまで長引かせた最大の原因であったーー枝野氏「消費増税は論外」 菅長官の発言を批判:東京新聞
・批判するだけで責任逃れは許されないーーNHK会長は「再発防止には」と言うほどに問題視しているのならいまNHK広島局のヘイトツイートをなぜ消さないのか。乗松聡子FB 
・プーチンは非合法の政権ではなく、ベラルーシ市民を支持せよーープーチン氏との会談前にベラルーシでデモ、首都で400人以上拘束|TBS NEWS
・承前。中国当局のウソは明らかですーー中国の収容所、ウイグル族のモデルが内部を撮影(下記をクリックすると動画があります)  1/
・野上照代(撮影当時92歳)の矍鑠とした居ずまいと鋭意な人物眼には批評精神の確かさを見る思いがしたーーアナザーストーリー・黒澤明と勝新太郎との決裂
・なにかが確実に変わった。もちろん、私の好むような方向にではないーーそうか。セイタカアワダチソウは伸びるだけ伸びると、倒れてしまうか 辺見庸「日録」
・戰死者をいたむ心理を議論して涙ながせし君も死にたりーー宮柊二歌集『山西省』昭和十七年の章から
きょう ながつき38

Blog「みずき」:この7年8カ月(2006年の第1次安倍内閣発足から数えると14年)、安倍晋三はたしかにレガシーを遺した。若者たちの「思想的毒殺」というとてつもない負のレガシーをだ。安倍晋三はまぎれもなく思想の虐殺者であった。

しかし、それを許してきたのはこういう事情でもある(天皇制を賛美する立憲民主党、共産党、山本太郎のそれぞれの写真)。彼らはそれぞれ「民主主義」政党を標榜するが、その実は民主主義とは真逆の「天皇制」翼賛政党でしかない(共産党がそのことを完全自白したのは最近のことである)。その二枚舌が安倍長期政権を許してきた。ほんものの「確かな野党」が不在だったのである。
 
しかし、共産党は「野党共闘」について自画自賛。ここにはなんらの反省も見られない。戦前の「社会大衆党」がたどった「大政翼賛会」政党の道を邁進している。狂気の道というほかない。そして、その狂気の道をアレクシエーヴィチのいうところ(ベラルーシ・PENセンターのウェブサイトに掲載されたスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの声明文)のインテリゲンツィア(すなわち、かつてのインテリゲンツィアの成れの果て)が追随している。


これが現代のこの日本の最大の不幸である。

【山中人閒話目次】
・安倍晋三はたしかに若者たちの「思想的毒殺」というというとてつもない負のレガシーを遺したーー若者が見た、安倍さんの7年8カ月:朝日新聞デジタル
・彼らはそれぞれ「民主主義」政党を標榜するが、その実は民主主義とは真逆の「天皇制」翼賛政党でしかないーーその二枚舌が安倍長期政権を許してきた
・しかし、共産党は「野党共闘」について自画自賛ーー『サンデー毎日』志位委員長インタビュー-改定綱領・連合政権 縦横に語る しんぶん赤旗
・Yさんの「頑として差別をしたことを認めない」という言葉に、この医師の再謝罪文の問題の根本があるーー乗松聡子 Peace Philosophy Centre
・さいたま市に属している浦和は、もともと中山道の宿場町だったーー原武史の歴史のダイヤグラム「中山道沿いに鉄道があれば」
きょう ながつき35

Blog「みずき」:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ(べラルーシ・ペンセンター会長)の声明

『私と考えをともにする友人は、もはや「調整評議会」の幹部会には一人も残っていない。皆、獄中にあるか、国外に追い払われたかだ。今日は最後の一人、マクシム・ズナークが逮捕された。
最初に私たちの国が奪い取られた。いまは私たちの最良の人たちが奪い去られていく。しかし、無理やりもぎ取られた仲間の代わりに、別の何百人もの人たちが集まって来るだろう。立ち上がったのは「調整評議会」ではない。国が立ち上がったのだ。私はいつも言っていることを繰り返したい。私たちは政変を企てたのではない。自分たちの国の分裂を防ごうとしたのだ。社会で対話が始まることを望んだのだ。ルカシェンコは街頭の連中など相手にするつもりはない、と言う。しかし、その街頭の連中とは、日曜日ごとに、そして毎日街頭に出てくる何十万もの人々だ。これは街頭ではない。国民なのだ。
人々は小さな子供を連れて街頭に出てくる。自分たちが勝利することを信じているからだ。
さらに私は、ロシアのインテリゲンツィアに――古い習慣に従ってそう呼ぶことにしよう――呼びかけたい。どうしてあなたたちは黙っているのか? 支援の声がめったに聞こえてこない。小さな、誇り高き国民が踏みにじられているのを目の当たりにして、どうして黙っているのか? 私たちはいまでもあなたたちの兄弟なのに。
自分の国民にはこう言いたい。愛している。誇らしく思う、と。
いま、またもや正体不明の何者かがドアの呼び鈴を鳴らしている……。』(沼野充義訳 2020年9月9日)

【山中人閒話目次】
・さらに私は、ロシアのインテリゲンツィアに呼びかけたい。どうしてあなたたちは黙っているのか?ーースヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの声明文
・アレクシエーヴィチ氏の自宅に官憲の手が迫っているとの報を知り、逮捕を阻止するため独、ポーランド、リトアニア、スロヴァキア、スウェーデンの外交官らが集まった
・EU諸国の外交官大集合が続いているーー今朝、アレクシエビッチ氏の住居に身元不明の男たちが侵入しようとしていた
・リトアニア議会、チハノフスカヤ元大統領候補をベラルーシの正統な指導者とする決議ーー「偽大統領」のルカシェンコは認めないという意思表示
・私は、あなた方(ロシア国民)に、その嘘の影響に屈せぬよう呼びかけるーー「プロパガンダ・メディアを信じないで」 ベラルーシ野党指導者、ロシア国民へ呼びかけ
・1930年代に社会大衆党が果たした役割を担う右傾化した日本共産党ですねーー小沢一郎「すぐの選挙でも自民党に勝てる」3度目の政権交代に挑む AERA dot.
・いまのような天皇制(象徴天皇制)擁護の共産党であってみれば治安維持法という法律の制定も不要であっただろうーー共産党はここまで非共産主義政党へと変貌した
・盗難被害を訴えることにかこつけて外国人差別を煽るなーー被害者であることは、自らの加害行為の「免罪符」には決してならない。 - あしべの自由帳
・政治にここまで民への気遣いがないことを、いつまで許すのかーーコロナ禍と「3・11」―棄民政策の系譜 - アリの一言 
・連載最終回 BLM運動の広がりのなかでPalestinian Lives Matterにならないのはなぜか?――早尾貴紀 残余の声を聴く 沖縄・韓国・パレスチナ webあかし
・しかし、真に「おぞましい」のは時代そのものというべきではないか――精神科病院「B棟4階」のおぞましい虐待 看護師らが法廷で明かした真相とは
・強い意志を秘めた柔らかで穏やかで物静かな気配をまとった若い女性だった――姜信子さんの「『ショウコの微笑』(チェ・ウニョン CUON)メモ」から
きょう ながつき29

Blog「みずき」:この人たち(金平茂紀、西谷修)は斎藤美奈子という文芸評論家のなにも見ていない。あるいは見えていない。

以下にkojitakenさん(「kojitakenの日記」主宰)の斎藤美奈子評を示したい。

『斎藤美奈子が石井妙子の著書『女帝 小池百合子』をこき下ろしているらしい。下記平河エリ氏のツイート経由で知った。

『100%同意はしないけど、私も概ねこの書き手と同じ感想。読み物としては面白かったですが、流石に偏見が過ぎます。』(平河エリTwitter 2020年7月30日)

(略)

私が思い出したのは、斎藤が、まだ小池百合子の側近だった頃の音喜多駿と対談した醜悪な記事だった。対談は小池百合子が2016年の都知事選に当選してしばらく経った同年秋に行われた。リンクを下記に示す。

「死んでは生き返る」だけのリベラルでは永遠に勝てない!(朽木 誠一郎) 現代ビジネス 講談社
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/50167

上記記事の引用もしないが、斎藤は呆れんばかりに音喜多に迎合していた。斎藤は、2016年から翌年にかけて続いた小池の人気絶頂の時期に、その流れに棹さしていた人士だった。

斎藤の「女帝本」に対する書評は、そのような背景を頭に入れた上で読んだ方が良い。

なお、以前に書いた通り、私も「女帝」本を読んだ。面白かったが、意外性はさほどなかった。この本は反小池の人々よりも小池支持者にこそ読まれるべきだが、彼らはどうせ読まないだろうな。そんなことを書いた覚えがある。

真に問われるべきは、斎藤美奈子のような「リベラル・左派」とみなされてきた人たちが、なぜ3,4年前の「小池人気」に迎合するような言説を展開したのか。

なにしろ小池は、2017年に「排除」発言を発して野党第一党を分裂させたのだ。もちろんその経緯で本当に悪かったのは小池百合子とともに前原誠司と小沢一郎だが、小池を持ち上げてきた人たちの責任も問われてしかるべきだ。

しかるに、斎藤美奈子を含む当該の人々は、この件に関して総括も反省もしていない。説明責任を果たさないまま、今に至っているのである。この点こそ批判されなければならない。』(kojitakenの日記 2020年8月2日)


【山中人閒話目次】
・真に問われるべきは、斎藤美奈子のような「リベラル・左派」とみなされてきた人たちが、なぜ3、4年前の「小池人気」に迎合するような言説を展開したのかということだ。
・醍醐さんの斎藤美奈子評にはおおむね賛成します。が、醍醐さんも根幹のところで異議もありますーー醍醐聰さんの斎藤美奈子の「合流新党」評
・『ひろしまタイムライン』シュンのツイートは記録と空想の最悪の混合物ーーNHK広島放送局「ひろしまタイムライン」差別ツイート問題
・最近の朝日新聞の論調としては珍しくなるほどと思わせる論説ですーー(多事奏論)安倍改憲の終わりに 「実現するかも」と感じた一瞬 国分高史:朝日新聞デジタル
・たしかにこの人、喩えのセンスは抜群だなーー菅政権なら「安倍家の生ゴミのバケツのふた」 田中真紀子氏が語る自民総裁選 - 藤田直央|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
・宮澤賢治はある日、「一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ…」と手帳に書きつけたーー阿部治平さんの「夏の終り・高原野菜の物語」
・辺見が20年前に言った「状況の危機」は疾うに超えているーーテレビメディアは、まさにファシズムの「共犯者たち」である
きょう ながつき20

Blog「みずき」:乗松聡子さんの「NHK広島放送局「ひろしまタイムライン」の「シュン」ツイッターが参考にしたと思われる新井俊一郎氏の手記」。

『「ひろしまタイムライン」の「シュン」6月16日、8月20日ツイートの元になっていると思われる、新井俊一郎氏の手記『激動の昭和史を生きて』(2009年)を友人が図書館から借りて該当ページを送ってくれました。差別的な言葉が含まれていますが、事実を伝えるためにここに公開します。閲覧には注意してください。

以下、傍線はブログ運営者によるものです。「朝鮮人」についての言及のある部分を中心に傍線を引きました。傍線を引いていない部分でも、「シュン」の6月16日、8月20日ツイートが参考にしたと思われる部分があります。

尚、問題になっているツイートがどのようなソースからどのような経緯で発信されたにせよ、それらのツイートが及ぼす差別的影響には何らの変わりもありません。このようなツイートがこのまま存在することは、新井氏にとっても不本意であろうことは、9月6日の朝日新聞報道からも読み取れます。これらツイートに対する責任はNHKにあるのであって、引き続き、これらの差別的ツイートの削除をNHK広島放送局に対して求めていきたいと思います。

以下の投稿を併せて読んでください。

NHK広島放送局は「ひろしまタイムライン」の、「シュン」による一連のヘイトツイートを削除してください。 (
https://bit.ly/2ZhjKEZ)』(Peace Philosophy Centre 2020年9月7日)

【山中人閒話目次】
・友人が図書館から借りて該当ページを送ってくれましたーー乗松聡子さんの「ひろしまタイムラインの「シュン」ツイッターが参考にしたと思われる新井俊一郎氏の手記」
・承前。日本の市民運動は野党共闘の応援団の観を呈し」ている、と醍醐聰さんは云うーーしかし、事態はその指摘に耳を傾けるどころかますます悪化するばかりです
・植民地支配当時の「朝鮮語禁止」「創氏改名」ははたして過去のことでしょうかーー鬼原悟さんの映画「マルモイ―ことばあつめ」と現代日本 - アリの一言 
・高世仁さんの工藤美代子著『関東大震災 朝鮮人虐殺の真実』を全面否定する論ーー高世仁さんの「朝鮮人虐殺否定論の横行を危惧する2」
・差別主義者が何食わぬ顔でメディアに登場する日本、本当に恐ろしいーー芦部ゆきとさんのつるの剛士(タレント)、メディア批判
・香港で警官隊に押し倒された12歳の少女ーー香港情勢。権力に飼われた「犬」の無慙な人間性をこれでもかこれでもかと見せつけられる
・人は「年とともに何ものかを失う」ーーそれから人々は……世間人特有の処世術に到達するのである キルケゴール『死に至る病』から 井田泉FB
きょう ながつき16

Blog「みずき」:同意。

以下の醍醐聰さんの問題提起は、反安倍を標榜する政党・市民運動勢力(いわゆる「野党共闘」勢力)にとっていまなによりも重視すべき最大、最重要、最急務の政治課題だと私も思います。

ここは自己本位に弁解したり、詭弁を弄して「野党共闘」路線の現状を追認したりするところではないでしょう。いや、これまでそうしてきたからこそいまの深刻な事態がある、というべきなのです。朝日新聞とJNNの2つの世論調査はそのことを端的に証明しています。

醍醐さんが指摘するように「『安倍辞めろ』の野党・市民の運動がなぜ、親安倍の世論を変えるに至らないのか? その検証、自省が待ったなし」なのです。

『反安倍派はこの7年余り、安倍政権の棄民政治、行政私物化を追及してきた。
しかし、世論調査の結果を見るかぎり、安倍退陣後も安倍政権の政治路線が途切れる兆しはない。
「安倍辞めろ」の野党・市民の運動がなぜ、親安倍の世論を変えるに至らないのか?
その検証、自省が待ったなしである。』(Twitter 2020年9月7日)

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4071657.html
「安倍内閣の支持率は政権末期としては異例の62.4%」
野党の合流新党については「期待する」30%、「期待しない」62%
「自民党の支持率が43.2%と、第二次安倍政権発足後、最も高い数字」
→ 一過性の菅ご祝儀相場なのか? これが冷めた世論なのか?冷静な要因分析が不可欠

https://digital.asahi.com/articles/ASN937CXXN93UZPS001.html
9月2・3日に『朝日新聞』が行った世論調査(7月18・19日調査との対比)
・安倍政権の評価 評価する 71% しない 28%
・次の首相は安倍政権の路線を、
  引き継ぐ方がよい 45% 引き継がない方がよい 42%
・自民党支持率(30% →) 40%
以上、TBSの調査とほぼ同じ』(同上)

【山中人閒話目次】
・「安倍辞めろ」の野党・市民の運動がなぜ、親安倍の世論を変えるに至らないのか?その検証、自省が待ったなしであるーーJNN世論調査、内閣支持率62.4%|TBS
・最高裁の決定は少数者の人権の最後の砦としての司法の役割を放棄するものですーー鬼原悟さんの「高校無償化裁判(愛知)の最高裁不当決定は許せない」
・カウンター大学院生リンチ事件(別称「しばき隊リンチ事件」)続報ーー対李信恵第2訴訟、いよいよ天王山へ! 11・24、本人尋問決定! 
・20世紀の終わりになって、世界的ドラマの古い役者たちはアメリカを除いて消えてしまったーー木村剛久さんの「21世紀の展望──ホブズボーム『20世紀の歴史』をかじってみる(10)」
・国鉄舞鶴線の東舞鶴駅を発車した臨時列車に、シベリアからの帰国者が乗っていた。そのなかに詩人の石原吉郎がいたーー原武史の歴史のダイヤグラム「シベリアから帰還した詩人」